JIS X 0610:2006 DVD-再生専用ディスクのボリューム構造及びファイル構造 | ページ 2

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1.3.35 ボリューム順序番号(volume sequence number) ボリューム集合中のボリュームに対して,1から
始まる昇順に連続した整数を割り当てた番号。
1.3.36 ボリューム集合(volume set) 同一のボリューム集合識別子をもつ一つ以上のボリュームの集合。
1.3.37 ボリューム集合の大きさ(volume set size) ボリュームグループ内で最大のボリューム順序番号
をもつボリュームのボリューム順序番号。

1.4 記法

1.4.1 数値記法 10進表記の数値は,0から9までの数字を用いて10進数字で表す。“Digit(s)”は,0か
ら9までを用いて表す。
16進表記の数値は,二つ以上の16進数字の列で表す。すなわち,0から9までの数字及びアルファベッ
トのAからFまでを用い,末尾に“h”を付与して表す。
2進表記の数値は,0及び1の組合せの列で表し,末尾に“b”を付与する。“ZERO”は,値0をもつ1
ビットを示す。“ONE”は,値1をもつ1ビットを示す。
1.4.2 算術記法 ip(x)は,xの整数部分を意味する。
1.4.3 ビット欄 特定の欄又は欄の一部は,ビットの配列とする。このビットの配列をビット欄と呼ぶ。n
ビット欄でのビット位置は,最下位のビットを0とし,最上位のビットをn-1として番号付けをする。
1.4.4 文字列 バイト列の値は,JIS X 0201に従って符号化した文字の引用列によって規定する。例えば,
“Sheep”は,53h,68h,65h,65h,70hのバイト列を表す。
1.4.5 記述子フォーマット 記述子フォーマットの記法は,JIS X 0607の1/6.3に従う。
1.4.6 記述子列スキーマ 記述子列スキーマの記法は,JIS X 0607の1/6.3に従う。
1.4.7 略語 この規格では,次の略語を用いる。
a) P byte position 記述子内のバイト位置
b) PPM Content Protection for Prerecorded Media 記録済み媒体用の内容保護
c) PRM Content Protection for Recordable Media 記録可能媒体用の内容保護
d) SS Content Scramble System 内容スクランブルシステム
e) WCP Early Window Content Protection 早期開示期間の内容保護
f) ICB information control block 情報制御ブロック。ICBの中の一つのエントリは,ファイルの各イン
スタンスを記録する。
g) D identifier 識別子
h) BN logical block number 論理ブロック番号
i) LSN logical sector number 論理セクタ番号
j) PSC physical sector number 物理セクタ番号
k) BP relative byte position 最初のバイトセクタから0で始まる相対バイト位置

1.5 記述子欄のデータ種別

1.5.1 数値 “Unit8”で指定する8ビットの数値は,1バイト欄内に8ビットの符号なしの数字として記
述する。
JIS X 0609が規定する複数バイトの数値は,リトルエンディアン表記で記述する。JIS X 0606が規定す
る複数バイトの数値は,リトルエンディアン,ビッグエンディアン又は両バイト順のいずれかで記述する。
複数バイトの数値は,次のいずれかの略語で示す。
a) B16 16ビットリトルエンディアン表記は,符号なし表記とする。この表記は,JIS X 0607の1/7.1.3
が規定するUnit16及びJIS X 0606の7.2.1が規定する数字と同じとする。例えば,16ビットの16進

