JIS X 25023:2018 システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)―システム及びソフトウェア製品の品質の測定 | ページ 2

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X 25023 : 2018 (ISO/IEC 25023 : 2016)
c) 箇条8で関係のある特定の(S)品質測定量を任意に選定する。
d) 品質測定量を修正する場合,変更に対する論理的根拠を提供する。
e) この規格に含まれていない,付加的な品質測定量及びQMEをJIS X 25021:2013のように規定する。

3 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)は適用しない。
JIS X 25000:2017 システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)−SQuaREの指針
注記 対応国際規格 : ISO/IEC 25000:2014,Systems and software engineering−Systems and software
Quality Requirements and Evaluation (SQuaRE)−Guide to SQuaRE(IDT)
JIS X 25010:2013 システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)−システム及びソ
フトウェア品質モデル
注記 対応国際規格 : ISO/IEC 25010:2011,Systems and software engineering−Systems and software
Quality Requirements and Evaluation (SQuaRE)−System and software quality models(IDT)
JIS X 25021:2014 システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)−品質測定量要素
注記 対応国際規格 : ISO/IEC 25021:2012,Systems and software engineering−Systems and software
Quality Requirements and Evaluation (SQuaRE)−Quality measure elements(IDT)

4 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS X 25000:2017及びJIS X 25010:2013によるほか,次による。
注記 SQuaREシリーズ及び他のISO規格の重要な定義をここで再定義する。
4.1
システム又はソフトウェア品質の外部測定量(external measure of system or software quality)
明示された条件下で使用される製品を含むシステムに対して,明示的ニーズ及び暗黙のニーズを満たす
ために,製品がどのくらい動作できるかを示す度合いの測定量(JIS X 25000:2017の4.11の定義を変更し
ている。)。
注記1 テスト及び運用操作中に製品を実行することによって,振る舞いの属性を検証及び/又は妥
当性確認を行うことができる。
例 テスト時に検出されたテストケース数に対する故障密度は,コンピュータシステムの信頼性に関
係する外部測定量である。テストは全ての障害を発見できるわけではないので,テスト中及び運
用操作中という二つの状況で測定された測定量は,必ずしも同じではない。障害は,異なる環境
においては,明らかに異なる故障を引き起こす可能性がある。
4.2
ソフトウェア品質の内部測定量(internal measure of software quality)
明示された条件下で使用されるソフトウェア製品に対して,ソフトウェア製品の静的属性の集合が明示
的ニーズ及び暗黙のニーズを満たす度合いの測定量(JIS X 25000:2017の4.16の定義を変更している。)。
注記1 静的な属性は,ソフトウェアアーキテクチャ,構造及びその構成部品に関係する属性を含む。
注記2 静的な属性は,レビュー,検査,シミュレーション及び/又は自動化ツールによって検証す
ることができる。
例 コード行数,複雑さの測定量及びウォークスルーで発見した(現状で見つけられた)障害の数は,

