JIS X 5150:2016 構内情報配線システム | ページ 26

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X 5150 : 2016 (ISO/IEC 11801 : 2011)
G.5 反射減衰量
G.5.1 チャネル及びパーマネントリンクの反射減衰量
ケーブル及び接続器具の仕様からなるチャネル及びパーマネントリンクの反射減衰量(RL)を最も正確
に推定する方法として,回路網解析手法を用いる。チャネル及びパーマネントリンクの反射減衰量(RL)
は,チャネル又はパーマネントリンクそれぞれ全ての構成要素からなる伝達連鎖行列の行列乗算で求める。
cosh γ L Z sinh γ L
sinh γ L (G.20)
cosh γ L
Z
ここに, γ=α+jβ : 複素数の伝搬定数
Z : 複素数の特性インピーダンス
L : 構成要素の長さ(m)
IL
α
20 lg
ここに, IL : デシベル単位の構成要素の挿入損失
e : e .2718 28 (自然対数)
2π f106
β 一
c
ここに, f : 周波数(MHz)
NVP : 光速に対する公称伝搬速度
c : 真空中の光速3×108(m/s)
A B
反射減衰量は,全体の伝達行列 から次のように計算する。
C D
A term
B Zin Zterm
Zin ,かつ, RL 20 lg (G.21)
C termD Zin Zterm
式(G.21)では,公称インピーダンスZterm=100 Ωとする。
G.5.2 反射減衰量の回路網解析方法における前提
G.5.2.1 ケーブルの伝達行列に関する前提
ケーブルについて,100 mの試験長で除算された挿入損失を式(G.22)に示す。
k3
k1 f k2 f
f
IL (dB) (G.22)
100
ここで,k1,k2及びk3は,ケーブルの挿入損失の式における定数とする。
特性インピーダンスZの特性は,ケーブル長に沿って一定であることを前提とした適合された(平均の)
特性インピーダンスZfit及びその周囲で無作為に変動する成分を含んでいる。適合特性インピーダンスは,
式(G.23)のように示すことができる。
1 j
ZfitZ0 1 0.055 (G.23)
f
ここで,Z0は,適合特性インピーダンスの漸近線とする。この値には,箇条9で示す平均特性インピー

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ダンスを用いなければならない。
低周波域においては,構造的な変化が及ぼすケーブルの反射減衰量への寄与分が無視できると前提する
ことで,Z0の許容値を決定できる。可能な限り最も低い周波数域において,伝達行列手法によって計算さ
れた反射減衰量の値が,100 mの試験長のケーブルに対して規定された反射減衰量の値に一致するように,
Z0の値を調整する。
対の構造的な変化は,ケーブルをランダムにインピーダンスが変化する多くの間隔部分に分けること又
はケーブルの反射減衰量に対するモンテカルロ解析を実行することで表すことができる。これらの変動の
振幅を調整することで全体の反射減衰量を近似できる。これには,かなりの計算が強いられ,多くの繰り
返し計算が要求される。
より単純な方法は,構造変化によって生じる反射減衰量は,ケーブルの両端で発生する反射の結果であ
るインタフェース反射減衰量に関係しないと仮定する方法である。分配反射減衰量(DRL,構造上の反射
減衰量の近似)は,規格値から計算した反射減衰量から,ケーブルのインタフェース反射減衰量を電力和
の手法で減じることで得られる。
RLcable RLinterface
10 10
DRL 10 lg 10 10 (G.24)
DRLは,50 MHz以上の周波数で次のように近似できる。
DRL100 m=DRL0−10 lg(f) (G.25)
ここで,DRL0は定数とする。
DRLの近似値DRL0は,カテゴリ5及びカテゴリ6のケーブルで43.5 dB,カテゴリ7のケーブルで48.3
dBとなる。
この近似は,ほとんどの長さの配線に対して,配線中に分布する全ての反射減衰量の原因部分からの寄
与分を表すことに用いてもよい。長さが短いケーブルによる分配反射減衰量の寄与分は,IEC 61156-1に
おける近端漏話の測定に用いる式と同じ式を用いて近似してもよい。リンク全体の分配反射減衰量は,個々
のケーブル部分の分配反射減衰量全てを,電力和の方法を用いて加算し算出する。全てのケーブル部分か
らなる分配反射減衰量への寄与は補正されていないので,前記のケーブルの加算から得られたものと同じ
分配反射減衰量は,長さに依存する式において全長を仮定し,補正を一度計算することで直接得ることも
できる。ケーブルの総長が30 mを超える場合には,長さに依存する式による変化は微細となり,それゆ
え,実際の全ての配線長に対して,分配反射減衰量による近似を用いてもよい。
G.5.2.2 コネクタの伝達行列に関する前提
コネクタに対して,伝搬遅延定数と長さLとの積が使用される。
γL=αL+jβL (G.26)
コネクタの伝搬定数は,式(G.26)によって算出される。伝搬定数の振幅は,コネクタの挿入損失及び特
定の周波数の伝搬遅延から求めた位相定数によって算出され,周波数に比例すると仮定される[式(G.29)
参照]。
電気長Lconnectorは,式(G.27)で示す。
x
NVP
Lconnector c (G.27)
360 fx
ここで,φxは,高周波fx(例 100 MHz)でのコネクタの入力及び出力の間で測定された位相角(度)
である。

