JIS Q 10001:2019 品質マネジメント―顧客満足―組織における行動規範のための指針 | ページ 4

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Q 10001 : 2019 (ISO 10001 : 2018)
附属書C
(参考)
小規模事業者のための手引
この規格は,全ての規模の組織を対象としたものである。しかしながら,多くの小規模組織では,顧客
満足行動規範を計画,設計,開発,実施,維持及び改善するための経営資源が限られている。次の例では,
組織が適切な規範を作成するために注意を集中することが望ましい主要な分野を,それぞれの活動のため
の提案と共に示している。
− 他の組織が使用している幾つかの規範を比較検討し,それらが自組織にとって有効かどうか判断する。
− 既に確立されている規範への参加を検討する(例えば,業界又は職能団体が実施している規範プログ
ラムへの参加)。
− 顧客及び同業者に,顧客に対する約束事項としてどのような内容が最も望ましいか,意見を求める。
− 関連する手順,教育・訓練,新しい人員配置,施設の変更,新しい設備及びコミュニケーションを含
め,規範の約束事項を効果的かつ効率的に達成するために,組織の現在の運用に対してどのような変
更が必要かを検討する。
− 組織が約束事項を効果的かつ効率的に達成しているかどうかを,どのように測定できるか検討する。
− 規範を最終決定する前に,及び広く周知する前に,規範がどのように機能するかを試行テストして検
討する。
− 顧客が,規範及び規範の実施に関する問合せ及び苦情を申し出るために使う,簡単な手順を導入する。
− 外部における紛争解決プログラムへの参加を検討する。
− 適用される法令及び規制事項(例えば,消費者を保護するための法律)をレビューする。
− 表示,広告及びその他の手段によって,規範が実施されていることを顧客に伝達する。
− 顧客及び同業者に対して規範及びその実施に関する意見を求めることによって,組織がその約束事項
をどの程度達成しているかを定期的にレビューし,規範が更に適切で,妥当で,効果的で,かつ,効
率的なものであることを確実にするための変更を行う。

――――― [JIS Q 10001 pdf 16] ―――――

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Q 10001 : 2019 (ISO 10001 : 2018)
附属書D
(参考)
アクセスの容易性に関する手引
組織は,顧客,要員及びその他の密接に関連する利害関係者が,規範及び規範に関連する支援情報(例
えば,苦情用の書式)を容易に入手できるようにすることが望ましい。組織は,潜在的な利害関係者の範
囲(これには,子ども,高齢者及び様々な異なる能力のある人々が含まれる。)を考慮することが望ましい。
したがって,規範を参照したいと考える顧客が不利益を被らないよう,規範に関する情報及び支援は,製
品及びサービスの提供又は引渡しの時点で当該製品及びサービスに添付する情報のために用いた言語又は
書式で提供することが望ましい。別の組織(例えば,業界又は職能団体)の規範プログラムに参加する組
織は,顧客及びその他の密接に関連する利害関係者に対して当該の別組織について説明することによって,
同プログラムにアクセスしやすくすることが望ましい。
情報は,既存の顧客及び潜在的顧客に適切であるように,明瞭で曖昧さのない文言で記載し,かつ,音
声,拡大活字,大形の浮き出し文字,点字,Eメール又はアクセス容易なウェブサイトなどの,代替様式
を備えていることが望ましい。
注記 代替様式とは,異なる形態又は感覚能力を通じて情報にアクセスできるようにするための,様々
な提示方法又は表記方法を意味する。全てのインプット及びアウトプット(すなわち,情報及
び機能)を,少なくとも一つの代替様式(例えば,視覚様式,触覚様式)で提供することによ
って,言語及び/又は識字能力の問題を抱える人を含め,より多くの人々を支援することがで
きる。読みやすさ及び理解しやすさに影響を与え得る提示方法の要因としては,次の事項があ
る。
− レイアウト
− 印刷の色彩及びコントラスト
− フォント及び記号のサイズ及び書式
− 複数の言語の選択及び使用
消費生活用製品の取扱説明書に関する指針については,JIS S 0137を参照。

