JIS R 1678:2007 長繊維強化セラミックス複合材料の常温における有孔引張試験方法 | ページ 2

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図2−有孔引張試験片の形状
表1−有孔引張試験片寸法
寸法(2D, xD) mm
孔の直径 d 6.35 ≧ d ≧ 4.0
試験片長さ L ≧ 20×d
評定部長さ GL ≧ 10×d
試験片厚さ h 6 ≧ h ≧ 1.5
試験片幅 b 6×d
つかみ部の長さ Lg ≧ 5×d
試験片幅の平行度 0.05
試験片表裏の平行度(表裏加工時だけ適用) 0.05

7 試験片の準備

7.1 試験片の加工

  母板から試験片を切り出す場合には,繊維方向と試験片切り出し方向とに注意し記録する。試験片の加
工に当たっては,材料への損傷を防ぐために次の加工条件を順守しなければならない。
a) 試験片厚さ(h)は,通常,2Dの場合は繊維の積層を3層以上,xDの場合は構造ユニットセルを二つ
以上含むものとする。
b) 試験片は,できる限り試験片に損傷を与えないように注意して研削加工する。試験片の長さ方向の両
端面を除く4面の表面粗さは#320800のダイヤモンドと(砥)石で仕上げた程度,又はそれ以上と
する。
c) 機械加工によって長繊維が切断され,それが強度に影響すると考えられる材料に関しては,機械加工
をしない試験片の使用も可とし,その場合はその旨を報告する。
d) 試験片の孔加工は,研削加工,切削加工などで行う。加工のときには,孔縁部でのばり,かえり,及
びチッピングが発生しないように注意する。孔部の口元面取り加工は行わない。

7.2 試験片本数

  9.6で要求する有効試験本数は,少なくとも5本以上とする。

8 試験温度及び湿度

  試験は、JIS K 7100に規定する標準温度状態2級及び標準湿度状態2級[温度23 ℃±2 ℃及び相対湿
度(50±10) %]の室内で行う。

9 試験方法

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9.1 試験モード及び試験速度

  試験の制御モードには,荷重,変位又はひずみ制御がある。最大引張荷重に達するまでに,10秒以上,
60秒以内で試験が終了するような試験速度とする。負荷速度依存性を評価するため負荷速度を変える場合
には,制御モード及び試験速度を報告する。

9.2 試験片寸法の測定

  試験片中心部における断面積を求めるため,試験片の幅及び厚さを,中心から試験片長手方向に対して
両側約15 mmまでの3か所で0.01 mmの位まで測定し,平均断面積を算出する。また,孔の直径を0.01 mm
の位まで測定する。

9.3 ひずみゲージのはり付け

  試験片中心部から長手方向に15 mm程度離れた位置の表裏に,試験片長手方向に平行となるようにひず
みゲージ(2枚)をはり付ける。

9.4 曲げ変形の判定

  引張試験の有効性を判断するためには,試験条件において過大な曲げ変形が発生していないことを確認
する必要がある。
曲げ変形の判定については,試験片の所定の位置にはり付けたひずみゲージを用いて確認する。応力・
ひずみ関係が線形の範囲において,表と裏とのひずみの差が,以下の条件を満足すれば有効とする。
≦ 0.2 (1)
ここに, : 試験片の表側でのひずみ
: 試験片の裏側でのひずみ
上記の曲げ変形判定条件を満足しない場合には,試験ジグの軸合わせ調整又は試験片寸法精度の改善を
しなければならない。

9.5 試験片の取付け

  曲げ又はねじりが負荷されないように注意しながら,指定された試験片のつかみ部長さをグリップでつ
かみ,試験機に試験片を取り付ける。試験片をつかむときに,厚さ12 mm程度のアルミニウム,FRP(ガ
ラス繊維強化熱硬化性樹脂),厚紙などを試験片つかみ部に接着し,これをタブとして使用してもよい。特
に未加工状態の試験片では,これらのタブは,つかみ部の破壊防止又は試験片のアライメント調整に有効
である。

9.6 試験手順

  試験は,次の手順によって行う。
− 荷重,ひずみゲージなどの零点調整を行う。
− 荷重・ひずみの記録を開始し,試験片に荷重を負荷する。
− 試験片の破断後,試験機及びデータ収集システムの作動を停止する。
− 最大引張荷重及び破断位置を記録する。
− 温度及び相対湿度を測定して報告する。

9.7 試験の有効性判断

  次の場合には,得られた試験結果は無効とする。
− 試験条件が記録されていないとき。

――――― [JIS R 1678 pdf 7] ―――――

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− 試験条件を満足していないとき。
− 9.4で示した曲げ変形条件を満足していないとき。
− 試験片がグリップ部で大きく滑ったとき。
− グリップ部で圧壊したとき。
− 孔周り以外の箇所で破壊したとき。

10 計算

10.1 有孔引張強さ

  有孔引張強さを,次の式によって計算する。
Fm
Sm (2)
A0
ここに, Sm : 有孔引張強さ (MPa)
Fm : 最大引張荷重 (N)
A0 : 初期断面積 (mm2)

10.2 試験結果の丸め方

  有孔引張強さの平均値を,JIS Z 8401によって有効数字三けたに丸める。

10.3 試験結果の表し方

  標準偏差及び変動係数は,次の式によって算出し,JIS Z 8401によって,有効数字二けたに丸める。
n 2
x x
s (3)
1
CV 100 (4)
ここに, x : 測定値 (MPa)
s : 標準偏差
CV : 変動係数 (%)
x : 測定値の平均値 (MPa)
n : 測定値の数

11 報告

11.1 試験結果報告書には,次の項目を記載しなければならない。
a) 試験機関の名前及び住所
b) 試験年月日,試験担当者,報告・ページに対する番号付け,顧客の名前・住所及び署名
c) 試験片の図面又は引用
d) 試験材料に関する記述
e) 試験片加工工程に関する記述
f) 試験片測定寸法
g) 試験片のセット・アップに関する記述(評定部長さ,グリップ方式,荷重方式,ひずみゲージの形式

――――― [JIS R 1678 pdf 8] ―――――

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及び荷重の伝達方式)
h) ひずみ速度,応力速度又はクロスヘッド速度
i) 試験した試験片数及び有効試験数
j) 有孔引張強さに関する有効な結果,平均値及び標準偏差
k) すべての試験片の破壊位置
11.2 試験結果報告書には,次の項目についての記録を付記することが望ましい。
a) 代表的な荷重−ひずみ記録
b) その他必要な事項

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