附属書G(規定) ビットシフトの測定方法
試験テープに記録する装置は,通常の情報交換用装置とする。
テープは,7.17で規定する記録前の磁気的状態を満たさなければならない。
テープは,システムの動作と同様の起動停止方式で記録する。
G.1 読取り装置 読取り装置のテープ速度の許容差は,公称テープ速度の1%以内とする。
読取りヘッドの出力電圧の絶対値は,規定しない。ヘッド及びテープ速度は,信号対雑音比による影響
を避けるように配慮しなければならない。
− 読取りヘッド
・磁気誘導形ヘッド : ギャップ長は,0.63 満とする。
・磁気抵抗形ヘッド : 磁気抵抗素子とシールドとの間の距離の平均有効ギャップ長は,0.63
満とする。
− 読取りチャネル
ヘッド及び読取り増幅器の応答周波数特性は,リード線を読取りギャップに隣接して平行に配置し
て測定したとき,次による。
磁気誘導形ヘッドの場合には,オール “1” パターンの周波数の2012倍までの帯域で,応答総合特
性は,+6dB/オクターブの線から1dB以内とする。例えば,テープ速度が762mm/sの場合の帯域は,
18.5kHz740.7kHzとする。位相特性は,同じ帯域で直線から2°以内とする。
磁気抵抗形ヘッドの場合には,応答総合特性は,同じ帯域で平たんな線から1dB以内とし,応答位
相特性は,同じ帯域で直線から2°以内とする。
いずれの場合でもオール “1” パターンの周波数の2倍の周波数からは,18dB/オクターブの傾き
とする。
G.2 測定方法 測定方法は,次による。
平均ビットセル長 (L) は,試験ゼロ交差点 (TZC) の両側にある二つの基準ゼロ交差点 (RZC) の間隔か
ら得る。基準ゼロ交差点は,少なくとも両側にそれぞれ2個以上のビット “1” のゼロ交差点をもつような
ビット “1” のゼロ交差点とし,その変化率を2%未満に保つため,40ビットセル以下とする。
――――― [JIS X 6123 pdf 51] ―――――
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X 6123-1996 (ISO/IEC 9661 : 1994)
G.3 データ分析
二つの基準ゼロ交差点の間にあるビットセルの数をnとしたとき,平均ビットセル長 (L) は,次の式に
よって算出する。
P3 P1
L
n
最初の基準ゼロ交差点と試験ゼロ交差点との間にmビットの間隔がある場合,ビットシフト (BS) は,
次の式によって算出する。
mL− P2−P1
BS= 100
L
ここに, BS : ビットシフト (%)
L : 平均ビットセル長
Pn : n番目の “1” パターンのゼロ交差点
――――― [JIS X 6123 pdf 52] ―――――
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X 6123-1996 (ISO/IEC 9661 : 1994)
JIS磁気テープ原案作成委員会 構成表(敬称略,順不同)
氏名 所属
(委員長) 大 石 完 一 パルステック工業株式会社
(幹事) 富 田 正 典 日本電信工業株式会社
(委員) 金 子 悟 富士通株式会社
竹 内 正 株式会社トリム・アソシエイツ
徳 永 賢 次 住友スリーエム株式会社
平 川 卓 富士写真フイルム株式会社
山 口 茂 孝 ティアック株式会社
新 井 清 日本システムハウス株式会社
今 井 伸 二 日本電気株式会社
安 藤 晴 夫 日立マクセル株式会社
三 瓶 徹 株式会社日立製作所
堀 川 憲 一 ソニー株式会社
荒 木 学 日本ユニシス株式会社
岸 野 忠 信 財団法人日本規格協会
中 島 一 郎 通商産業省
古 市 正 敏 工業技術院標準部
瀬戸屋 英 雄 工業技術院標準部
(関係者) 佐々木 修 二 財団法人日本電子部品信頼性センター
(事務局) 東 條 喜 義 社団法人日本電子工業振興協会
JIS X 6123:1996の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 9661:1994(IDT)
JIS X 6123:1996の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.220 : データ蓄積装備 > 35.220.23 : 磁気テープ用カセット及びカートリッジ