JIS Q 17021-1:2015 適合性評価―マネジメントシステムの審査及び認証を行う機関に対する要求事項―第1部:要求事項 | ページ 2

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Q 17021-1 : 2015 (ISO/IEC 17021-1 : 2015)
マネジメントシステムが認証された組織。
3.2
公平性(impartiality)
客観性があること。
注記1 客観性とは,利害抵触がないか,又は認証機関の事後の活動に悪影響を及ぼすことがないよ
う,利害抵触が解決されていることを意味する。
注記2 公平性の要素を伝えるのに有用なその他の用語には,独立性,利害抵触がないこと,偏見が
ないこと,先入観がないこと,中立,公正,心が広いこと,公明正大,利害との分離,及び
均衡がある。
3.3
マネジメントシステムのコンサルティング(management system consultancy)
マネジメントシステムの確立,実施又は維持に関与すること。
例1 マニュアル又は手順を,準備又は作成する。
例2 マネジメントシステムの開発及び実施に向けての固有の助言,指示又は解決策を与える。
注記1 教育・訓練が,マネジメントシステム又は審査に関係し,その内容が一般的な情報に限られ
る場合で,教育・訓練を手配し,講師として参加することは,コンサルティングとはみなさ
ない。すなわち,講師は,依頼者個別の解決策を提供しない。
注記2 プロセスやシステムの改善のための一般的な情報で,依頼者特有の解決策ではない情報の提
供は,コンサルティングとはみなさない。
このような情報には,次を含む。
− 認証基準の意味及び意図の説明
− 改善の機会の特定
− 関係する理論,方法論,技術,又はツールの説明
− 機密情報でない,関連するベストプラクティスの情報共有
− 審査を受けるマネジメントシステムの範ちゅう(疇)にない,その他のマネジメントシ
ステムの側面
3.4
認証審査(certification audit)
依頼者及び認証に依存する関係者から独立した審査機関によって,依頼者のマネジメントシステムを認
証する目的で実施される審査。
注記1 この規格では,“審査”という用語は,認証審査を簡略化したものとして用いている。
注記2 認証審査は,初回審査,サーベイランス審査及び再認証審査を含み,また,特別審査を含む
こともある。
注記3 認証審査は,マネジメントシステム規格の要求事項への適合について認証を行う機関の審査
チームが実施するのが一般的である。
注記4 合同審査とは,二つ以上の審査機関が共同で単一の依頼者の審査に当たる場合をいう。
注記5 複合審査とは,同時に二つ以上のマネジメントシステム規格の要求事項に関して,依頼者を
審査する場合をいう。
注記6 統合審査とは,二つ以上のマネジメントシステム規格の要求事項を単一のマネジメントシス
テムに統合して適用した依頼者を,二つ以上の規格に関して審査する場合をいう。

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Q 17021-1 : 2015 (ISO/IEC 17021-1 : 2015)
3.5
依頼者(client)
認証目的でマネジメントシステムの審査を受ける組織。
3.6
審査員(auditor)
審査を行う人。
3.7
力量(competence)
意図した結果を達成するために,知識及び技能を適用する能力。
3.8
案内役(guide)
審査チームを手助けするために,依頼者によって指名された人。
3.9
オブザーバ(observer)
審査チームに同行するが,審査は行わない人。
3.10
専門分野(technical area)
特定のマネジメントシステム及びその意図した結果に関連するプロセスの共通性によって特徴付けられ
る分野。
注記 7.1.2の注記を参照。
3.11
不適合(nonconformity)
要求事項を満たしていないこと。
3.12
重大な不適合(major nonconformity)
意図した結果を達成するマネジメントシステムの能力に影響を与える不適合(3.11)。
注記 次の事項は,重大な不適合に分類される可能性がある。
− 効果的なプロセス管理が行われているか,又は製品若しくはサービスが規定要求事項を満
たしているかについて,重大な疑いがある。
− 同一の要求事項又は問題に関連する軽微な不適合が幾つかあり,それらがシステムの欠陥
であることが実証され,その結果重大な不適合となるもの。
3.13
軽微な不適合(minor nonconformity)
意図した結果を達成するマネジメントシステムの能力に影響を与えない不適合(3.11)。
3.14
技術専門家(technical expert)
特定の知識又は専門的技術を審査チームに提供する人。
注記 特定の知識又は専門的技術とは,審査の対象となる組織,プロセス又は活動に関係するものを
いう。

