JIS T 0405:2021 大たい(腿)膝か(窩)動脈ステントの耐久性試験方法

JIS T 0405:2021 規格概要

この規格 T0405は、永久留置型大たい(腿)膝か(窩)動脈ステントのインビトロ(in vitro)における動的屈曲及びねじりと軸方向圧縮との複合負荷の加速耐久性試験方法について規定。

JIST0405 規格全文情報

規格番号
JIS T0405 
規格名称
大たい(腿)膝か(窩)動脈ステントの耐久性試験方法
規格名称英語訳
Durability testing methods for vascular stent intended for superficial femoral-popliteal artery
制定年月日
2021年3月1日
最新改正日
2021年3月1日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

11.040.25
主務大臣
厚生労働
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2021-03-01 制定
ページ
JIS T 0405:2021 PDF [7]
                                                                                   T 0405 : 2021

pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 用語及び定義・・・・[1]
  •  3 耐久性試験・・・・[2]
  •  3.1 一般・・・・[2]
  •  3.2 試験装置・・・・[2]
  •  3.3 模擬血管・・・・[2]
  •  3.4 試験検体・・・・[2]
  •  3.5 耐久性試験の手順・・・・[2]
  •  4 試験結果の報告・・・・[4]
  •  参考文献・・・・[5]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS T 0405 pdf 1] ―――――

           T 0405 : 2021

まえがき

  この規格は,産業標準化法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本医療機器テクノロジー協会
(MTJAPAN)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を制定す
べきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣が制定した日本産業規格である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格に従うことは,次の者の有する特許権等の使用に該当するおそれがあるので,留意する。
− 特許権者/出願人 : 学校法人早稲田大学
− 住所 : 東京都新宿区戸塚町1丁目104番地
− 特許番号 : 特許第5051234号,特許第4968821号,特許第4968822号,特許第4822521号,特許第
4822335号
− 譲受人 : Waseda University
− 特許番号 : 米国特許第8491308号
上記の特許権等の権利者は,非差別的かつ合理的な条件でいかなる者に対しても当該特許権等の実施の
許諾等をする意思のあることを表明している。ただし,この規格に関連する他の特許権等の権利者に対し
ては,同様の条件でその実施が許諾されることを条件としている。
この規格に従うことが,必ずしも,特許権の無償公開を意味するものではないことに注意する必要があ
る。
この規格の一部が,上記に示す以外の特許権等に抵触する可能性がある。厚生労働大臣及び日本産業標
準調査会は,このような特許権等に関わる確認について,責任はもたない。
なお,ここで“特許権等”とは,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権をいう。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS T 0405 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
T 0405 : 2021

大たい(腿)膝か(窩)動脈ステントの耐久性試験方法

Durability testing methods for vascular stent intended for superficial femoral- popliteal artery

1 適用範囲

  この規格は,永久留置型大たい(腿)膝か(窩)動脈ステント(以下,ステントという。)のインビトロ
(in vitro)における動的屈曲及びねじりと軸方向圧縮との複合負荷の加速耐久性試験方法について規定す
る。
注記1 カバードステントは,この規格の適用範囲であるが,カバードステントを対象とした試験で
はステント部分だけを対象とし,カバー部分の評価については考慮していない。
注記2 この規格を吸収性ステントの耐久性試験方法として適用することは制限しないが,この規格
では,吸収性ステントの特性については考慮していない。
注記3 この規格では,デリバリーシステムの評価については考慮していない。

2 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
2.1
大たい(腿)膝か(窩)動脈ステント(vascular stent intended for superficial femoral-popliteal artery)
大たい(腿)膝か(窩)動脈の内くう(腔)を確保するために使用するインプラントで,主に金属製の
網状で円筒形の弾性(ばね状)構造体をもち,カテーテルなどを用いて患者の大たい(腿)膝か(窩)動
脈に留置して治療するもの。金属ステント,薬剤溶出ステント,カバードステント,吸収性ステントなど
の種類がある。また,ステント拡張の方式として,バルーン拡張型及び自己拡張型がある。
2.2
模擬血管(mock artery)
血管を人工的に模擬したモデル。
2.3
破断(fracture)
留置したステントが切れる現象。
2.4
永久留置型(permanent implantable type)
永続的に生体内に留置することを意図したタイプ。
2.5
最終製品(final product)

――――― [JIS T 0405 pdf 3] ―――――

           2
T 0405 : 2021
滅菌を含む全ての製造工程を経た出荷可能な製品。

3 耐久性試験

3.1 一般

  想定される生理学的条件下における長期耐久性の評価を実施するに当たって,全ての寸法及び形状のス
テントについて評価しない場合は,全ての対象群の中から,疲労破断の可能性が最も高い寸法及び形状を
評価の対象として選択し,評価対象でないその他の寸法及び形状に対して評価する必要がないことを合理
的に説明できるようにしなければならない。ステントの耐久性評価では,次の項目を検討しなければなら
ない。
− 目的とする埋込み部位に応じたインビボ(in vivo)での負荷(屈曲,径方向拍動,軸方向圧縮,ねじ
れ,圧壊など)
− 重複留置した状態での評価の必要性
− ステントの破断,摩耗及び永久ひずみ

3.2 試験装置

  試験装置は,制御可能な駆動装置,温度制御装置,変位量測定器などで構成され,ヒトの体温と同等の
試験環境下で,試験検体が適用される血管の動きに相当する変位を模擬血管に繰り返し負荷することがで
きる機能を備え,更に,変位量,繰返し回数,試験周波数及び試験温度を記録できるもの。

