JIS R 1802:2005 遠赤外ヒータの表面温度測定方法―熱電対法 | ページ 2

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R 1802 : 2005
2本の熱電対素線を絶縁
(平面図)
熱電対固定用接着剤
測温接点 接着剤 接着長さ
熱電対素線
遠赤外ヒータ表面
(側面図)
図 3 熱電対の接着方法
5.2.4 表面温度の測定 表面温度の測定は,熱電対を取り付けた後,ヒータを加熱し,表面温度が安定し
たら,表 2のとおり+熱起電力及び−熱起電力(+の極性を反転する。)を交互に510回ずつ測定し,+
熱起電力及び−熱起電力(+の極性を反転する。)の絶対値を平均したものを測定値とする。又は,極性を
反転する方法と同等の方法で測定する。
表 2 測定値
単位
1 2 3 4 5 ・・ ・・ ・・ m(3)
+熱起電力 P1 P2 P3 P4 P5 ・・ ・・ ・・ Pm
−熱起電力 N1 N2 N3 N4 N5 ・・ ・・ ・・ Nm
測定値 E1 E2 E3 E4 E5 ・・ ・・ ・・ Em(4)
注(3) は測定回数(m=510)
Pi Ni
(4) i (i=1m)
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5.2.5 表面温度測定後の熱電対の校正 5.2.4の測定の後,熱電対を接着箇所近傍で素線を切断し,新た
に測温接点を作成する。この熱電対を5.1.2と同様の校正を行う。

6. 表面温度の算定及び不確かさの評価

6.1 表面温度の算定

 測定点における表面温度は,表 2の測定値から次の式によって平均熱起電力(E)
を求め,5.1.2の校正で作成した熱起電力表を用い,温度に換算する。(附属書E 参考)
m
Ei
i 1
E
m
ここに, E : 平均熱起電力( 囿
Ei : 測定値の熱起電力( 囿
m : 測定回数(510)

――――― [JIS R 1802 pdf 6] ―――――

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6.2 表面温度の不確かさの評価

 表面温度の不確かさは,6.1で求めた表面温度の値に影響を及ぼす不確
かさの要因を取り上げ,次の式によって不確かさを算出する。不確かさは,必要とするけた数まで求め,
JIS Z 8401によって数値を丸める。(附属書F 参考)
cu
U2 k
2 2
uc ui
i1
ここに, U2 : 表面温度の拡張不確かさ
uc : 表面温度の合成標準不確かさ
ui : 表面温度の各要因の標準不確かさ
k : 包含係数(通常k=2)
n : 表面温度の不確かさの要因数

7. 記録

 測定結果には,次の事項を記録する。ただし,必要のない項目は省略してもよい。
a) 遠赤ヒータの名称及び種類 例 遠赤外ヒータ(セラミックヒータ)
b) 遠赤ヒータの形状及び寸法 例 棒状,径○○mm,長さ○○mm
c) 測定箇所 例 中央部の1点
d) 測定装置 例 K熱電対,電子零接点,デジタル電圧計(型式 : ○○)
e) 周囲温度 例 23℃±2℃
f) 測定した表面温度,表面温度の拡張不確かさ及び包含係数 例 ○○℃,○○℃(k=2)
g) 測定年月日 例 2005年3月20日
h) その他必要事項

――――― [JIS R 1802 pdf 7] ―――――

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附属書A(参考)熱電対の校正例
この附属書は,本体に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
温度を精度良く測定し,測定温度の不確かさを評価するためには,測定に使用する熱電対を校正してお
く必要がある。次のA.1,A.2に,280320 ℃の範囲の5点(280 ℃,290 ℃,300 ℃,310 ℃及び320 ℃)
の温度において,K熱電対を比較校正し,熱起電力表を作成した一例を示す。
A.1 測定 K熱電対を絶縁管に通し,標準熱電対の測温部とK熱電対の測温部とを近接させるように固定
し,比較校正装置の中に深く挿入する。そして,ディジタル電圧計の熱起電力の指示値が安定した後,標
準熱電対及びK熱電対の熱起電力を測定し,比較する。標準熱電対及びK熱電対の熱起電力の測定は,附
属書A表 1に示すようにK熱電対及び標準熱電対の熱起電力を,+熱起電力及び−熱起電力(+の極性
を反転する)で交互に行い,測定した後,附属書A表 2に示すように測定値を求める。そして,附属書A
表 3に示すように測定値から,平均値,繰返しの不確かさ及び校正炉の温度を求める。附属書A表 3は
320 ℃における例であるが,他の校正温度についても同様に求める。
ここでは,標準熱電対には校正されたR熱電対を用いている。
附属書A表 1 測定順序 附属書A表 2 測定値
単位 単位
測定順序 K熱電対 標準熱電対 K熱電対 標準熱電対
1 KP11 − + KP1 RP1
2 − RP1 + KP2 RP2
3 KP12 − − KN1 RN1
4 KN11 − − KN2 RN2
5 − RN1 KPm1 KPm2
6 KN12 − KPm
2
7 KP21 − KNm1 KNm2
KNm
8 − RP2 2
9 KP22 − (m=1,2)
10 KN21 −
11 − RN2
12 KN22 −
KPmn : K熱電対の+熱起電力
KNmn : K熱電対の−熱起電力(極性を反転)
RPmn : 標準熱電対の+熱起電力
RNmn : 標準熱電対の−熱起電力(極性を反転)
(m=1,2)(n=1,2)

