JIS R 1660-1:2004 ファインセラミックスのミリ波帯における誘電特性測定方法―第1部:遮断円筒導波管方法

JIS R 1660-1:2004 規格概要

この規格 R1660-1は、ミリ波回路に用いる低損失誘電体基板用ファインセラミックスの遮断円筒導波管方法によるミリ波帯における誘電特性の測定方法について規定。

JISR1660-1 規格全文情報

規格番号
JIS R1660-1 
規格名称
ファインセラミックスのミリ波帯における誘電特性測定方法―第1部 : 遮断円筒導波管方法
規格名称英語訳
Measurement method for dielectric properties of fine ceramics in millimeter wave frequency range -- Part 1:Cutoff waveguide method
制定年月日
2004年3月20日
最新改正日
2018年10月22日
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対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

31.080.01, 81.060.30
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
ファインセラミックス 2018
改訂:履歴
2004-03-20 制定日, 2008-10-01 確認日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
ページ
JIS R 1660-1:2004 PDF [20]
                                                                                 R 1660-1 : 2004

まえがき

  この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本ファインセラミックス協会(JFCA)
/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日
本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS R 1660の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS R 1660-1 第1部 : 遮断円筒導波管方法
JIS R 1660-2 第2部 : 開放形共振器方法
JIS R 1660-3 第3部 : NRDガイド励振誘電体共振器方法

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS R 1660-1 pdf 1] ―――――

R 1660-1 : 2004

pdf 目 次

ページ

  •  1. 適用範囲・・・・[1]
  •  2. 引用規格・・・・[1]
  •  3. 定義・・・・[1]
  •  4. 測定項目・・・・[2]
  •  5. 測定原理・・・・[2]
  •  6. 試験環境・・・・[3]
  •  7. 測定装置及びジグ・・・・[3]
  •  7.1 装置・・・・[3]
  •  7.2 ジグ・・・・[4]
  •  8. 試験用ジグ(空洞共振器)の寸法D,Hの設計・・・・[6]
  •  9. 試験用ジグの寸法D,H及び比導電率σrの測定・・・・[7]
  •  10. 試験試料のε′及びtanδの測定・・・・[11]
  •  10.1 試験試料・・・・[11]
  •  10.2 共振周波数の推定・・・・[11]
  •  10.3 測定手順・・・・[11]
  •  10.4 比誘電率ε′の計算・・・・[12]
  •  10.5 ε′の誤差の計算・・・・[12]
  •  10.6 誘電正接tanδの計算・・・・[14]
  •  10.7 tanδの誤差の計算・・・・[14]
  •  11. 試験用ジグの線膨張係数α及び比抵抗率の温度係数TCρの測定・・・・[15]
  •  12. 試験試料のε′及びtanδの温度依存性の測定・・・・[17]
  •  12.1 測定条件・・・・[17]
  •  12.2 測定手順・・・・[17]
  •  12.3 試験試料のε′の温度係数TCεの計算・・・・[17]
  •  12.4 試験試料のtanδの温度依存性・・・・[18]
  •  13. 報告・・・・[18]

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS R 1660-1 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
R 1660-1 : 2004

ファインセラミックスのミリ波帯における誘電特性測定方法−第1部 : 遮断円筒導波管方法

Measurement method for dielectric properties of fine ceramics in millimeter wave frequency range−Part 1:Cutoff waveguide method

1. 適用範囲

 この規格は,主にミリ波回路に用いる低損失誘電体基板用ファインセラミックスの遮断円
筒導波管方法によるミリ波帯における誘電特性の測定方法について規定する。
備考 遮断円筒導波管方法とは,同一寸法の2本の銅円筒間に誘電体平板を挟んで誘電体共振器を構
成し,その共振周波数の測定値によって比誘電率を求め,無負荷Qの測定値によって誘電正接
を求める方法である。

2. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 0601 製品の幾何特性仕様 (GPS)−表面性状 : 輪郭曲線方式−用語,定義及び表面性状パラメ
ータ
JIS B 7507 ノギス
JIS R 1600 ファインセラミックス関連用語
IEC 60028 International standard of resistance for copper

3. 定義

 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS R 1600によるほか,次による。
a) 複素比誘電率 攀 Complex relative permittivity) ベクトル表示による交流電界の強さE (V/m)と交流
電束密度D (C/m)の複素比を,真空の誘電率 攀 =8.8542×10−12 F/m)で除した値。
D
r

(pdf 一覧ページ番号 )

                             0E
複素比誘電率の実数成分を
(比誘電率という),虚数成分を とすると,攀爰 湟
r

(pdf 一覧ページ番号 )

b) 誘電正接tan         Loss factor)誘電体損失角      ‰湫    。複素比誘電率の実数成分・虚数成分を使うと,
tan ‰ 湟
tan

(pdf 一覧ページ番号 )

c) 誘電率の温度係数TC    攀    Temperature coefficient of permittivity) 誘電率の温度による変化率を,対応
する温度の変化分で除した値。

――――― [JIS R 1660-1 pdf 3] ―――――

2
R 1660-1 : 2004
T ref
TC 106 ( ppm / K)

(pdf 一覧ページ番号 )

                                  T
(
ref T )
ref
ここに, Τ
: 温度Tにおける比誘電率
ref
: 基準温度Trefにおける比誘電率
d) 表面抵抗Rs (Surface resistance) 導体の表面から内部へ流れ込む電磁場の散逸を表す等価抵抗。導体
板の導電率を Rsは次の式で表す。

