JIS X 6252:2011 120mm(8.54Gbytes/面)及び80mm(2.66Gbytes/面)2層DVDレコーダブルディスク(DVD-R for DL) | ページ 2

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X 6252 : 2011 (ISO/IEC 12862 : 2009)
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO/IEC 12862:2009,Information technology−120 mm (8.54 Gbytes per side) nd 80 mm (2.66
Gbytes per side) VD recordable disk for dual layer (DVD-R for DL)(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こ
とを示す。

2 適合性

2.1 光ディスク

  規格への適合性を表明する場合,ディスクのタイプ(公称直径及び片面か両面かの別)を明らかにしな
ければならない。ディスクは,そのタイプの要求事項を満たす場合,この規格に適合する。

2.2 製造システム

  製造システムは,製造するディスクが2.1に合致するとき,この規格に適合する。

2.3 情報再生システム

  情報再生システムは,2.1に適合するディスクを取り扱うことができるとき,この規格に適合する。

3 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
ISO/IEC 8859-1,Information technology−8-bit single-byte coded graphic character sets−Part 1: Latin
alphabet No. 1
ISO/IEC 8859-2,Information technology−8-bit single-byte coded graphic character sets−Part 2: Latin
alphabet No. 2
ISO/IEC 8859-3,Information technology−8-bit single-byte coded graphic character sets−Part 3: Latin
alphabet No. 3
ISO/IEC 8859-4,Information technology−8-bit single-byte coded graphic character sets−Part 4: Latin
alphabet No. 4
ECMA 287:2002 Safety of electronic equipment

4 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次による。
4.1
アンカーポイント(anchor point)
論理ボリューム空間での最終記録済み番地の最大値をNとしたとき,16,256,N−256及びNとなる特
定の論理セクタ番号に対応した物理セクタ番号。
注記 これらのセクタ番号に対応する情報は,ボリューム及びファイル構造を決定するために用いる。
4.2
基本記録速度(basic recording speed)
ディスクが必ず記録できなければならない記録速度。
注記 基本記録速度は,それぞれのクラスに必須の規定である。

――――― [JIS X 6252 pdf 6] ―――――

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X 6252 : 2011 (ISO/IEC 12862 : 2009)
4.3
ブロック同期ガード領域(block sync guard area)
未記録領域において,32Kリンクを用いて記録が開始された連続領域の最初のECCブロック。
4.4
ボーダゾーン(border zone)
部分的に記録された状態のディスクを再生するときに,ピックアップの暴走を防止するための領域。
4.5
チャネルビット(channel bit)
変調後の2値の“0”及び“1”をディスク上のビットで表す要素。
4.6
クランプゾーン(clamping zone)
クランプ装置機構によってクランプ力が加わるディスクの環状の部分。
4.7
クラス(class)
ディスクの基本記録速度を表す0を含んだ整数。
ディスクに適応する記録速度群は,少なくとも一つの基本記録速度を含まなければならない。基本記録
速度は,記録機器及びディスクに必須の規定である。
4.8
データゾーン(data zone)
記録層0の場合,リードインゾーンとミドルゾーンとに挟まれたユーザデータが記録された領域。
記録層1の場合,ミドルゾーンとリードアウトゾーンとに挟まれたユーザデータが記録された領域。
注記 ボーダ記録モードの場合,ボーダゾーンは,データゾーンに含まれる。
4.9
データレコーダブルゾーン(data recordable zone)
ユーザデータが記録可能なゾーン。
4.10
デジタル総計値(digital sum value)
10進数の数値1をビット“1”及び10進数の−1をビット“0”に割り当てることによってビットストリ
ームから得た算術和。
4.11
ディスクアットワンス記録(disk at once recording)
リードインゾーン,ユーザデータ及びリードアウトゾーンを連続的に記録する記録モード。
4.12
ディスク基準面(disk reference plane)
ディスクのクランプゾーンをクランプし,理想スピンドルの完全に平らな環状表面で定義される回転軸
に対して垂直な面。
4.13
ディスクテスト領域,DTA(disk testing area,DTA)
最適パワー制御(OPC)に用いられる領域。

