JIS X 0135-6:2008 ソフトウェア測定―機能規模測定―第6部:JIS X 0135規格類及び関連規格の利用指針 | ページ 5

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X 0135-6 : 2008 (ISO/IEC 14143-6 : 2006)
a) 業務支援アプリケーションソフトウェア
例1 銀行業務,保険業務,経理,人事,購買,物流又は製造
注記 実世界での事象に関する大量のデータを取り扱うことが複雑さの大部分を占めることから,
こうしたソフトウェアは,“データ豊富(データリッチ)”と特徴付けられる。
b) 実世界で起こる事象を遅滞なく取り込んだり,制御したりすることを目的とするリアルタイムソフト
ウェア
例2 − 電話交換用及びメッセージ交換用ソフトウェア
− 家電製品,エレベータ,自動車のエンジンなどの機械制御装置に組み込まれた,プロセ
ス制御用及びデータ自動取得用のソフトウェア
− コンピュータのオペレーティングシステムに含まれるソフトウェア
c) ) 及びb) が複合したソフトウェア。
例3 航空会社又はホテルのリアルタイム予約システム
A.2.1.3 制限事項
JIS X 0143は,設計上,次のソフトウェア又はその一部のFSを測定対象としていない。
a) 複雑な計算アルゴリズム又は特殊で複雑な規則で特徴づけられるソフトウェア
例1 エキスパートシステム,シミュレーションソフトウェア,自己学習型ソフトウェア,気象予
測システム
b) オーディオサウンド又はビデオイメージのような連続的な変数を処理するソフトウェア
例2 コンピュータゲームソフトウェア,楽器
ただし,これらのソフトウェアに対しても,COSMIC-FFP FSMMの特定用途向け改定手法を定義するこ
とは可能である。
A.2.2 ISO/IEC 20926
ISO/IEC 20926は,IFPUGの“ファンクションポイント計測マニュアル 第4.1版”に基づいており,こ
のマニュアルの未調整ファンクションポイント計測の部分に対応する。
A.2.2.1 目的
ISO/IEC 20926の主な目的を,次に示す。
− ファンクションポイント計測の明確で詳細な記述を提供する。“ファンクションポイント計測”は,こ
の手法で使用されているFSMの別称である。
− ファンクションポイント計測の結果が,その手法の利用者の間で一貫性をもつことを保証する。
− よく使用されている開発方法論及び技法の成果物からファンクションポイントを計測するための指針
を与える。
− ファンクションポイントの計測自動化を手助けするための共通理解を提供する。
A.2.2.2 対象読者
ISO/IEC 20926は,ソフトウェア規模測定に“ファンクションポイント法”を利用する,初級者から上
級者までのあらゆる人を対象にしている。
A.2.2.3 制限事項
ISO/IEC 20926には,制限事項は示されていない。
A.2.3 ISO/IEC 20968
ISO/IEC 20968は,“MkIIファンクションポイント法 第1.3.1版”に基づいている。

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X 0135-6 : 2008 (ISO/IEC 14143-6 : 2006)
A.2.3.1 目的
ISO/IEC 20968は,情報処理アプリケーションの定量的分析及び測定手法を提供する。この手法は,情
報処理要件を定量化し,その要件を実現するソフトウェア製品の規模を表す値を算出する。
A.2.3.2 適用範囲
ISO/IEC 20968は,測定プロセスの効率化を図り,アプリケーションソフトウェアの開発,修正又は維
持管理活動の費用管理を支援する手法を定義する。この手法は,ソフトウェアの技術特性からは独立に,
利用者に関連した項目でソフトウェアの規模を測定する。この手法は,次が可能である。
− ソフトウェア開発プロセスの早い段階での適用
− ソフトウェアのライフサイクルを通した適用
ISO/IEC 20968は,入力,処理及び出力から成る論理トランザクションという形で表現できるソフトウ
ェアのFSの測定に利用することができる。データの蓄積及び抽出に着目することによって,論理トラン
ザクションが検出しやすくなるという傾向にある業務システムの領域のソフトウェアに適応することを前
提に設計されている。
A.2.3.3 制限事項
ISO/IEC 20968は,A.2.3.2で示した業務システム以外の機能領域のソフトウェアへ適用してもよい。し
かし,ISO/IEC 20968の測定規則が,科学ソフトウェア及び工業分野ソフトウェアに典型的に見られるよ
うな複雑なアルゴリズムなどの規模,並びにリアルタイム性の要件を考慮に入れていないことに,利用者
は注意しなければならない。ISO/IEC 20968をこれらの機能領域に適用しても差し支えない場合もあり,
ISO/IEC 20968の測定規則の拡張又は新しい解釈が必要になる場合もある。
A.2.4 ISO/IEC 24570
ISO/IEC 24570は,“ファンクションポイント法適用のための定義及び計測指針”マニュアルの第2.0版
に基づいている。
A.2.4.1 目的
ISO/IEC 24570は,定義及び標準指針を表すことによって論理的枠組みを提供することを目的としてい
る。また,ISO/IEC 24570は,複数の事例を用いて計測指針を可能な限り正確に示すことにも努めている。
ISO/IEC 24570はさらに,ソフトウェア開発の早い段階でFSを見積もる二つの手法を提供している。
A.2.4.2 対象読者
ISO/IEC 24570は,ソフトウェア規模測定にファンクションポイント法を利用する人,すなわち,ISO/IEC
24570の利用者だけでなくISO/IEC 20926の利用者も対象にしている。ISO/IEC 20926とISO/IEC 24570
との間にはいくらかの相違があるが,ISO/IEC 20926に定義された計測規則を用いる人にとっても,
ISO/IEC 24570は有用な補足資料になる。すなわち,ISO/IEC 24570は,すべてのISO/IEC 20926の利用
者に役立つ多くの手がかり,指針及び事例を含んでいる。ISO/IEC 24570は,利用者がISO/IEC 20926に
ついてある程度の知識をもっていることを想定しているが,ISO/IEC 20926を知らない人又は初めて計測
する人にとって十分な初歩的な知識及び具体的な説明を含んだマニュアルとなることを,可能な限り目指
している。
A.2.4.3 制限事項
ISO/IEC 24570には,制限事項は示されていない。