3.3 模擬血管

  模擬血管は,試験検体が留置される血管の力学的特性を考慮して選択する。例えば,血管の力学的特性
を表すスティフネスパラメータβ(stiffness parameter,β)を,対象とするヒトの末しょう(梢)動脈の値
に相当するように調整したシリコーン製模擬血管を用いることが可能である。浅大たい(腿)動脈を対象
とする場合,例えば,βを20±2の範囲に調節する。
βは,式(1)で求める。
β=[ln(P/PS) ]/(D0/DS−1) (1)
ここに, P : 内圧(8.0 kPa18.6 kPa)
PS : 基準内圧(13.3 kPa)
D0 : 外径(mm)
DS : 内圧が基準内圧に等しいときの外径(mm)
模擬血管の内径は,試験検体が対象とする血管径の範囲内で,最も過酷な条件となる径を選択する。

3.4 試験検体

3.4.1 一般
最終製品を試験検体として用いる。最終製品を用いない場合は,試験結果に影響しないことを合理的に
説明しなければならない。必要に応じて,比較するための対照群を設定してもよい。
3.4.2 試験検体数
それぞれの試験は,6個以上の試験検体に対して実施することが望ましい。

3.5 耐久性試験の手順

3.5.1 ねじりと軸方向圧縮との複合負荷試験
この試験では,模擬血管内に試験検体を留置し,ねじりと軸方向圧縮との複合負荷を10年間使用相当の
回数まで繰り返しかけることによって,ステントの耐久性を評価する。
試験手順は,次による。

――――― [JIS T 0405 pdf 4] ―――――

                                                                                             3
T 0405 : 2021
a) 模擬血管を試験装置に取り付ける。模擬血管を10 %以上伸ばし,この状態を基準位置とすることが望
ましい。
b) りん酸緩衝生理食塩水(Phosphate buffered saline: PBS)を模擬血管内に満たし,37 ℃±2 ℃に加温す
る。
c) 手順に従ってデリバリーシステムを操作し,模擬血管内に試験検体を留置する。軸方向の変位が圧縮
方向の場合,模擬血管を基準位置に対して軸方向の変位量に相当する長さまで延伸した後に試験検体
を留置する。模擬血管中に空気が混入している場合にはできるだけ除去する。可能な場合は,同時に
複数の試験検体を模擬血管内に留置して試験を行ってもよい。その場合,重複留置した状態での評価
を目的としないのであれば,試験検体同士が干渉しないように注意する。
d) 臨床使用中と同等の変化量に相当する変位量を装置に設定する。
浅大たい(腿)動脈から膝か(窩)動脈起始部までを対象とする場合,例えば,チューブ内平均圧
力を13.3 kPa±1.3 kPa,膝屈伸を想定した浅大たい(腿)動脈の軸方向の変位平均値を12.7 %及びね
じり曲角度平均値を0.28°/mmとする。
e) 10年間使用に相当する1 000万回まで負荷を繰り返しかける。
なお,1 000万回は合否基準ではない。
f) 必要に応じて試験期間中に定期的に変位量及び試験温度を測定し,記録する。
g) 所定回数の試験終了後,ステントの破断,摩耗及び永久ひずみを目的に適した倍率の光学顕微鏡,走
査型電子顕微鏡などを用いて観察し,記録する。必要に応じて,定期的にそれらを観察してもよい。
試験検体を模擬血管から着脱する際は,試験検体が破損及び変形しないよう注意する。定期的に観察
する際は,試験検体の破損,変形及び試験条件の変動に注意する。
h) 試験条件が計画から逸脱した場合は,結果にその旨を記載する。
3.5.2 動的屈曲試験
この試験では,模擬血管内に試験検体を留置し,屈曲負荷を10年間使用相当の回数まで繰り返しかける
ことによって,ステントの耐久性を評価する。
試験手順は,次による。
a) 模擬血管を試験装置に取り付ける。必要に応じて湾曲した模擬血管を用いる。
b) りん酸緩衝生理食塩水を模擬血管内に満たし,37 ℃±2 ℃に加温する。
c) 手順に従ってデリバリーシステムを操作し,模擬血管内に試験検体を留置する。模擬血管中に空気が
混入している場合には,できるだけ除去する。可能な場合は,同時に複数の試験検体を模擬血管内に
設置して試験を行ってもよい。その場合,重複留置した状態での評価を目的としないのであれば,試
験検体同士が干渉しないように注意する。
d) 臨床使用中と同等の変化量に相当する変位量を装置に設定する。
膝か(窩)動脈を対象とする場合,例えば,チューブ内平均圧力を13.3 kPa±1.3 kPa,膝屈伸を想
定した膝か(窩)動脈の屈曲変形(膝を伸長した場合の屈曲角度平均値150°から膝を屈曲した場合
の平均値60°までの変位)とする。
e) 10年間使用に相当する1 000万回まで負荷を繰り返しかける。
なお,1 000万回は合否基準ではない。
f) 必要に応じて試験期間中に定期的に変位量及び試験温度を測定し,記録する。
g) 所定回数の試験終了後,ステントの破断,摩耗及び永久ひずみを目的に適した倍率の光学顕微鏡,走
査型電子顕微鏡などを用いて観察し,記録する。必要に応じて,定期的にそれらを観察してもよい。

――――― [JIS T 0405 pdf 5] ―――――

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