JIS X 4301:1995 連続階調静止画像のディジタル圧縮及び符号処理―第1部 要件及び指針 | ページ 2

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X 4301-1995 (ISO/IEC 10918-1 : 1994)
(算術符号処理において)確率値とインデ
3.1.97 確率推定状態表 (probability estimation state machine)
ックスとの相互の関連を示す表で,LPSの確率の予測に用いられる。
(算術符号処理において,)順序づけられたすべての起こり得る2
3.1.98 確率間隔 (probability interval)
値判定の組合せのうちの,特定の組合せの確率。
(算術符号処理において,)二つの起こり得る2値
3.1.99 (確率)部分間隔 [(probability) ub-interval]
判定値のいずれかに割り当てられる確率間隔の一部。
3.1.100 処理手順 (procedure)符号化処理又は復号処理を構成する処理の一つを実現する手段の集合。
3.1.101 処理 (process)符号処理を参照。
復元された画像の質が各走査によって改善されるDCT
3.1.102 段階(符号処理) [progressive (coding) ]
利用型処理の一つであって,この規格で定義されているもの。
3.1.103 DCT利用型の段階 (progressive DCT-based) この規格の附属書Gで定義されているDCT利用型
処理の一つを示す符号処理モード。
DCT係数を量子化するために用いられる64個の量子化幅。
3.1.104 量子化表 (quantization table)
量子化処理で用いられる整数値。
3.1.105 量子化幅 (quantization value)
3.1.106 量子化 (quantize) DCT係数を量子化する処理。
階層型の符号化又は復号処理の次のフレ
3.1.107 参照(再生)成分 [reference (reconstructed) omponent]
ームで用いられる,復元された成分データ。
(算術符号処理において,)確率間隔及び符号レジスタ値を確率間隔
3.1.108 再正規化 (renormalization)
が定められた最小値を超えるまで続けて2倍すること。
1走査において独立して処理されるMCUの数。
3.1.109 符号化再初期化間隔 (restart interval)
1走査における二つの符号化再初期化間隔を分離するマ
3.1.110 符号化再初期化マーカ (restart marker)
ーカ。
同じ値のシンボルが連続する数。
3.1.111 連(の長さ) [run (length) ]
3.1.112 標本 (sample) 1成分を構成する2次元配列における1要素。
1走査において,各成分からなる標本の小さな集合を,あ
3.1.113 標本インタリーブ (sample-interleaved)
る特定の順に繰り返し多重することを示す用語。
3.1.114 走査 (scan) 一つの画像において,一つ以上の成分のデータを通る単一の経路。
1走査の最初で符号化される,走査開始マーカ及び関連する走査引数。
3.1.115 走査ヘッダ (scan header)
画像の各成分が単一走査内で符号化される可逆又はDCT
3.1.116 順次(符号処理) [sequential (coding) ]
利用型の符号処理の一つであって,この規格で定められたもの。
3.1.117 DCT利用型の順次処理 (sequential DCT-based) この規格の附属書Fで定められた処理の一つを示
す符号処理モード。
ジグザグ順序を一つ以上の連続した係数の帯域に分け,各帯域が
3.1.118 周波数選択 (spectral selection)
1走査で符号化される段階符号処理。
算術符号器におけるけた上げあふれの決定を保留している
3.1.119 スタックカウンタ (stack counter)
XFFバイトの総計。
前の符号処理の決定に基づいて,条件付き確率推定の1
3.1.120 統計的条件付け (statistical conditioning)
セットから一つの予測値を選択すること。
ある特定の条件付き確率推定の,2値算術符号化決定値のそれぞ
3.1.121 統計的モデル (statistical model)
れへの割当て。

