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JIS X 0609:1998 規格概要
この規格 X0609は、DVDなどの高密度光ディスクを用いての情報処理システム利用者間で情報交換を行うためのボリューム認識,起動ブロック認識,ボリューム構造及びファイル構造に関するファイルシステム及びその実装について規定。
JISX0609 規格全文情報
- 規格番号
- JIS X0609
- 規格名称
- 情報交換用非逐次記録高密度光ディスクのボリューム構造及びファイル構造
- 規格名称英語訳
- Volume and file structure of high-density optical disks using non-sequential recording for information interchange
- 制定年月日
- 1998年2月20日
- 最新改正日
- 2017年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 35.220.30
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1998-02-20 制定日, 2004-11-20 確認日, 2009-10-01 確認日, 2012-11-20 改正日, 2017-10-20 確認
- ページ
- JIS X 0609:1998 PDF [83]
X 0609 : 1998
まえがき
この規格は,工業標準化法に基づいて,日本工業標準調査会の審議を経て,通商産業大臣が制定した日
本工業規格である。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。主務大臣及び日本工業標準調査会は,
このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新案登
録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
この規格には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定) UDF識別子及び範囲識別子(第1章の一部分とする。)
附属書2(規定) オペレーティングシステム識別子(第1章の一部分とする。)
附属書3(規定) ファイル特性(第4章の一部分とする。)
附属書4(参考) ファイル識別子の翻訳(第4章の一部分とする。)
附属書5(規定) ICB方策(第4章の一部分とする。)
附属書6(参考) ファイル種別の解釈(第4章の一部分とする。)
附属書7(規定) ICBタグのビット6,7,8,10の解釈(第4章の一部分とする。)
附属書8(規定) 許可条件(第4章の一部分とする。)
附属書9(規定) 一意ID(第4章の一部分とする。)
附属書10(規定) ファイル日時拡張属性(第4章の一部分とする。)
附属書11(規定) 処理システム用拡張属性(第4章の一部分とする。)
附属書12(規定) 応用プログラム用拡張属性(第4章の一部分とする。)
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS X 0609 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
X 0609 : 1998
情報交換用非逐次記録高密度光ディスクのボリューム構造及びファイル構造
Volume and file structure of high-density optical disks using non-sequential recording for information interchange
序文 この規格は,1996年にOSTA (Optical Storage Technology Association) から発行されたUDF (Universal
Disk Format) evision 1.02の技術的内容に完全に整合し,UDF revision 1.02が多くの箇所で参照している,
1995年に発行されたISO/IEC 13346の規定内容の必要部分を省略なしに含めて,単独で“情報交換用非逐
次記録高密度光ディスクのボリューム構造及びファイル構造”を規定するように作成した日本工業規格(日本産業規格)で
ある。
第1章 一般
1.1 適用範囲 この規格は,DVDなどの高密度光ディスクを用いての情報処理システム利用者間で情報
交換を行うためのボリューム認識,起動ブロック認識,ボリューム構造及びファイル構造に関するファイ
ルシステム及びその実装を規定する。
媒体への記録は,どのような順序でもセクタを記録可能とする方法で行わなければならない。
備考 媒体は1種類に限定しない。媒体の種別は追記形,再生専用形,書換形又はそれらを組み合わ
せた複合形のどれであってもよい。
この規格は,次の4章構成をとる。
a) 第1章 一般
b) 第2章 ボリューム認識及び起動ブロック認識
c) 第3章 ボリューム構造
d) 第4章 ファイル構造
e) 附属書1(規定) UDF識別子及び範囲識別子(第1章の一部分とする。)
f) 附属書2(規定) オペレーティングシステム識別子(第1章の一部分とする。)
g) 附属書3(規定) ファイル特性(第4章の一部分とする。)
h) 附属書4(参考) ファイル識別子の翻訳(第4章の一部分とする。)
i) 附属書5(規定) ICB方策(第4章の一部分とする。)
j) 附属書6(参考) ファイル種別の解釈(第4章の一部分とする。)
k) 附属書7(規定) ICBタグのビット6,7,8,10の解釈(第4章の一部分とする。)
l) 附属書8(規定) 許可条件(第4章の一部分とする。)
m) 附属書9(規定) 一意ID(第4章の一部分とする。)
n) 附属書10(規定) ファイル日時拡張属性(第4章の一部分とする。)
o) 附属書11(規定) 処理システム用拡張属性(第4章の一部分とする。)
――――― [JIS X 0609 pdf 2] ―――――