――――― [JIS X 6252 pdf 7] ―――――

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X 6252 : 2011 (ISO/IEC 12862 : 2009)
注記1 ディスク上には2種類のディスクテスト領域がある。R情報ゾーンの記録管理領域の内側に
内側ディスクテスト領域(IDTA : inner disc testing area),固定ミドルゾーンの外側に外側デ
ィスクテスト領域(ODTA : outer disk testing area)が存在する。
注記2 NBCAがディスク上にない場合の記録機器の任意機構として,任意内側ディスクテスト領域
(optional IDTA)を記録層0のイニシャルゾーンに面した記録層1の特別な位置に配置する
ことができる。
注記3 移動ミドルゾーンが存在する場合,記録機器の任意機構として外側ディスクテスト領域
(ODTA)を追加することができる。この場合,追加したODTAを可変外側ディスクテスト
領域(flexible ODTA)と呼び,記録層0と記録層1との移動ミドルゾーンの外側にそれぞれ
配置する。
4.14
ECCブロックアドレス(ECC block address)
ディスク上の各領域への記録位置を決定するために用いるランドトラックの絶対物理番地。
注記1 このアドレスは,ランドプリピットとしてあらかじめディスク上に記録し,その値はグルー
ブ上に記録する物理セクタ番号のb23b4のビット反転した値に等しい。記録層0では内周
から外周へ,記録層1では外周から内周へ,連続的に減少する値を各ブロックに付与する。
記録層0のデータレコーダブルゾーンでの最初のECCブロックアドレスは,(FF CFFF)で
ある。ビット反転した値は,ビットの値が1である場合に0,又はその逆となるように計算
する。
注記2 このECCブロックアドレスの規定は,この規格に特有のものである。
4.15
誤り訂正符号,ECC(error correction code,ECC)
データの誤りを検出,訂正するために計算によって生成されたコード。
4.16
誤り検出符号,EDC(error detection code,EDC)
データの誤りを検出するために生成されたコード。
注記 誤り検出符号は,データ及びエラー検出パリティから構成される。
4.17
ファイナライゼーション(finalization)
リードインゾーン,リードアウトゾーン及びミドルゾーンを記録する動作。
注記1 ファイナライゼーション後は,記録層0においてはリードインゾーンからミドルゾーンまで
の情報ゾーンが,記録層1においてはミドルゾーンからリードアウトゾーンまでの情報ゾー
ンが,それぞれ未記録領域がなく全て記録されていなければならない。
注記2 一度ファイナライズ処理を行うと,ディスクは記録動作から保護される。
4.18
グルーブ(groove)
トラックの位置決めに用いるウォブルされたディスクの溝。
4.19
インクリメンタル記録(incremental recording)