――――― [JIS R 1802 pdf 8] ―――――

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附属書A表 3 校正例(320 ℃)
標準熱電対 K熱電対
+2 597.6 +1 3082.4
+2 596.5 +1 3081.4
測定値
-2 597.4 -1 3082.6
-2 598.8 -1 3083.7
熱起電力の絶対値の平均 2 597.6 (ER) 1 3082.5 (EK)
熱起電力の標準偏差 0.95 0.94
熱電能 夂 9.4 41.2
温度表示の標準偏差 ℃ 0.10 0.02
繰り返しの不確かさ(1) ℃ 0.07 0.01
校正炉の温度 ℃ 320.3 −
注(1) 温度表示の 標準偏差(aは繰返し数。ここではa=2)
a
A.2 計算(熱起電力表の作成) 各温度で校正した後に計算した例を附属書A表 4に示す。計算の手順は,
次の1)6)に示す。
なお,附属書A表 4のER及びEKは,各校正温度(*)における標準熱電対及びK熱電対の測定熱起
電力で,附属書A表 3に記載のある熱起電力の絶対値の平均に当たる。
[計算の手順]
1) 標準熱電対の測定熱起電力(ER)を温度に変換し,校正温度(*)を求める。
2) 校正温度(*)におけるK熱電対の基準熱起電力(EK0)をJIS C 1602の基準熱起電力表から求める。
3) 熱電対の基準熱起電力(EK0)と測定起電力(EK)との差( Em )をとる。
4) 5組の校正温度(*)及び測定熱起電力誤差( Em )から,その関係を最小二乗法によって次の式で
表す。
Ec a T0 b・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
ここに, Ec : 熱起電力誤差 ( 囿
T0 : 基準温度(℃)
a,b : 係数
ここでは,関係式を直線で表したが,散布図が曲線であれば二次曲線で表す。
5) 基準熱起電力(EK0)に最小二乗法によって求められた熱起電力誤差( Ec )を加え,補正された
熱起電力(EKc)を導く。
6) 5)を繰り返すことによって各校正温度(*)の間の基準温度(T0)に対する補正された熱起電力(EKc)
を必要なだけ補間して表にし,その後の温度測定に用いる。ただし,補間するのは校正した温度範
囲内に限る。

――――― [JIS R 1802 pdf 9] ―――――

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R 1802 : 2005
附属書A表 4 校正の計算例
ER T0 EK0 EK Em Ec EKc
2 208.3 280.2 * 11 391.6 11 431.7 40.1 39.0 11 430.6
− 285.0 11 588.3 − − 37.9 11 626.1
2 304.8 290.3 * 11 806.2 11 841.9 35.7 36.6 11 842.8
− 295.0 12 001.5 − − 35.5 12 037.0
2 401.5 300.2 * 12 218.9 12 253.8 34.9 34.3 12 253.2
− 305.0 12 415.9 − − 33.2 12 449.1
2 498.9 310.3 * 12 635.4 12 663.9 28.5 32.0 12 667.4
− 315.0 12 831.5 − − 30.9 12 862.3
2 597.6 320.3 * 13 050.4 13 082.5 32.1 29.6 13 080.0
ER : 標準熱電対による測定起電力(囿
T0 : 基準温度(*はERを温度に換算した校正温度でもある。)(℃)

EK0 : JIS C 1602の熱起電力表から Tを熱起電力に換算したもの(
0
EK : K熱電対による測定熱起電力( 囿

Em : 測定値から求められる熱起電力誤差(EK−EK0)(

Ec : 最小二乗法によって求められる熱起電力誤差 (
EKc : 補正された熱起電力(EK0+ 囿
Ec )(

――――― [JIS R 1802 pdf 10] ―――――

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JIS R 1802:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS R 1802:2005の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC1602:2015
熱電対
JISZ8117:2002
遠赤外線用語
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8703:1983
試験場所の標準状態
JISZ8704:1993
温度測定方法―電気的方法