JIS S 6049:2001 電気鉛筆削り機及び手動鉛筆削り器 | ページ 2

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品の外郭に垂直に1回落としたとき,感電,火災などの危険を生じるおそれがある破損の有無を調
べる。
注(3) 電気用品取締法では,ロックウェル硬度をR100と表現しているので,当分の間R100と表現し
てもよい。
2) 鋼球落下 鋼球落下の試験は,試験品を通常の位置に支持し,直径が約50mmで,質量が500±25g
の固くて表面が滑らかな鋼球を,垂直距離130cmの高さから試験品の上に自然落下させる(垂直面
には,この試験は行わない。)。さらに,水平方向の衝撃を加えるために,上記鋼球をコードでつる
して,それを垂直距離130cmの高さから振り子状に落下させる(水平面には,この試験は行わない。)。
振り子状の試験を行うのが不都合の場合には,試験品はその通常の位置から90°傾けて固定し,垂
直面又は傾斜面に水平衝撃を加えて,振り子式試験の代わりに垂直衝撃試験を行うことができる。
b) 落下強度 落下強度の試験は,試験品をコンクリート床上に置いた厚さが30mmの表面が平らなラワ
ン板の中央部に,試験品の底面がラワン板の面と平行になるように試験品をひもでつり下げたものを,
70 cmの高さから落としたときの充電部の露出,短絡の有無及び500V絶縁抵抗計によって充電部と試
験品の表面との間の絶縁抵抗を調べる。
7.2.6 温度上昇
a) 温度上昇 温度上昇の試験は,電気用品取締法の規定第1項(1)を採用した場合は,1)の平常温度上昇
を,第2項(1)を採用した場合は,2)の通常負荷運転による温度上昇を適用しなければならない。
1) 平常温度上昇 平常温度上昇の試験は,試験品を厚さが10mm以上の表面が平らな木台の上に置き,
試験品に定格周波数に等しい周波数の定格電圧に等しい電圧を加えて,未切削の5本の鉛筆を1.1)
及び1.2)の切削・休止の動作サイクルを行った直後,熱電温度計法(巻線の温度の測定に当たって
は抵抗法)によって各部の温度を測定する。
なお,切削の際の鉛筆挿入力は,7.0±0.7Nとする。
1.1) 鉛筆を4秒間切削後,6秒間休止し,2秒間切削する。6秒間休止し,2秒間切削を更に6回繰り
返した後,60秒間休止する。
なお,6秒間休止期間中に削りあがったしんは,先端のしんの根本から切除する。
1.2) 残り4本の鉛筆について,1.1)の操作を連続して繰り返す。ただし,5本目は最後の60秒間休止
は行わない。
参考 鉛筆の切削手順
[4秒間切削+(6秒間休止+2秒間切削)×7回+60秒間休止]×5本
ただし,5本目は最後の60秒間休止は行わない。
2) 通常負荷運転による温度上昇 通常負荷運転による温度上昇の試験は,試験品に試験に際して最も
不利となる電源電圧(定格電圧は,許容差+6%と−10%)を加え,通常負荷運転によって試験を行
う。試験直後,巻線の温度を熱電温度計法又は抵抗法によって測定,巻線以外は熱電温度計法によ
って温度を測定する。通常負荷運転は,1)平常温度上昇の運転サイクルと同一方法とする。
b) 異常温度上昇 異常温度上昇の試験は,電気用品取締法の規定第1項(1)を採用した場合は,1)の異常
温度上昇を,第2項(1)を採用した場合は,2)の回転子拘束過負荷試験を適用しなければならない。
1) 異常温度上昇 異常温度上昇の試験は,試験品を厚さが10mm以上の表面が平らな木台の上に置き,
切削部を拘束して,試験品に定格周波数に等しい周波数の定格電圧に等しい電圧を連続して加え,
温度ヒューズ又は温度過昇防止装置として使用する自動スイッチが動作したときに熱電温度計法に
よって木台の表面の温度を測定し,かつ,500V絶縁抵抗計によって充電部と試験品の表面との絶縁