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X 0609 : 1998
p) 附属書12(規定) 応用プログラム用拡張属性(第4章の一部分とする。)
第1章は,引用規格,定義,表記法及びほかの3章に適用する基本構造を規定する。
第2章は,次を規定することによって,ボリューム認識及び起動ブロック認識に関するフォーマット及
び関連システム要件を規定する。
a) ボリューム認識
b) システムを動作状態にするために使う起動記述子
c) 媒体交換の水準
d) 異なるシステムの間での情報交換を可能にするため,情報処理システムが提供する処理に対する要件
第2章は,この要件を規定するため,適合する媒体を作成又は受領しようとするシステムが提供す
る機能をも規定する。
第3章は,次を規定することによってボリューム構造に関するフォーマット及び関連システム要件を規
定する。
a) ボリュームの属性及びボリュームに記録する記述子
b) ボリュームの区画の属性
c) 論理ボリュームの属性及び論理ボリュームに記録する記述子
d) 媒体交換の水準
e) 異なるシステムの間での情報交換を可能にするため,情報処理システムが提供する処理に対する要件
第3章は,この要件を規定するため,適合する媒体を作成又は受領しようとするシステムが提供す
る機能をも規定する。
第4章は,次を規定することによって,ファイル構造に関するフォーマット及び関連システム要件を規
定する。
a) ファイルの配置
b) ファイルの属性
c) 論理ボリュームのファイル間の関連
d) 媒体交換の水準
e) 異なるシステム間での情報交換を可能にするために,情報処理システムが提供する処理に対する要件
第4章は,この要件を規定するため,適合する媒体を作成又は受領しようとするシステムが提供す
る機能をも規定する。
1.2 適合性
1.2.1 媒体の適合性 媒体が,記録のための規格(1.4.19参照)に適合し,媒体のセクタに記録した情報
が,第1章第4章のすべての規定に適合する場合に,媒体の記録はこの規格に適合しているとする。
1.2.2 情報処理システムの適合性 第1章第4章が,作成システム(2.6,3.8及び4.12参照),受領シ
ステム(2.7,3.9及び4.13参照)又は両方のシステムに関して規定する要件を,情報処理システムが満た
せば,その情報処理システムはこの規格に適合しているとする。
1.3 引用規格 次の規格に含まれる規定内容は,この規格の文中での引用によってこの規格の規定とな
る。表示された版は,この規格の出版の際に有効であったものである。規格はすべて改訂の対象であり,
この規格に基づく合意の関係者は,次に示す規格の最新版の適用可能性を調べるのがよい。現在有効な国
際規格の登録維持は,ISO及びIECの構成員が行っている。
JIS X 0201 : 1997 7ビット及び8ビットの情報交換用符号化文字集合
備考 ISO/IEC 646 : 1991 (Information technology−ISO 7-bit coded character set for information
――――― [JIS X 0609 pdf 3] ―――――
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X 0609 : 1998
interchange) が,このJISに対応している。
JIS X 0606-1990 情報交換用CD-ROMのボリューム及びファイルの構造
備考 ISO 9660 : 1988 (Information processing−Volume and file structure of CD-ROM for information
interchange) が,このJISに対応している。
ISO/IEC 9945-1 : 1990 Information technology−Portable operating system interface (POSIX) −Part 1 :
System Application Program Interface (API) C Language]
JIS X 0607-1996 非逐次記録を用いる追記形及び書換形の情報交換用媒体のボリューム及びファイル
の構造
備考 ISO/IEC 13346 : 1995 (Information technology−Volume and file structure of write-once and
rewritable media using non-sequential recording for information interchange) が,このJISに一
致している。
JIS X 0608 : 1997 再生専用形及び追記形の情報交換用コンパクトディスク媒体のボリューム及びフ
ァイルの構造
備考 ISO/IEC 13490 : 1995 (Information technology−Volume and file structure of read-only and
write-once compact disk media for information interchange) が,このJISに一致している。
ISO/IEC 13800 : 1995 Information technology−Procedure for the registration of identifiers and attributes for
volume and file structure
ITU-T Recommendation V.41 Code−Independent Error−Control System
1.4 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,次のとおりとする。
1.4.1 開始点 (anchor point) ボリューム記述子列のエクステントを識別する記述子を記録するための,
規定された論理セクタ番号集合中の一つの論理セクタ番号。