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X 4301-1995 (ISO/IEC 10918-1 : 1994)
算術符号処理を使用する符号処理に必要な統計器の配列。
3.1.122 統計的領域 (statistic area)
ある特定の算術符号処理の2値判定に用いられる条件付き確率推定値を認
3.1.123 統計器 (statistic bin)
識するインデックスが記録されている記憶領域の場所。
3.1.124 逐次近似 (successive approximation)係数が最初の走査で精度を落として符号化され,それに続く
各走査ごとに精度が1ビットずつ増えていく段階符号処理。
符号器及び復号器で用いられる表が生成され,そのデステ
3.1.125 表指定データ (table specification data)
ィネーションが示される符号化表現形式。
3.1.126 符号変換 (transcoder)一つの符号化処理の圧縮画像データを,他の符号化処理の圧縮画像データ
に変換する処理。
圧縮を行うために,DCT係数が線形に縮小される処理。
3.1.127 (一様)量子化 [(uniform) uantization]
(階層型の符号処理において,)画像の空間解像度が
3.1.128 標本増加(フィルタ) [upsampling (filter) ]
増加する処理。
ある特定成分の垂直データ単位の,他の成分における垂
3.1.129 垂直抽出比率 (vertical sampling factor)
直データ単位数に対する比。
X00バイト。
3.1.130 ゼロを示すバイト (zero byte)
3.1.131 ジグザグ順序 (zig-zag sequence)最も低い空間周波数から最大値までのDCT係数のある特定の
並びを示す順序。
3.1.132 3点予測器 (3-sample predictor)(可逆モードの符号化において,)三つの近傍の復元した標本の,
左及び上への線形組合せ。
3.2 記号 この規格で用いる記号を,次に示す。
A : 確率間隔
AC : DCT係数の交流係数成分
AC↓ji↑ : 直流係数値から予測される交流係数
Ah : 逐次近似ビット位置,high
Al : 逐次近似ビット位置,low
Ap↓i↑ : APP↓n↑部分列におけるi番目の8ビット引数
APP↓n↑ : アプリケーション部分列用のマーカ
B : 圧縮データにおける現在のバイト
B2 : 圧縮データにおける,B=XFFの次のバイト
BE : 逐次近似処理における,ハフマン符号処理のための蓄積された補正ビット用
カウンタ
BITS : それぞれの長さのハフマン符号の数を含む16バイト表
BP : 圧縮されたデータへの指標
BPST : エントロピー符号化された部分列の開始の前のバイトへの指標
BR : 逐次近似処理における,ハフマン符号処理のための蓄積された補正ビット用
カウンタ
Bx : けた上げあふれによって変化したバイト
C : 符号レジスタにおけるビット系列の値
C↓i↑ : フレームに対する成分のID
C↓u↑ : DCTにおける,水平周波数に依存する倍率

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X 4301-1995 (ISO/IEC 10918-1 : 1994)
C↓v↑ : DCTにおける,垂直周波数に依存する倍率
CE : 条件付き交換
C-low : 算術復号器の符号レジスタの下位16ビット
Cm↓i↑ : COM部分列におけるi番目の8ビット引数
CNT : NEXTBYTE処理におけるビットカウンタ
CODE : ハフマン符号値
CODESIZE (V) : 記号Vの符号長
COM : コメントマーカ
Cs : 条件付き表の値
Cs↓i↑ : 走査に対する成分のID
CT : 再正規化シフトカウンタ
Cx : 算術復号器の符号レジスタの上位16ビット
d↓ij↑ : 水平位置i,垂直位置jからのデータ単位
d↓ij↑k↓ : 成分kに対するdij
D : 復号された決定値
Da : DCの符号処理における,同一成分からの一つ前のブロック用に符号化され
たDCの差分。
可逆符号処理における,すぐ左の標本の符号処理値との差分
DAC : 算術符号化を定義する条件付きマーカ
Db : すぐ上の標本の符号処理値との差分
DC : DCT係数の直流係数成分
DC↓i↑ : 成分におけるi番目のブロックの直流係数
DC↓k↑ : 交流係数の予測に用いられるk番目の直流係数値
DHP : 階層化段階処理を定義するマーカ
DHT : ハフマン符号表を定義するマーカ
DIFF : 量子化された直流係数値と予測値との差分
DNL : 行数を定義するマーカ
DQT : 量子化表を定義するマーカ
DRI : 符号化再初期化間隔を定義するマーカ
E : マグニチュードカテゴリの上位境界におけるべき指数
EC : イベントカウンタ
ECS : エントロピー符号化された部分列の略称
ECS↓i↑ : i番目のエントロピー符号化された部分列
Eh : EXP部分列における水平拡張引数
EHUFCO : 符号器用のハフマン符号表
EHUFSI : ハフマン符号長の符号化表
EOB : 順次モードにおけるブロックの終わり。段階モードにおける帯域の終わり
EOBn : EOB連についての連の長さカテゴリ
EOBx : 前の逐次近似走査におけるEOBの位置
EOB0,EOB1,...EOB14 : EOB連に対する連の長さのカテゴリ

