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X 6931 : 2005 (ISO/IEC 19752 : 2004)
プリンタにPDF解釈機能が備わっている場合は,代替フォントにセットされないようなプリンタの初期
設定(デフォルト)であれば,その機能を用いてもよい。その場合は,試験報告書にその旨を記録する。
標準テストページが正確に印字されるようにするため,“用紙サイズに合わせて印字(Fit to Page)”など
の印字サイズ調節及びフォント置換え機能は,無効(オフ)にしなければならない。代替フォントの誤用
をより確実に防止するため,プリンタドライバでTrueTypeフォントがダウンロードできる場合は,そのダ
ウンロードしたTrueTypeフォントを用いる。グラフィック表現に関しては,もし選択可能であるならば,
アプリケーションソフト及びOSソフトの機能ではなく,プリンタの機能を用いる。標準テストページは,
そのファイルに埋め込まれたフォントを使用し,標準テストページの3.7に記された寸法で印字されなけ
ればならない。“ページの中央配置”などのページ位置調節機能は,標準テストページの全画像を確実に印
字するために使用してもよい。プリンタ,プリンタドライバ,アプリケーションソフトなどの各種機能の
設定が,試験結果に影響する可能性がある場合は,その機能の設定内容を試験報告書に明記する。
備考 アプリケーションソフト(Adobe ReaderTMなど),プリンタドライバ及びプリンタには,“用紙
サイズに合わせて印字”などの印字サイズ調節機能が備わっているので,試験開始前にすべて
の印字サイズ調節機能が選択されていないことを確認する。
3.2 サンプル数
少なくとも3個のトナーカートリッジの組合せを,少なくとも3台のプリンタで試験
する(少なくとも,トナーカートリッジ9個とプリンタ3台)。これらのサンプル数は,試験のために必要
な最小限の数量である。可能であれば,更に多くのプリンタ及びトナーカートリッジを用いて試験するこ
とが望ましい。前述の数量以上のプリンタ及びトナーカートリッジを用いた試験を行う場合,プリンタ1
台当たりのトナーカートリッジ使用数が,可能な限り同じ個数になるように配慮する。例えば,プリンタ
をもう1台増やして試験する場合,トナーカートリッジの必要最小数量は12個(トナーカートリッジ3
個×プリンタ4台)となる。市販されている製品の試験を行う場合,製造ロットが偏らないよう配慮する
ため,試験に用いるトナーカートリッジ及びプリンタは,いろいろな販売店から調達したり,違う製造ロ
ットのものを選んで試験することが望ましい。プリンタ及びトナーカートリッジは,使用説明書に記載さ
れている使用可能期限内のものでなければならない。
備考 試験中にトナーカートリッジに不具合が生じ得ることを考慮し,予備のトナーカートリッジを
準備しておくことが望ましい。
3.3 印字モード
トナーカートリッジの印字可能枚数を報告する場合には,印字出力がプリンタの定格
速度又は定格速度にほぼ等しい,連続印字モードの片面印字で試験を行う。プリンタの試験に用いられる
印字モードは,用紙補給などで試験の途中,休止が入るため,実際には半連続印字(Semi-continuous)と
なる。トナーカートリッジの使用開始から寿命に達するまでの間,連続的な印字動作が途切れないよう努
めなければならない。
3.4 試験環境
温度及び相対湿度は,試験結果に大きく影響する場合がある。このため,試験は次の条
件下で実施する。
温度 : 試験室平均 23 ℃±2 ℃
少なくとも15分間ごとに記録した値の1時間分の移動平均で読取りを行い,移動平均が常時
20 ℃から26 ℃の範囲内でなければならない。
相対湿度 : 試験室平均 50 %±10 %
少なくとも15分間ごとに記録した値の1時間分の移動平均で読取りを行い,移動平均が常時
35 %から65 %の範囲内でなければならない。
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X 6931 : 2005 (ISO/IEC 19752 : 2004)
例 1個のトナーカートリッジの試験中,15分間ごとに読み取った温度の計算例を,次に示す。
t1 t2 t3 t4 t5 t6 t7 t8 t9 t10 t11 t12
温度 24.0 23.4 20.5 24.2 23.6 22.0 25.5 24.7 22.1 20.8 22.0 23.5 試験室平均温度
移動平均 N/A N/A N/A 23.0 22.9 22.6 23.8 24.0 23.6 23.3 22.4 22.1 23.0
移動平均 ti = (ti-3+ti-2+ti-1+ti)/4
試験室平均温度 = (t1+t2+ ··· +t12)/12
