この規格ページの目次
12
X 0161 : 2008 (ISO/IEC 14764 : 2006)
− 検証データ(是正修正の場合)
− 現行システムを修正するために必要な資源の初期見積り
更新された文書には,次を含むことが望ましい。
− テスト戦略
− テスト計画,テスト手順及びテスト報告を含むテスト文書の更新
− ソフトウェア文書
− 更新済みの要求事項
5.3 修正の実施
保守者は,修正の実施アクティビティを通じて,ソフトウェア製品の修正の作成及びテストを行う。
5.3.1 入力
修正の実施アクティビティの入力は,次による。
− ベースライン
− 承認された修正依頼・問題報告
− 承認された修正文書
ベースラインは,次を含むことが望ましい。
− システム方式の定義
− 修正依頼の記録
− ソースコード
承認された修正要求文書は,次を含むことが望ましい。
− 影響分析報告
− 問題分析及び修正の分析アクティビティからの出力
5.3.2 タスク
保守者は,分析を行い,修正を成し遂げるためにJIS X 0160の開発プロセスを開始する。
5.3.2.1 分析
保守者は,分析を行い,修正を必要とする文書,ソフトウェアユニット及び版を決定する。決定結果は,
文書化する(JIS X 0160の5.5.3.1を参照)。
さらに,分析された結果は,ソフトウェア文書として文書化されることが望ましい。この作業は,次の
タスクステップを含む。
a) 現行システムの中で修正される要素を特定する。
b) 修正によって影響を受けるインタフェース要素を特定する。
c) 更新対象となる文書を特定する。
d) ソフトウェア文書を更新する。
――――― [JIS X 0161 pdf 16] ―――――
13
X 0161 : 2008 (ISO/IEC 14764 : 2006)
5.3.2.2 開発プロセス
保守者は,修正を行うために開発プロセス(JIS X 0160の5.3を参照)の実施に移る。開発プロセスに
対する要求事項(JIS X 0160の5.5.3.2を参照)に,次を追加する。
a) システムの修正部分及び非修正部分(ソフトウェアユニット,コンポーネント,及び構成品目)をテ
ストし評価するための基準を定義し,文書化する[JIS X 0160の5.5.3.2 a)を参照]。
b) 新しい要求事項及び修正のあった要求事項は,完全に,かつ,正しく実現しなければならない。当初
の修正が入らない要求事項に対しては,影響を与えてはならない。テスト結果は,文書化する[JIS X
0160の5.5.3.2 b)を参照]。
JIS X 0160の開発プロセスのアクティビティは,修正作業のニーズを満たすように修整することが望ま
しい。
JIS X 0160追補1の開発プロセスの要求引出しサブプロセスは,保守プロセスの“プロセス実装”及び
“問題分析及び修正の分析”アクティビティによって満足される。
5.3.3 制御
修正実施の制御は,共同レビューを含むことが望ましい(JIS X 0160の6.6を参照)。
5.3.4 支援
修正の実施アクティビティは,次のJIS X 0160の支援ライフサイクルプロセスを使用する。
− 文書化プロセス
− 品質保証プロセス
− 共同レビュープロセス
5.3.5 出力
修正の実施アクティビティの出力は,次を含むことが望ましい。
− 更新されたテスト計画及びテスト手順
− 更新された文書
− 修正されたソースコード
− テスト報告
− 測定値
更新された文書は,次を含むことが望ましい。
− 更新された修正記録
− 詳細な分析報告
− 更新された要求事項
− 更新されたテスト計画,テスト手順及びテスト報告
− 更新された教材
5.4 保守レビュー及び受入れ
このアクティビティでは,システムの修正が正しく,かつ,正しい方法を用いて承認された標準に従い,
完了していることを確実にする。
5.4.1 入力
保守レビュー及び受入れアクティビティの入力は,次による。
− 修正されたソフトウェア
− 修正テストの結果
――――― [JIS X 0161 pdf 17] ―――――
14
X 0161 : 2008 (ISO/IEC 14764 : 2006)
5.4.2 タスク
レビューは,修正が正しく,かつ,修正が問題なく完了していることの承認が得られることを確実にす
るために行われる。
5.4.2.1 レビュー
保守者は,修正を承認する権限をもつ組織と共同でレビューを行い,修正されたシステムの完全性を確
認する(JIS X 0160の5.5.4.1を参照)。
次のタスクステップを実施することが望ましい。
a) 要求事項から設計へ,コードへと,修正依頼・問題報告を追跡する。
b) コードのテスト容易性を検証する。
c) コーディング標準に適合していることを検証する。
d) 必要なソフトウェアコンポーネントだけが修正されたことを検証する。
e) 新しいソフトウェアコンポーネントが,適切に統合されたことを検証する。
f) 文書が更新されていることを確実にするために検査する。
g) 構成管理要員は,テストのためのソフトウェア品目を構築する。
h) 独立したテスト組織によってテストを実施する。
i) 完全に統合されたシステム上でシステムテストを実施する。
j) テスト報告を作成する。
5.4.2.2 承認
保守者は,契約で指定するように修正が完了したことに対して承認を受ける(JIS X 0160の5.5.4.2を参
照)。
もし,保守が合意なしに実施されている場合にも,承認を得ることが望ましい。次のタスクステップが
実行されることが望ましい。
a) A(品質保証)ライフサイクル支援プロセス(JIS X 0160)を通して承認を得る。
b) プロセスに従っていることを検証する。
c) 構成管理が配布パッケージを用意し,運用者の施設に送付する。
d) 機能的構成及び物理的構成の監査を行う。
e) 運用者に通知する。
