JIS T 8034:2008 化学防護服―防護服材料の液状農薬に対する耐浸透性(反発性,吸収性及び浸透性)の測定方法 | ページ 3

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T 8034 : 2008
map
PR 100 (1)
t
mpc
PLR 100 (2)
t
mcl
PP 100 (3)
t
ここに, PR : 反発率 (%)
PLR : 吸収率 (%)
PP : 浸透率 (%)
map : 表層として使用した吸収紙中の試験液の質量 (mg)
mpc : 防護服材料試験片中の試験液の質量 (mg)
mcl : 捕集層として使用した吸収紙中の試験液の質量 (mg)
mt : 試験液の総量 (mg)
各試験片の蒸発損失 (EL)を,式 (4) によって計算する。
EL 100 −(PR +PLR +PP) (4)

10 B法

10.1 試験液中の活性成分の定量

  試験液中の活性成分を定量するために,100 mLの溶媒に一定量の試験液(0.1 mL又は0.2 mLを3回)
をピペッタで加える。十分に均一化させ,箇条7で選択した手法で分析する。平均値を,10.6の活性成分
の総量mtとして使用する。

10.2 抽出効率の測定

  試験前に選択した溶媒を用いて抽出効率を計算する。抽出効率の測定は,10.4及び10.5の手順によって
3枚の試験片を用いて行う。抽出物の分析は,箇条7で選択した手法で行う。10.6.2の式によって抽出効
率を計算する。抽出効率は95 %以上とする。ただし,抽出効率が95 %未満であるならば,他の溶媒でこ
の手順を繰り返して抽出効率を測定する。

10.3 ブランク試験

  試験片及び吸収紙中に存在しているかもしれない化学物質による干渉がないことを確認するため,3枚
の80 mm×80 mmの未試験片(ブランク)の抽出及び分析を行う。ブランク試験片の抽出は,10.5の手順
によって行う。
なお,ブランク試験は,本試験の前に実施する。

10.4 試験手順

  試験手順は,次による。
a) 試験液を均一化した後,一定量の試験液を吸引する。吸引する間に沈殿する可能性のある試験液のか
くはんは,磁気かくはん機を推奨する。
b) セットした試験片ホルダーを載せた高くした台座を,8.2 d) でマークしたピペッタの下に置く。試験
液を試験片の中央に滴下させ,同時にタイマーを始動させる。液の滴下時間は,5秒以内とする。高
レベル汚染に対しての試験液は0.2±0.004 mLとし,低レベル汚染に対しての試験液は0.1±0.002 mL
とする。蒸発損失を防止するため,開口部をカバーする100 mm×100 mmの透明フィルムを使用する
ことが望ましい。
c) 10分後に,試験片ホルダーのカバープレートを取り外す。ピンセットを用いて80 mm×80 mmのポリ

――――― [JIS T 8034 pdf 11] ―――――

10
T 8034 : 2008
エチレンフィルムによって裏打ちされた(表層に使用する)吸収紙を,吸収面を試験片と接触させて
試験片の表面に置く。セットした試験片ホルダーの上にカバープレートを戻す。
d) 2分後に,ピンセットを用いて吸収紙と試験片との端を持ち,3枚の層を分離する。別々のフラスコ又
は瓶の中に3枚の層を入れる。

10.5 活性成分の抽出

  試験片及び対応する吸収紙からの活性成分抽出手順は,次による。
a) 選択した溶媒50±0.2 mLを,メスシリンダーなどを用いてフラスコ又は瓶に注入する。
b) 振とう機を200±20 min-1の速度に設定する。
c) フラスコ又は瓶を振とう機上に置き,タイマーを30±1分に合わせる。
d) 振とう機及びタイマーを始動し,30±1分間抽出する。
e) 30分後に,抽出液をフラスコ又は瓶から保管用の瓶に移す。保管用の瓶の開口部のキャップを締める。
f) 残りの50 mLの溶媒をa) e) の手順で,抽出する。
g) 二つの抽出液を合わせる。
h) 箇条7で選択した手法で活性成分を分析する。分析を後で行うときは,分析用フリーザーで抽出液を
保存する。
試験片及び吸収紙に残っている溶媒のために,保管用の瓶の中の総容積は正確に100 mLにはならない。
有害物質の処分並びに実験用ガラス器具及び装置の洗浄は,適切に実施しなければならない。

10.6 計算

10.6.1 各層の活性成分質量の測定
活性成分の量(単位mg/mL)に100(各分析における溶媒の総容積)を乗じて,表層として使用した吸
収紙中の活性成分の質量map (mg),防護服材料試験片中の活性成分の質量mpc (mg)及び捕集層として使用
した吸収紙中の活性成分の質量mcl (mg)を求める。
10.6.2 抽出効率の計算
抽出効率 (EE)を,式 (5) によって求める。
map +mpc+mcl
EE 100 (5)
mt
ここに, mt : 10.1で測定した活性成分の総量 (mg)
10.6.3 反発性,吸収性及び浸透性の計算
各試験片について,活性成分の反発率 (PR),吸収率 (PLR)及び浸透率 (PP)を,式 (6)式 (8)によって
計算する。
map
PR 100 (6)
t
mpc
PLR 100 (7)
t
mcl
PP 100 (8)
t