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コネクタは現在,電気長Lconnectorの短い伝送線路としてモデル化されている。関連する周波数内で,コ
ネクタの反射減衰量に対する周波数応答は,20 dB/decadeの傾きを示す。コネクタの特性インピーダンス
Zconnector値は,決まった周波数における規定された反射減衰量の値に適合するように調整される。実際のコ
ネクタ長さLconnectorは,50 mm100 mmの範囲にある。Zconnectorの値は,100 MHzで20 dBの反射減衰量と
なるコネクタに対して,130 Ω150 Ωの範囲にある。
挿入損失の定数は,式(G.28)で示す。
aL kc f (G.28)
ここで,kcは,コネクタの挿入損失式の定数とする。
位相定数は,式(G.29)で示す。
π f
βL x (G.29)
180 fx
G.5.2.3 代表的な結果
ケーブルインタフェースにおける反射は,ケーブル要素間,又はコネクタ及びケーブル要素間の特性イ
ンピーダンスの不整合による結果として生じる。チャネルにおける異なる構成要素間の位相の従属性及び
同位相での反射減衰量の加算の可能性は,各々のインタフェースの物理的間隔に大きく依存する。最悪の
条件での同位相での(反射の)加算は多くの場合,特にパッチコードにおいて,周波数が15 MHz30 MHz
において物理的間隔が波長の1/4に合致するときに生じる。注意してコネクタ間の間隔を(2 mなどの)
短い距離の倍数で選ぶことで,反射減衰量の計算結果がチャネル又はパーマネントリンクの規格限界値よ
り悪くなることを示すことができる。これは起こり難いことであり,配線構成要素が各々の性能限界値ぎ
りぎりで,かつ,次の条件にある場合にだけ起こり得る。
− チャネルにおいては,クロスコネクトを使用する場合。
− チャネル及びパーマネントリンクで分岐点をもつ場合。
G.6 PS ANEXTのリンクモデル
G.6.1 一般
PS ANEXTモデルは,NEXTに使われるモデルと似ている。
各対間ANEXTの寄与分は,内部リンクNEXTと同様の方法によってモデル化する(G.3参照)。
簡単なモデルでは,被誘導リンク及び誘導リンクの長さが同じで,接続器具(パッチパネル)が同じ場
所にあると仮定する。被誘導リンク及び誘導リンクの長さが異なる状況では,エイリアン漏話結合が発生
している長さに応じた補正を適用する必要がある。
G.6.2 コネクタ間のPS ANEXT
コネクタ間のPS ANEXTは,式(G.30)のようにモデル化する。
f
PS ANEXTconnector,const,dB
PS ANEXTconnector,dB 20 lg (G.30)
100
G.6.3 ケーブル間のPS ANEXT
ケーブル間のPS ANEXTは,式(G.31)のようにモデル化する。