f) 運用者の施設で導入及び教育訓練を実施する。
5.4.3 制御
制御は,共同レビュー(JIS X 0160の6.6を参照)を通して行われる。
5.4.4 支援
保守レビュー及び受入れアクティビティは,次のJIS X 0160の支援ライフサイクルプロセスを利用する。
− 品質保証プロセス
− 検証プロセス
− 妥当性確認プロセス
− 共同レビュープロセス
− 監査プロセス
5.4.5 出力
保守レビュー及び受入れアクティビティの出力は,次による。
――――― [JIS X 0161 pdf 18] ―――――
15
X 0161 : 2008 (ISO/IEC 14764 : 2006)
− 受け入れられた修正を組み込んだ新ベースライン
− 却下された修正
− 受入れ報告
− 監査及びレビュー報告
− ソフトウェア適格性確認テスト報告
5.5 移行
システムの寿命が続く間,異なる環境の中で稼働させるために,変更が必要となるかもしれない。新し
い環境にシステムを移行するためには,保守者は,移行を成し遂げるために必要な処置を決定し,次に,
移行を遂げるために必要なステップを策定し,文書化する必要がある。
5.5.1 入力
移行アクティビティの入力は,次による。
− 旧環境
− 新環境
− 旧ベースライン
− 新ベースライン
5.5.2 タスク
保守者は,JIS X 0160に従って移行を行う。移行計画を策定し,利用者に移行を知らせ,教育訓練を行
い,完了の通告を行い,新しい環境の影響を評価し,データを保管する。移行アクティビティからのすべ
ての成果物を,構成管理の制御下に置く。
5.5.2.1 移行
システム又はソフトウェア製品(データを含む。)を新しい運用環境に移行する場合,移行のために作成
又は修正した,いかなるソフトウェア製品又はデータも,JIS X 0160を遵守しなければならない(JIS X 0160
の5.5.5.1を参照)。
次のタスクステップを実施することが望ましい。
a) すべての追加又は修正されたソフトウェア製品及びデータを明らかにする。
b) タスクがJIS X 0160に従っていることを検証する。
5.5.2.2 移行計画
移行計画を作成し,文書化し,それを実行する。計画立案には,利用者を参加させる。計画には,次の
項目を含める(JIS X 0160の5.5.5.2を参照)。
a) 移行のための要求分析及び要求定義
b) 移行のためのツールの開発
c) ソフトウェア製品及びデータの変換
d) 移行の実施
e) 移行の検証
f) 移行後の旧環境の支援
移行計画の策定は,利用者からの入力を含むことが望ましい。このタスクの一部として,保守者は,次
のタスクステップを実施することが望ましい。
a) 移行要求事項を分析する。
b) ソフトウェア製品の移行の影響を判定する。
――――― [JIS X 0161 pdf 19] ―――――
16
X 0161 : 2008 (ISO/IEC 14764 : 2006)
c) 移行実施のスケジュールを確立する。
d) 運用後レビューのためにデータ収集要求事項を明確にする。
e) 移行作業を定義し,文書化する。
f) リスクを判定し,軽減する。
g) 必要な移行ツールを明確にする。
h) 旧環境に必要な支援を明確にする。
i) 移行ツールを開発及び/又は取得する。
j) 変換のためにソフトウェア製品及びデータを細分化する。
k) ソフトウェア製品及びデータの変換の優先順位を付ける。
l) ソフトウェア製品及びデータを変換する。
m) ソフトウェア製品及びデータを新しい環境に移行する。
n) 並行運用を行う。
o) テストを通して移行の検証を行う。
p) 旧環境に対して支援を提供する。
5.5.2.3 目的の通告 (Notification of intent)
移行計画及び実施内容について,利用者に通知する。この通知には,次の項目を含める(JIS X 0160 の
5.5.5.3を参照)。
a) 旧環境の支援を停止する理由
b) 新しい環境の説明及び利用開始日
c) もし,あるならば, 旧環境への支援停止後に利用者が選択できる,その他の支援策の説明
保守者は,計画,手続及びスケジュールを利用者に対しても提供することが望ましい。このタスクの一
部として,保守者は,次のタスクステップを実施することが望ましい。
a) 影響するすべての関連部署を明確にする。
b) 現場からのフィードバックに対処する。
c) 現場に固有な問題を明確にする。
d) スケジュールを伝達する。
5.5.2.4 運用及び教育訓練の実施
新しい環境への切替えを円滑にするために,新旧環境の並行運用を行ってもよい。この期間中に,契約
で指定するように利用者への教育訓練を行う(JIS X 0160の5.5.5.4を参照)。
このタスクの一部として,保守者は,並行運用のために次のタスクステップを実施してもよい。
a) 現場の調査を実施する。
b) 機器を設置する。
c) ソフトウェアを導入する。
d) ハードウェア及びソフトウェアの導入が確実に成功するように,事前にテストを実施する。
e) 旧システムと並行して,運用の負荷がかかった状態でソフトウェアを実行する。
f) 新旧製品からデータを収集する。
g) データの整理及び分析を実施する。
保守者は,教育訓練のために次のタスクステップを実施することが望ましい。
a) 移行教育訓練の要求事項を明確にする。
――――― [JIS X 0161 pdf 20] ―――――
次のページ PDF 21
JIS X 0161:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 14764:2006(IDT)
JIS X 0161:2008の国際規格 ICS 分類一覧
JIS X 0161:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称