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JIS P 8226:2006 規格概要
この規格 P8226は、偏光を使用し光学的自動分析によってパルプの繊維長を測定する方法について規定。
JISP8226 規格全文情報
- 規格番号
- JIS P8226
- 規格名称
- パルプ―光学的自動分析法による繊維長測定方法―第1部 : 偏光法
- 規格名称英語訳
- Pulps -- Determination of fibre length by automated optical analysis -- Part 1:Polarized light method
- 制定年月日
- 2006年12月20日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 16065-1:2001(IDT)
- 国際規格分類
ICS
- 85.040
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 紙・パルプ 2021
- 改訂:履歴
- 2006-12-20 制定日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS P 8226:2006 PDF [9]
P 8226 : 2006 ISO 16065-1 : 2001
pdf 目 次
ページ
- 序文・・・・[1]
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 引用規格・・・・[1]
- 3 用語及び定義・・・・[2]
- 4 原理・・・・[2]
- 5 装置及び使用材料・・・・[3]
- 5.1 繊維長測定装置・・・・[3]
- 5.2 離解装置・・・・[3]
- 5.3 パルプ懸濁液採取用ピペット・・・・[3]
- 5.4 性能検証用繊維・・・・[3]
- 5.5 標準パルプ・・・・[4]
- 6 試料の採取及び調製・・・・[4]
- 6.1 試料の採取・・・・[4]
- 6.2 離解方法・・・・[4]
- 6.3 試料の希釈・・・・[4]
- 7 測定方法及び装置の性能の検証方法・・・・[4]
- 7.1 測定方法・・・・[4]
- 7.2 装置の性能の検証方法・・・・[5]
- 8 計算及び結果の表し方・・・・[6]
- 8.1 計算方法・・・・[6]
- 8.2 繊維長分布特性値・・・・[6]
- 8.3 測定精度・・・・[7]
- 9 報告・・・・[7]
- 参考文献・・・・[8]
- 解 説・・・・[9]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS P 8226 pdf 1] ―――――
P 8226 : 2006 ISO 16065-1 : 2001
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,紙パルプ技術協会(JAPAN TAPPI)及び財団
法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本
工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任をもたない。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS P 8226 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
P 8226 : 2006
(ISO 16065-1 : 2001)
パルプ−光学的自動分析法による繊維長測定方法−第1部 : 偏光法
Pulps-Determination of fibre length by automated optical analysis- Part 1: Polarized light method
序文
この規格は,2001年に第1版として発行されたISO 16065-1,Pulps−Determination of fibre length by
automated optical analysis−Part 1: Polarized light methodを基に,技術的内容及び対応国際規格の構成を変更
することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
1 適用範囲
この規格は,偏光を使用し光学的自動分析によってパルプの繊維長を測定する方法について規定する。
この規格は,あらゆる種類のパルプに適用できる。ただし,0.2 mm未満の長さの繊維状粒子はこの規格の
対象外とし,測定結果には含めない。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 16065-1:2001,Pulps−Determination of fibre length by automated optical analysis−Part 1:
Polarized light method(IDT)
なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを
示す。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これら引
用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS P 8201 製紙用パルプの試料採取方法
注記 対応国際規格 : ISO 7213,Pulps−Sampling for testing(MOD)
JIS P 8203 パルプ−絶乾率の試験方法
注記 対応国際規格 : ISO 638,Pulps−Determination of dry matter content(MOD)
JIS P 8220 パルプ−離解方法
