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X 25022 : 2019 (ISO/IEC 25022 : 2016)
表2−効率性の測定量
ID 名称 説明 測定関数 方法
Ey-1-G タスク時間 作業を成功裏に完了するたX=T 利用者効率の
めに要した時間 T=作業時間 測定
注記 習得性(JIS X 25023を参照)は,標準的な利用者が作業を完了するために要した時間と熟練者の要した時間と
を比較することによって測定することができ,かつ,繰り返して使用することでこの比率がどう変化するかを
測定することができる。
Ey-2-S 時間効率性 システムを使用している時X=A / T 利用者効率の
に,利用者が時間の経過とA=達成した目的の数 測定
ともに目的を達成する効率T=時間
注記1 時間効率性は,生産性の測定量である。単位時間当たりに達成する目的の数をいう。効率性は,有効性を向
上させ,作業時間を短縮することで向上する。このことは,例えば高速だがエラーを起こしやすいインタフ
ェースと低速だが簡易なインタフェースとの比較を可能にする。
注記2 作業完了率(Ef-1-G)が測定された場合,時間効率性は,完了した作業を時間で除することで測定できる。時
間効率性は,単位時間当たりに成功裏に完了した作業の割合を測定する。時間効率性の高い値は,短時間の
間に成功した作業の割合が高いことを示す。
注記3 時間効率性は,専門家の時間効率性との比較,異なる製品又は版での時間効率性との比較,又は手作業で作
業を完了した場合との比較ができる。
注記4 目的達成率が異なる値をもつ場合,それらに重み付けをしてもよい。
Ey-3-S 費用対効果 利用者の費用対効果 X=A / B 利用者効率の
A=作業を実行するための総費用 測定
B=達成した目的の数
注記1 達成した作業目的の例として,定義された作業項目,要求された情報取得又はシステム出力を含むことがで
きる。
注記2 目的達成率が異なる値をもつ場合,それらに重み付けをしてもよい。
注記3 費用には,例えば,利用者の時間,支援を提供する人の時間,並びにコンピュータ資源,電話回線及び資料
の費用がある。
注記4 この測定量は,システムを使用しない場合の費用で正規化することができる。
Ey-4-S 生産的な時間の 利用者が生産的な活動を行X=Ta / Tb 利用者効率の
比率 っている時間の割合 測定
Ta=生産時間=作業を完了するのに要し
た時間−手助け又は支援を得るために要
した時間−エラーからの回復に要した時
間−無駄な検索に要した時間
Tb=タスク時間
注記 ヘルプを調べること,エラーから回復すること及び無駄な検索をすることに費やされる生産的でない時間は,
システムを対話操作して作業する利用者を動画撮影した記録を,分析することで識別することができる。
Ey-5-S 不必要な行動 利用者が行った,作業を達X=A / B 利用者効率の
成するために必要ではないA=作業の達成に実際には必要のない行測定又は自動
行動の割合 動の数 データ収集
B=利用者が行った行動の数
注記1 この測定量は,(例えば,マウス,タッチ又は音声命令を使用する)選択を行うことで作業を完了するときに
最も有用である。複雑な作業の場合,行動の定義の中にデータ入力を含むようにすることができる。
注記2 この測定量の目的は,生産的な時間の比率に類似しているが,不必要な行動を測定する方が容易である。
――――― [JIS X 25022 pdf 16] ―――――
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X 25022 : 2019 (ISO/IEC 25022 : 2016)
表2−効率性の測定量(続き)
ID 名称 説明 測定関数 方法
Ey-6-S 疲労の結果 連続使用後の人間の効率のX=1−A / B 利用者効率の
低下 A=現在の人間の効率 測定又は自動
B=初期の人間の効率 データ収集
注記1 経験豊富な利用者による連続使用に適用できる。
注記2 人間の効率は,有効性又は効率性に関する適切な測定量を指している(必要に応じて,より大きい数がより
良いことを示すように正規化する。)。
注記3 生理学的測定量を用いて疲労の影響を評価することができる。
注記4 質問票を使用して,個人の疲労の評価を測定することができる。
注記5 疲労の測定は,経験豊富な利用者が繰り返し作業を行う場合にだけ適切である。
注記6 コンピュータシステム及び作業動作は,疲労を軽減するように設計することができる。
注記7 0により近い方がより良い。
8.4 満足性の測定量
8.4.1 一般
満足性の測定量は,製品又はシステムを明示された利用状況において使用するとき,ユーザニーズを満
足させる度合いを総合評価する。
満足性の測定量の適用範囲を次に示す。
a) 全体的な一般的満足性の測定量(SUs-1-G)
b) 特定の満足性の品質副特性の測定量(8.4.2,8.4.3,8.4.4及び8.4.5)
c) 個々の品質副特性の測定量を組み合わせることによって生成される満足性の全体的な測定量
注記 個々の品質副特性を組み合わせた測定量は,その相対的な重要度及び全体的な満足性への貢献
に応じて重み付けができる。
利用者は,(例えば,同意する,又は同意しないという)二つの選択肢,又は(例えば,強く同意するか