上の表及び式から,試験室平均温度は23.0 ℃, 移動平均最大値は24.0 ℃,そして最小
値は 22.1 ℃である。これらの値は,表中に“網かけパターン”で示している。試験室平
均温度及び試験室平均相対湿度は,移動平均の平均値ではなく,すべての測定値の平均値
である。
プリンタ,用紙及びトナーカートリッジは,試験前に少なくとも8時間以上,この試験環境条件下にお
いてなじませる。環境になじませる場合,カートリッジに光による疲労又は劣化が生じないように注意を
払いながら出荷用の梱包材を開いておく。用紙は,包装紙を未開封の状態でなじませてもよい。試験開始
時点には,すべての材料が試験環境と同じ温度になっていなければならない。
プリンタ,用紙,トナーカートリッジなどを低温環境から試験環境に移動する場合,結露させてはなら
ない。
3.5 用紙
一般的な坪量の代表的な用紙を使用する。また,当該プリンタの推奨紙でなければならない。
試験で使用した用紙のメーカ,坪量及びサイズ(A4又は同等サイズ)を報告書に明記する。
3.6 保守
プリンタ及びトナーカートリッジの使用説明書に従って,試験に用いるプリンタの保守点検
を実施する。
例 現像ローラ交換,定着器交換など
3.7 印字ファイル
標準テストページの詳細は,附属書Cによる。試験では,入力として最新の公式電
子ファイルを使用しなければならない。最新の公式ファイルは,ISO/IEC JTC 1/SC 28のホームページ
http://www.iso.org/jtc1/sc28 に格納されている。指定された正しいファイルを使わなかった場合には,試験
結果を無効とする。プリンタドライバも最新バージョンを用いる。プリンタにPDF解釈機能が備わってい
る場合は,代替フォントにセットされないようなプリンタの初期設定(デフォルト)であれば,その機能
を用いてもよい。その場合は,試験報告書にその旨を記録する。試験に用いた標準テストページのファイ
ル並びにPDFリーダのソフトウェア名及びバージョンを,試験報告書に記載する。試験開始前に試しで1
枚印字し,画質及び印字サイズが適切かどうかを確認する。印字サイズの確認は,附属書Cに記されてい
る(A−B)間の寸法(縦送り印字の場合)又は(A−C)間の寸法(横送り印字の場合)を測定して行う。
これらの測定値が,次の寸法公差内でなければならない。
(A−B)間の寸法(縦送り印字の場合) : 170 mm ± 1 %
(A−C)間の寸法(横送り印字の場合) : 250 mm ± 1 %
用紙の搬送方向(印字方向)に応じた上のどちらか一方の寸法だけが規定値を満足すればよい。
備考 印字枚数カウントの補助手段としてヘッダ又はフッタを使ってもよい。この場合,追加する文
字サイズを小さくして試験結果に及ぼす影響を極力小さくしなければならない。
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すべての印字サイズ調整機能を無効(オフ)にして印字したときの(A−B)又は(A−C)の寸法が上
の規定寸法公差の範囲外であった場合は,試験を続行してはならない。
4. 試験方法
4.1 試験手順
a) プリンタ使用説明書に従って少なくとも3台のプリンタを設置する。試験で使用するトナーカートリ
ッジがトナー補給式又はトナーボトル式である場合は,試験を開始する前に, トナーカートリッジ1
個分を2.5で定義している“再現できるポイント”(寿命判定ポイント)まで,各プリンタで印字する。
この1個目のトナーカートリッジを使い切ったときの印字枚数は記録しない。また,この印字は,ど
のような環境下で行ってもよい。
b) トナーカートリッジ設置手順書に従って,所定のトナーカートリッジを取り付ける。プリンタ使用説
明書及びトナーカートリッジ設置手順書の記載内容に矛盾がある場合,トナーカートリッジ設置手順
書の記載内容を優先させる。ただし,プリンタ及びプリンタドライバの設定に関しては,プリンタ使
用説明書の記載内容を優先させる。
c) 試験を開始し,試験用の各トナーカートリッジで印字される枚数確認を始める。
d) 一つのトナーカートリッジごとに100枚目の印字見本を保管し,これを濃度変化比較のための判定基
準見本として用いる。
e) トナーカートリッジが寿命に達したら,2.6に定めるとおり,個別印字可能枚数を記録する。
f) 各トナーカートリッジに関して,b) e)を繰り返す。
4.2 不良トナーカートリッジ又はプリンタの処理手順
試験中に,トナーカートリッジ又はプリンタに
不具合が生じる可能性がある。その場合には,次の方法で処理する。トナーカートリッジの不具合とは,
トナーカートリッジの寿命到達前に“トナーカートリッジ交換が必要となる問題が発生すること”と定義
する。例としては,感光体(OPC)の損傷,過度のトナーもれ,構造上の欠陥などが挙げられる。プリン
タの不具合とは,通常のプリンタ動作を妨げるような“使用者が処理できないエラーが発生すること”と
