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X 25022 : 2019 (ISO/IEC 25022 : 2016)
成功可能機会
成功できる機会
を提供するため
の最低限の品質
水準
許容可能
リスクを回避す
るための最低限
の品質レベル
許容不可能
測定量の尺度 評定水準
図2−品質水準に関連するリスク及び成功できる機会
注記3 リスクは,所与の脅威の発生確率及びその脅威の発生による潜在的な悪影響の関数である。
注記4 成果に対する品質の影響から生じる潜在的なリスクは,通常は,(予期した,又は)測定した
製品品質(機能適合性,性能効率性,互換性,使用性,信頼性,セキュリティ,保守性又は
移植性)が生み出した経済状況,人間の生活,健康又は環境に対するリスクの水準を総合評
価することに基づいている。
リスクアセスメントについての情報は,JIS Q 31010を参照。
8.5.2 経済リスク緩和性の測定量
経済リスク緩和性の測定量は,財政状況,効率的な運用操作,商業資産,評判,又はリスクのある若し
くは機会を提供することができるかもしれない他の資源に関連する経済的な目的に対する品質の影響を総
合評価する(表9を参照)。
注記1 リスク緩和性は,不十分な製品品質に起因する許容できない経済成果のリスクを軽減するた
めに使用することができる。
注記2 過去の実績値に基づいて,測定量の期待値を見積もることができる。
注記3 製品又はシステムの品質が各経済成果の実際の測定量に与える寄与を分離することは,他の
多くの要因が各経済成果の測定量に寄与するように困難であるので,測定結果は,解釈が難
しいことがある。測定量の主な値は,品質が経済成果にどのように影響したかという以前の
経験に基づいて,経済的目的に対する品質の影響を見積もることができる。製品の動作(例
えば,REc-5-S,REc-6-S,REc-7-S,REc-8-G)に密接に関連する財務上の測定量は,解釈し
やすくなる。
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表9−経済リスク緩和性の測定量
ID 名称 説明 測定関数 方法
REc-1-G 投資収益率 投資収益率 X=(A−B) / B ビジネス分析
(ROI) A=得られた追加利益
B=投資額
注記 得られた利益の例として,人件費の削減,棚卸資産の縮小,在庫の削減,集中購入による材料費の削減などが
ある。
REc-2-G 投資収益率を達 期待する投資収益率を達成X=T ビジネス分析
成するための時 するためにかかる時間 T=ROIを達成するための時間
間
注記 この測定量は,ROIを達成するための許容時間と比較できる。
REc-3-G 業績 目標と比較した収益性又はX=Aa / At ビジネス分析
売上 A=会社の収益性又は売上高(a=実績,t
=目標)
注記 この測定量は,IT投資額又は比較対象の他の会社の売上と比較できる。
REc-4-G IT投資の利益 目標と比較したIT投資(例X=Aa / At ビジネス分析
えば,バランススコアカーA=IT投資の利益の測定量(a=実績,t
ドの使用)の利益の測定量=目標)
注記 バランススコアカードは,財務,顧客,企業運営プロセス,人材開発などの視点からIT投資の利益を査定する。
これらの利益のいずれかが測定量の基礎となる可能性がある。
REc-5-S 顧客へのサービ 顧客への意図したサービスX=A / B ビジネス分析
ス 水準の達成度 A=実際のサービス水準
B=意図したサービス水準
注記 サービス水準が意図した水準を超えた場合は,Xの値が1を超える。
例 配送が遅れる程度,顧客サービスを受けるための平均待ち時間
REc-6-S 顧客になったウ 特定のウェブページの訪問X=A / B ビジネス分析
ェブサイト訪問 者のうち顧客となる者の割A=顧客となる訪問者数
者 合 B=特定のウェブページへの重複計数し
ない訪問者数
注記1 これは,特定のウェブページ又はウェブサイト全体について測定できる。
注記2 “顧客となる訪問者”とは,ユーザ登録その他の方法によって,識別可能な訪問者となる状態をいう。
REc-7-S 各顧客からの収 各顧客からの収益 X=A ビジネス分析
益 A=顧客からの収益
注記 例えば,既存顧客,新規顧客などのように顧客には幾つかの属性がある。これらの属性は,新しい機能性を提
供することに対する,機会損失の状態を評価することに使用することができる。
REc-8-G 経済的影響があ 経済的影響を伴う人的又はX=A / B ビジネス,ソ
るエラー システム上のエラーがあるA=経済的影響があるエラーの数 フトウェア及
使用状況の割合 B=使用状況の総数 び使用性分析
注記1 エラーは,経済規模によって重み付けができる。使用状況はトランザクション又は時間で定義できる。エラ
