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a) 軟組織(例えば,骨膜下インプラント,皮下インプラント)
b) 骨[例えば,骨内インプラント,骨(代替)補材]
c) 歯髄象牙質系(pulpodentinal system)(例えば,歯内療法用材料)
d) これらの組合せ(例えば,骨貫通インプラント)
4.2 接触期間によるカテゴリ化
4.2.1 一般
この規格を適用する上で,機器をJIS T 0993-1及び4.2.24.2.4に規定しているように,次の接触期間に
よってカテゴリに分ける。
4.2.2 一時的接触機器
単回又は複数回使用され,その累積接触期間が,24時間以内の医療機器。
4.2.3 短・中期的接触機器
単回又は複数回使用され,その累積接触期間が,24時間を超えるが30日以内の医療機器。
4.2.4 長期的(永久)接触機器
単回又は複数回使用され,その累積接触期間が,30日を超える医療機器。
注記1 “永久”という表現は,この規格の中だけで使用し,JIS T 0993-1と一致している。
注記2 複数回接触する機器について,その機器をどのカテゴリに当てはめるかを決めるには,この
接触が生じる期間を想定して,起こり得る累積効果を考慮する。
5 生物学的評価プロセス
5.1 一般
歯科用機器はいずれも,リスクマネジメントプロセスの実施の中で,体系化された生物学的な評価プロ
グラムによる評価を受けなければならない(JIS T 0993-1を参照)。このプログラムの実施についての指針
は,JIS T 14971及びJIS T 0993-1に規定されている。生物学的な評価プログラムには,各々の機器の生物
学的性質についてのデータセットが十分そろっているかの精査を含めなければならない。生物学的な評価
プログラムでのデータセットの精査で,一つ又は複数のデータセットが不完全で,更に試験が必要である
ことが示された場合には,JIS T 0993-1及びISO 10993規格群若しくはこの規格,又はその両方に規定し
ている方法の中から,試験を選択することが望ましい。これらの規格に含まれていない試験を選択する場
合には,これらの規格に規定している試験の適用を考慮したことを示すとともに,他の試験を選択したこ
とが妥当である理由を記載しなければならない。
組合せ製品については,適用し得る他の規格と併せて,この規格によって最終製品を評価することが望
ましい。
注記1 この規格では,“組合せ製品”(combination products)とは,次の特性をもつ物質を組み込ん
でいる,又は組み込むことを意図したあらゆる種類の機器である。
a) 個別に使用する場合には,医薬品又は生物学的製品である。
b) 補助的作用によって,患者の身体に影響する。
上記の一例は,生物学的製品である成長因子を含有する骨補材及び骨造成材がある。
注記2 組合せ製品については,機器コンポーネントと薬理学的コンポーネントとが別々に包装され
ている場合,機器コンポーネントだけの試験結果は,参考情報になり得る。
5.2 試験の選択及び結果の全体評価
試験の選択及び結果の全体評価は,その医療機器について適切な化学的,物理学的及び生物学的データ
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に精通し,使用条件を熟知している専門家が行わなければならない。
5.3 試験方法の選択
試験方法を選択するときは,次のことを考慮しなければならない。
a) 医療機器の意図された用途
b) 医療機器が接触する可能性のある組織
c) 接触期間
選択する試験方法がこの規格に規定されていない場合には,その試験方法の選択が妥当であることを,
個々の医療機器についての報告書に記載しなければならない。また,同じカテゴリの中で複数の試験方法
が推奨されている場合には,選択する試験方法が妥当である理由を示す。
5.4 試験の種類
歯科用機器のカテゴリによって,表A.1に示す試験を用いることを考えなければならない。表A.1は,
どの種類の試験方法を用いるかを考えるためのものであり,必ずしもその種類の試験方法を行うことを強
制するものではない。表A.1に示す種類の試験を行わない場合には,その妥当性を各医療機器の試験報告
書に記載する。表A.1に示す試験の種類は,歯科用機器の生体適合性に対する評価のための枠組みである。
