JIS X 7107:2005 地理情報-空間スキーマ | ページ 2

X 7107 : 2005 (ISO 19107 : 2003)
  •  B.1 目的・・・・[121]
  •  B.2 全般的な用語・・・・[121]
  •  B.3 コレクション型とその関連用語・・・・[121]
  •  B.4 モデル化の用語・・・・[122]
  •  B.5 位置の用語・・・・[122]
  •  B.6 幾何の用語・・・・[122]
  •  B.7 位相の用語・・・・[125]
  •  B.8 幾何及び位相複体の関係性・・・・[128]
  •  附属書C(参考)空間スキーマ概念の事例・・・・[129]
  •  C.1 幾何・・・・[129]
  •  附属書D(参考)応用スキーマの例・・・・[136]
  •  D.1 背景・・・・[136]
  •  D.2 単純位相・・・・[136]
  •  D.3 地物位相・・・・[139]
  •  D.4 MiniTopo(最小位相プロファイル)・・・・[140]
  •  附属書E(参考)参考文献・・・・[147]

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――――― [JIS X 7107 pdf 6] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
X 7107 : 2005
(ISO 19107 : 2003)

地理情報―空間スキーマ

Geographic information―Spatial schema

序文

 この規格は,2003年に第1版として発行されたISO 19107 Geographic information―Spatial schemaを
翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。この規格は,
ISO/TC211が関与する種々の地理情報規格を基とした日本工業規格(日本産業規格)(以下,地理情報規格群という。)の
一つである。
地理情報規格群は,地球上の位置と直接的又は間接的に関連付けられたオブジェクト又は現象に関する
情報処理技術のための規格であり,河川,道路などに関する様々なデータを電子化し,各種情報処理の高
度化,効率化に適用される。
なお,この規格で,点線の下線を施してある箇所は,原国際規格にない事項である。
この規格は,地理的な事物の空間的特性を記述し操作するための概念スキーマを提供する。この領域に
おける規格化は,地理情報にかかわる他の規格の基礎となるものである。
事物とは現実世界の現象を抽象化したものであり,その中で地球上の場所との関連付けをもつものが地
物である。ベクトルデータは幾何プリミティブ及び位相プリミティブからなり,それらを個別に又は組み
合わせて用いることによって,地物の空間的特性を表現するオブジェクトを構成する。ラスタデータは,
対象となる範囲を空間のモザイクのように隙間なく覆う小単位に分割し,各小単位に属性値を割当てたも
のである。この規格では,ベクトルデータのみを取り扱う。
この規格で定義するモデルでは,空間的特性を,幾何オブジェクト(GMObject)又は位相オブジェク
ト(TPObject)として付与された値を持つ,一つ以上の空間属性によって記述している。幾何は,次元,
位置,大きさ,形状及び向きを含む地物の空間的特性について,座標や数学的関数による定量的な記述方
法を提供する。オブジェクトの幾何の記述に用いられる数学的関数は,空間位置の定義に用いる座標参照
系の型に依存している。幾何は,地理情報をある測地参照系又は座標系から他のものへと変換した時に,
その情報の中で唯一変化する特性である。
位相は,例えば地理データをある座標系から別の系に変換する時のように,空間を伸縮させる連続的な
変形に対しても不変であるような幾何形状の特性を扱う。地理情報の中では,n次元グラフの連結性とい
う,グラフの連続的な変換のもとでも不変な性質を記述するために,位相を用いる。計算位相幾何は,基
礎をなす幾何から導出できる幾何プリミティブの連結性に関する情報を提供する。
空間演算子は,空間オブジェクトの使用,問合せ,生成,修正又は削除を行う関数及び手続きである。
この規格は,これらの演算子の定義と実装のための規定を作成するためにその分類体系を定義する。その
目的は,次のとおりである。
a) 様々な実装が既知の正確度及び解像度の制限内で同等な結果を生成することを保証できるよう,曖
昧さを排して空間演算子を定義すること。

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X 7107 : 2005 (ISO 19107 : 2003)
b) 適合システムの基礎を形成する標準的な演算の集合を定義する際にこれらの定義を用い,それによ
って実装者のための実証実験と適合性検証の基準として機能すること。
c) 地理データの問合せ及び操作では,基本的な演算子を組み合わせて使用されることが想定されるた
め,これを許容する演算子の代数を定義すること。
空間的特性についての概念スキーマを規格化することよって,応用システム間で地理情報を共有する能
力を向上させることができる。地理情報システム及び地理情報ソフトウェア開発者並びに地理情報の利用
者は,このスキーマを使用して,互いに整合して理解可能な空間データ構造を提供することができる。