――――― [JIS X 25023 pdf 6] ―――――

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X 25023 : 2018 (ISO/IEC 25023 : 2016)
ソフトウェア製品そのものに作り込まれた全てのソフトウェア品質の内部測定量である。
4.3
ジョブ(job)
コンピュータによって成し遂げられる,利用者が定義した仕事の単位(ISO/IEC/IEEE 24765:2010の
3.1542の定義を変更している。)。
4.4
測定量(measure)
測定の結果として値が割り当てられる変数(JIS X 0141:2009の2.15の定義を変更している。)。
注記1 “測定量”という用語は,基本測定量,導出測定量及び指標をまとめて参照するために使う。
注記2 この規格では,“測定量”という用語が品質特性又は品質副特性によって限定されて使用され
るときは常に,4.8で定義された品質測定量を参照する。
4.5
測定(measurement)
測定量の値を決定するという目的をもった操作の集合(JIS X 0141:2009の2.17の定義を変更している。)。
注記1 測定は,ソースプログラムの言語(例えば,ADA,C,COBOLなど)の定性的分類を割り当
てることを含むことができる。
4.6
測定の関数(measurement function)
複数の品質測定量要素(QME)を結合するために実行するアルゴリズム又は計算(JIS X 25021:2014の
4.7の定義を変更している。)。
4.7
定量化のための特徴(property to quantify)
品質測定量要素(QME)に関連付けられ,かつ,測定方法によって定量化できる対象実体の特徴(JIS X
25021:2014の4.11の定義を変更している。)。
注記1 対象実体の例には,ソフトウェア作成物がある。
4.8
品質測定量(quality measure)
品質測定量要素(QME)の複数の値の測定関数として定義された導出測定量(JIS X 25021:2014の4.13)。
4.9
品質測定量要素[quality measure element (QME)]
定量化のための測定対象の特徴及びその特徴を定量化する測定方法であって,数学的関数による任意の
変換を含む場合のある測定量(JIS X 25021の4.14)。
4.10
品質モデル(quality model)
品質要求事項の仕様化及び品質評価に対する枠組みを提供する,品質特性の定義された集合及び品質特
性間の関係の集合(JIS X 25000:2017の4.27)。
4.11
(製品の)品質特性[quality characteristic (of software product or system)]
製品の品質に影響を及ぼす品質属性の分類(JIS X 25000:2017の4.34の定義を変更している。)。

――――― [JIS X 25023 pdf 7] ―――――

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X 25023 : 2018 (ISO/IEC 25023 : 2016)
4.12
タスク,作業(task)
与えられた目標を達成するために必要となる活動の集合又は一連の活動(JIS Z 8521:1999の3.9の定義
を変更している。)。
注記1 これらの活動には身体的なものも認知的なものもある
注記2 役割及び責務は,目標及びタスク(作業)を決めることができる。
注記3 この規格での用語“task”は,1)“コンピュータが行う処理”を意味する場合には“タスク”,
2)“人間が行う活動の集合”を意味する場合には“作業”,と区別している。

5 略語

  この規格では,次の略語を使用する。
QME(quality measure element) : 品質測定量要素

6 製品の品質測定量の利用

6.1 製品の品質測定の概念

  製品の品質は,様々な利害関係者の明示的ニーズ及び暗黙のニーズをどのくらい満たしているか,それ
によってどのくらい価値を提供しているかの度合いである。SQuaREシリーズ規格の中では,製品品質を
品質特性に分類し,幾つかの場合では更に品質副特性に細分化される品質モデルを用いて,これらの明示
的ニーズ及び暗黙のニーズを表す。製品の品質に関連した測定可能な特徴を,定量化のための特徴と呼び,
品質測定量に関連付けることができる。これらの特徴を測定方法を適用して測定する。測定方法は,明示
された尺度に照らして属性を定量化するために使用する,操作の論理的な順序である。測定方法を適用し
た結果をQMEと呼ぶ。
品質特性及び品質副特性は,測定の関数を適用することで定量化できる。測定の関数は,QMEを結合す
るために使用するアルゴリズムである。測定の関数を適用した結果を品質測定量と呼ぶ。このようにして,
品質測定量とは品質特性及び品質副特性を定量化することである。品質特性又は品質副特性の測定のため
に複数の品質測定量を使用することができる(図2参照)。

――――― [JIS X 25023 pdf 8] ―――――

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X 25023 : 2018 (ISO/IEC 25023 : 2016)
JIS X 25010 JIS X 25012 JIS X 25022,JIS X 25023,JIS X 25024
システム及びソフトウェア データ品質モデル
品質モデル 品質測定量
構成される
測定される 定義される
品質特性
測定の関数
構成される
構成される
品質副特性
品質測定量要素(QME)
生成する
測定方法
測定される
定量化のための特徴 JIS X
含む 25021
対象実体
注記 システム,ソフトウェア製品,データ,又は利用者が対象実体となることができる(JIS X 25010:2013
の図5参照。)。
図2−品質モデル,品質測定量,品質測定量要素,定量化のための特徴及び対象実体の関係