――――― [JIS X 6252 pdf 8] ―――――

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X 6252 : 2011 (ISO/IEC 12862 : 2009)
規定されたリンキング方式を用いてディスクが複数回に分けて記録されるときに用いる記録モード。
この記録モードを適用した場合,規定したリンキング方式を使用しなければならない。
4.20
情報ゾーン(information zone)
リードインゾーン,データゾーン,ミドルゾーン及びリードアウトゾーンで構成されるゾーン。
4.21
初期情報ゾーン(initial information zone)
リードインゾーン,データレコーダブルゾーン,固定ミドルゾーン及びリードアウトゾーンで構成され
るゾーン。
4.22
ランド(land)
グルーブ間の領域。
4.23
ランドプリピット,LPP(land pre-pit,LPP)
ディスク基板製造工程において,ランド上に形成された番地情報を含むエンボスピット。
4.24
リードインゾーン(lead-in zone)
記録層0のデータゾーンより内側で,かつ,隣接した物理セクタで構成されるゾーン。
4.25
リードアウトゾーン(lead-out zone)
記録層1のデータゾーンより内側で,かつ,隣接した物理セクタで構成されるゾーン。
注記 ユーザデータの記録が記録層0で終了した場合,リードアウトゾーンは記録層1のミドルゾー
ンの内側に隣接して配置する。
4.26
ミドルゾーン(middle zone)
記録層0,記録層1それぞれのデータゾーンより外側かつ隣接した物理セクタで構成されるゾーン。
注記1 固定ミドルゾーンは,ディスクのデータレコーダブルゾーンの外側に配置する。
注記2 移動ミドルゾーンは,記録機器の任意機構として固定ミドルゾーンの内側かつデータゾーン
の外側に追加できる。この任意機構は,データゾーンの大きさに依存する。
4.27
記録管理領域,RMA(recording management area,RMA)
記録層0の場合,リードインゾーンより内側で,かつ,隣接した記録管理データで構成される領域。
記録層1の場合,リードアウトゾーンより内側で,かつ,隣接した記録管理データで構成される領域。
4.28
記録管理データ,RMD(recording management data,RMD)
それぞれの記録モードを含むディスクへの記録に関する情報。
注記 2種類のRMDフォーマットを規定する。フォーマット1 RMDは,インクリメンタル記録モー
ド及びディスクアットワンス記録モードに関連する情報を含む。フォーマット4 RMDは,層間
ジャンプ記録モードを含むインクリメンタル記録モードに関連する情報を含む。

――――― [JIS X 6252 pdf 9] ―――――

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X 6252 : 2011 (ISO/IEC 12862 : 2009)
4.29
R情報ゾーン(R-information zone)
内側ディスクテスト領域(IDTA)と記録管理領域(RMA)とで構成される領域。
4.30
再配置(re-mapping)
初期のアンカーポイントを再配置するための物理層における更新手法。
4.31
Rゾーン(R zone)
インクリメンタル記録モードの場合に,記録層0及び記録層1へのユーザデータ記録用に予約される連
続したECCブロック。
4.32
セクタ(sector)
ディスクの情報ゾーンに存在するトラックの中で,独立にアドレス指定可能な最小領域。
4.33
基板(substrate)
記録層を機械的に支持する透明な円盤状の基体。これを通して光ビームで記録層にアクセスする。
4.34
トラック(track)
記録マーク又はグルーブの連続スパイラル。360°,1回転分を示す。
4.35
トラックピッチ(track pitch)
半径方向に測定される,未記録ディスクに対しては1対の隣接するウォブルグルーブ(半径方向に僅か
に蛇行したグルーブ)の平均中心線間の距離で,記録済みディスクに対しては1対の隣接する連なった記
録マークの物理トラックの中心線間の距離。
4.36
ゾーン(zone)
ディスクの環状領域。

5 表記法

5.1 数値表示

  測定値は,該当規格値の最下位桁に丸める。例えば,+0.01のプラス許容差及び−0.02のマイナス許容
差をもつ1.26という規格値は,1.235以上1.275未満の測定値の範囲を許容する。
10進数は,09の数字で表す。
16進数は,括弧でくくった,09のアラビア数字とAFのアルファベットとで表す。
ビットの設定は,“0”及び“1”で表す。
2進数及びビットパターンは,左側を最上位ビットとし,“0”及び“1”の一連で表す。
2進数の負の値は,2の補数として表す。
各フィールドで,データは,バイト0とする最上位のバイト(MSB)を最初に記録し,最下位バイト(LSB)
を最後に記録する。
8nビットのフィールドで,ビットb (8n−1)は,最上位ビット(msb)とし,ビットb0は,最下位ビット(lsb)

――――― [JIS X 6252 pdf 10] ―――――

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  • ISO/IEC 12862:2009(IDT)

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