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数1234hは,34h,12hと記録する。
b) B32 32ビットリトルエンディアン表記は,符号なし表記とする。この表記は,JIS X 0607の1/7.1.5
が規定するUnit32及びJIS X 0606の7.3.1が規定する数字と同じとする。例えば,32ビットの16進
数12345678hは,78h,56h,34h,12hと記録する。
c) B64 64ビットリトルエンディアン表記は,符号なし表記とする。この表記は,JIS X 0607の1/7.1.7
が規定するUnit64と同じとする。例えば64ビットの16進数123456789ABCDEF0hは,F0h,DEh,
BCh,9Ah,78h,56h,34h,12hと記録する。
d) B16 16ビットビッグエンディアン表記は,符号なし表記とする。この表記は,JIS X 0606の7.2.2
が規定する数字と同じとする。例えば,16ビットの16進数1234hは,12h,34hと記録する。
e) B32 32ビットビッグエンディアン表記は,符号なし表記とする。この表記は,JIS X 0606の7.3.2
が規定する数字と同じとする。例えば,32ビットの16進数12345678hは,12h,34h,56h,78hと記
録する。
f) BB16 16ビット両バイト順表記。この表記は,JIS X 0606の7.2.3が規定する数字と同じとする。例
えば,16ビットの16進数1234hは,34h,12h,12h,34hと記録する。
g) B32 32ビット両バイト順表記。この表記は,JIS X 0606の7.3.3が規定する数字と同じとする。例
えば,32ビットの16進数12345678hは,78h,56h,34h,12h,12h,34h,56h,78hと記録する。
1.5.2 文字集合及び文字符号化 “charspec”で指定する記述子欄は,JIS X 0609の1.6.2.1が定義する文
字集合の種別及び文字集合情報から構成される。
文字集合CS0は,FEFFh及びFFFEhを除いたUnicode 1.1が規定するd文字で構成され,JIS X 0609の
1.6.2.1が規定するOSTA圧縮Unicodeフォーマットを用いて記録する。JIS X 0609の1.6.2.4が定義する
“dstring”又はd文字によって指定される記述子欄は,この文字集合を用いて記録する。
1.5.3 ISO 9660文字集合及び区切り文字 特定の記述子欄に許される文字集合は,a文字,al文字又はdl
文字とする。
a文字は,JIS X 0201の2/02/2,2/52/15,3/03/15,4/14/15,5/05/10及び5/15の位置の57文
字と定義する。d文字は,JIS X 0201の3/03/9,4/15/10及び5/15の位置の37文字と定義する。al文
字は,JIS X 0606の7.4.2.1の定義による。dl文字は,JIS X 0606の7.4.2.2の定義による。ファイル識別子
の構成要素を区分する文字は,2Ehで表す“区切り文字1”及び3Bhで表す“区切り文字2”とする。
1.5.4 日時表示 JIS X 0609の1.6.3が規定する日時表示を表1.5.4.1に示す。
表 1.5.4.1 日時表示
RBP 長さ 名前 内容
0 2 種別及び時間帯 LB16
2 2 年 LB16
4 1 月 Uint8
5 1 日 Uint8
6 1 時 Uint8
7 1 分 Uint8
8 1 秒 Uint8
9 1 1/100秒 Uint8
10 1 100マイクロ秒 Uint8
11 1 マイクロ秒 Uint8

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1.5.4.1 種別及び時間帯(RBP0) 4ビット数として解釈される最上位の4ビットは,日時表示の解釈を
規定する。この数値を1に設定して,日時表示が現地時を指定していることを示す。
最下位の12ビットは,2の補数表現で符号付き12ビット数とし,次のとおりに解釈する。
a) 値が−14401440の場合,現地時の時間帯を,協定世界時からの日時の差を分で指定する。
b) 値が−2047の場合には,時間帯を指定しない。
1.5.4.2 年(RBP2) この欄には,19999の数字で年を指定する。
1.5.4.3 月(RBP4) この欄には,112の数字でその年の月を指定する。
1.5.4.4 日(RBP5) この欄には,131の数字でその月の日を指定する。
1.5.4.5 時(RBP6) この欄には,023の数字でその日の時間を指定する。
1.5.4.6 分(RBP7) この欄には,059の数字でその時間の分を指定する。
1.5.4.7 秒(RBP8) この欄には,059の数字でその分の秒を指定する。
1.5.4.8 1/100秒(RBP9),100マイクロ秒(RBP10),マイクロ秒(RBP11) 特定のオペレーティングシ
ステム用の,JIS X 0609の1.6.3.8,1.6.3.9及び1.6.3.10の規定による。
1.5.5 実体識別子 “EntityID”で表す実体識別子は,JIS X 0607の1/7.4及びJIS X 0609の1.6.4の規定
による。
1.5.6 記述子タグ “tag”で表す記述子タグは,次の2種別に分類される。
a) ボリューム構造用の記述子タグは,JIS X 0609の3.2.2が規定するtagをもつ。
b) ファイル構造用の記述子タグは,JIS X 0609の4.2.2が規定するtagをもつ。
1.5.7 エクステント記述子 extentadが表すエクステント記述子は,JIS X 0607の3/7.1の規定による。
1.5.8 短割付け記述子 shortadで表す短割付け記述子は,JIS X 0607の4/14.14.1の規定による。
1.5.9 長割付け記述子 longadで表す長割付け記述子は,JIS X 0607の4/14.14.2の規定による。
1.5.10 論理ブロック番地 lbaddrで表す論理ブロック番地は,JIS X 0607の4/7.1の規定による。

