JIS R 1660-2:2004 ファインセラミックスのミリ波帯における誘電特性測定方法―第2部:開放形共振器方法 | ページ 3

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R 1660-2 : 2004

10.4 試料中心位置の校正

 試料台に標準的な試料(2)(図3及び図4参照)を載せ,共振周波数を測定す
る。その後,±0.5 mm程度の距離を手動又は,ステッピングモータを用いて移動させ,図10に示すよう
に共振ピークの周波数が極値を示す位置を見つける。次に,極値を示す位置に試料台を移動して固定する。
注(2) 標準的な試料にはサファイアが望ましい。
97.245 94.326
97.24 94.324
97.235 94.322
)
)
GHz
GHz
97.23 94.32
周波数(
周波数(
94.318
97.225
94.316
97.22
94.314
97.215
94.312
97.21 94.31
97.205 94.308
1 0.5 0 -0.5 -1 1 0.5 0 -0.5 -1
移動距離(mm) 移動距離(mm)
図 10 試料位置調整時のピークの位置変化
参考 なお,共振周波数の極小値がある場合はSモードであり,共振周波数の極大値がある場合はA
モードである。
鏡面間中央の試料位置の精度は,±D/2 000以内とする。

11. 測定

11.1 試料の厚みtの測定

 試料の厚みtを,JIS B 7502に規定するマイクロメータを用いて測定する。測
定点は,ビームウエストW0aから510 mm外側の4点とビームウエストW0aの中心点との計5点とする。
これら5点の平均値を,試料の厚さとする。
なお,試料厚さは,1

11.2 共振周波数及びQの測定

11.2.1 試料を入れない場合 10.2と同じ手順で共振ピークを拡大し(図11参照),f0と電力半値幅      
を測定する。Q0を,次の式によって計算する。
f0
Q0 (4)
f0
ここに, Q0 : 試料を入れないときの負荷Q
f0 : 試料を入れないときの共振周波数
Δf0 : 試料を入れないときの電力半値幅

――――― [JIS R 1660-2 pdf 11] ―――――

10
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−3dB
f0 97.089
96.989
97.039 (GHz)
周波数 (GHz)
Δf0 電力半値幅
図 11 共振点の精密測定の例
11.2.2 試料を入れた場合 試料を開放形共振器の試料台にセットする。次に11.2.1のf0と同じモード次数
に対応する共振周波数を測定する。その後,±0.5mmの距離を軸に沿って手動又はステッピングモータを
用いて移動させ,図10に示すように共振周波数が極値を示す位置を見つける。次に極値を示す位置に試料
台を移動して固定する。試料を入れない場合と同じ手順でfLと 定し,QLを次の式によって計算
する。
fL
QL (5)
fL
ここに, QL : 試料を入れたときの負荷Q
fL : 試料を入れたときの共振周波数
ΔfL : 試料を入れたときの電力半値幅
備考1. f0及びfLは,TEM00qにおいて同じq値で測定する。測定上の注意点を,附属書3に記す。
2. 試料の誘電損失が大きくて観測した周波数スペクトラムにおいて十分に鋭いピークが観測で
きない場合は,表2を参考として両球面間距離(共振器長)Dを短縮するとよい。

12. ε′及びtanδの計算

12.1 ε′の計算

          ‰       ‰  襟       6)(11) によって計算し,有効数字4けたまで求める。
Sモード(qが偶数)の場合
1cot t Dt
t tan d
(6)
2000K 2000K
Aモード(qが奇数)の場合
1cot t Dt
t tan d

(pdf 一覧ページ番号 )

                                 2000K               2000K
ただし,括弧内の単位は (rad) である。K, び 次の式による。

――――― [JIS R 1660-2 pdf 12] ―――――

                                                                                             11
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2 2 fL
K(波数) 1012 20.958 fL (8)
c
3
1 t 10
t tan 2
(rad) (9)
KW0
1 1 t 1 t 10 3 (10)
d tan D t tan 2( rad )
KW0 KW0
2 67.4747 t D t t
W0 Dt R0 (11)
fL 2 2 2

12.2 tanδの計算

 f0,Q0,fL及びQLからtanδを,次の式によって計算する。
a) anδの概略値の計算
tanδの概略値を,次の式で計算する。
1 1 D
tan (12)
QL Q0 t
b) 正確なtanδの計算 tanδの正確な値を式(13)によって,有効数字3けたまで計算する。
3
1 1 t Δ+ Dt- 10
tan (13)
QL Q0 3 1 Dt
t Δ 10 sin2 K 3 d
K 210
ここで,Sモードのときは,Δを次の式によって計算する。

(pdf 一覧ページ番号 )

                                 2        t            2        t
sin K t
cos K t
2000 2000
Aモードのときは,Δを次の式によって計算する。

(pdf 一覧ページ番号 )

                                 2        t            2        t
cos K t
sin K t
2000 2000

13. ε′及びtanδの誤差計算

a)         ‰     差は,次の式によって計算する。
2 2 2
Δ Δt Δ 0f (16)
ここに, Δ : ‰ 差
Δ 攀瓰
: tの標準偏差による ‰
Δt 差 Δt
t
Δ
f0 : f0の標準偏差による ‰Δ f 差 Δf0
0
f0

――――― [JIS R 1660-2 pdf 13] ―――――

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R 1660-2 : 2004
b) anδの誤差を,次の式によって計算する。
(Δtan )2 (Δtan Q0)2 (ΔtanQL )2 (17)
ここに, Δtanδ : tanδの誤差
tan
ΔtanδQ0 : Q0の誤差によるtanδの誤差 tan Q0
Q0
Q0
tan
ΔtanδQL : QLの誤差によるtanδの誤差Δtan QL
ΔQL
QL

14. 報告

 測定結果の報告には,次の事項を記載する。
a) 試験試料を判別する記号
b) 試験試料の寸法
c) 試験条件(温度,湿度)
d) 測定周波数 ( fL)
e) 比誘電率 (
f) 誘電正接 (tanδ)

――――― [JIS R 1660-2 pdf 14] ―――――

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附属書1(参考)測定の流れ
この附属書(参考)は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
1. 準備
1.1 測定周波数f0を決める。
1.2 推定 攀 ,tanδから,本体表2を参考にしてDを決める。
1.3 本体式 (1) を用いて,f,Dm及びR0からビームウエストW0aを計算する。
1.4 試料サイズを決める。
円の直径,正方形の一辺は,5 W0a以上。
試料の厚さ : 本体式(2)から計算する。
2. 測定器の調整
2.1 “Dの校正”に基づき,次の方法でDを調整する。
測定周波数f0を中心に5 GHzで掃引して,共振ピークを求める。
測定周波数f0を中心に0.5 GHzで掃引して,共振ピークを求める。
測定周波数f0を中心に0.02 GHzで掃引して,共振ピークを求める。
f0及びノギスなどであらかじめ測定したDmからqを求める。
f0を中心に高い共振周波数f1,f2,低い共振周波数f−1,f−2について同じことを繰り返し,q−2,q−1,
q0,q1及びq2を求める。
本体式(3)が成立するように,Dを決定する。
2.2 試料台が開放形共振器の中心にくるように調整する。
3. 測定
3.1 tを測定する。
3.2 試料を入れないときの,f0と電力半値幅とを測定する。
3.3 試料を入れて,fと電力半値幅を測定する。
備考 tanδが大きくて,共振がとれないときは,本体表2に基づき,Dを変更する。

――――― [JIS R 1660-2 pdf 15] ―――――

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