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R 1672 : 2006
附属書2(規定)比熱容量の参照データ
1. 適用範囲
この附属書は,DSCの校正に用いるαアルミナの比熱容量の参照データについて規定する。
2. 比熱容量の参照データ 示差走査熱量計では比熱容量値の知られた参照試料との比較測定によって試
験試料の比熱容量が決定される。参照試料用の比熱容量標準物質として最もよく用いられるαアルミナの
比熱容量値を,附属書2表1に示す。
なお,この表の値はNIST SRM720 (合成αアルミナ)の比熱容量評価データに基づく。
附属書4に示すように,試料容器質量差に伴う比熱容量算出値に対する補正には,試料容器の比熱容量
値を知る必要がある。試料容器の材質として最もよく用いられるアルミニウムの比熱容量値を,附属書2
表2に示す。
附属書2表 1 αアルミナの比熱容量値
T (C) T(K) Cp(JK-1g-1)
−153.15 120 0.196 9
−143.15 130 0.235 0
−133.15 140 0.274 0
−123.15 150 0.313 3
−113.15 160 0.352 5
−103.15 170 0.391 2
−93.15 180 0.429 0
−83.15 190 0.465 9
−73.15 200 0.501 4
−63.15 210 0.535 6
−53.15 220 0.568 4
−43.15 230 0.599 6
−33.15 240 0.629 4
−23.15 250 0.657 7
−13.15 260 0.684 6
−3.15 270 0.710 2
6.85 280 0.734 4
16.85 290 0.757 4
26.85 300 0.779 2
36.85 310 0.799 9
46.85 320 0.819 4
56.85 330 0.838 0
66.85 340 0.855 6
76.85 350 0.872 1
86.85 360 0.887 8
96.85 370 0.902 7
106.85 380 0.916 8
116.85 390 0.930 2
126.85 400 0.942 9
136.85 410 0.955 0
146.85 420 0.966 6
156.85 430 0.977 5
――――― [JIS R 1672 pdf 11] ―――――
10
R 1672 : 2006
附属書2表 1 αアルミナの比熱容量値(続き)
T (C) T(K) Cp(JK-1g-1)
166.85 440 0.987 9
176.85 450 0.997 5
186.85 460 1.007 4
196.85 470 1.016 4
206.85 480 1.025 0
216.85 490 1.033 2
226.85 500 1.041 1
236.85 510 1.048 6
246.85 520 1.055 9
256.85 530 1.062 8
266.85 540 1.069 2
276.85 550 1.075 8
286.85 560 1.081 9
296.85 570 1.087 7
306.85 580 1.093 4
316.85 590 1.098 8
326.85 600 1.104 0
336.85 610 1.109 0
346.85 620 1.113 8
356.85 630 1.118 4
366.85 640 1.122 8
376.85 650 1.127 2
386.85 660 1.131 3
396.85 670 1.135 3
406.85 680 1.139 3
416.85 690 1.143 1
426.85 700 1.146 7
446.85 720 1.153 8
466.85 740 1.160 5
486.85 760 1.166 7
506.85 780 1.172 7
526.85 800 1.178 4
546.85 820 1.183 9
566.85 840 1.189 0
586.85 860 1.193 9
606.85 880 1.198 6
626.85 900 1.203 1
646.85 920 1.207 4
666.85 940 1.211 6
686.85 960 1.215 5
706.85 980 1.219 4
726.85 1 000 1.223 0
746.85 1 020 1.227 5
766.85 1 040 1.231 2
786.85 1 060 1.234 8
806.85 1 080 1.238 3
――――― [JIS R 1672 pdf 12] ―――――
11
R 1672 : 2006
附属書2表 1 αアルミナの比熱容量値(続き)
T(C) T(K) Cp(JK-1g-1)
826.85 1 100 1.241 7
846.85 1 120 1.245 1
866.85 1 140 1.248 4
886.85 1 160 1.251 6
906.85 1 180 1.254 8
926.85 1 200 1.258
976.85 1 250 1.265
1 026.85 1 300 1.272
備考 SRM720はDSCの参照試料片として必要な十分な大きさをもたないため,通常,その評価値だけが使用され,
出処の異なるαアルミナが参照試料として用いられることが多い。
附属書2表 2 アルミニウムの比熱容量値
T(℃) T(K) Cp(JK-1g-1)
−123.2 150 0.686 8
−113.2 160 0.715 5
−103.2 170 0.740 9
−93.15 180 0.763 3
−83.15 190 0.783 3
−73.15 200 0.802 2
−63.15 210 0.814 5
−53.15 220 0.828 1
−43.15 230 0.840 5
−33.15 240 0.851 7
−23.15 250 0.862 1
−13.15 260 0.871 7
−3.15 270 0.879 7
6.85 280 0.888 6
16.85 290 0.893 7
26.85 300 0.904
