JIS P 8148:2018 紙,板紙及びパルプ―拡散青色光反射率の測定方法―室内昼光条件(ISO白色度)

JIS P 8148:2018 規格概要

この規格 P8148は、紙,板紙及びパルプのISO白色度(拡散青色光反射率)の測定方法について規定。

JISP8148 規格全文情報

規格番号
JIS P8148 
規格名称
紙,板紙及びパルプ―拡散青色光反射率の測定方法―室内昼光条件(ISO白色度)
規格名称英語訳
Paper, board and pulps -- Measurement of diffuse blue reflectance factor -- Indoor daylight conditions (ISO brightness)
制定年月日
1993年7月1日
最新改正日
2018年2月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 2470-1:2016(IDT)
国際規格分類

ICS

85.040, 85.060
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
紙・パルプ 2021, 色彩 2019
改訂:履歴
1993-07-01 制定日, 2000-08-20 確認日, 2001-09-20 改正日, 2006-11-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認日, 2018-02-20 改正
ページ
JIS P 8148:2018 PDF [13]
                                                                  P 8148 : 2018 (ISO 2470-1 : 2016)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 原理・・・・[3]
  •  5 装置・・・・[3]
  •  6 試料採取及び調湿・・・・[3]
  •  7 試験片の調製・・・・[4]
  •  8 操作・・・・[4]
  •  9 試験結果の表し方・・・・[4]
  •  10 報告書・・・・[4]
  •  附属書A(規定)ISO白色度測定用反射率計の分光特性・・・・[6]
  •  附属書B(規定)紫外光校正サービス・・・・[8]
  •  附属書C(参考)精度・・・・[10]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS P 8148 pdf 1] ―――――

P 8148 : 2018 (ISO 2470-1 : 2016)

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,紙パルプ技術協会
(JAPAN TAPPI)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改
正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)であ
る。
これによって,JIS P 8148:2001は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS P 8148 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
P 8148 : 2018
(ISO 2470-1 : 2016)

紙,板紙及びパルプ−拡散青色光反射率の測定方法−室内昼光条件(ISO白色度)

Paper, board and pulps-Measurement of diffuse blue reflectance factor- Indoor daylight conditions (ISO brightness)

序文

  この規格は,2016年に第2版として発行されたISO 2470-1を基に,技術的内容及び構成を変更するこ
となく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

1 適用範囲

  この規格は,紙,板紙及びパルプのISO白色度(拡散青色光反射率)の測定方法について規定する。
この規格は,白色及び白色に近いパルプ,紙及び板紙に適用する。測定は,照明光に含まれる紫外光エ
ネルギーが標準蛍光白色面を用いてCIEイルミナントC[1]に対応するように調整した装置によって可能で
ある。CIEイルミナントCは,適切な割合の紫外光[2]を含んでいるので室内昼光条件を代表するものであ
る。
注記1 D65白色度と呼ばれる特性は,この規格で規定されているよりもはるかに多くの紫外光量を
含んでいるCIE標準イルミナントD65[3]に対応するように調整した装置を用いて測定されて
いる。D65白色度の測定については,ISO 2470-2[4]に記載されている。
注記2 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 2470-1:2016,Paper, board and pulps−Measurement of diffuse blue reflectance factor−Part 1:
Indoor daylight conditions (ISO brightness)(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”
ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS P 8110 紙及び板紙−平均品質を測定するためのサンプリング方法
注記 対応国際規格 : ISO 186: Paper and board−Sampling to determine average quality(IDT)
JIS P 8201 製紙用パルプの試料採取方法
注記 対応国際規格 : ISO 7213: Pulps−Sampling for testing
JIS P 8212 パルプ−拡散青色光反射率(ISO白色度)の測定方法
注記 対応国際規格 : ISO 3688,Pulps−Preparation of laboratory sheets for the measurement of diffuse

――――― [JIS P 8148 pdf 3] ―――――

2
P 8148 : 2018 (ISO 2470-1 : 2016)
blue reflectance factor (ISO brightness)
ISO 2469,Paper, board and pulps−Measurement of diffuse radiance factor (diffuse reflectance factor)
ISO 4094,Paper, board and pulps−International calibration of testing apparatus−Nomination and acceptance
of standardizing and authorized laboratories