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Q 17021-1 : 2015 (ISO/IEC 17021-1 : 2015)
3.15
認証スキーム(certification scheme)
マネジメントシステムに関して,同一の規定要求事項,並びに特定の規則及び手順が適用される適合性
評価システム。
3.16
審査工数(audit time)
依頼組織のマネジメントシステムの完全で有効な審査を計画し,達成するために必要な延べ時間。
3.17
マネジメントシステム認証審査の工数(duration of management system certification audits)
審査工数(3.16)の一部で,初回会議から最終会議までを含む,審査活動の実施に費やした延べ時間。
注記 審査活動には,通常次を含む。
− 初回会議の開催
− 審査を実施している間に行う文書レビュー
− 審査中のコミュニケーション
− 案内役やオブザーバの役割と権限の指定
− 情報の収集と検証
− 審査所見の作成
− 審査の結論の準備
− 最終会議の開催

4 原則

4.1 一般

4.1.1  ここに示す原則は,箇条5以降に規定する特定のパフォーマンス要求事項及び記述的要求事項の基
礎である。この規格は,起こり得る全ての状況に対して特定の要求事項を提供するものではない。これら
の原則は,不測の状況において意思決定を行う必要がある場合の指針として適用することが望ましい。こ
こに示す原則は,要求事項ではない。
4.1.2 認証の最終的な目標は,全ての関係者に,マネジメントシステムが規定要求事項を満たしていると
いう信頼を与えることである。認証の価値は,第三者による公平で力量が確保された審査によって確立さ
れる,社会の信頼及び信用の程度である。認証の利害関係者は,次を含むが,これに限らない。
a) 認証機関への依頼者
b) マネジメントシステムが認証された組織の顧客
c) 政府関係当局
d) 非政府組織
e) 消費者,及び社会のその他の構成メンバー
4.1.3 信頼を与えるための原則には,次の事項を含む。
− 公平性
− 力量
− 責任
− 透明性(openness)
− 機密保持

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Q 17021-1 : 2015 (ISO/IEC 17021-1 : 2015)
− 苦情への適切な対応
− リスクに基づくアプローチ
注記 この規格は,箇条4に認証の原則を記載しているが,これに対応する監査の原則がJIS Q
19011:2012の箇条4に記載されている。

4.2 公平性

4.2.1  認証機関が,信頼を与える認証を提供するためには,公平であること及び公平であると認識されて
いることが必要である。内部及び外部の全ての要員が,公平性の必要性を認識していることが重要である。
4.2.2 認証機関は,依頼者からの認証の対価を収入源としており,これが公平性に対する潜在的な脅威で
あると認識されている。
4.2.3 認証機関の決定が,その認証機関が得た適合(又は不適合)に関する客観的な証拠に基づいている
こと,及び他の利害関係者又はその他の関係者から影響を受けていないということが,信頼を得るため,
及びそれを維持するために必要不可欠である。
4.2.4 公平性に対する脅威には,次の事項を含み得るが,これに限らない。
a) 自己の利害関係 個人又は機関が,自己の利益のために行動することから生じる脅威。公平性に対す
る脅威としての,認証に関する懸念は,自己に関わる財政的な利害関係である。
b) 自己レビュー 個人又は機関が,自分自身が行った業務をレビューすることから生じる脅威。認証機
関がマネジメントシステムのコンサルティングを行った依頼者のマネジメントシステムを自ら審査す
ることは,自己レビューによる脅威となり得る。
c) 親密さ(又は信用) 個人又は機関が,審査の証拠を求めることなしに,他の者と過度に親密になっ
ている又は信用していることから生じる脅威。
d) 威嚇 個人又は機関が,交代させられる,上司に報告されるという脅威など,公然と又は暗黙に,威
圧されていると認識することから生じる脅威。