定義する。例としては,プリンタのレーザービーム不良などが挙げられる。
4.2.1 不良トナーカートリッジ 不具合のあるトナーカートリッジの場合,印字された最終ページ及び不
具合理由を報告書に記録する。トナーカートリッジは新規のものと交換し,試験を続行する。印字可能枚
数の計算をするとき,不良トナーカートリッジのデータは使用しない。試験を有効と見なすには,少なく
とも9個のトナーカートリッジを2.5で定義している寿命に達するまで使用しなければならない。
4.2.2 不良プリンタ 不具合のあるプリンタの場合,プリンタを修理するか別のプリンタに置き換え,ト
ナーカートリッジも別の新品と交換して試験を続行する。交換前のトナーカートリッジで印字した最終ペ
ージを記録し,プリンタの不具合によってトナーカートリッジを交換したことを試験報告書に明記する。
また,プリンタの不具合内容を記録し,代替プリンタの製造番号を記録する。試験を有効と見なすには,
少なくとも9個のトナーカートリッジを2.5で定義している寿命に達するまで使用しなければならない。
試験中にプリンタが故障した場合,試験が完了しているトナーカートリッジの印字可能枚数データは有効
である。新品プリンタで,更に3個のトナーカートリッジを試験し直す必要はない。
試験に使用するプリンタが,トナー補給式又はトナーボトル式のトナーカートリッジのときは,試験を
再開する前に,修理したプリンタ又は置き換えたプリンタでトナーカートリッジ1個分を2.5で定義して
いる“再現できるポイント(寿命判定ポイント)”まで印字する。この1個目のトナーカートリッジを使い
切ったときの印字枚数は記録しない。また,この印字はどのような環境下で行ってもよい。
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5. 印字可能枚数の決定及び公表方法
5.1 印字可能枚数の決定
平均及び標準偏差は試験によって求める (例 n = 9)。
n
xi
サンプル平均 :
i1n
n 2
xi
サンプル標準偏差 : s
i1 (n )1
ここで,
n : サンプル数。この試験では9以上。
参考 xi : 2.6で定める個別印字可能枚数。
信頼水準90 %で,トナーカートリッジの平均印字可能枚数(平均寿命)は,次の値の範囲内であると
いえる。
s
下限推定値= tn, 1
*
n
s
上限推定値= tn, 1
*
n
ここで,
t 懿 n-1 : “t分布表”から,両側危険率(信頼水準90 %の場合は,α = 0.1)及び自由度(サンプル
数9個の場合は,n−1 = 9−1 = 8)を用いて見つける。これによって信頼水準90 %での両
側信頼区間が得られる。自由度8及び信頼水準90 %でのt値は,t 懿 n-1 = 1.860である。こ
れは上の計算例だけで使用することができる。異なるサンプル数又は異なる信頼水準で算出
する場合は,t 懿 n-1も異なってくる。
印字可能枚数の決定に当たっては,計算で求めた90 %信頼水準の下限推定値以下となるよう決定しな
ければならない。
5.2 試験報告書
試験データは附属書Dに例示したように記録しなければならない。要請に応じて試験
報告書が提示できるようにしておかなければならない。
5.3 印字可能枚数の公表方法 トナーカートリッジの印字可能枚数を使用説明書及び販売促進資料,又は
包装材に表記する場合,少なくとも次の情報を盛り込まなければならない。
− この規格に基づいて決定した印字可能枚数表記であることの記載。
− トナーカートリッジの印字可能枚数公表値
例えば,
トナーカートリッジの印字可能枚数:標準試験ページで平均5 000ページ
JIS X 6931(ISO/IEC 19752)に基づく公表値
――――― [JIS X 6931 pdf 9] ―――――
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附属書A(参考)かすれの例
この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。
かすれの例
100ページ目の
印字見本
3 mm以上のかすれ
備考 この“かすれの例”は,あくまでも“かすれ”の現象を例示することだけを目的としている。そのため,この
例で用いた標準テストページは,本体3.7に記した“ISO/IEC JTC 1/SC 28のホームページ”に掲載されている
最新版とは異なる可能性がある。
――――― [JIS X 6931 pdf 10] ―――――
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JIS X 6931:2005の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC 19752:2004(IDT)