それぞれの種類の試験の大部分について,特定の試験方法を規定しているが,一部の医療機器については,
表A.1に示す以外の方法が適切な場合もある。
試験の種類を便宜上,次の三つのグループに分ける。
a) グループ1 このグループは,細胞毒性のインビトロ(in vitro)試験からなる。インビトロ(in vitro)
細胞毒性試験は,ISO 10993-5に規定する一般指針によらなければならない。歯科用機器に適する,
寒天拡散法及びフィルタ拡散法の詳細な試験プロトコルは,この規格に規定している。インビトロ(in
vitro)細胞毒性試験には,次のものがある。
1) 寒天拡散試験(6.2)
2) フィルタ拡散試験(6.3)
3) SO 10993-5によって行う直接接触試験又は抽出液試験
4) 象牙質バリア細胞毒性試験(附属書B)
5) 歯スライスモデル
注記1 上記の順序は,ある方法が別の方法に優先することを示すものではない。
注記2 対象となる医療機器について,このリストに記載された全ての細胞毒性試験を実施しな
ければならないということではない。
注記3 象牙質バリア細胞毒性試験を用いることが提案され,この方法が附属書Bに記載されて
いる。もう一つの試験方法は,歯スライスモデルで,この方法について参照資料が参考
文献[22]に収録されている。
b) グループ2 このグループは,ISO 10993規格群による試験からなり,適切である場合には,特定の試
験が示されている。
1) 急性全身毒性−経口投与(ISO 10993-11)
2) 急性全身毒性−吸入投与(ISO 10993-11)
3) 亜急性及び亜慢性全身毒性−経口投与(ISO 10993-11)
4) 皮膚刺激性及び皮内反応(ISO 10993-10)
5) 遅延型過敏症(感作性)(ISO 10993-10)
6) 遺伝毒性(ISO 10993-3)
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7) 植込みによる局所的影響(ISO 10993-6)
注記1 引用規格の最新版を利用できるように,引用規格に発行年を付けていない。適切な箇条
及び細分箇条を示すには,発行年を付けた引用による。したがって,この規格を適用す
る場合には,引用規格の適切な箇条番号を調べる必要がある。
注記2 急性毒性試験の情報は,附属書Cに示されている。
注記3 ISO 10993-6によって,石灰化組織を含めて,局所植込み後のインプラント材料を評価す
るには,通常の脱灰切片に加えて非脱灰切片の検査を行うことを推奨する。
c) グループ3 このグループは,JIS T 0993-1及びISO 10993規格群では規定していない,歯科用機器に
特有の,次の試験からなる。
1) 歯髄・象牙質使用模擬試験(pulp and dentine usage test)(6.4)
2) 覆髄試験(pulp capping test)(6.5)
3) 根管充使用模擬試験(endodontic usage test)(6.6)
注記 歯科用インプラントシステム使用模擬試験を実施する場合には,ISO/TS 22911によること
が望ましい。
5.5 生体適合性の再評価
成分,品質及び/又は性能仕様の改良又は変更を行うときは,5.4に規定しているように,その機器の生
体適合性の再評価を行わなければならない。
6 歯科材料のための試験手順
6.1 試料調製のための推奨事項
6.1.1 一般
この推奨事項は,インビトロ(in vitro)試験のためのものであるが,他の目的にも用いることができる。
6.1.2 試料調製のための一般的な推奨事項
試料調製について,製品規格及び/又は製造販売業者の説明書を参照し,できる限り厳密にその記載に
従う。製造販売業者の説明書に従わない場合には,それが妥当である理由を説明する。試料調製について
は,試験報告書に詳細に記載しなければならない。機器の最終用途を考えて,次の因子(例えば,環境因
子)を考慮する。
a) 温度
b) 湿度
c) 露光 感光性材料の試料は,環境光によって活性化されない条件下で取り扱うことが望ましい。
d) 試料作製型の材質 試料作製型の材質,及び必要に応じて用いた分離剤が,試料の硬化を妨げないこ
とを確認する。
注記 ポリエチレン,ポリテトラフルオロエチレン(以下,PTFEという。)などの半透明又は白色