――――― [JIS Q 10001 pdf 17] ―――――

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Q 10001 : 2019 (ISO 10001 : 2018)
附属書E
(参考)
利害関係者からのインプットに関する手引
組織は,密接に関連する利害関係者を明確にし,その意見を聞くことが望ましい。組織は,次の事項を
実施することが望ましい。
a) 意見交換会,フォーカスグループ討議,アンケート調査,諮問委員会,ワークショップ及び電子会議
グループを含む,実行可能なインプット入手方法の範囲を検討する。
b) 密接に関連する利害関係者からのインプットを入手することに関する,財務的資源及び人的資源を決
定する。
密接に関連する利害関係者からのインプットを入手するプロセスを効果的にするために,組織は,次の
事項を実施することが望ましい。
− プロセスの目的を明確にする(プロセスの目標,プロセスの範囲及び想定する最終結果を明確にする
ことを含む。)。
− 密接に関連する利害関係者がプロセスに参加できるように,かつ,プロセスの予測外の展開にも柔軟
に対応できるように,プロセスのためのスケジュールを適切に決定する。
− 適切な利害関係者の参加を求める。
− インプットを提供する関係者からの情報について,その機密性の保持が必要な場合は確実に行う。
− インプットを入手するための適切なメカニズムが使用されることを確実にし,かつ,適切な財務資源
に基づくことを確実にする。
− プロセスの基本原則が,関係者に確実に理解され,確実に受け入れられるようにする。
密接に関連する利害関係者からのインプット入手のプロセスが完了後,組織は,その結果を,その後の
規範の計画,設計,開発,実施,維持及び改善活動に活用することが望ましい。組織は,密接に関連する
利害関係者に対し,プロセスの結果がどのように活用されたか伝達することが望ましい。密接に関連する
利害関係者からのインプットを入手するための,プロセスの有効性及び効率を評価することが望ましい。

――――― [JIS Q 10001 pdf 18] ―――――

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Q 10001 : 2019 (ISO 10001 : 2018)
附属書F
(参考)
規範の枠組み
規範の計画,設計,開発,実施,維持及び改善の各段階における,意思決定及び実行のための組織的枠
組みを図F.1に示す。
計画,設計及び開発(箇条6)
規範の目標の決定(6.1)
情報の収集及び評価(6.2) 利害関係者からのインプットの
入手及び評価(6.3)
規範の作成(6.4)
パフォーマンス指標の作成(6.5)
規範の実施,維持及び改善のための手順の作成(6.6)
内部及び外部コミュニケーション計画の作成(6.7)
必要な経営資源の決定(6.8)
実施(箇条7)
維持及び改善(箇条8)
情報の収集(8.1)
規範のパフォーマンスの評価(8.2)
規範に対する顧客満足度の評価(8.3)
規範及び規範の枠組みのレビュー(8.4)
継続的改善(8.5)
図F.1−規範の枠組み

――――― [JIS Q 10001 pdf 19] ―――――

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Q 10001 : 2019 (ISO 10001 : 2018)
附属書G
(参考)
他の組織によって提供される規範を採用する場合の手引
組織は,他の組織(以下,規範提供者という。)が作成した規範の採用,又は規範提供者のプログラムへ
の参加を検討することができる。この場合,組織は次の事項について検討することが望ましい。
− その規範は,組織にとって適切かつ妥当なものであるか。
− 規範提供者の評判はどのようなものか(例えば,顧客,他の企業及び行政から良い評価を得ているか,
規範提供者は当該部門に重要な影響力をもっているか。)。
− 規範提供者は,規範の設計及び開発のときにどのようなプロセスを踏んだか。それは,全ての密接に
関連する利害関係者に公開されていたか。規範提供者及びその規範に関する,他の組織の経験はどの
ようなものか。
− その規範は市場で高い評価を得ているか。
− 規範提供者のプログラムへの参加の費用及び効果はどのようなものか。
− 規範提供者は規範の遵守を監視し,確実にしているか。その場合,どのような方法によるのか。
− その規範は,採用する組織に対して規範の達成を義務付けるものか。規範を遵守できなかった場合に
どうなるのか。
− 規範提供者は,規範が守られなかった場合を認識し,対応するための十分な経営資源をもっているか。
− 規範提供者は,その要員及び規範を採用する組織に対して,どのような教育・訓練を実施しているか。
− 規範提供者は,組織による規範の遵守を促進するためにどのような奨励策(及び抑制策)を提供して
いるか。
− 規範を採用する組織は,どのような情報を規範提供者に開示する必要があるか。
− 規範提供者は,社会,行政及び規範を採用する組織に対し,どのような情報を開示するのか(例えば,
月次報告書,四半期報告書,半期報告書,年次報告書)。

――――― [JIS Q 10001 pdf 20] ―――――

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JIS Q 10001:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 10001:2018(IDT)

JIS Q 10001:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Q 10001:2019の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称