1.6 記述子の記録

 ボリューム構造及びJIS X 0606のファイル構造(又はJIS X 0609のファイル構造)
において,フォーマットをバイト位置(RBP)で規定するすべての記述子は,記述子の先頭バイトを論理
セクタ(又は論理ブロック)の先頭バイトと一致させて記録する。
ボリューム構造及びJIS X 0606のファイル構造(又はJIS X 0609のファイル構造)において,フォーマ
ットを相対バイト位置(RBP)で規定する記述子は,論理セクタ(又は論理ブロック)中の位置に関する
制約はない。ただし,記述子中の論理セクタの位置は,適用できる記述子の中で規定する。
ボリューム構造及びJIS X 0606のファイル構造(又はJIS X 0609のファイル構造)において,記述子を
論理セクタ(又は論理ブロック)に記録する際,記述子の終端から論理セクタ(又は論理ブロック)の終
端までの空間は,将来の標準化のための予備とし,すべてのバイトを00hに設定する。

2. ボリューム構造

2.1 DVD-再生専用ディスクの要件

 DVD-再生専用ディスクのボリューム構造に適用する要件を,次に示
す。
a) すべてのディスクは,ブリッジフォーマットに適合したボリューム構造をもたなければならない。
b) 論理セクタの大きさ及び論理ブロックの大きさは,2048バイトとする。
c) VD-再生専用ディスクは,片面当たり1ボリュームかつ1区画で構成しなければならない。したがっ
て,ボリューム順序番号,最大ボリューム順序番号及び交換水準は,それぞれ1,1及び2とする。
d) IS X 0606が定義する論理ブロック番号は,論理セクタ番号と同一であり,JIS X 0609が定義する論

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理ブロック番号とは異なる。
e) 開始ボリューム記述子点は,論理セクタ番号256をもち,最後の論理セクタ番号又は最後の論理セク
タ番号−256のうち少なくとも一つをもつ特定の論理セクタに記録しなければならない。
f) 主ボリューム記述子列及び予備ボリューム記述子列は,ボリュームに記録しなければならない。
g) ボリューム記述子列のエクステントを終結させるために終端記述子を記録しなければならない。
h) 論理ボリューム保全記述子列は,一つのクローズ論理ボリューム保全記述子をもつが,オープン論理
ボリューム保全記述子はもたない。
i) DVD-再生専用ディスクでは,割付け可能な空間がないため,未割付け空間テーブル及び未割付け空間
ビットマップを記録してはならない。
j) DVD-再生専用ディスクでは,未初期化空間がないため,未初期化空間テーブル及び未初期化空間ビッ
トマップを記録してはならない。