のプラスチック材料が適する。
e) 酸素ばく(曝)露 硬化中に酸素による重合阻害層が生じる材料については,硬化中は,試料を適切
に密閉する。
f) 滅菌 必要であり可能である場合には,無菌条件下で試料を作製するか,又は材料に適する方法で試
料を滅菌することが望ましい。滅菌によって材料が影響を受けないようにする(例えば,滅菌によっ
て材料から物質が溶出しない。)。
g) 細胞層又は細胞培養培地と試料接触表面積との比 細胞層又は細胞培養培地に対する試料接触表面
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積の比を記録する。試料の形状及び表面積の選択,並びに用いた細胞層又は細胞培養培地に対する試
料接触表面積の比が妥当である理由を説明する。
h) 抽出液 抽出液を必要とする場合には,ISO 10993-12の箇条10によって調製する。
6.1.3 光重合型材料のための推奨事項
光重合型材料の用途を考えて,次の因子を考慮する。
a) 試料作製型の材質 臨床での使用状態を模擬するために,試料作製型に用いる材料の反射率は,象牙
質1)の反射率にできるだけ近いことが望ましい。
注記 ポリエチレン, PTFEなどの半透明又は白色のプラスチック材料が適切である。
注1) “象牙質”は,歯に直接適用する材料の場合を想定している。
b) 光照射 できる限り臨床使用を模擬して,光重合を行うことが望ましい。実際の使用時と同じ重合レ
ベルとなるように,製造販売業者の説明書に従うことが望ましい。多くの場合,片面から重合させる
が,時には,両面からの重合が必要となる。重合方法は,材料及び/又はプロセスに特有である。完
全に重合した試料が試験に必要である場合には,型から取り出した後,試料が均質であることを確か
めることが大切である。
単一構成の材料の場合,目視したときに,空隙,亀裂又は気泡が存在しないことが望ましい。使用
した光源について記載することが望ましい(光強度,照射時間,照射光のスペクトル分布及び光源の
種類を記録することが望ましい。)。光源は,試験する材料に推奨されていること,また,正常に作動
することを確かめなければならない。
c) 酸素の遮断 光重合中に酸素による重合阻害層を生じる材料については,光重合中,透明な酸素遮蔽
材料(例えば,ポリエステルフィルム)で,型の両端を覆うことが望ましい。材料の重合後の表面仕
上げを製造販売業者が推奨している場合には,推奨の臨床的手順を用いて,試料表面を研削・研磨す
ることが望ましい。このような指定がなく,かつ,試験に必要な場合には,透明な酸素遮蔽材料に接
して硬化させた後,JIS R 6253によるP2 000研磨紙を用いて,試料の両面を研磨することが望ましい。
6.1.4 化学的に硬化する材料のための推奨事項
化学的に硬化する材料の用途を考えて,次の因子を考慮する。
a) 練和 試料の作製に当たっては,十分な量の材料を一回で,試料の作製ごとに新たに練和する。製造
販売業者が指定する場合には,それぞれの製品に指定された方法によって練和しなければならない。
b) 酸素の遮断 化学重合中に酸素による重合阻害層を生じる材料については,重合中,酸素遮蔽材料(例
えば,ポリエステルフィルム)で,型の両端を覆うことが望ましい。材料の重合後の表面仕上げを製
造販売業者が推奨する場合には,推奨の臨床的手順を用いて,試料表面を研削・研磨することが望ま
しい。このような指定がなく,かつ,試験に必要な場合には,酸素遮蔽材料に接して硬化させた後,
JIS R 6253によるP2 000研磨紙を用いて,試料の両面を研磨することが望ましい。
6.2 寒天拡散試験
6.2.1 目的
この試験は,寒天又はアガロースを通して拡散した後の試験材料の非特異的細胞毒性を検出するための
ものである。この試験方法は,寒天又はアガロース中に拡散しない溶出物には適さない。
6.2.2 細胞系
入手可能な確立された線維芽細胞系又は上皮細胞系[例えば,American Type Culture Collection(ATCC)
から入手できる(http://www.atcc.org参照)。]2)を用いる。細胞系の識別番号を報告書に明記する。必要な
場合には,用いた細胞系の説明及び呼称,並びにそれを選択した理由も報告書に明記する。