(pdf 一覧ページ番号 )

                         Rs      ( )
ここに, f : 共振周波数
μ : 透磁率(銅の場合μ=4π×10-7 H/m)
IEC 60028に規定する国際標準軟銅の20 ℃における導電率σ0
e) 比導電率σr (Relative conductivity)
(=5.800×107 S/m)に対する導体板の導電率σの比。
r (6)
0
f) 比抵抗率ρr(Relative resistivity) 比導電率の逆数。
1
r (7)
r
g) 比抵抗率の温度係数TC Temperature coefficient of relative resistivity) 比抵抗率の温度による変化率
を,対応する温度の変化分で除した値。
TCρ T ref
106 (ppm / K) (8)
ref (TTref )
ここに, ρT : 温度Tにおける比抵抗率
ρref : 基準温度Trefにおける比抵抗率

4. 測定項目

 この規格で測定する項目は,比誘電率    ,誘電正接tan     誘電率の温度係数TC          びtan
の温度依存性とする。
なお,この試験が適用できる測定周波数, びtan ‰ 囲は,次のとおりである。また,特に指定の
ない限り,TC びtan ‰湮 依存性の測定温度範囲は,−40 ℃+85 ℃とする。
測定周波数 : 30 100 GHz
: 2 50
tan : 10−6 10−3

5. 測定原理

 この規格で用いる方法では,導体円筒を中央で二つに分割し,その間に誘電体基板を挟ん
だTE011モード(1) 遮断円筒共振器を構成する(図2参照)。この共振器の共振周波数 ( f0) 及び無負荷Q (Qu)
は,基板試料の ,tan 厚み (t) 及び,導体円筒の直径 (D),高さ (H) 及び遮断円筒導波管を構成する
材料の比導電率 (σr) によって決定される。したがって,f0,Qu,D,H,σr及びtを測定して, ,tan
を求めることができる。遮断円筒導波管の構造は内側が円筒状で,D=7 mm,H=31 mmとすると共振周波
数は約50 GHzとなる。また,試験試料は,通常厚さ0.51.0 mm程度,直径1019 mmの円板,又は14 mm
程度の角平板を用いる。
ミリ波帯域では電磁波は共振器内壁の表面内にサブミクロン程度の深さまでしか侵入しないため導電率

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                                                                                              3
R 1660-1 : 2004
は,表面のきずや酸化膜の有無によって直流での値よりも小さくなる。そこで,導体円筒の両端に短絡板
を付けて構成した空洞共振器のQuから 爰 定によって求めることが必要である。
この方法では遮断円筒導波管を中央で二つに分割し,その間に基板試料を挟んで共振器を構成するので,
試料の縁端部は遮断円筒導波管の外に出ている。しかし,試料の厚さtはTE011モードの共振周波数の半波
長を で除した値に比べて十分に小さいので,縁端部の電磁界は急速に減衰し,エネルギーは半径方向
に放射しない。この縁端部の電磁界の効果(縁端効果)は, びtan ‰湮 定にわずかな影響を与える。
したがって,この方法では,これを厳密な解析による解によって補正する。実際には,解析が容易な導
体円筒と同じ直径をもつ架空の円板試料を挿入した場合について,近似的な比誘電率 ( 攀愀 び誘電正接
(tan 愀 ‰
その後に,図で与えられた補正係数を用いて,縁端効果の補正を行い びtan ‰
る。また,TE011モードの−40+85 ℃におけるf0とQuとを測定してΔTC びtan ‰湮 依存性を
求める。
注(1) 導波路の軸に垂直な平面上に電界があるモードを横電界姿態 (Transverse Electric Mode) とい
い,TEモードと略記する。これについているサフィックスは,左から順に円筒座標の軸回り方
向,径方向,軸方向の電界強度の節又は腹の数を示している。
TE011モードでは電界は試験試料の面内にある。したがって,ここで定める試験方法で測定さ
れる ‰澗 向の値である。

6. 試験環境

 特に指定のない限り,試験環境の温度は25±2 ℃とし,相対湿度は60 %以下とする。

7. 測定装置及びジグ

7.1 装置

 試験装置の構成例を図1に示す。図1 a)は,スカラー形ネットワークアナライザを使用した
もの,図1 b)は,ベクトル形ネットワークアナライザを使用したものとなっている。図1 a)では,掃引信
号発生器から出たミリ波信号は,方向性結合器で分割され,その一方は基準信号として検波器を介してネ
ットワークアナライザに入力される。他方は試料を装着した試験ジグに入力される。試験ジグを透過した
信号は検波器を介してネットワークアナライザに入力され,基準信号との振幅比として,縦軸に透過減衰
量,横軸に周波数の形で画面上に表示される。
一方,図1 b)では,送信側ミリ波帯Sパラメータ・モジュールから出力されたミリ波信号は,試験用ジ
グを透過し,受信側ミリ波帯Sパラメータ・モジュールに入力され検波される。これと同時に送信側ミリ
波帯Sパラメータ・モジュール内部で検波された基準信号との振幅比として,縦軸に透過減衰量,横軸に
周波数の形で画面上に表示される。

――――― [JIS R 1660-1 pdf 5] ―――――

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JIS R 1660-1:2004の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 1660-1:2004の関連規格と引用規格一覧