注記 対応国際規格 : ISO 5263:1995,Pulps−Laboratory wet disintegration(MOD)
JIS P 8225 パルプ−紙料の固形分濃度測定方法
注記 対応国際規格 : ISO 4119,Pulps−Determination of stock concentration(MOD)
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P 8226 : 2006 ISO 16065-1 : 2001
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
3.1
非偏光(unpolarized light)
振動面がランダムに配向した光波からなる光。
3.2
偏光子(polarizer)
ある特定方向に振動する光波成分だけを透過させる物質。
3.3
直線偏光(plane polarized light)
すべての振動方向が同一平面内である光波からなる光。
3.4
直交ニコル(crossed polarizer)
互いに直交するように光路に配置した一対の偏光子。理想的には一方の偏光子を通過した光は,もう一
方の偏光子を通過しない。
3.5
複屈折(birefringence)
セルロース繊維のような結晶構造をもつ物質の性質で,偏光の方向によって屈折率が異なる現象。
注記 複屈折性をもつ物質は,偏光の方向を回転させる効果があり,この物質に偏光を通すと,その
偏光は直交して配置したもう一つの偏光子を通過する。
3.6
数平均繊維長,L(mean length)
測定したすべての繊維の合計長さを,測定した繊維の本数で除した値[式(3)参照]。
3.7
長さ加重平均繊維長,Ll(length-weighted mean length)
長さ加重繊維長分布の平均値[式(4)参照]。
3.8
質量加重平均繊維長,Lw(mass-weighted mean length)
質量加重繊維長分布の平均値[式(5)参照]。
注記 質量加重平均繊維長は,従来,重量加重平均繊維長と呼ばれていたものである。
3.9
偏光の減衰率(light extinction)
同じ軸方向に配置した二つの偏光子の一方をその軸のまわりに90゜回転させたとき,透過光の最大強さ
に対する最小強さの割合を百分率で示した値。
注記 この規格への理解を深めるため,JIS Z 8120(光学用語)を参考にするとよい。
4 原理
水に分散させたパルプ繊維を繊維配向セルに通して,パルプ繊維一本一本の投影長さを自動的に測定す
る。直交ニコルを用いて,パルプ繊維と,気泡のように偏光面を回転させないその他の物質とを識別する。
パルプの数平均繊維長,各種の加重平均繊維長及び繊維長分布を算出する。
――――― [JIS P 8226 pdf 4] ―――――
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P 8226 : 2006 ISO 16065-1 : 2001
5 装置及び使用材料
5.1 繊維長測定装置
繊維長測定装置(図1参照)は,測定部と試料のパルプ繊維懸濁液を測定部に導く
ためのシステムとで構成する。測定部には繊維配向セルを配置し,流体中の繊維を通過させる。繊維配向
セルの片側には均一な光源を配置し,もう一方の側には感光素子を配置する。光源と感光素子との間には,
繊維配向セルの両側に一対の偏光子を配置する。感光素子は,パルプ繊維の複屈折によって二番目の偏光
子を通過した光からパルプ繊維の投影長さを検出する。この投影長さから繊維長を算出する。パルプ繊維
は,懸濁液を光の透過方向に対して垂直で,かつ,0.5 mmよりも厚くない層,又は管の中に通過させるこ
とによって,懸濁液の流れの方向に配向するようになる。測定装置の解像度は,0 mm7 mmの範囲の繊
維長に対して100 m又はそれよりも良好にしなければならない。
注記 パルプ繊維は,0.5 mmよりも狭いキャピラリを通過するので,十分に引き延ばされて,投影光
を用いても,正確に繊維長を測定することができる。
また,透過光のスペクトルの少なくとも90 %が検出器の分光感度の範囲に入っていなければならない。
直交ニコルの減衰率は,99 %以上,及び0.1 mm以上の長さの繊維の検出効率は,100 %でなければなら
ない。
2
1 3
4 4
1 光源
2 繊維配向セル
3 感光素子
4 偏光子
図1−繊維長測定装置
5.2 離解装置
JIS P 8220に規定したもの。
5.3 パルプ懸濁液採取用ピペット
50 mLのパルプ懸濁液を採取するためのもので,容積50 mL±0.5 mL
であり,先端の孔径が少なくとも5 mmのもの。
5.4 性能検証用繊維
レーヨン又はその他の適切な材料で作られたものであり,長さがおよそ0.5 mm,3.0
mm及び7.0 mmのものが好ましい。装置製造業者が供給するもので,それぞれの長さの繊維について,各
種平均繊維長及び繊維長分布の統計的なデータが添付されているものでなければならない。
――――― [JIS P 8226 pdf 5] ―――――
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JIS P 8226:2006の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 16065-1:2001(IDT)
JIS P 8226:2006の国際規格 ICS 分類一覧
JIS P 8226:2006の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISP8201:1996
- 製紙用パルプの試料採取方法
- JISP8203:2010
- 紙,板紙及びパルプ―絶乾率の測定方法―乾燥器による方法
- JISP8220:1998
- パルプ―離解方法
- JISP8225:2003
- パルプ―紙料の固形分濃度測定方法