ーには,データの破損を含むことができる。
注記2 経済的影響には,組織又は個々の利用者に対するものがある。
例 個人が,効果的かつ効率的に,意図した交通機関の乗車券を購入できなかったという経済的影響は,意図したよ
うに旅行できなくなる,又は新しい交通機関の乗車券を購入することが必要になるという結果になることがある。
8.5.3 健康及び安全リスク緩和性の測定量
健康及び安全リスク緩和性の測定量は,“健康及び安全性の目的(例えば,反復動作の過多による身体の
損傷)への品質の影響”を総合評価するために使用する(表10を参照)。
注記1 安全性,セキュリティなどの品質特性に関する特定の測定量は,医療機器のためのIEC 62366,
並びにIEC TC 65及びISO/IEC JTC 1/SC 27が提供する国際規格に規定されている。
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注記2 不十分な製品品質に起因することがある許容できない健康及び安全リスクの測定量を緩和す
るために,リスク軽減策を用いることができる。
表10−健康及び安全リスク緩和性の測定量
ID 名称 説明 測定関数 方法
RHe-1-G 利用者の健康報 製品を利用することによっX=A / B 利用統計分析
告頻度 て起きた健康の問題を報告A=健康の問題を報告する製品の利用者
する製品の利用者数の割合数
B=製品の利用者総数
注記1 健康の問題には,反復性のストレス障害,疲労,頭痛などを含むことができる。
注記2 測定量を利用時間の長さで重み付けをすることができる。
n
RHe-2-G 利用者の健康及 製品の利用者に対する健康 1 利用統計分析
X (Ta iSi )
び安全への影響 及び安全性への影響度 Tb i 1
度
n=影響を受けた人の数
Tai=i番目の人が影響を受けていた時間
の長さ
Si=i番目の人が受けていた影響の重大度
Tb=システムの運用操作中のシステムの
開始からの利用時間
注記 影響には肉体的な健康及び安全性だけでなく精神的な健康及び安全も含むことができる。例えば,ストレスは,
不十分なユーザインタフェースをもつシステムを利用することの困難さによって引き起こされる。
RHe-3-G システムの利用 システムの利用によって影X=A / B 利用統計分析
によって影響さ 響される人に対する危険状A=危険状況にさらされている人の数
れる人の安全性 況の事象 B=システムの利用によって影響される
人の総数
注記1 この測定量の例には,患者の安全性がある。ここで,A=誤った所定の治療を受ける患者数,及びB=患者の
総数である。
注記2 目的によっては,影響を受ける人の数が,影響を受ける人の比率よりもより適切な測定量であるかもしれな
い。
8.5.4 環境リスク緩和性の測定量
環境リスク緩和性の測定量は,“環境目的への品質の影響”を総合評価する(表11を参照)。
注記 リスク緩和性は,不十分な製品品質に起因する許容できない環境影響のリスクを緩和するため
に使用できる。
表11−環境リスク緩和性の測定量
ID 名称 説明 測定関数 方法
REn-1-G 環境への影響 目標と比較した,製品又はX=Aa / At 利用統計分析
システムの製造及び使用にA=環境影響(a=実際の環境影響,t=目
よる環境への影響 標の環境影響)
注記1 環境影響には,システムの種類に応じて,汚染,騒音又は地球温暖化のような結果を含むことができる。
注記2 環境リスクは,ソフトウェアの欠陥,又は悪い設計のユーザインタフェースによるユーザエラーのリスクに
起因することがある。
8.6 利用状況網羅性の測定量
8.6.1 一般
利用状況網羅性の測定量は,“明示された利用状況及び当初明確に識別されていた状況を超越した状況の
両方の状況において,製品又はシステムが有効性,効率性,満足性及びリスク回避性で使用できる度合い”
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X 25022 : 2019 (ISO/IEC 25022 : 2016)
を総合評価する。
注記1 附属書Aは利用状況網羅性の測定量の例を提供している。
注記2 異なる利用状況とは,利用者,作業及び/又は環境間の違いが使用性の重大な違いを導く利
用状況を指している(ISO/TS 20282-2を参照)。
8.6.2 利用状況完全性の測定量
利用状況完全性の測定量は,“明示されたそれぞれの利用状況において,要求された水準の有効性,効率
性,満足性及びリスク回避性で製品又はシステムが使用できる度合い”を総合評価するために使用する(表
12を参照)。
注記1 この定義は,JIS X 25010の定義“明示された全ての利用状況において,有効性,効率性,リ
スク回避性及び満足性を伴って製品又はシステムが使用できる度合い”を修正している。
