JIS T 9217:1992 規格概要
この規格 T9217は、重作業用を除く成人用随意開き式能動フックについて規定。
JIST9217 規格全文情報
- 規格番号
- JIS T9217
- 規格名称
- 能動フック
- 規格名称英語訳
- Voluntary opening hooks
- 制定年月日
- 1987年3月1日
- 最新改正日
- 2017年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 11.040.40
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 高齢者・障害者等 2018
- 改訂:履歴
- 1987-03-01 制定日, 1992-07-01 改正日, 1997-12-20 確認日, 2003-05-20 確認日, 2008-03-20 確認日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
- ページ
- JIS T 9217:1992 PDF [9]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
T 9217-1992
能動フック
Voluntary opening hooks
1. 適用範囲 この規格は,重作業用を除く成人用随意開き式能動フック(以下,フックという。)につい
て規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 0205 メートル並目ねじ
JIS B 0207 メートル細目ねじ
2. この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって参
考として併記したものである。
関連規格 JIS T 0101 福祉関連機器用語[義肢・装具部門]
2. 用語の定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。
なお,フックの部品名称は,付図1による。
(1) フックの長さ フックの基部から指こう(鉤)わん(弯)曲部先端までの距離(図1参照)。
(2) フック先端のずれ フックを閉じたときの可動指こうと固定指こうの先端のずれ(図10参照)。
3. 種類及び記号 種類及び記号は,表1のとおりとする。
表1
種類(1) 記号 備考
スチール S 炭素鋼のフック
ステンレススチール SS ステンレス鋼のフック
アルミニウム合金 AL アルミニウム合金のフック
注(1) 指こうにプラスチックをかぶせたり,又は内面にネ
オプレンゴムなどを張り付けたものは,その指こう
の金属材料によって区分する。
4. 性能
4.1 一般条件 フックは,閉じたときに2本の指こうの先端にずれがなく,先端部又は先端わん曲部が
平行に接していなければならない。
4.2 静的強度及び耐久性 静的強度及び耐久性は,9.によって試験したとき,表2を満足しなければなら
ない。
――――― [JIS T 9217 pdf 1] ―――――
2
T 9217-1992
表2
単位 mm
項目 性能 試験方法
S, SS AL 適用箇所
静 指こうわん曲部 指こう先端の伸び率が0.1 %未満 9.1(1)
的
強 可動指こう及び軸受部 破損,永久変形,動作不良などの異常が9.1(2)
度 指こうの横方向の強度 あってはならない。 9.1(3)
耐 無負荷時の指こう先端のずれ 2以下 9.2
久
性 負荷時の指こう先端のずれ 4以下 5以下
指こう及びフックの制御レバー 破損,永久変形,動作不良などの異常が
あってはならない。
軸受部 指こうの開閉動作を妨げてはならない。
5. 形状及び寸法
5.1 フックの長さ及び開き幅 長さ (l) 及び開き幅 (W) は,図1,図2及び表3のとおりとする。
図1 図2
表3
単位 mm
区分 長さ l 開き幅 W
H3 l< 95 W≧ 75
H4 95≦l<105 W≧ 85
H5 105≦l<115 W≧ 95
H6 115≦l W≧105
5.2 質量 フックの質量は,S及びSSは250 g以下,ALは150 g以下とする(2)。
注(2) 力源ゴムの質量は含めない。
5.3 取付けねじ フックの取付けねじは,原則としてJIS B 0207に規定するメートル細目ねじでM12×
1.5を用いなければならない。
6. 外観 外観は,次のとおりとする。
(1) フックの表面に,きず,さび及び汚れがあってはならない。
(2) ゴム,プラスチックに著しい変色,ひび割れ及びき裂があってはならない。
7. 材料 材料は,人体に対して無害であって,不快な臭気がなく,また,耐食性,耐湿性及び耐候性が
なければならない。
(1) ゴム ゴムの組成は均一で,使用箇所に十分耐えなければならない。
(2) ねじ ねじは,原則としてJIS B 0205に規定するメートル並目ねじ及びJIS B 0207に規定するメート
ル細目ねじを用いなければならない。
――――― [JIS T 9217 pdf 2] ―――――
3
T 9217-1992
(3) その他の材料 金属材料,プラスチックなどの材料は,使用箇所に耐えるものでなければならない。
8. 試験場所の状態 試験場所の状態は,温度状態20±10 ℃,湿度状態 (65±30) %の室内とする。
9. 試験方法
9.1 静的強度試験 静的強度試験に用いるフックには力源ゴムを付けて試験する。
(1) 指こうわん曲部の強度 フックを鉛直方向に固定し,指こうわん曲部先端に表4に示す負荷を与えて
試験する(図3参照)。このとき,各指こうに負荷を均一に作用させる。試験前後に指こう先端の高さ
(h) (図4参照)を測定し,指こうの伸び率を求める。
表4
単位 N [{kgf}]
S, SS AL 備考
負荷 400 [{40}] 300 [{30}] 図3参照
図3 図4
(2) 可動指こう及び軸受部の強度 フックの指こう先端が上を向く状態で水平方向に固定し,可動指こう
に表5に示す負荷を上向き及び下向きに与えて試験する(図5参照)。
表5
単位 N [{kgf}]
S, SS AL
負荷 15 [{1.5}] 10 [{1.0}]
――――― [JIS T 9217 pdf 3] ―――――
4
T 9217-1992
図5
(3) 指こうの横方向の強度 閉じた状態のフックが横を向く状態で水平方向に固定し,固定指こう及び可
動指こうに表6に示す負荷を下向きに与えて試験する(図6参照)。
表6
単位 N・m [{kgf・m}]
S, SS AL
負荷 20 [{2.0}] 15 [{1.5}]
図6
9.2 耐久試験 軸受部の耐久性を調べるために,フック指こうの開閉動作とねじり動作を個別に,又は
交互に繰り返して行う。試料の力源ゴムは除去し,耐久性のある金属製ばねを代わりに取り付け(図8参
照),指こうが開き始めるときのワイヤ引張力が100 N [{10 kgf}] となるように調整する。装置の一例を図7
に示す。
――――― [JIS T 9217 pdf 4] ―――――
5
T 9217-1992
図7
(1) 開閉繰返し試験 フックの開閉繰返し試験は,次のとおりとする。
(a) フックの制御レバーにかけたワイヤを40 mm引き指こうを開き,次に,ワイヤを緩め指こうを閉じ
る。
(b) フックには,厚さ8 mmの板片(3)を挟んだままにする(図8参照)。
(c) 繰返し周期は,1.52.5秒 (0.400.67 Hz) とする。
(d) 繰返し試験数は,S及びSSは10万回,ALは5万回とする。
注(3) 表面が滑らかで,摩耗に耐える硬さをもつこと。
――――― [JIS T 9217 pdf 5] ―――――
次のページ PDF 6
JIS T 9217:1992の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.40 : 外科用体内埋没材,義肢及び装具