6.2 品質測定の進め方

  品質に対するユーザニーズは,特定の利用状況におけるシステムの利用時の品質の要求事項を含む。こ
れらの識別されたニーズは,ソフトウェア製品の品質特性及び品質副特性を用いて品質の外部及び内部測
定量を特定するときに考慮することができる。
ソフトウェア製品の品質は,内部の特徴(典型的なものとしては,中間製品の静的な測定量)を測定す
ることによって,(典型的なものとしては,実行時のコードの振る舞いを測定することによる)外部の特徴
を測定することによって,又は(製品を実際に又は模擬的に使用したときに)利用時の品質の特徴を測定
することによって評価できる。適切なソフトウェアの内部特徴は,要求される外部的な振る舞い(外部属
性)を達成するために前もって必要とされ,適切な外部の振る舞いは,利用時の品質特性を達成するため
に前もって必要とされる(図3参照)。

――――― [JIS X 25023 pdf 9] ―――――

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X 25023 : 2018 (ISO/IEC 25023 : 2016)
プロセス ソフトウェア製品 ソフトウェア製品の効果
影響する 影響する 影響する
プロセス 利用時の
品質 内部特徴 外部特徴
品質
依存する 依存する 依存する
利用状況
プロセス測定量 内部測定量 外部測定量 利用時の品質測定量
図3−品質測定量の各種別間の関係
内部測定量は,(提案依頼書,要求事項定義書,設計仕様書又はソースコードのような)開発段階でいま
だ実行できない製品に適用できる。これらは,レビュー,検査,シミュレーション及び/又は自動化され
たツールを用いて検証できるものである。内部測定量は,利用者に中間成果物の品質を測定する能力を提
供し,かつ,それによって最終製品の品質を予測できる能力を提供する。これによって利用者は品質の問
題を識別し,開発ライフサイクル中で,できるだけ早期に是正措置を開始することができる。例えば,複
雑さの測定量及びウォークスルーで発見した障害の数,障害の重大性及び故障頻度は,製品そのものに作
り込まれたソフトウェア品質の内部測定量である。
外部測定量は,それが一部であるシステムの振る舞いを測定することによって,製品の品質を測定する
ために使用される。外部測定量は,ライフサイクルプロセスのテスト段階及び幾つかの運用操作段階でだ
け使用することができる。製品のテスト及び/又は運用操作を意図したシステム環境において,製品を実
行するとき,測定を実施する。例えば,テスト中に発見された故障数は,そのコンピュータシステム内に
存在する障害数に関連するソフトウェア品質の外部測定量である。
可能であれば,外部測定量の値を予測するために使用することができるように,対象となる外部測定量
と強く関連する内部測定量を使用することを推奨する。
この規格は,JIS X 25010:2013の品質モデルとともに使用されるシステム及びソフトウェア品質測定量
(外部及び内部測定量)の推奨する集合を規定する。この規格の利用者は,定義された品質測定量を修正
すること,及びこの規格で識別又は定義されていない品質測定量を定義して使用することができる。
注記1 例えば,安全性又はセキュリティのような,品質特性の特定の測定は,IEC 65及びISO/IEC
JTC 1/SC 27で規定された国際規格の中に見つけることができる。
この規格で識別されていない,新しい品質測定量又は修正した品質測定量を使用する場合,JIS X
25010:2013品質モデル又は使用されているその他の代替の品質モデルにどのように測定量が関連している
かを,利用者は明示することが望ましい。
ほとんどの品質測定量は,結果の値が0.01.0の間で正規化される測定関数を使用する。1.0に近いほど
よい。これに反する場合,箇条8の表で注記を記載する。
品質測定量によっては,要求事項の一部として確立する必要がある目標値と比較した結果を生成する測
定量もある。
注記2 品質測定によっては,要求事項仕様書,設計仕様書又は利用者用文書に明示された目標値に
対して正規化されるものがある。製品のアーキテクチャ,設計,実装,アセンブル,運用操
作手続,ユーザインタフェース又は性能を改善するために,開発者又は保守者は,そのよう
な目標値をしきい値として決定し,要求することができる。また,取得者及び供給者は,品

――――― [JIS X 25023 pdf 10] ―――――

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JIS X 25023:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 25023:2016(IDT)

JIS X 25023:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 25023:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称