4.3 力量

4.3.1 認証活動に関わる全ての機能における認証機関の要員の力量は,信頼を与える認証を提供するため
に必要である。
4.3.2 力量はまた,認証機関のマネジメントシステムによって維持する必要がある。
4.3.3 審査及び他の認証活動に関与する要員に関して,力量の判断基準を確立するために実施すべきプロ
セスをもつこと,また,その基準に照らして評価を実施することが,認証機関のマネジメントにとって主
要な課題の一つとなっている。

4.4 責任

4.4.1  マネジメントシステム規格の実施における意図した結果を一貫して達成し,認証の要求事項に適合
することへの責任をもつのは,認証機関ではなく,被認証組織である。
4.4.2 認証機関は,認証の決定の根拠となる,十分な客観的証拠を評価する責任をもつ。認証機関は,審
査の結果に基づいて,適合の十分な証拠がある場合には認証の授与を決定し,又は十分な適合の証拠がな
い場合には認証を授与しない決定をする。
注記 いかなる審査も,組織のマネジメントシステムからのサンプリングに基づいているため,要求
事項に100 %適合していることを保証するものではない。

4.5 透明性

4.5.1  認証機関は,認証の完全性及び信頼性に対する確信を得るために,認証機関の審査プロセス及び認
証プロセス,並びに全ての組織の認証状態(すなわち,認証の授与,維持,範囲の拡大及び縮小,更新,

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Q 17021-1 : 2015 (ISO/IEC 17021-1 : 2015)
一時停止,復帰,並びに取消し)に関する適切かつ適時な情報を,一般に利用できるようにする又は開示
する必要がある。透明性とは,適切な情報が利用できる,又は適切な情報を開示するという原則である。
4.5.2 認証に対する信頼を得る又は維持するため,認証機関は,特定の審査(例えば,苦情対応として行
われる審査)の結論について,特定の利害関係者に対して,機密ではない情報の適切な入手方法を提供す
る又はその情報を開示することが望ましい。

4.6 機密保持

  認証機関が,認証の要求事項への適合性を適切に審査するために必要な情報を,特権的に入手するため
には,認証機関は,いかなる機密情報も公開しないことが不可欠である。

4.7 苦情への適切な対応

  認証によりどころを求める者は,苦情が調査されることを期待しており,苦情が妥当であると判明した
場合には,苦情が適切に処理されるもの及び苦情解決のために認証機関によって適切な努力がなされるも
のと信頼しているはずである。苦情への適切な対応を効果的に行うことは,認証機関,依頼者,その他の
認証の利用者を,過失,怠慢又は不適切な行動から守る重要な手段である。苦情が適切に処理される場合
に,認証活動に対する信頼が守られる。
注記 認証の完全性及び信頼性を全ての利用者に実証するためには,苦情への適切な対応を含め,透
明性の原則と機密保持の原則との間の適切な均衡が必要である。

4.8 リスクに基づくアプローチ

  認証機関は,力量が確保された,一貫して公平な認証を提供することに関連するリスクを考慮する必要
がある。リスクには,次の事項に関連するものを含む場合があるが,これに限らない。
− 審査目的
− 審査プロセスで用いるサンプリング
− 実在し,認識された公平性
− 法的,規制上及び債務の問題
− 審査を受ける依頼者の組織及びその活動環境
− 依頼者及びその活動に対する審査の影響
− 審査チームの健康及び安全
− 利害関係者の認識
− 被認証組織による,誤解を招く表明
− マークの使用

5 一般要求事項

5.1 法的及び契約上の事項

5.1.1  法的責任
認証機関は,その全ての認証活動に法的責任を負うことができる法人又は法人の一部として明確に位置
付けられていなければならない。政府の認証機関は,その政府としての地位によって,法人であるとみな
される。
5.1.2 認証の合意
認証機関は,認証活動の提供に関し,この規格の該当する要求事項に従って,各被認証組織と法的に拘
束力のある合意書を結ばなければならない。
さらに,認証機関が複数の事務所をもち,又は依頼者が複数の事業所をもつ場合,認証機関は,認証を

――――― [JIS Q 17021-1 pdf 10] ―――――

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JIS Q 17021-1:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Q 17021-1:2015の関連規格と引用規格一覧