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
注記1 JIS P 0001[9],JIS Z 8105[10],JIS Z 8120[11]及びISO/TR 10688[12]も参照。
注記2 用いる記号は,可能な限りCIE国際照明用語集[5]によることが望ましい。
3.1
拡散放射輝度率(diffuse radiance factor)β
拡散照明光と受光との同一条件下において,完全拡散反射体が放射する放射輝度に対し,物体が放射す
る放射輝度の比率。
注記1 蛍光(発光)材料については,この規格で規定した照射条件は,CIEイルミナントCであり,
拡散放射輝度率βは,反射放射輝度率βRと蛍光放射輝度率βLとの二つを合計した放射輝度
率となる。
β=βR+βL
注記2 無蛍光材料については,拡散放射輝度率βは単に拡散反射率Rである。
3.2
拡散反射率(diffuse reflectance factor)R
拡散照明光と法線方向受光(0°受光)との同一条件下において,完全拡散反射体によって反射された放
射に対し,物体によって反射された放射の比率。
注記1 比率は,百分率で表す。
注記2 拡散反射率は,物体が半透明の場合には裏当ての影響を受ける。
注記3 この規格で規定する拡散照明光及び0°受光は,この規格の規定に従って校正した装置を使
用する場合に限られる。
3.3
固有拡散反射率(intrinsic diffuse reflectance factor)R∞
シート数を2倍にしても測定する反射率に変化がないほど不透明になる厚さの1枚の,又は重ねた試料
の反射率。
注記 不透明でない単一シートの拡散反射率は,裏当てに依存し,材料の特性に依存しない。
3.4
ISO白色度(ISO brightness)R457
ISO 2469に規定された仕様をもち,有効波長457 nm及び半値幅44 nmとなるようなフィルタ又はそれ
に相当する機能を備え,試験片への照明光に含まれる紫外光量がCIEイルミナントCに相当するように調
整した反射率計で測定したときの固有拡散反射率。
注記 フィルタを含めた反射率計全体の機能は,附属書A及び表A.1に示す相対分光分布関数を用い
て,更に詳しい規定を示す。

――――― [JIS P 8148 pdf 4] ―――――

                                                                                              3
P 8148 : 2018 (ISO 2470-1 : 2016)

4 原理

  この規格で規定した装置によって試験片に拡散照明を行う。試験片面に対して法線方向に反射した光を,
決められた光学フィルタを通して光検知器で測定するか,又は異なった有効波長を感知する複数のダイオ
ードが並ぶフォトダイオードアレイを用いて測定する。白色度は,光検知器の出力から直接測定するか,
又はフォトダイオードの出力から適切に重み付けされた分光分布関数を用いて計算によって求める。

5 装置

5.1   反射率計
5.1.1 反射率計は,ISO 2469に規定された幾何学的,分光学的及び測光上の特性をもち,ISO 2469の規
定に従って校正され,附属書Aに規定した青色光反射率の測定機能を備えたもの。
5.1.2 フィルタ方式の反射率計の場合,試験片への照射は,CIEイルミナントCに相当する紫外光量を含
んでいなければならない。
5.1.3 分光反射率計の場合,装置は,カットオフ波長395 nmの紫外光量調整可能なフィルタ又は調整及
び制御用の他の機構を備えていなければならない。このフィルタ又は他の機構によって,試験片への照明
光に含まれる紫外光量がCIEイルミナントCに相当するように参照標準蛍光白色面(5.2.3)を用いて調整
しなければならない。
5.2 装置校正用参照標準
5.2.1 参照標準による装置の校正及び紫外光量の調整
注記 この調整頻度の間隔は,一定のスケジュール又は管理限界(例えば,測定装置のドリフト解析
による。)に従って定めることができる。
5.2.2 参照標準無蛍光白色面 装置校正用で,ISO 2469に規定されたレベル3のISO参照標準白色面
(IR3)の要求事項を満たすもの。
5.2.3 参照標準蛍光白色面 試験片に照射する照明光の紫外光量を調整するためのもので,附属書Bに
規定するISO白色度値及びその他関連した情報を備え,ISO 2469に規定されたレベル3のISO参照標準
白色面(IR3)の要求事項を満たすもの。
5.3 常用標準
5.3.1 乳白ガラス製,セラミック製又は他の適切な無蛍光材料の平滑な2枚の平板 ISO 2469の規定に
従って洗浄及び校正したもの。
注記 内部標準白色面を備えている装置では,常用標準白色面の機能をそれで代用することができる。
5.3.2 安定なプラスチックなどの材料の平板 蛍光増白剤を混合したもの。
5.3.3 黒色筒 装置製造業者が定めた反射率に対し,全ての波長において反射率の差が±0.2 %以内にあ
るもの。黒色筒は,無じん(塵)の雰囲気下に開口面を下向きに置くか,又は保護用の蓋をして保管する。
注記 黒色筒の反射率は,装置の製造業者に問い合わせて確認することができる。

6 試料採取及び調湿

  紙及び板紙のロットを評価するために試験を行うときは,JIS P 8110に規定する方法によって,試料を
採取する。パルプのロットを評価するために試験を行うときは,JIS P 8201に規定する方法によって,試
料を採取する。その他の種類の試料について試験を行うときは,その試料全体を代表するように採取する。
JIS P 8111[6]による調湿は,必須ではないが,推奨する。温度の上昇を伴う前処置は,光学的特性を変え
ることがあるため行わない方がよい。

――――― [JIS P 8148 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS P 8148:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 2470-1:2016(IDT)

JIS P 8148:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS P 8148:2018の関連規格と引用規格一覧