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X 7113 : 2004 (ISO 19113 : 2002)
この規格では,さまざまな試験によってデータ集合の品質を測定してよい。データ品質適用範囲によっ
て特定されたデータの品質を十分に評価し,データ集合の考えられるすべての用途に対して品質指標を定
めるためには,一つのデータ品質評価尺度では不十分な場合がある。データ品質評価尺度を組み合わせる
ことによって,有用な情報を得ることができる。データ品質適用範囲によって特定されたデータに対して,
複数のデータ品質評価尺度を定めてもよい。
備考2. ISO 19114には,データ品質評価尺度の名称及び種類の記述の例を含む。
6.1.6.3 データ品質評価手順 各データ品質評価尺度に対して,一つのデータ品質評価手順を定めなけれ
ばならない。データ品質評価手順は,データ品質適用範囲によって特定されたデータにデータ品質評価尺
度を適用するための方法論を記述又はその記述を含む文書を参照しなければならない。また,データ品質
評価手順には,その方法論についての報告を含めなければならない。
備考1. 文書の例として,発表済みの論文又は認定済みの工業規格がある。
備考2. ISO 19114では,データ集合に対して適用するデータ品質評価手順の枠組みを記述し,データ
品質評価手順の中で報告する情報の様式を更に明確にしている。
6.1.6.4 データ品質評価結果 各データ品質評価尺度に対して,一つのデータ品質評価結果を提供しなけ
ればならない。データ品質評価結果は,次のいずれかでなければならない。
― データ品質適用範囲によって特定するデータに,データ品質評価尺度を適用して得られた値又は値
の集合
― データ品質適用範囲によって特定するデータに,データ品質評価尺度を適用して得られた値又は値
の集合を,指定する適合品質水準と比較して評価した結果。この規格では,このようなデータ品質
評価結果を合否検査の中で参照として用いる。
この規格で特定した上の2通りのデータ品質評価結果をともに提供してもよい。
備考 ISO 19114では,適合品質水準の決定について言及している。
6.1.6.5 データ品質評価値型 各データ品質評価結果に対して,一つのデータ品質評価値型を定めなけれ
ばならない。
備考 合否のデータ品質評価値型は“ブール変数”とする。
6.1.6.6 データ品質評価値単位 各データ品質評価結果に対して,品質評価値単位が適用可能な場合には,
品質評価単位を定めなければならない。
6.1.6.7 データ品質評価日付 JIS X 7108の要件に適合して,各データ品質評価尺度に対して一つのデー
タ品質評価日付を提供しなければならない。
6.2 非定量的品質情報の特定
6.2.1 適用可能なデータ品質概観要素の特定 データ集合の目的は,常に適用可能でなければならない。
データ作成者が認識しているすべてのデータ集合の用法は,適用可能でなければならない。
データ集合の系譜は,常に適用可能でなければならない。極端な場合,系譜に関する情報が把握されて
いないことがある。系譜情報が存在する場合はその内容を,又は系譜情報が存在しない場合には存在しな
いということを報告しなければならない。
データ品質適用範囲で特定したデータ集合の中にある,より小さなグループのデータが,そのグループ
のデータ集合を除いた残りのデータ集合とは異なる系譜をもつことがある非定量的データ品質情報をより
完全にするために,データ集合の非定量的品質情報の一部として,データ品質適用範囲で特定したデータ
集合のより小さなグループのデータに対して異なる系譜を与えてもよい。
――――― [JIS X 7113 pdf 11] ―――――
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X 7113 : 2004 (ISO 19113 : 2002)
6.2.2 追加のデータ品質概観要素の作成 この規格で規定するデータ品質概観要素を用いて,一般的な非
定量的品質の領域を記述できない場合,新しいデータ品質概観要素を命名・定義してもよい。追加するデ
ータ品質概観要素の名称及び定義は,その要素の品質情報の一部として含めなければならない。
7. 品質情報の報告
7.1 定量的品質情報の報告
定量的品質情報は, ISO 19115に適合するメタデータとして報告しなけれ
ばならない。
より詳しく定量的品質情報を報告する場合には, ISO 19114の要件に適合する品質評価報告書を用い
て定量的品質情報を報告しなければならない。
7.2 非定量的品質情報の報告
非定量的品質情報は,ISO 19115に適合するメタデータとして報告しなけ
ればならない。
備考 非定量的品質情報は,ISO 19114の品質評価報告書では規定していない。
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X 7113 : 2004 (ISO 19113 : 2002)
附属書A(規定)抽象試験項目群
A.1 抽象試験項目群
A.1.1 一般 この附属書の試験種類はすべて“基本”試験とする。
A.1.2 試験項目識別子 : 構成要素試験
a) 試験目的 品質の記述において使用している品質の構成要素を保証することによって,適合性を判断
する。
b) 試験方法 品質の記述を調査し,定量的品質情報に規定されている(データ品質副要素及びデータ品
質副要素の記述子とともに)データ品質要素を使用していることを検証する。
品質の記述を調査し,非定量的品質情報に規定されている,データ品質概観要素を使用しているこ
とを検証する。
c) 参照 5.1
A.1.3 試験項目識別子 : 妥当性試験
a) 試験目的 品質の記述の妥当性を保証することによって,適合性を判断する。
b) 試験方法 品質の記述を調査し,そのデータ品質要素及びデータ品質副要素がこの規格に記載されて
いるものか,又はこの規格で明確に特定されない構成要素で定量的品質の側面を記述するために追加
されたものであるかを検証する。
品質の記述を調査し,定量的品質を記述するに当たって,この規格で特定したデータ品質副要素の
記述子を使用していることを検証する。
品質の記述を調査し,そのデータ品質概観要素がこの規定に記載されているか,又はこの規格で明
確に特定されていない非定量的品質の領域を記述するために追加されたものであるかを検証する。
c) 参照 5.2及び5.3
A.1.4 試験項目識別子 : 定量的品質適用可能性試験
a) 試験目的 定量的品質記述の適用可能性を保証することによって,適合性を判断する。