ら,全く同意しないまでの)複数の選択肢をもつことができる尺度上の値を選択することによって,満足
性の質問票の中の質問に回答する。
満足性の質問票から得られた合計得点は,大抵の場合,0100の範囲の尺度に変換される。(SUSのよ
うな)幾つかの質問票(参考文献[20]を参照)については,類似の製品又はシステムに同じ得点又はそれ
以上の得点を以前に与えた利用者の割合に対する値に得点を変換することを可能にする,今までの結果の
データベースがある。
この細分箇条は,満足性の異なる側面に対する品質測定量を得るために使用できる方法の例を規定する。
特定の測定量は,既存の公表された質問票を用いて得ることができる(表3を参照)。
注記1 利用者には,支援を提供する二次利用者,及び出力を受け取るがシステムと対話を行わない
間接利用者を含む。
注記2 満足性は,製品又はシステムとの対話についての利用者の反応であり,製品の利用に対する
気持ちを含む。
注記3 利用者の満足性は,(外部測定量によって測定される特質のような)ソフトウェア又はコンピ
ュータシステムの特質に関する利用者の認識,並びに有効性,効率性及び利用時のリスク回
避性に関する利用者の認識によって影響される。
注記4 利用者の満足性は,設計がどのように改善されるかを理解するために,ユーザビリティテス
トの一部として開発中に測定することができる。利用者の満足性は,製品が利用者の要求事
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項に合致しているかどうかを理解するのを助けるために,納入後利用者を調査することによ
って測定することができる。
注記5 計量心理学尺度には信頼性及び妥当性があることが分かっている。計量心理学尺度を標準化
した質問票を使用する利点は,参考文献[21]で説明がある。
表3−一般的な満足性の測定量
ID 名称 説明 測定関数 方法
SUs-1-G 全体的な満足性 利用者の全体的な満足性 X=ΣAi 質問票
Ai=質問に対する回答
注記 全体的な満足性の測定量の例としては,ネット・プロモーター得点[17]及び単一の簡単な質問[19]がある。
8.4.2 実用性の測定量
実用性の測定量は,利用の結果及び利用の影響を含め,利用者が把握した実際的な目標の達成状況によ
って得られる利用者の満足の度合いを総合評価する(表4を参照)。
表4−実用性の測定量
ID 名称 説明 測定関数 方法
SUs-2-G 特徴の満足性 特定のシステム特徴をもつX=ΣAi 質問票
利用者の満足性 Ai=特定の特徴に関連付けた質問への回
答
注記 この質問票は,通常は,リッカート尺度a)を使用する質問票である。総合的に採点するために質問票の項目を結
合する場合,質問票の質問項目が異なると重要度も異なるので,質問票の各項目に重み付けをすることができる。
注a) リッカート尺度とは,尺度に沿った記述に対して最も適切なものを選択することを回答者に依頼する,ある種
の調査質問に対する回答範囲のことである。通常,尺度は,その間に中間の得点のある,肯定的な評定から否
定的な評定まで及んでいる。
SUs-3-G 利用の裁量 潜在的な利用者のうちでシX=A / B ユーザ動作の
ステム又は機能を使用するA=特定の機能,アプリケーション又はシ
測定又は自動
ことを選択した利用者の割ステムを利用している利用者の数 データ収集
合 B=特定の機能,アプリケーション又はシ
ステムを利用することができる潜在的な
利用者の数
注記 この測定量は,例えば,利用者の動作のサンプリング(見本抽出法)を監視することによって,機能,アプリ
ケーション又はシステムの使用が適切である場合,状況を識別することが可能なとき,使用することができる。
SUs-4-G 特徴の利用者の システムの利用者のうちでX=A / B ユーザ動作の
割合 特別な特徴を使用する利用A=特別な特徴を使用している利用者の測定又は自動
者として識別された者の割数 データ収集
合 B=システムの利用者として識別された
ものの数
注記1 特徴は,個別の機能からシステムの部分集合まで,異なる粒度の水準で定義できる。
注記2 低い値は,特徴が有用でないこと,若しくは一部の利用者にとってだけ有用であること,又は利用者がその
使用方法を理解していないこと,若しくはその存在を知らないことを示すことができる。
SUs-5-G 不満をもつ利用 不満をもつ利用者の割合 X=A / B ユーザ動作の
者の割合 A=不満をもつ利用者の数 測定
B=システムを使用している利用者の数
SUs-6-G 特別の特徴に対 特別の特徴に対して不満をX=A / B ユーザ動作の
して不満をもつ もつ利用者の割合 A=特別の特徴に対して不満をもつ利用測定
利用者の割合 者の数
B=特徴に対して不満をもつ利用者の総
数
――――― [JIS X 25022 pdf 18] ―――――
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X 25022 : 2019 (ISO/IEC 25022 : 2016)
8.4.3 信用性の測定量
信用性の測定量は,利用者又は他の利害関係者がもつ,製品又はシステムが意図したとおりに動作する
という確信の度合いを総合評価する(表5を参照)。
表5−信用性の測定量