2.2 ボリューム空間

 DVD-再生専用ディスクは,片面ディスク及び両面ディスクがあり,各再生面単位
で単一のボリューム空間を割り付ける。再生面には,3種類の物理構造を定義し,各物理構造に対応した
論理セクタ番号は,図2.2.1に示すとおりに昇順の物理セクタ番号に対して昇順に連続して割り付けられる。
論理セクタ番号は,常に層0の物理セクタ番号030000hをもつ物理セクタに割り付けられる。このボリュ
ーム空間上において,論理セクタ長は物理セクタ長に等しい2048バイトとする。
030000h -------------- PSN ------------ EndPSN(0)
(内周) (外周)
層0のデータエリア
0 ------------- LSN ----------- Last LSN
←------------ ボリューム空間 -------------→
a) 1層形式
030000h ---------- PSN ------ EndPSN(0) 030000h -------- PSN ------- EndPSN(1)
(内周) (外周) (内周) (外周)
層0のデータエリア 層1のデータエリア
0 --------------------------------- LSN ------------------------ Last LSN
←-------------------------- ボリューム空間 ----------------------------→
b) 平行トラック構造をもつ2層形式
030000h --------- PSN -------- EndPSN(0) ndPSN(0) -------- PSN ---- EndPSN(1)
(内周) (外周) (外周) (内周)
層0のデータエリア 層1のデータエリア
0 --------------------------------- LSN ------------------------- Last LSN
←--------------------------- ボリューム空間 ------------------------------→
c) 逆行トラック構造をもつ2層形式
図 2.2.1 論理セクタの割付け

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EndPSN(i) 層i(i = 0又は1)のデータ領域末尾に位置する物理セクタの物理セクタ番号
EndPSN(0) EndPSN(0)の各ビットを反転して求めた番号(1が0に反転し,0が1に反転する。)
Last LSN 最後の論理セクタ番号

2.3 ブリッジフォーマットのボリューム構造

 ブリッジフォーマットのボリューム構造(ブリッジボリュ
ーム構造)は,ブリッジボリューム認識列,2個の開始点,主ボリューム記述子列,予備ボリューム記述
子列及び論理ボリューム保全列をもつ。
ブリッジボリューム認識列は,ボリューム空間上において論理セクタ番号16で始まる連続した論理セク
タに配置する。ブリッジボリューム認識列は,CD-ROMボリューム記述子集合,拡張領域先頭記述子,NSR
記述子,拡張領域終端記述子を含み,場合によっては起動記述子を含む。そのCD-ROMボリューム記述子
集合は,ボリューム認識列の先頭部分に配置する。
最初の開始点は,論理セクタ番号256に配置し,それ以外の開始点は最後の論理セクタ及び/又は最後
の論理セクタ番号−256に配置する。各開始点は,主ボリューム記述子列及び予備ボリューム記述子列の
両方のエクステントを指定する開始ボリューム記述子ポインタで構成する。
主ボリューム記述子列及び予備ボリューム記述子列は,基本ボリューム記述子,論理ボリューム記述子,
区画記述子,処理システム用ボリューム記述子,未割付け空間記述子及び終端記述子をもち,場合によっ
ては後続の論理セクタをもつ。主ボリューム記述子列及び予備ボリューム記述子列の両方のエクステント
は,それぞれ最小長16論理セクタの長さをもつ。論理ボリューム記述子は,論理ボリューム保全列のエク
ステントを指定する。
論理ボリューム保全列は,論理ボリューム保全記述子をもつ。論理ボリューム保全列はすべて00hバイ
トをもたなければならない空の論理セクタである終端記述子によって終端されなければならず,又は論理
ボリューム記述子の保全列エクステント欄において指定される論理ボリューム記述子列エクステントの末
尾で終端されなければならない。
区画は,ボリュームのエクステントであり,区画番号によって識別しなければならない。区画に関する
情報は,区画記述子に記録する。論理ボリューム記述子は,論理ボリューム識別情報,論理ボリュームの
論理ブロックのサイズ及び論理ボリュームを構成する区画の順序リストを指定する。論理ボリューム空間
は単一区画で構成する。
区画の中の論理セクタは,同じ長さの論理ブロックとして編成する。区画の各論理ブロックは,一意な
論理ブロック番号(LBN)で識別する。論理ブロック番号は,昇順に割り振った連続した整数でなければな
らない。論理ブロック番号0は,JIS X 0609論理ボリューム空間での最も小さい論理セクタ番号をもつ論
理セクタに割り当てる。この論理ブロック番号は,JIS X 0606が定義する論理ブロック番号とは異なる。
JIS X 0606が定義する論理ブロック番号は,図2.3.1に示すとおり論理セクタ番号(LSN)と同一である。JIS
X 0609及びJIS X 0606のどちらも同一のファイル集合を参照しなければならない。

――――― [JIS X 0610 pdf 10] ―――――

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JIS X 0610:2006の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 0610:2006の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称