b) 試験方法 定量的品質に関連する製品仕様の記述を特定し,その記述を使用して適用可能なデータ品
質要素及びそのデータ品質副要素を特定する。データ集合に適用可能なすべてのデータ品質副要素を
特定がされ,かつ,品質の記述に使用されていることを保証するために,適用可能なデータ品質副要
素と品質の記述に使用されているデータ品質副要素とを比較する。
備考 定量的品質を記述するために,適用不可能なデータ品質副要素を追加で使用している場合,適
合性は妥当である。ただし,この適用不可能なデータ品質副要素は,その後の適合性試験の対
象にはできない。
c) 参照 6.1
A.1.5 試験項目識別子 : 非定量的品質適用性試験
a) 試験目的 非定量的品質記述の適用可能性を保証することによって,適合性を判断する。
b) 試験方法 適用可能なデータ品質概観要素が,非定量的品質の記述に使用されていることを検証する。
c) 参照 6.2
A.1.6 試験項目識別子 : 排他性試験
a) 試験目的 品質の記述における追加アイテムが排他的であり,追加アイテムについて十分な情報が提
供されていることを保証することによって,適合性を判断する。
――――― [JIS X 7113 pdf 13] ―――――
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X 7113 : 2004 (ISO 19113 : 2002)
b) 試験方法 各要素がこの規格で明確に記載・記述していない定量的品質の構成要素であることを保証
するため,追加されたすべてのデータ品質要素を調査する。
各副要素がこの規格で明確に記載・記述していない定量的品質の側面を取り扱っていることを保証
するために,追加されたすべてのデータ品質副要素を調査する。
各要素が,この規格で明確に記載・記述していない非定量的品質の領域を取り扱っていることを保
証するために,追加されたすべてのデータ品質概観要素を調査する。
追加されたアイテムの名称及び記述が,品質の記述に含まれていることを確認する。
c) 参照 6.1.3,6.1.5及び6.2.2
A.1.7 試験項目識別子 : データ品質副要素記述子の適正使用
a) 試験目的 データ品質副要素の記述子が,品質の記述において正しく使用されていることを検証する
ことによって,適合性を判断する。
b) 試験方法 データ品質副要素の記述子が使用規則に従っているか否かを判断するために,適用可能な
各データ品質副要素(追加したデータ品質副要素を含む)に関する品質情報をこの規格と比較する。
c) 参照 6.1.6
A.1.8 試験項目識別子 : メタデータによる品質情報の報告
a) 試験目的 品質の記述がメタデータとして報告されていることを検証することによって,適合性を判
断する。
b) 試験方法 定量的品質情報が,ISO 19115の要件に従ってメタデータとして報告されていることを検
証する。
非定量的品質情報が,ISO 19115の要件に従ってメタデータとして報告されていることを検証する。
c) 参照 7.
A.1.9 試験項目識別子 : 品質評価報告書による定量的品質情報の報告
a) 試験目的 品質の記述の定量的品質が品質評価報告書として報告されていることを検証することによ
って,適合性を判断する。
b) 試験方法 定量的品質情報が,ISO 19114の要件に従って品質評価報告書として報告されていること
を検証する。
c) 参照 7.1
――――― [JIS X 7113 pdf 14] ―――――
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X 7113 : 2004 (ISO 19113 : 2002)
附属書B(参考)データ品質の概念とその使用
序文 この附属書(参考)は,データ品質の概念とその使用について記述するものであり, 規定の一部
ではない。
B.1 背景 データ集合は,識別可能なデータの集まりとして定義される。これらのデータは,実世界の
実体を表し,空間,主題及び時間の側面をもつことによって特徴づけられる。実世界から論議領域に抽象
化する過程には,実世界の実体が潜在的にもつ無限の特性から,その実体を理解及び表現しやすくするこ
とを根拠として,位置,主題及び時間によって定義する望ましい形式にモデル化することがともなう。論
議領域は製品仕様によって記述し,それと照らし合わせてデータ集合(又はその一部)の品質内容を試験
する。
B.2 データ品質概念の目的 データ集合は一般的に,特定の応用分野のために作成されるのではなく,
想定する幾つかの応用分野のために作成される。そのため,データ集合の品質は,データ品質要素やデー
タ品質概観要素を知ることによってだけ評価することができる。データ品質要素は,作成されたデータ集
合と論議領域(製品仕様と一致する完全なデータ集合)との差異を評価する。データ品質概観要素は,概
略的で非定量的な情報を提供する。目的は,データ集合を作成した理由及びデータ集合の意図した用途に
関する情報を提供する。用法は,データ集合を使用してきた応用分野の種類に関する情報を提供する。系
譜は,データ集合の履歴を記述する。
データ品質の概念は,データ作成者及び使用者に重要な枠組みを提供する。データ作成者には,データ
集合を作成するために用いた写像が論議領域をどれだけ反映しているかを特定する手段を与える。データ
作成者は,データ集合がその製品仕様に示されている基準をどれだけに満たしているかという妥当性を検
証することができる。データ使用者には,応用分野の要件に合致するものとして特定された論議領域から
作成されたデータ集合を評価する方法が提供される。データ使用者は,データ集合が応用分野の要求を満
たすことができるかどうかを確認するために,品質を評価することができる(図B.1を参照)。
――――― [JIS X 7113 pdf 15] ―――――
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JIS X 7113:2004の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 19113:2002(IDT)
JIS X 7113:2004の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.240 : 情報技術(IT)の応用 > 35.240.70 : 自然科学へのITの応用
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