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X 0135-6 : 2008 (ISO/IEC 14143-6 : 2006)
参考文献
[1]JIS X 0160:1996 ソフトウェアライフサイクルプロセス
注記 対応国際規格 : ISO/IEC 12207:1995,Information technology−Software life cycle processes (IDT)
[2]JIS X 0135-1:1999 ソフトウェア測定−機能規模測定−第1部 : 概念の定義
注記 対応国際規格 : ISO/IEC 14143-1:1998,Information technology−Software measurement−
Functional size measurement−Part 1: Definition of concepts (IDT)
[3]JIS X 0135-2:2004 ソフトウェア測定−機能規模測定−第2部 : ソフトウェア規模測定手法のJIS X
0135-1:1999への適合性評価
注記 対応国際規格 : ISO/IEC 14143-2:2002,Information technology−Software measurement−
Functional size measurement−Part 2: Conformity evaluation of software size measurement methods
to ISO/IEC 14143-1:1998 (IDT)
[4]ISO/IEC TR 14143-3:2003,Information technology−Software measurement−Functional size measurement
−Part 3: Verification of functional size measurement methods
[5]ISO/IEC TR 14143-4:2002,Information technology−Software measurement−Functional size measurement
−Part 4: Reference model
[6]ISO/IEC TR 14143-5:2004,Information technology−Software measurement−Functional size measurement
−Part 5: Determination of functional domains for use with functional size measurement
[7]JIS X 0141:2004 ソフトウェア測定プロセス
注記 対応国際規格 : ISO/IEC 15939:2002,Software engineering−Software measurement process (IDT)
[8]JIS X 0143:2006 ソフトウェア技術−COSMIC-FFP法−機能規模測定法
注記 対応国際規格 : ISO/IEC 19761:2003,Software engineering−COSMIC-FFP−A functional size
measurement method (IDT)
[9]ISO/IEC 20926:2003,Software engineering−IFPUG 4.1 Unadjusted functional size measurement method−
Counting practices manual
注記 対応日本工業規格(日本産業規格) : JIS X 0142 ソフトウェア技術−機能規模測定手法−未調整IFPUG 4.1
を発行予定。
[10]ISO/IEC 20968:2002,Software engineering−Mk II Function Point Analysis−Counting Practices Manual
[11]ISO/IEC 24570:2005,Software engineering−NESMA functional size measurement method version 2.1−
Definitions and counting guidelines for the application of Function Point Analysis
[12]ISO/IEC Guide 2:1996,Standardization and related activities−General vocabulary
[13]ISO: International Vocabulary of basic and general terms in metrology
[14]Thomas L. Saaty,Luis G. Vargas: Models,Methods,Concepts & Applications of the Analytic Hierarchy
Process,International Series in Operations Research and Management Science,Volume 34,Kluwer Academic
Publishers,2000
[15]Gass, Saul I.,Harris, C.M. (eds.),Encyclopedia of Operations Research and Management Science. 2nd ed.,
Kluwer Academic Publishers Group,2001

JIS X 0135-6:2008の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 14143-6:2006(IDT)

JIS X 0135-6:2008の国際規格 ICS 分類一覧