注記2 利用状況完全性は,次のいずれかを明示又は測定することができる。
− 明示された利用者が,意図した全ての利用状況において,有効性,効率性,満足性及び
リスク回避性で明示された目標を達成するために,実際に(製品を)使用することによ
って,利用状況完全性を明示又は測定する。
− 意図した全ての利用状況において,使用を支援する製品特徴の存在によって,利用状況
完全性を明示又は測定する。
表12−利用状況完全性の測定量
ID 名称 説明 測定関数 方法
CCm-1-G 利用状況完全性 許容できる使用性及びリスX=A / B 利用者効率又
クで製品又はシステムを使A=許容できる使用性及びリスクを伴うは状況記述の
用できる,意図された利用状況の数 分析
状況の割合 B=要求された異なる利用状況の総数
注記1 分析又は利用者テストは,利用者,作業及び環境の種類の全ての意図した組合せに対して,製品又はシステ
ムが許容できる使用性をもつかどうかを評価するために使用できる。
例1 要求事項は,全ての意図した利用状況において,システムが適切な利用時品質をもつためのものである。
例2 システムは,四つの意図した利用状況のうちの三つだけにしか,適切な利用時品質をもたない。
注記2 異なる利用状況は,それらの重要性によって重み付けをすることができる。
8.6.3 柔軟性の測定量
柔軟性の測定量は,“要求事項の中で初めに明示された状況を逸脱した状況において,許容可能な水準の
有効性,効率性,満足性及びリスク回避性で製品又はシステムが使用できる度合い”を総合評価するため
に用いる(表13を参照)。
注記1 柔軟性は,前もって予測されていないかもしれない環境,機会及び個人の好みを製品におい
て考慮することを可能にする。
注記2 柔軟性は,次のような方法によって測定できる。
− 追加された種類の利用状況において,追加された種類の利用者が,有効性,効率性,満
足性及びリスク回避性で追加された種類の目標を達成するために製品を使用することが
できる程度を評価するために,製品及び利用状況の特徴を分析する。
− これらの追加された利用状況で利用者とともに製品をテストする。
− 新しい種類の利用者,作業及び環境に対する適応を支援するため,並びにJIS Z 8520で
定義された個人化に対する適合性を支援するために修正される製品の能力を分析する。
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表13−柔軟性の測定量
ID 名称 説明 測定関数 方法
CFl-1-S 柔軟な利用状況 修正がないか又は単純な修X=A / B 利用者効率又
正だけで,追加された利用A=許容可能な利用時品質で製品が利用は状況記述の
できる,追加された利用状況の数
状況(異なる種類の利用者, 分析
作業及び環境)で,製品がB=製品が使われる,追加された利用状況
利用できる程度 の総数
注記1 単純な変更とは,利用者が製品を自分に合うように手直しできること,又はテキスト及び/又はデータへの
修正だけが必要となることを意味する。
注記2 1に近い方がより良い。
例 ある特別な市場で使用するために設計された製品が,当初は潜在的にある範囲の他の状況(測定関数の変数Bの
値となる。)で使用されることがあるが,最新の設計とともにその中の一部の状況(測定関数の変数Aの値となる。)
でだけ利用できる。
B
CFl-2-S 製品の柔軟性 追加された利用者の要求事 1 利用者効率又
X iA
項に合致させるために,製 B は検査の分析
i 1
品を容易に修正できる程度
Ai=i番目の要求事項に対する(JIS X
25023で明示されている)修正性
B=利用者が明示した新たな要求事項の
総数
CFl-3-S 習熟度への非依 製品が,特定の知識,スキX=A / B 利用者効率又
存性 ル(技能)又は経験のない は検査の分析
A=特定の知識,スキル(技能)又は経験
人々が利用できる程度 のない,追加された,製品を使用できる
利用者のグループの数
B=特定の知識,スキル(技能)又は経験
のない,潜在的に製品を利用する可能性
のある利用者のグループの総数
注記1 製品は,主として,特定の知識,スキル(技能),又は経験をもつ利用者のグループが使用することを意図し
ているが,潜在的により広範囲の利用者が利用できる。
注記2 製品を意図した利用者のグループにだけ利用される場合,値は0となる。製品が誰もが利用できるのであれ
ば,値は1となる。
――――― [JIS X 25022 pdf 25] ―――――
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JIS X 25022:2019の国際規格 ICS 分類一覧
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