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抵抗を測定する。
2) 回転子拘束過負荷試験 回転子拘束過負荷試験は,試験品の回転子を拘束した状態で定格電圧の許
容値の上限を加え,次の試験時間によって,運転する。巻線の温度は,熱電温度計法又は抵抗法に
よって測定し,絶縁階級別に規定した許容値以下でなければならない。熱電温度計法を用いる場合
には,電動機巻線表面に熱電温度計を取り付ける。規定時間試験を行った時点で温度を測定するが,
それ以外では温度が一定になったとき又はヒューズ,温度過昇防止装置,電動機保護装置その他こ
れに類するものが作動した時点で温度を測定する。
なお,試験中,電動機の絶縁物の異常劣化及び試験後,耐電圧試験の確認を行う。
試験時間は,次による。
− 固有インピーダンス又は外部インピーダンスによって保護した電動機は,回転子を拘束して
15日間運転する。ただし,開放形及び密閉形を問わず,電動機巻線の一定となった温度が,
使用している絶縁方式に関して規定した値以下である場合には,試験を中止できる。
− 自己復帰型保護装置をもつ電動機は,回転子を拘束して18日間運転する。
− 手動復帰式保護装置をもつ電動機は,回転子を拘束して,60回の繰返し運転を行う。この場
合,保護装置をできるだけ閉位置状態にしておくために,保護装置が作動した後,できるだ
け短時間で(ただし,30秒以上とする。)保護装置を復帰させて,次の運転を行う。
− 復帰させることのできない保護装置付きの電動機が作動するまで運転する。
固有インピーダンス又は外部インピーダンスによって保護した電動機又は自己復帰型保護装置を
もつ電動機の場合には最初の3日間,手動復帰型保護装置をもつ電動機の場合は最初の10回の運転
中,また,復帰させることのできない保護装置をもつ電動機の場合には,保護装置が作動するまで,
一定間隔で温度を監視する。
7.2.7 絶縁耐力 絶縁耐力の試験は,電気用品取締法の規定第1項(1)を採用した場合は,a)の絶縁耐力を,
第2項(1)を採用した場合は,b)の耐電圧を適用しなければならない。
a) 絶縁耐力 絶縁耐力の試験は,7.2.6 a)1)の平常温度上昇試験の直後,500Vの絶縁抵抗計で充電部と接
地するおそれのある非充電金属部(試験品の外郭が金属以外のものは,金属はくを試験品の外郭表面
にすきまを生じないように密着して巻き付けて,金属部とする。)及び充電部と切削の際の鉛筆のしん
先と直接接触する非充電金属部との絶縁抵抗が1M 坎 上あることを確かめた後,周波数50Hz又は60
Hzの正弦波に近い1 000Vの電圧を1分間加え,これに耐えるかどうかを調べる。ただし,多数個の
場合は,1 200Vの電圧を1秒間加えることによって,これに代えることができる。
b) 耐電圧 耐電圧の試験は,絶縁部に周波数が50Hz又は60Hzの正弦波形の電圧又は表3の交流試験電
圧のピーク値に等しい値の直流電圧とする。試験電圧は,絶縁種別(機能絶縁,基礎絶縁,付加絶縁
又は強化絶縁)及び表3の動作電圧 (U) に基づいた値を絶縁部両端に加える。絶縁部に加える試験電
圧は,ゼロから徐々に規定の値まで上げていき,規定の値に60秒間耐えるかどうかを調べる。生産品
についての検査では,耐電圧試験を行う時間を1秒間とすることができる。

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表3 耐電圧試験の試験電圧
試験電圧 V実効値
適用箇所(該当欄)
一次対器体
一次対二次
一部回路部相互間
動作電圧 U≦184V 184V ピーク又は直流 ピーク又は直流
機能絶縁 1 000 1 500

