この規格ページの目次
4
X 7113 : 2004 (ISO 19113 : 2002)
5. 地理データの品質記述に関する原理
5.1 品質記述の構成要素
この規格は,次の場合に使用できる。
― 品質情報の特定及び報告
― データ集合の品質評価
― 製品仕様及び利用者要件の作成
― 応用スキーマの規定
ISO 19114及びISO 19115は,品質情報の報告のためのスキーマを規定する。
ISO 19114は,データ集合の品質評価のための枠組みを規定する。
ISO 19109は,応用スキーマの開発方法を規定する。
データ集合群,データ集合又はデータ集合の中に物理的に含まれる共通の特性をもつ,より小さなグル
ープのデータの品質を評価するために,品質記述を適用することができる。
データ集合の品質は,次の二つの構成要素を用いて記述しなければならない。
― データ品質要素
― データ品質概観要素
データ品質要素は,データ品質副要素及びそのデータ品質副要素の記述子とともに,データ集合がその
製品仕様に示されている基準にどれだけ合致しているかを記述し,定量的品質情報を提供する。
データ品質概観要素は, 概括的な非定量的情報を提供する。
備考 データ集合の本来意図する応用分野とは異なる特別の応用分野に適用するとき,データ品質概観
要素は,データ集合の品質を評価するために不可欠である。
この規格では,定量的品質情報と非定量的品質情報との品質が関連をもってもよいことを認める。
品質情報の品質には,品質情報の信頼度又は信頼性の評価指標を含めてもよい。この様な情報は, ISO
19114に規定する品質評価報告書に記載する。図1にデータ品質情報の概要を示す。
附属書Bに,地理データの品質を記述する構成要素を確立するために使用したデータの品質の概念の検
討結果を示す。
――――― [JIS X 7113 pdf 6] ―――――
5
X 7113 : 2004 (ISO 19113 : 2002)
品質情報の特定 品質情報の報告
非定量的品質情報
適用可能なデータ品質概観要素
ISO 19115
メタデータ
定量的品質情報
適用可能なデータ品質要素及び
適用可能なデータ品質副要素 ISO 19114
品質評価報告書
データ品質副要素の記述子
データ品質適用範囲
データ品質評価尺度
データ品質評価手順
データ品質評価結果
データ品質評価値型
データ品質評価値単位
データ品質評価日付
品質情報の品質
図1 データ品質情報の構成
5.2 データ品質要素及びデータ品質副要素
5.2.1 データ品質要素 次のデータ品質要素が適用可能な場合,これらを使用してデータ集合がその製品
仕様に示されている基準をどれだけ満たしているかを記述しなければならない。
― 完全性
地物,地物属性及び地物間関係の存在及び欠落
― 論理一貫性
データの構造,属性及び関係に関する論理的規則の厳守の度合い
(データ構造には,概念的,論理的又は物理的なものがある。)
― 位置正確度
地物の位置の正確度
― 時間正確度
地物の時間属性及び時間関係の正確度
――――― [JIS X 7113 pdf 7] ―――――
6
X 7113 : 2004 (ISO 19113 : 2002)
― 主題正確度
定量的属性の正確度,非定量的属性の正しさ,並びに地物の分類及び地物間関係の正しさ
この規格で取り扱われていないデータ集合の定量的品質の構成要素を記述するために,データ品質要素
を追加して作成してもよい。
5.2.2 データ品質副要素 5.2.1で示したデータ品質要素に関して,次のデータ品質副要素が適用可能な
場合,これらを使用してデータ集合の定量的品質の側面を記述しなければならない。
― 完全性
― 過剰
データ集合内の過剰なデータの存在
― 漏れ
データ集合内のデータの欠落
― 論理一貫性
― 概念一貫性
概念スキーマ規則の厳守
― 定義域一貫性
値の定義域に対する値の厳守
― 書式一貫性
データがデータ集合の物理的構造に従って格納されている度合い
― 位相一貫性
データ集合に関して明示的に符号化した位相的特性の正しさ
― 位置正確度
― 絶対正確度又は外部正確度
報告された座標値と採択された値又は真とみなす値との近さ
― 相対正確度又は内部正確度
データ集合内の地物の相対位置と採択された個々の相対位置又は真とみなす個々の相対位置
との近さ
― グリッドデータ位置正確度
グリッドデータ位置と採択された値又は真とみなす値との近さ
― 時間正確度
― 時間測定正確度
アイテムの時間参照の正しさ(時間測定における誤差の報告)
― 時間一貫性
順序付けられた事象又は列が報告されている場合の正しさ
― 時間妥当性
データの時間に関する妥当性
― 主題正確度
― 分類の正しさ
地物又はその属性に割り当てられたクラスと論議領域(例えば,グランドトゥルース,参照デ
ータ集合)との比較
――――― [JIS X 7113 pdf 8] ―――――
7
X 7113 : 2004 (ISO 19113 : 2002)
― 非定量的属性の正しさ
非定量的属性の正しさ
― 定量的属性の正確度
定量的属性の正確度
データ品質副要素は,どのようなデータ品質要素に対しても追加して作成してよい。
5.2.3 データ品質副要素記述子 適用可能な各データ品質副要素に対して,品質情報を記録しなければな
らない。データ品質副要素に関する情報を完全に記録するためには,次に示す七つのデータ品質副要素記
述子を使用しなければならない。
― データ品質適用範囲
― データ品質評価尺度
― データ品質評価手順
― データ品質評価結果
― データ品質評価値型
― データ品質評価値単位
― データ品質評価日付
備考 データ品質副要素記述子は4.に定義されている。
5.3 データ品質概観要素
次のデータ品質概観要素が適用可能な場合は,これらを使用してデータ集合
の非定量的品質を記述しなければならない。
― 目的
― 用法
― 系譜
