JIS M 8713:2021 鉄鉱石―被還元性試験方法 | ページ 5

                                                                                            19
M 8713 : 2021
単位 mm
記号説明
1 : 還元反応管
2 : 目皿
3 : ガス入口
4 : 蓋
5 : ガス出口
6 : 熱電対用開口部
図JA.2−還元反応管の例(概念図)

――――― [JIS M 8713 pdf 21] ―――――

           20
M 8713 : 2021
附属書JB
(参考)
還元速度計算式の導出方法
還元率(degree of reduction)は,酸化鉄から酸素が取り除かれた程度を示し,一般に式(JB.1)のように定
義される。
還元率 酸化鉄から取り除かれた酸素
(JB.1)
酸化鉄として存在して いた酸素
ほとんどの鉄鉱石類は,幾らかのマグネタイト(Fe3O4)として2価鉄FeOを含有するが,JA.5.3の式
は,全ての鉄酸化物は,ヘマタイト(Fe2O3)として存在するとの仮定のもとに導かれている。したがって,
還元率は,還元中の測定試料の質量の減少に,元の測定試料の理論的酸素量(全ての鉄がFe2O3として存
在するとした場合)と測定試料中のFe2O3及びFeOの分析値に基づく真の酸素量との差を加えて式(JB.2)
から算出する。
8
m0w1
.
714885 m1 mt
Rt 100 100 (JB.2)
w2 48
m0w2 m0
1117. 100 1117.
JA.6.1の式は,鉄鉱石からの酸素除去速度は,存在する酸素の濃度の一次反応であるという前提のもと
に導出されている。
dO
k OV (JB.3)
dt
Ototal
dO dR (JB.4)
100
OV R
1 (JB.5)
Ototal 100
ここで, OV : 残存している酸素量
Ototal : (Fe2O3として)鉄と結合している全酸素量
R : 還元率
式(JB.3),式(JB.4)及び式(JB.5)から還元速度の式(JB.6)が導かれる。
dR R
k 1 100 (JB.6)
dt 100
式(JB.6)を積分して式(JB.7)を導出する。
R
log101 .0434 ktC (JB.7)
100
ここで,Cは定数である。
したがって,Rが30 %60 %の間の場合には,kは式(JB.8)から求められる。
log10 160 / 100log10 1 30 / 100 .056
k (JB.8)
.0434 t60t30 t60 t30

――――― [JIS M 8713 pdf 22] ―――――

                                                                                            21
M 8713 : 2021
ヘマタイトの場合,酸素と鉄との原子比が0.9ということは,還元率40 %と同義であるため,R=40 %
とし,式(JB.8)を式(JB.6)に代入すると,dR/dt (O/Fe=0.9) の値は,式(JB.9)によって算出する。
dR 336.
O / Fe 0.9 (JB.9)
dt t60 t30
参考文献
ISO 2597-1,Iron ores−Determination of total iron content−Part 1:Titrimetric method after tin(II) chloride
reduction
ISO 2597-2,Iron ores−Determination of total iron content−Part 2:Titrimetric methods after titanium (III)
chloride reduction
ISO 3082,Iron ores−Sampling and sample preparation procedures
ISO 4695,Iron ores for blast furnace feedstocks−Determination of the reducibility by the rate of reduction index
ISO 9035,Iron ores−Determination of acid-soluble iron (II) content−Titrimetric method
ISO 11323,Iron ore and direct reduced iron−Vocabulary

――――― [JIS M 8713 pdf 23] ―――――

           22
M 8713 : 2021
附属書JC
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS M 8713 ISO 7215:2015,(MOD)
a) JISの箇 b) 対応国際 c) 箇条ご d) JISと対応国際規格との技術的差異のe) JISと対応国際規格
条番号 規格の対 との評 内容及び理由 との技術的差異に対
応する箇 価 する今後の対策
条番号
3 3 追加 JISでは,“到達JIS還元率”を追加した。
定義した用語の内容は全
く同じである。
4 4 追加 JISでは,鉄と結合していた酸素の質量の求
技術的内容は同じであ
め方を追加した。 る。
5.1 5.1 追加 サンプリング及び試料調製について,ISO
塊鉱石及び焼結鉱の粒度
範囲がISO規格は−20
規格では,ISO 3082を引用しているが,JIS
では,具体的内容を規定している。 mm+18 mmに対し,JIS
では−22.4 mm+19 mm
と異なるが,ISO規格の
粒度範囲を受渡当事者間
の協定で採用してもよい
としており,基本的な技
術的内容は同じである。
6.1,6.7 6.1,6.7 変更 JISでは,試験用ふるいの規定を追加した。 国内で用いられている器
具を規定した。
6.1,6.2 6.1,6.2 変更 これらの図は,JISを基礎
JISでは,図1及び図2において,還元反応
管の目皿の下に100 mmの深さに熱交換物としているが,ISO化の
質を追加した。 際に削除されたものであ
るため,ISO規格の改正
に当たり,ISOに元に戻
すよう提案する。
6.2 6.2 変更 熱交換物質の配置は,JIS法とISO規格とISO規格は,JIS法を基に
では異なる。 作成した規格であるが,
規格の様式統一の名目で
還元反応管の設備をISO
4695に統一した経緯があ
る。しかし,熱交換物質の
配置は,JIS法の方が望ま
しいため,JIS法を採用す
るよう提案する。
6.3 6.3 変更 JISでは,“還元試験中に測定試料の質量減
国内で装置に装備されて
いる器具を追加した。
少を常時読み取ることができる天びんを備
えること”を追加した。
7.3 7.3 追加 JISでは,窒素ガス中の酸素濃度だけを追加
技術的内容は同じであ
した。 る。
8.2 8.2 変更 JISでは,鉄(II)の含有率及び全鉄の含有
国内で用いられている分
析方法に変更した。
率の分析方法を,それぞれJIS M 8213及び
JIS M 8212に変更した。

――――― [JIS M 8713 pdf 24] ―――――

                                                                                            23
M 8713 : 2021
a) JISの箇 b) 対応国際 c) 箇条ご d) JISと対応国際規格との技術的差異のe) JISと対応国際規格
条番号 規格の対 との評 内容及び理由 との技術的差異に対
応する箇 価 する今後の対策
条番号
9.1 9.1 変更 同上
JISでは,鉄(II)の含有率及び全鉄の含有
率の分析方法を,それぞれJIS M 8213及び
JIS M 8212に変更した。
9.2 9.2 変更 技術的内容はほぼ同じ。
JISでは,数値の丸め方にJIS Z 8401を引
用している。
10 10 追加 JISでは,試験結果の報告事項に“使用した
実際の作業内容は変わら
ふるい”を追加した。 ない。
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味を,次に示す。
− 追加 : 対応国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 : 対応国際規格の規定内容又は構成を変更している。
注記2 JISと対応国際規格との対応の程度の全体評価の記号の意味を,次に示す。
− MOD : 対応国際規格を修正している。

JIS M 8713:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 7215:2015(MOD)

JIS M 8713:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS M 8713:2021の関連規格と引用規格一覧