ID 名称 説明 測定関数 方法
STr-1-G 利用者の信用性 利用者がシステムを信用すX=A 質問票
る程度 A=信用性の質問票からの心理測定尺度
の値
注記 参考文献[15]に信用性の質問票の例がある。
8.4.4 (利用者経験による)快感性の測定量
快感性の測定量とは,快感性に対するユーザニーズを満足させる度合いを総合評価する(表6を参照)。
注記1 JIS X 25010の定義“個人的なニーズを満たすことから利用者が感じる喜びの度合い”を修正
している。
注記2 ユーザニーズには,新しい知識及びスキル(技能)を身につけること,個人の身元情報を伝
えること,心地よい記憶を思い出すこと,及び対話的な操作に従事することを含む。
表6−(利用者経験による)快感性の測定量
ID 名称 説明 測定関数 方法
SPl-1-G 利用者の快感性 同種のシステムの平均と比X=A 質問票
較して,利用者が喜びを得A=快感性に関する質問票からの心理測
る程度 定尺度の値
注記 心理測定の快感性の質問票の例は参考文献[13]及び[22]にある。
8.4.5 (人間工学的)快適性の測定量
快適性の測定量は,身体的快適性に対するユーザニーズを満足させる度合いを総合評価する(表7を参
照)。
注記 JIS X 25010の定義“利用者が(システム又はソフトウェアを利用する時の)快適さに満足する
度合い”を修正している。
表7−(人間工学に基づいた)快適性の測定量
ID 名称 説明 測定関数 方法
SCo-1-G 身体的快適性 同種のシステムの平均と比X=A 質問票
較して,利用者が快適であA=快適性に関する質問票からの心理測
る程度 定尺度の値
注記1 身体的快適性は,コンピュータシステムを使用するために利用者がとらなければならない体の姿勢又は動作
及びシステムを使用する環境の影響を受ける。
注記2 参考文献[14]に心理測定の快適性の質問票の例がある。
8.5 リスク回避性の測定量
8.5.1 一般
リスク回避性の測定量は,製品又はシステムの品質が,利用者,組織又はプロジェクトの潜在的リスク
(経済状況,人間の生活,健康又は環境に対するリスクを含む。)を緩和又は回避する度合いを総合評価す
る。
――――― [JIS X 25022 pdf 19] ―――――
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X 25022 : 2019 (ISO/IEC 25022 : 2016)
注記1 この定義は,JIS X 25010の定義“製品又はシステムが,経済状況,人間の生活,健康又は環
境に対する潜在的なリスクを緩和する度合い”を修正している。
望ましくない結果が得られるリスクは,製品の品質特性(ISO/IEC 25063)が不適切であること,又は
有効性,効率性,満足性若しくは利用状況網羅性が不適切な水準であることに起因する可能性がある。
望ましくない結果が得られるリスクは,次の利害関係者に影響を与える可能性がある。
a) 製品又はシステムの利用者
− 製品又はシステムを使用している間の健康及び安全
− 意図した成果の達成に失敗することによる悪影響
b) 製品又はシステムを利用する組織
− 不十分な使用性の影響で組織側が起こしたエラーから生じる,組織の評判又は財務への損害
− セキュリティ又はプライバシに対する不適切な運用上の安全性又は保護から生じるリスク
c) 製品又はシステムを開発する組織
− システム,製品又はサービスの設計及び開発が意図した品質目標を備えたシステムを生成しない場
合の経済的影響のリスク
− 品質に問題があるため,製品若しくはシステムが購入されないという結果,又はサービスが使用さ
れないという結果を生み出す経済的影響又は風評影響のリスク
d) より広いコミュニティ
− 健康及び安全の結果のリスク又は環境への悪影響のリスク
表8は,どのような利害関係者が異なる種類のリスクの結果によって影響を受ける可能性があるかを示
す。
表8−異なる種類の利害関係者に対する悪影響の種類
利害関係者 結果の種類
健康及び安全 経済状況 環境
製品又はシステムの利用者健康及び安全についてのリ意図した成果の達成に失敗 −
スク緩和性の測定量 した結果
不十分な使用性から生じる
ストレス
製品又はシステムを利用す − 経済リスク緩和性の測定量 −
る組織
製品又はシステムを開発又 − 経済リスク緩和性の測定量 −
は取得する組織
より広いコミュニティ 健康及び安全の結果のリス − 環境リスク緩和性の測定量
ク
8.5で定義された品質測定量は,それらを使用する利害関係者のニーズに合わせて異なる方法でテーラリ
ングして運用操作可能にすることができる。肯定的な成果又は否定的な成果に関して表現された測定量に
対して,リスク軽減は,許容不可能な値を避けることを指す。
注記2 悪影響をもたらすリスクは,許容可能な最低限の水準の品質を規定し,かつ,評価の基準と
してこれらを使用することによって制御することができる。より高い水準の品質を規定する
ことは,資源の追加投入が必要になるかもしれないが,経済面,健康面又は環境面における
成果を改善する機会を提供することができる(図2を参照)。
――――― [JIS X 25022 pdf 20] ―――――
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