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X 4301-1995 (ISO/IEC 10918-1 : 1994)
EOI : 画像終了を表すマーカ
Ev : EXP部分列における垂直拡張引数
EXP : 拡張参照成分を表すマーカ
FREQ (V) : 記号Vの現れる頻度
H↓i↑ : i番目の成分に対する水平抽出比率
H↓max↑ : もっとも大きい水平抽出比率
HUFFCODE : HUFFSIZEにおける長さに対応するハフマン符号表
HUFFSIZE : 符号長の表
HUFFVAL : 各ハフマン符号に割り当てられる値の表
i. : 添字インデックス
I : 整数変数
Index (S) : 文脈インデックスSに対する確率推定状態表へのインデックス
j : 添字インデックス
J : 整数変数
JPG : JPEG拡張版用のマーカ
JPG↓n↑ : JPEG拡張版用のマーカ
k : 添字インデックス
K : 整数変数
Kmin : 帯域における1番目の交流係数のインデックス(順次DCTにつき一つ)
Kx : AC算術符号化モデルに対する条件付き引数
L : DC及び可逆符号化条件付き下位境界引数
L↓i↑ : DHT部分列におけるBITS表の要素
L↓i↑ (t) : ハフマン符号表tに対するDHT部分列におけるBITS表の要素
La : APPn部分列における引数の長さ
LASTK : Kの最大値
Lc : COM部分列における引数の長さ
Ld : DNL部分列における引数の長さ
Le : EXP部分列における引数の長さ
Lf : フレームヘッダ引数の長さ
Lh : DHT部分列における引数の長さ
Lp : DAC部分列における引数の長さ
LPS : (算術符号化における)劣性シンボル
Lq : DQT部分列における引数の長さ
Lr : DRI部分列における引数の長さ
Ls : 走査ヘッダ引数の長さ
LSB : 最下位ビット
m : RSTmマーカ用のモジュロ8カウンタ
m↓t↑ : ハフマン符号表tに対するVij引数の数
M : Vのマグニチュードを符号処理する際に用いられるビットマスク
M↓n↑ : ビットパターンカテゴリーのマグニチュードを符号処理するための,n番目

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X 4301-1995 (ISO/IEC 10918-1 : 1994)
の統計器
MAXCODE : 各符号長に対するハフマン符号の最大値をもつ表
MCU : 最小符号処理単位
MCUR : 一つのMCU行を作成するために必要なMCUの数
MINCODE : 各符号長に対するハフマン符号の最小値をもつ表
MPS : (算術符号化における,)優勢シンボル
MPS (S) : 文脈インデックスSに対する優勢シンボル
MSB : 最上位ビット
M2,M3,M4,...M15 : 算術符号化モデルにおける,マグニチュードビットの符号処理用の文脈イン
デックスの表現
n : 整数変数
N : MCUの符号処理のためのデータ単位カウンタ
N/A : 適切でない
Nb : MCUにおけるデータ単位の数
NextIndexLPS : LPS再正規化の後のIndex(S)の新しい値
NextIndexMPS : MPS再正規化の後のIndex(S)の新しい値
Nf : フレームにおける成分の数
NL : DNL部分列で定義された行数
Ns : 走査における成分の数
OTHERS (V) : チェーンにおける次のシンボルへのインデックス
P : 標本精度
Pq : DQT部分列における量子化精度の引数
Pq (t) : 量子化表tに対するDQT部分列における量子化精度の引数
PRED : 成分の直前のブロックから量子化した直流係数
Pt : 小数点移動の信号引数
Px : 標本の演算値
Q↓ji↑ : 係数ACjiの量子化値
Q↓vu↑ : DCT係数Svuに対する量子化値
Q↓00↑ : 直流係数の量子化値
QAC↓ji↑ : 直流係数値から予測して量子化された交流係数
QDC↓k↑ : 交流係数の予測で用いられるk番目の量子化された直流係数値
Qe : LPSの確率予測値
Qe (S) : 文脈インデックスS用のLPS確率予測値
Qk : DQT部分列における64個の量子化されたもののうち,k番目の要素
r↓vu↑ : 再生画像の標本
R : ゼロ振幅の交流係数の連の長さ
R↓vu↑ : 逆量子化されたDCT係数
Ra : 再生標本値
Rb : 再生標本値
Rc : 再生標本値

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JIS X 4301:1995の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 10918-1:1994(MOD)

JIS X 4301:1995の国際規格 ICS 分類一覧