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Ld
cable,100 m , dB
−100
5
f 1 10
PS ANEXTcable,dB
PS ANEXTcable,const,dB
15 lg 10 lg (G.31)
100 −
cable ,100 m , dB
5
1 10
ここに, PS ANEXTcable,const,dB : 100 MHzにおける長さ100 mのケーブルの
PS ANEXT
Ld : ANEXT結合が発生する長さ
式(G.31)の長さに依存する部分の説明については,G.3.3.1を参照する。
G.6.4 リンクモデルの原理
誘導及び被誘導配線の長さ全体においてANEXT結合が発生し,各リンク内の全ての接続が,同じ位置
関係にある場合に最悪条件の状況が発生する。ANEXT結合が測定の始点からは発生しないのであれば,影
響は,被誘導リンク及び誘導リンクの結合していない配線部分の挿入損失の和によって減少することにな
る。全体的なANEXT結合に対する最大の影響は,配線の始点からによるものである。
リンクのPS ANEXTの計算は,G.3のPS NEXTの計算と類似している。
不平衡信号,差動モード−同相モード結合及び同相モード−差動モード結合に起因する余分なANEXT
の寄与分は,検討中である。これらは,高周波数では大きな影響を与えることがある。
G.7 PS AACR-Fのリンクモデル
G.7.1 一般
PS AACR-Fモデルは,ACR-Fに使われるモデルと似ている。
各対間AACR-Fの寄与分は,内部リンクACR-Fと同様の方法によってモデル化する(G.4参照)。
簡単なモデルでは,被誘導リンク及び誘導リンクの長さが同じで,接続器具(パッチパネル)が同じ場
所にあると仮定する。被誘導リンク及び誘導リンクの長さが異なる状況では,エイリアン漏話結合が発生
している長さに応じた補正を適用する必要がある。
長さへの依存性は,G.4.3に示す。リンク間のPS AACR-Fは,被誘導対へのPS AFEXT結合から被誘導
対の挿入損失を減じることによって求められる。
G.7.2 コネクタ間のPS AFEXT
コネクタ間のPS AFEXTは,式(G.32)のようにモデル化する。
f
PS AFEXTconn,dB 20 lg
PS AFEXTconn,const,dB (G.32)
100
ここに, PS AFEXTconn,const,dB : 100 MHzでの接続器具のPS AFEXT
G.7.3 ケーブル間のPS AACR-F
ケーブル間のPS AACR-Fは,式(G.33)のようにモデル化する。
f Ld
PS AACR- Fcable,const,dB
PS AACR- Fcable,dB 20 lg 10 lg (G.33)
100 100
ここに, PS AACR-Fcable,const,dB : 100 MHzにおける長さ100 mのケーブルの
PS AACR-F
Ld : AACR-F結合が発生する長さ
式(G.33)の長さに依存する部分の説明については,G.4.3を参照する。
G.7.4 リンクモデルの原理
最悪の状態は,誘導配線及び被誘導配線の長さ全体においてAFEXT結合が発生する場合又は短い配線部

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X 5150 : 2016 (ISO/IEC 11801 : 2011)
分が,全体にわたって長い配線部と並行している場合,及び各リンク内の全ての接続点が同じ位置関係に
ある場合に起こる。
リンクのPS AACR-Fの計算は,G.4に示すPS ACR-Fの計算に似ている。
不平衡信号,差動モード−同相モード結合及び同相モード−差動モード結合に起因する余分なAFEXT
の寄与分は,検討中である。これらは,高周波数では大きな影響を与えることがある。
G.7.5 大幅に異なる長さをもったチャネル及びリンクでのPS AACR-Fの影響
G.7.5.1 一般
各AFEXTの測定の影響は,長いチャネル又はリンクと並行している短いチャネル又はリンクを検討する
場合に,大幅に増える可能性がある。この事例は,一つのパッチパネルで,近くの場所からの一つのリン
クが接続され,遠くの場所から別のチャネル又はリンクが接続されている状況を検討するときに起きる可
能性がある(図G.2参照)。14まので対iをもっている誘導チャネル又はリンクjは,選択されたチャネ
ル又はリンクの対kに誘導している。目的は,結合の長さに依存する配線性能を評価することである。こ
の結合の長さは,誘導チャネル又はリンクの挿入損失ILj及び被誘導チャネル又はリンクの挿入損失ILkの
最小値によって実効的に定まる。
図G.2−PS AFEXTの影響増加の例
G.7.5.2 結合の長さに関する標準化
配線の結合特性は,長さ全体で安定していると仮定する。
結合している長さの上で,AACR-Fは,式(G.34)によって定義する。
AACR-Fcoupledi,k=AFEXTi,k−ILk (G.34)
ここに, AACR-Fcoupledi,k : 誘導チャネル又はリンクの対iと被誘導チャネル
又はリンクの対kとの間で結合されたAACR-F
i : ある誘導チャネル又はリンク内の一つの対
k : ある被誘導チャネル又はリンク内の一つの対
AFEXTi,k : 誘導チャネル又はリンクの対iと被誘導チャネル
又はリンクの対kとの間で結合されたAFEXT
ILk : 被誘導チャネル又はリンクの対kの挿入損失
被誘導チャネル又はリンクの対kの長さLkは,誘導チャネル又はリンクの対iの長さLiより長いと仮定
して,結合長は,誘導チャネル又はリンクの長さLiによって与えられる。
規格に適合した配線では,誘導チャネル又はリンクの対iと被誘導チャネル又はリンクの対kとの間の

――――― [JIS X 5150 pdf 130] ―――――

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  • ISO/IEC 11801:2011(IDT)

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