1.4.2 応用プログラム (application) ファイルの内容を処理し,ファイル又はそのファイルを記録した
ボリュームに関するシステム指定の属性データも処理できるプログラム。
1.4.3 バイト (byte) 単位として取り扱う8個の2進数字の列。記録のための規格(1.4.19参照)がバ
イトを記録する枠組みを8ビットより大きいと規定しているときには,この規格ではバイトはその枠組み
の最下位の8ビットに記録し,その他のビットにはZERO(1.5.7参照)を記録しなければならない。
1.4.4 巡回冗長検査 (cyclic redundancy check, CRC) バイト列の正しさを計算する方法。
1.4.5 記述子 (descriptor) ボリューム又はファイルの記述情報を含む構造。
1.4.6 エクステント (extent)第2章においては,セクタ番号が昇順に連続するセクタの列であって,
エクステントの番地又は位置は,セクタ列の最初のセクタの番号とする。
第3章においては,昇順に連続する論理セクタ番号(3.3.1.2.1参照)をもつ論理セクタの集合であって,
エクステントの番地又は位置は,論理セクタ列の最初の論理セクタ番号とする。
第4章においては,昇順に連続する論理ブロック番号をもつ論理ブロックの列であって,エクステント
の番地又は位置は,その先頭論理ブロックの番号とする。
1.4.7 ファイル (file)一つにまとまった情報。
1.4.8 ファイル集合 (file set) ファイル及びディレクトリの集まり。
1.4.9 グループID (group ID) 利用者のグループの識別情報。
1.4.10 処理システム (implementation) 情報処理システムが作成システム,受領システム又はその両方
のシステムとして動作することを可能とする処理の集合。
論理ボリューム中の割付けの単位。
1.4.11 論理ブロック (logical block)
――――― [JIS X 0609 pdf 4] ―――――
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X 0609 : 1998
ボリューム中の割付けの単位。
1.4.12 論理セクタ (logical sector)
一つ以上のファイル集合を記録した区画の空でない集合。
1.4.13 論理ボリューム (logical volome)
1.4.14 作成システム (originating system)ほかのシステムとの情報交換を目的としてボリューム集合に
ファイルの集合を書き込むことのできる情報処理システム。
1.4.15 区画 (partition) 第3章においては,ボリューム中の論理セクタから成る一つのエクステント。
第4章においては,ボリューム中の論理ブロックのエクステント。
1.4.16 受領システム (receiving system) 情報交換を目的としてほかのシステムが書き込んだボリュー
ム集合からファイルの集合を読み出すことのできる情報処理システム。
1.4.17 レコード (record) 情報の単位として取り扱うバイトの列。
媒体のほかの番地付けた部分とは独立にアクセス可能な最小の番地付けた部分
1.4.18 セクタ (sector)
のデータ領域。
媒体中に記録する情報の記録方法及び番地付けの方
1.4.19 記録のための規格 (standard for recording)
法を規定する規格。記録のための規格中で,この規格に関係のある規定は次のとおりとする。
a) 各セクタに対する一意の番地
b) 各セクタの長さ
c) セクタが再生専用形,追記形又は書換形であるかを判定する方法
d) 追記形の媒体に対して,各セクタが未記録かどうかを検出する方法
e) セクタの記録に際して行う事前処理の必要性の有無
この規格と共に用いる記録のための規格には,媒体の作成者と受領者との間の同意が必要である。
1.4.20 利用者 (user) 処理システムが提供するサービスを呼び出す人,又はほかの実体(例えば,応用
システム)。
1.4.21 利用者ID (user ID)利用者の識別情報。
1.4.22 ボリューム (volume)関係する記録のための規格が規定するセクタ番地空間。
備考 媒体がセクタ番地の1個の集合をもつとき,その媒体は1個のボリュームとする。
1.4.23 ボリューム集合 (volume set) 同一のボリューム集合識別子をもつ1個以上のボリュームの集ま
り。
複数ボリュームを利用可能にすることは,オプションとする。処理システムは,単一ボリュームだけを
利用可能にして,適合性を主張できる。
同一ボリューム集合中のすべての媒体は,同じ物理セクタ長をもつ。書換形/上書き可能形の媒体及び
追記形の媒体は,同一ボリューム集合に混在してはならない。
1.5 表記法 この規格では,次の表記法を用いる。
1.5.1 数値表記法
1.5.1.1 10進表記法 10進表記法における数値は,10進数字で表す。
1.5.1.2 16進表記法 16進表記法における数値は, “#” を前置した1個以上の16進数字の列で表す。
16進数字 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C D E F
10進数値 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
1.5.2 ビット欄 整数値を含む欄又は整数値を含む欄の一部は,ビットの配列として解釈する。このビッ
トの配列をビット欄と呼ぶ。
nビットのビット欄におけるビット位置は,最下位のビットを0,最上位のビットをn−1に番号付ける。
――――― [JIS X 0609 pdf 5] ―――――
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JIS X 0609:1998の国際規格 ICS 分類一覧
JIS X 0609:1998の関連規格と引用規格一覧
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