126.85 400 0.955
226.85 500 1.000
326.85 600 1.042
426.85 700 1.085
526.85 800 1.143
――――― [JIS R 1672 pdf 13] ―――――
12
R 1672 : 2006
附属書3(規定)等温ベースラインの不一致を考慮した解析方法
1. 適用範囲
この附属書は,DSC曲線の等温ベースラインの不一致を補正するための解析方法を規定す
る。
2. 等温ベースラインの解析方法 本体の8.3,8.4及び8.5の操作で得られた三つのDSC曲線の等温ベー
スラインが一致しない場合のデータ解析要領を,附属書3図1に示す。この図には前後に等温制御を伴う
定速昇温プログラム及びこれに伴うDSC曲線2本が模式的に描かれている。上側及び下側のDSC曲線は
それぞれ,試験試料測定及び空容器測定のものを想定している。附属書3図1に示す例では,2本のDSC
曲線を,互いを平行移動しても等温領域I及び等温領域IIIのベースラインをともに一致させることはでき
ないことが分かる。したがってこのような事例では,本体の9.2に規定するようなDSC曲線の解析をその
まま適用できないため,次の手順に従って,Dt(T)及びDs(T)を再定義してCpt(T)を決定する。
a) 2本のDSC曲線に対して,それぞれ独立した仮想ベースラインを昇温領域IIにおいて設定する。この
仮想ベースラインの定義は,等温領域Iにおける直線部をt=tiまで外挿した端点と,等温領域IIIにお
ける直線部をt=tfまで外挿した端点とを結ぶ直線とする。
b) 附属書3図1に示すとおり,時刻tすなわち,温度がTにおける各DSC曲線の信号変位を各仮想ベー
スラインからの変位,すなわち,Dt1(T)及びDt0(T)と定義する。
c) 試験試料測定時の信号変位を,Dt1(T)とDt0(T)との和で与える。すなわち,Dt(T)=Dt1(T)+
Dt0(T)と再定義する。
d) 同様に,参照試料測定時の信号変位を,Ds1(T)とDs0(T)との和とする。すなわち,Ds(T)=Ds1
(T)+Ds0(T)と再定義する。
e) ) d) の手続きで得られたDt(T)及びDs(T)を用いて,本体の9.2 c) 及び9.2 d) の手順に従いCpt
(T)を決定する。
等温領域I 昇温領域II等温領域III
高
Tf 温
温
T 度
低
Ti 温
ENDO
Ds1(T)
熱
入
力
差
EXO
Ds0(T)
ti t tf
時刻
附属書3図 1 等温ベースラインの不一致を考慮した解析例
――――― [JIS R 1672 pdf 14] ―――――
13
R 1672 : 2006
附属書4(規定)試料容器質量の補正方法
1. 適用範囲
この附属書は,DSCによる比熱容量測定で試料容器質量の補正方法を規定する。
2. 試料容器質量の補正方法 示差走査熱量法は,空容器,参照試料及び試験試料の3回の測定を行って
初めて試験試料の比熱容量が決定できる方法である。したがって,同一試料容器を用いる場合以外は,厳
密には試料容器ごとに異なる熱容量の差を考慮し補正する必要がある。本体の8.1 a) に規定するとおり,
同じ材質の容器質量が互いによく(2 %以内)一致する場合は,通常の用途では補正が必要な程度ではな
い。ただし,本体の9.4に示すように,その不一致度が参照試料又は試験試料のいずれかの質量の0.5 %
よりも大きい場合には,次に従い補正を行うことが望ましい。
試料容器質量の個体差に伴う熱容量の補正までも考慮した,信号変位の関係式は次のとおりである。
Dt (T) Wct Wcb Cpc (T) t Cpt (T)
(pdf 一覧ページ番号 )
Ds (T) Wcs Wcb Cpc (T) s Cps (T)
ここに, Cpc(T) : 試料容器の比熱容量(JK-1g-1)
Cpt(T) : 温度Tでの試験試料の比熱容量(JK-1g-1)
Cps(T) : 温度Tでの参照試料の比熱容量(JK-1g-1)
Dt(T) : 空容器測定を基準とした試験試料測定のDSC曲線の
信号変位(mW)
Ds(T) : 空容器測定を基準とした参照試料測定のDSC曲線の
信号変位(mW)
mt : 試験試料片の質量(g)
ms : 参照試料片の質量(g)
Wcb : 空容器測定に用いた試料容器の質量(g)
Wct : 試験試料測定に用いた試料容器の質量(g)
Wcs : 参照試料測定に用いた試料容器の質量(g)
これから,試験試料の比熱容量は,次の式で与えられる。
Dt (T) s Dt (T) Wcs Wcb Wct Wcb
Cpt (T) Cps (T) Cps (T) Cpc (T) (2)
Ds (T) t Ds (T) mt mt
式(2)右辺の第2項は,参照試料測定と空容器測定時との試料容器質量の差に起因する補正項で,第3
項は試験試料測定と空容器測定時との試料容器質量の差に起因する補正項である。式(2)に従い補正を行
うためには,温度依存性までも含めた試料容器の比熱容量の値が必要になる。通常,使い捨て容器である
アルミニウムパンが最もよく用いられるので,アルミニウムの比熱容量値を附属書2表2に示す。
備考 試験試料の単位質量当たりの比熱容量に比べて試料容器の単位質量当たりの比熱容量がより大
きな場合には,補正の必要性がより高まる。したがって,試料容器の個体差が試験試料の比熱
容量算出値に0.5 %以上の影響を与えるか否かをもってこの補正の必要性を最終的に判断する
のが妥当である。
JIS R 1672:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 81 : ガラス及びセラミック工業 > 81.060 : セラミックス > 81.060.30 : ニューセラミックス
JIS R 1672:2006の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0129:2005
- 熱分析通則
- JISK7121:1987
- プラスチックの転移温度測定方法
- JISR1600:2011
- ファインセラミックス関連用語
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方