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注2) この情報は,この規格の使用者の便宜のために提供するものであって,日本工業規格(日本産業規格)がこれら
の細胞系を推奨するものではない。同等の細胞系で同じ結果が得られることを示すことができ
る場合には,その細胞系を用いてもよい。
6.2.3 培地,試薬及び器具
選択した細胞系に対して指定された培地を用い,ろ過滅菌する。また,寒天又はアガロース培地を調製
するための2倍濃度の培地を用意し,ろ過滅菌する。3 %寒天又は3 %アガロースの溶液を調製し,オート
クレーブ滅菌する。
使用直前に,0.01 mol/Lりん酸緩衝生理的塩類溶液[例えば,ダルベッコのりん酸緩衝塩類溶液3)]で,
1 %ニュートラルレッド水溶液(供給元を記録する。)の原液を100倍に希釈して,生体染色液を調製する。
ニュートラルレッド溶液は,遮光保存する。組織培養用6穴プレート(直径35 mm)又は組織培養に適す
る呼び径50100 mmのシャーレを用いる。
注3) この情報は,この規格の使用者の便宜のために提供するものであって,日本工業規格(日本産業規格)がこの製
品を推奨するものではない。同等の製品で同じ結果が得られることを示すことができる場合に
は,その製品を用いてもよい。
6.2.4 試料調製
6.1及び次によって試料を調製する。材料の抽出液又は材料そのものについて,ISO 10993-5のガイダン
スによって試験を行う。
a) 固体材料では,寒天重層に十分に接触できるように平らな面をもつ,直径約5 mmの円形試料を調製
する。
b) 硬化する材料では,内径5 mmで高さ2 mmのリング中に練和直後の材料を注入する。リングの材質
を試験報告書に記載する。練和直後の状態で材料を試験する場合には,材料の注入に先立って寒天の
上にリングを置く。種々の硬化時間経過後に試験する場合には,材料の表面がリングの縁と同じ高さ
になるようにリングに材料を充し,試験の直前まで温度37±2 ℃及び相対湿度(90±10)%の環境
で硬化するまで放置する。
注記1 リングの材質として,不活性な材料であるガラス又はPTFEが適切である。
c) 液体試料又は抽出液では,寒天の上に置かれた直径5 mmのほうけい酸マイクログラスフィルタのデ
ィスクに,液0.01 mLを吸収させる。
注記2 適切なディスクは,プレフィルタ[例えば,ミリポア社のプレフィルタ4)]から作製でき
る。
注4) “ミリポア社のプレフィルタ”は,製品のシリーズ名である。この情報は,この規格の使用
者の便宜のために提供するものであって,日本工業規格(日本産業規格)がこの製品を推奨するものではない。
同等の製品で同じ結果が得られることを示すことができる場合には,その製品を用いてもよ
い。
6.2.5 対照
陽性対照,陰性対照及び標準材料を用いる。
6.2.6 試験手順
細胞を対数増殖期の終わりまで培養する。十分な数のシャーレ中に,適切な量(例えば,100 mmのシ
ャーレに10 mL)の細胞懸濁液(2.5×105 個/mL)をピペットで注入し,体積分率5 %の二酸化炭素を加え
た飽和水蒸気の雰囲気中において,37±2 ℃で24時間培養する。別の細胞培養条件を用いた場合には,そ
れが妥当である理由を説明する。
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JIS T 6001:2012の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7405:2008(MOD)
JIS T 6001:2012の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 6001:2012の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISR6253:2006
- 耐水研磨紙
- JIST0993-1:2020
- 医療機器の生物学的評価―第1部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試験
- JIST14971:2012
- 医療機器―リスクマネジメントの医療機器への適用
- JIST14971:2020
- 医療機器―リスクマネジメントの医療機器への適用