1. 適用範囲

 この規格は,地物(feature)の空間特性を記述するための概念スキーマと,これらのスキ
ーマに合致する空間演算の集合について規定する。ここでは,三次元までのベクトルの幾何と位相を扱っ
ており,3軸までの座標空間に埋め込まれた三次元までの位相次元における空間(幾何及び位相)オブジ
ェクトについて,地理情報のアクセス,問合せ,管理,処理及びデータ交換に用いる標準化した空間演算
を規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide21に基づき,IDT(一致している),MOD(修
正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 19107:2003,Geographic information―Spatial schema (IDT)

2. 適合性

2.1 一般

 この規格の6.及び7.では,統一モデリング言語(UML : Unified Modeling Language)を使用し
て記述した,地物の空間特性を記述するための概念スキーマを提供している。このスキーマは,応用スキ
ーマ,プロファイル及び実装仕様で使用しなければならない概念クラスを定義する。この規格は,外部に
対して明らかにしたインタフェースだけに関係し,次のような現実の状況に対してそのインタフェース仕
様を満たすことが必要とされる以外には,内在する実装には何の制限も与えない。
− COM,CORBAなどの技術を用いたソフトウェアサービスへのインタフェース
− SQLなどの技術を用いたデータベースへのインタフェース
− ISO 19118で規定した符号化法を使用したデータ交換
ほとんどの応用システムは,この概念スキーマで記述した特性のすべてを必要とするわけではない。こ
のため,この箇条では,データ構造を定義する上で必要最小限の範囲から完全なオブジェクト実装まで,
要求に幅がある各応用システムに対応した適合クラスの集合を定義する。様々な方法で実装できるUML
の型の集合がこの柔軟性を制御する。UMLでデザインしたオブジェクトの実装において一般的なように,
オブジェクトの機能を完全に定義した実装は,選択した適合分類の型で定義されたすべての操作を実装し
なければならない。一部若しくはすべての操作を外部の“独立関数”に依存するか,又は全く依存しない
ことを選択した実装は,すべての操作に対応する必要はないが,メンバ変数で定義されることによって選
択されたUML型のそれぞれの型の状態を記録するのに必要なデータ型には常に対応しなければならない。
“比ゆ(喩)的には同一”だが技術的には異なる実体に対して,共通の名称を使用してよい。この規格に
おけるUMLモデルは抽象型を定義し,応用スキーマは概念クラスを定義し,各種ソフトウェアシステム
は実装クラス又はデータ構造を定義し,符号化(ISO 19118)によるXMLは実体のタグを定義する。これら
はすべてが同じ情報内容を参照する。より深いレベルでは実装したデジタルの実体には重要な技術的相違
があっても,同一の名前を同一の情報内容の表現に利用可能にするのは困難ではない。このことによって,