縁 基礎絶縁 1 000 1 500
種 付加絶縁

強化絶縁 2 000 3 000
7.2.8 消費電力 消費電力の試験は,平常温度上昇試験の直後,試験品に未切削の鉛筆を挿入して切削し
た場合の消費電力を測定する。
なお,切削の際の鉛筆挿入力は,7.0±0.7Nとする。
7.2.9 入力電流 入力電流の試験は,通常負荷運転による温度上昇試験後,試験品に未切削の鉛筆を挿入
して切削した場合の電流を測定する。
なお,切削の際の鉛筆挿入力は,7.0±0.7Nとする。
7.2.10 電圧変動 電圧変動の試験は,試験品に定格周波数に等しい周波数の定格電圧の90%に等しい電圧
及び定格電圧の110%に等しい電圧を加え,鉛筆を電動機が停止しない範囲の力で挿入し,鉛筆が円滑に
削れるかどうかを調べる。
7.2.11 耐久性 耐久性の試験は,次による。
a) 試験品に定格周波数に等しい周波数の定格電圧に等しい電圧を加え,鉛筆を挿入して切削を行い,削
りあがったしんは,先端のしんの根もとから切除する。
b) )の操作を温度ヒューズ又は温度過昇防止装置として使用する自動スイッチが動作しないように,冷
却又は運転休止を行いつつ繰り返し5 000回行う。さらに,20回切削を行い,その間しん折れが生じ
るかどうか,その他の異常がないかを調べる。
なお,切削の際の鉛筆挿入力は,7.0±0.7Nとする。
7.3 手動鉛筆削り器
7.3.1 切削回転数 切削回転数の試験は,試験品に未切削の鉛筆を挿入して切削開始から切削完了までの
ハンドルの回転数を数える。この場合,送りを最大にして切削する。
7.3.2 切削角度 切削角度の試験は,試験品によって切削された鉛筆の角度(図2参照)を分度器によっ
て測定する。
7.3.3 先端の太さ 先端の太さの試験は,試験品によって切削された鉛筆のしんの先端の太さを目盛付き
ルーペなどで測定する。
なお,調節装置付きの試験品の場合は,調節装置の位置を最も細く削れる位置において,鉛筆を切削す
る。
7.3.4 切削性 切削性の試験は,未切削の鉛筆を試験品で切削し,鉛筆の先端のしんを根もとから切除し
て切削試験機に固定する(図3参照)。さらに,試験品からカッタ及びカッタホルダを取り出して切削試験
機に装てんして,a) c)の試験条件で切削を開始し,切削中のトルクメータの最大値を測定する。この操
作を3回繰り返して,平均値を求める。
a) 電動機の定格出力は,75Wとする。

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b) カッタホルダの回転速度は,100rpmとする。
c) 切削時の送りの強さは,2.0±0.5Nとする。
図3 切削試験機(例)
7.3.5 送りの強さ 送りの強さ試験は,試験品を適切な方法で固定し,プッシュプルゲージ,ばねばかり
などの計測器(4)を用いて試験品の送り装置部の鉛筆挿入孔にフックを掛け,送り装置の初動時(最小値),
ロック時(最大値)を測定し,平均値を算出する。
注(4) 計測器は,最小単位0.1N以下のものとする。
7.3.6 耐久性 耐久性の試験は,次による。
a) 試験品に鉛筆を挿入して,ハンドルの回転速度約100rpmの速さで切削を行い,切削された鉛筆は先
端のしんの根もとから切除する。この操作を繰り返し5 000回行う。
b) 次にa)と同様な方法で,さらに20回切削を行い,その間しん折れが生じるかどうか及びその他の異
常がないかを調べる。
7.3.7 落下強度 落下強度の試験は,コンクリート床上に置いた,厚さが30mmの表面が平らなラワン板
の中央部に,削り器の底面がラワン板の面に並行になるように削り器をひもでつり下げ,70cmの高さから
1回落下させ,破損,変形など,各部に使用上支障となる異常の有無を調べる。
8. 検査方法 削り機・器は,6.及び7.について検査を行う。この場合,検査は,全数検査又は合理的な
抜取検査方式によって行う。
9. 表示 削り機・器には,製品ごとに外郭の表面,その他見やすいところに容易に消えない方法で,次
の事項を表示しなければならない。
a) 電気鉛筆削り機
1) 定格電圧
2) 定格消費電力又は定格電流
備考 電気用品取締法の規定第1項を採用した場合には,定格消費電力を表示,第2項を採用した場
合には定格電流を表示する。
3) 定格周波数
4) 製造業者名又はその略号
5) 製造年月又はその略号
6) 削り機に鉛筆を挿入したまま放置しない旨の注意事項
7) 鉛筆以外のものを削らない旨の注意事項

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8) 運転中にくずケースを外し,手などを入れない旨の注意事項
b) 手動鉛筆削り器
1) 製造業者名又はその略号
2) 製造年月又はその略号
10. 使用上の注意事項 使用上,特に注意する事項がある場合には,削り機・器,下げ札,取扱説明書な
どに明記しなければならない。
付図1 電気鉛筆削り機
付図2 手動鉛筆削り器

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JIS S 6049:2001の国際規格 ICS 分類一覧

JIS S 6049:2001の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC3306:2000
ビニルコード
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JISS6006:2020
鉛筆,色鉛筆及びそれらに用いる芯
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8703:1983
試験場所の標準状態