11 試験報告書

  試験報告書には,次の情報を記載する。

――――― [JIS T 8034 pdf 12] ―――――

                                                                                             11
T 8034 : 2008
a) この規格の番号及び名称
b) 試験した材料の製造業者名,供給元,商品名及び組成物を含む材料の識別情報
c) 試験した材料の前処理(例えば,洗濯,摩耗など)
d) 使用した試験液及び溶媒(商品を使用した場合には,商品名並びに活性成分及びその濃度)
e) 試験で使用した汚染のレベル(低レベル汚染又は高レベル汚染)
f) 使用した試験方法(A法又はB法)[A法では,蒸発損失 (EL)の平均を含む。]
g) 法を使用した場合には分析手法
h) 反発率 (PR),吸収率 (PLR)及び浸透率 (PP)の平均及び標準偏差
i) 試験片及び試験液の調整内容

――――― [JIS T 8034 pdf 13] ―――――

                                                                                                                                              T8
12
附属書JA
034
(参考)
: 2
0
JISと対応する国際規格との対比表
08
ISO 22608:2004,Protective clothing−Protection against liquid chemicals−
JIS T 8034 : 2008 化学防護服−防護服材料の液状農薬に対する耐浸透性(反発性,
吸収性及び浸透性)の測定方法 Measurement of repellency,retention,and penetration of liquid pesticide formulations
through protective clothing materials
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び名称 の評価
1 適用範 1 先行するパラグラフの追 削除 追加説明であるため削除し,内
囲 加説明 容は解説に記載することとし
た。
2 引用規

3 用語及 3 定義 追加 ISO規格にはないJIS T 8115か
び定義 らの引用を追加した。
4 測定方 g) 1 ISO規格では,高レベル 変更 高レベル汚染用又は低レベル
法の原理 汚染用又は低レベル汚染 汚染用の試験液の量は,記載箇
用の試験液の量を適用範 所を使用上の利便性から,箇条
囲の第2パラグラフで規 4(測定方法の原理)に変更し
定している。 た。
5 装置 5
5.1.5吸収紙 5.1.5 吸水紙の仕様を公差をも 選択 示された仕様をもつもの又は 仕様に公差を加えるか,同等品の使
たない数値で示してい 用を認めるよう,次回会議でISO
これと同等品として,同等品を
る。 に提案する。
追加し選択できることにした。
仕様品以外の代用品の使 削除 同等品の使用を認めたことか 同上
用を推奨しないとの記 ら,矛盾する内容のパラグラフ
T8
述。 を削除した。
03
注1) 製造業者名及び商品名の 削除 技術的な差異はない。
参考であるため削除し,内容は
4 : 2
紹介 解説に記載した。
00
1
8
2

――――― [JIS T 8034 pdf 14] ―――――

                                                                                                                                              T8
1
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差
3
0
国際規格 ごとの評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
34 : 2
番号
箇条番号 内容 箇条番号 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
00
及び名称 の評価
8
6 試験片 JIS Z 9015-1の8. 6 JISにほぼ同じ 変更 ISO 2859-1の無作為抽出手順
(サンプルの抜取 を国際一致規格であるJIS Z
り) 9015-1の手順に変更した。
8 試験装 8 JISにほぼ同じ
置及び材
料の準備
8.1.1蒸留水又は精 8.1.1 蒸留水による校正 変更 JIS K 0050(化学分析方法通 次回確認時に,一般的に使用され
製水による校正 ている精製水も可とするようISO
則)に準拠し,精製した水も可
とした。 に提案する。
8.1.2試験液による 8.1.2 変更 第2パラグラフを,内容が規 次回確認時にISOに提案する。
校正 定ではないため,注記とした。
8.3試験片の前処理 8.3 相対湿度 (60±10) % 変更 相対湿度 (65±10) % JISの標準温湿度条件を採用した。
変更 試験片を前処理環境から取り 次回確認時にISOに提案する。
出して試験するまでの時間を
10分以内とする規定を,試験
環境が前処理環境と異なる場
合に限定した。
8.4試験温度 8.4 相対湿度 (60±10) % 変更 相対湿度 (65±10) % JISの標準温湿度条件を採用した。
9 A法 9 JISにほぼ同じ
9.1試験手順 9.1 追加 2種類の吸収紙を区分するた 次回確認時にISOに提案する。
め,“捕集層に使用する”及び
“表層に使用する”の表現を追
加した。
10 B法 10 JISにほぼ同じ
10.4試験手順 10.4 追加 9.1と同様に,“表層に使用す次回確認時にISOに提案する。
る”の表現を追加した。
− 11 精度及び偏り 削除 ISO規格は“これらの試験法の次回確認時にISOに提案する。
T8
精度及び偏りは,現在確立中で
03
ある。”としているが,規定と
4 : 2
しての意味はないので,削除し
0
た。
0
1
8
3

――――― [JIS T 8034 pdf 15] ―――――

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JIS T 8034:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 22608:2004(MOD)

JIS T 8034:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 8034:2008の関連規格と引用規格一覧