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X 7107 : 2005 (ISO 19107 : 2003)
UMLモデルの型を応用スキーマで直接使用することができる。
応用スキーマに対して,幾何又は位相オブジェクトの型を定義する39の適合性選択肢を定める。それら
を三つの基準で分類する。
最初の二つの基準(データの複雑さ及び次元)は,与えられた適合性選択肢に適合する応用スキーマが
実装しなければならない空間スキーマの定義する型を定める。実装するオブジェクト型の次元を定義する
際,応用スキーマで実装しようとする曲線又は曲面の補間型を指定することが必要となる。一次元のオブ
ジェクトを含む応用スキーマの曲線実装では,“線形”補間手法を含めなければならない。一次元のオブジ
ェクトを含む応用スキーマには,常に,任意の曲線を必要に応じて折れ線として近似し,データをより単
純なスキーマに変換できる仕組みを含めなければならない。二次元のオブジェクトを含む応用スキーマの
曲面実装には,常に,“平面”補間手法を含めなければならない。その応用スキーマには,常に,任意の曲
面を必要に応じて曲面分の集合として近似し,データをより単純なスキーマに変換できる仕組みを含めな
ければならない。曲線と曲面との補間手法の追加は任意選択であるが,実装する場合には,この規格に規
定する定義に従わなければならない。
三つ目の基準(機能の複雑さ)は,これらの型の要素(属性,関連役割,及び操作)で実装しなければ
ならないものを定める。これらのスキーマの中で最も限定したものは,データ型だけを定義するものであ
り,データ又は演算パラメタをサービス提供者へ引き渡す際に使用してもよい。
最初の基準は,データの複雑さの階層とする。四つの階層を次に示す。
− 幾何プリミティブ
− 幾何複体
− 位相複体
− 幾何実現を伴う位相複体
備考 一般に“スパゲッティ”データと呼ばれるデータのスキーマは,幾何プリミティブの構造化さ
れていない集合だけを使用する。幾何のそれぞれの構成要素に対する単一の定義が必要な場合
には,スキーマには幾何複体を導入する。同一の幾何複体内のプリミティブは境界だけを共有
する。スキーマに明示的な位相情報が必要な場合には,幾何複体を拡張して位相複体の構造を
含めるようにする。複体に含まれるオブジェクトの型は複体の次元によって決まる。一般に“チ
ェーンノード”位相と呼ばれるものは,一次元の位相複体である。一般に地図の二次元環境に
おいて“完全位相”と呼ばれるものは,二次元の座標系の幾何オブジェクトによって実現され
る二次元の位相複体である。
第二の基準は次元とする。単純な幾何に対する階層は,次の四つとする。
− 零次元オブジェクト
− 零次元及び一次元オブジェクト
− 零次元,一次元及び二次元オブジェクト
− 零次元,一次元,二次元及び三次元オブジェクト
ただし,零次元複体は零次元幾何プリミティブの集合以上に有益な情報を提供しないので,複体につい
ては一次元,二次元及び三次元までだけ適合性クラスを定義する。
第三の基準は,機能の複雑さの階層とする。この階層は,次の三つとする。
− データ型だけ
− 単純操作
− 完全操作

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X 7107 : 2005 (ISO 19107 : 2003)
この規格の8.は,幾何及び位相オブジェクト同士の位相的な関係を得るために使用する,三つのグルー
プのブール演算子を定義する。この規格は,これらの演算子を実装する応用スキーマのために,四つの適
合性クラスを定義する。

2.2 適合分類

 この規格に適合するためには,実装は,規定の適合性クラスについて附属書Aの抽象試
験項目群(ATS : Abstract Test Suite)の要求を満たさなければならない。表1から表5までは,それぞれの
適合性クラスに適用されるATSの箇条を示す。
表 1 幾何プリミティブの適合性クラス
次元 データ型 単純操作 完全操作
0 A.1.1.1 A.1.2.1 A.1.3.1
1 A.1.1.2 A.1.2.2 A.1.3.2
2 A.1.1.3 A.1.2.3 A.1.3.3
3 A.1.1.4 A.1.2.4 A.1.3.4
表 2 幾何複体の適合性クラス
次元 データ型 単純操作 完全操作
1 A.2.1.1 A.2.2.1 A.2.3.1
2 A.2.1.2 A.2.2.2 A.2.3.2
3 A.2.1.3 A.2.2.3 A.2.3.3
表 3 位相複体の適合性クラス
次元 データ型 単純操作 完全操作
1 A.3.1.1 A.3.2.1 A.3.3.1
2 A.3.1.2 A.3.2.2 A.3.3.2
3 A.3.1.3 A.3.2.3 A.3.3.3
表 4 幾何実現を伴う位相複体の適合性クラス
次元 データ型 単純操作 完全操作
1 A.4.1.1 A.4.2.1 A.4.3.1
2 A.4.1.2 A.4.2.2 A.4.3.2
3 A.4.1.3 A.4.2.3 A.4.3.3
表 5 ブール演算子の適合性クラス
集合演算子 A.5.1
エーゲンホーファ演算子 A.5.2
完全位相演算子 A.5.3
すべての演算子 A.5.4

3. 引用規格

 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。これらの引用規格のうちで,発行年を付記してあるものは,記載の年の版だけがこの規格の規定を構
成するものであって,その後の改正版・追補には適用しない。発行年を付記していない引用規格は,その
最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS X 7111 地理情報―座標による空間参照
備考 ISO 19111 Geographic information―Spatial referencing by coordinatesが,この規格と一致してい

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JIS X 7107:2005の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 19107:2003(IDT)

JIS X 7107:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 7107:2005の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISX7111:2014
地理情報―座標による空間参照