目的には,データ集合の作成に関する根拠を記述し,意図している用途に関する情報を含めなければな
らない。
備考 データ集合の意図している用途は,実際の用途と同じである必要はない。実際の用途は,データ
品質概観要素の“用法”を用いて記述する。
用法には,データ集合を使用する応用分野を記述しなければならない。用法は,データ作成者又は他の
明確なデータ使用者によるデータ集合の用途を記述する。
系譜には,データ集合に関して、収集及び取得から編集及び現形式への導出に至るライフサイクルをわ
かる限り列挙し、データ集合に関する変遷について記述しなければならない。
系譜には,次に示す二つの独自の構成要素を含んでもよい。
― 源情報には,あるデータ集合の源資料について記述しなければならない。
― 工程又は変遷情報には,連続的又は周期的にデータ集合を維持するための工程及び準備期間を含む,
データ集合の存在期間における事象及び変換の記録を記述しなければならない。
データ品質概観要素を追加するときは,この規格で取り扱っていない領域のデータ集合の非定量的品質
を記述しなければならない。
6. 地理情報の品質の特定
6.1 定量的品質情報の特定
6.1.1 一般 6.1は,定量的品質情報を特定するための一般的な工程を規定する。6.1のすべての箇条が,
すべての場合に関連するとは限らない。
――――― [JIS X 7113 pdf 9] ―――――
8
X 7113 : 2004 (ISO 19113 : 2002)
6.1.2 適用可能なデータ品質要素の特定 データ集合に適用可能なすべてのデータ品質要素を特定しな
ければならない。一部のデータ品質要素は,特定の種類のデータ集合には適用できない。
備考1. データ品質要素の適用は,データ集合の製品仕様を参照することによって決定することが望ま
しい。
例 空間参照が郵便番号だけを参照するデータ集合は,位置正確度のデータ品質要素をもたない。
備考2. 附属書Cは,適用可能なデータ品質要素の特定の例を含む。
6.1.3 追加のデータ品質要素の作成 この規格に規定するデータ品質要素を用いて,品質の構成要素を十
分に記述できない場合,新しいデータ品質要素を命名・定義してもよい。追加するデータ品質要素の名称
及び定義は,データ集合の品質情報の一部分として含めなければならない。
6.1.4 適用可能なデータ品質副要素の特定 適用可能な各データ品質要素に対して,すべての適用可能な
データ品質副要素を特定しなければならない(適用可能な各データ品質要素対して,適用可能なデータ品
質副要素を少なくとも一つ特定しなければならない。)。適用可能なデータ品質要素のデータ品質副要素に
は,特定の型のデータ集合に適用できないものがある。
備考1. データ品質副要素の適用は,データ集合の製品仕様を参照することによって決定することが望
ましい。
2. 附属書Cは,適用可能なデータ品質副要素の特定の例を含む。
6.1.5 追加のデータ品質副要素の作成 この規格に規定するデータ品質副要素を用いて,品質のある側面
を十分に記述できない場合,新しいデータ品質副要素を命名・定義してもよい。追加するデータ品質副要
素の名称及び定義は,データ集合の品質情報の一部として含めなければならない。
6.1.6 データ品質副要素記述子の使用
6.1.6.1 データ品質適用範囲 適用可能な各データ品質副要素に対して,少なくとも一つのデータ品質適
用範囲を特定しなければならない。データ品質適用範囲は,このデータ集合が属するデータ集合群,この
データ集合,このデータ集合の中に物理的に含まれる共通の特性をもつ,より小さなデータグループであ
ってもよい。データ品質適用範囲を特定できない場合,データ集合をそのデータ品質適用範囲とする。
備考 データ品質適用範囲は,データ集合の製品仕様とデータ品質概観要素のために規定した非定量的
品質情報とを参照して決定するのが望ましい。
データ集合内で品質が異なる可能性があるので,定量的品質情報をより完全に記述するために,適用可
能な各データ品質副要素に対して複数のデータ品質適用範囲を特定してもよい。データ品質適用範囲は適
切に記述しなければならない。データ品質適用範囲の記述には,次を用いることができる。
― データ集合が属するデータ集合群,データ集合自体,データ集合の中に物理的に存在して,同じ性
質を共有するデータ集合又はより小さなデータグループなどのレベル
― アイテムの型(地物タイプ,地物属性,地物間関係のリスト)又は特定のアイテム(地物インスタ
ンス,地物属性値,地物間関係のインスタンスのリスト)
― 地理的範囲
― 参照の時間枠及びその正確度を含む時間範囲
6.1.6.2 データ品質評価尺度 各データ品質適用範囲に対して,一つのデータ品質評価尺度を定めなけれ
ばならない。データ品質評価尺度は,データ品質適用範囲によって特定するデータに対して適用する試験
の種類を簡潔に記述し,名称が存在する場合は名称を記述しなければならない。また,範囲又は限界値の
パラメタを含まなければならない。
備考1. 範囲又は限界値のパラメタの例として,信頼区間及び誤差率がある。
――――― [JIS X 7113 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS X 7113:2004の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 19113:2002(IDT)
JIS X 7113:2004の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.240 : 情報技術(IT)の応用 > 35.240.70 : 自然科学へのITの応用
JIS X 7113:2004の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称