JIS X 9207:2012 画像技術における色管理―体系,プロファイル書式及びデータ構造―第1部:ICC.1:2010 | ページ 2

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X 9207 : 2012 (ISO 15076-1 : 2010)
新しい規定も存在する。参考情報は改訂し,明確化した。ICCは,この文書ICC.1:2010の自らの版の管理
を続行し,そこで拡張が行われた場合,この規格のそれに関する改定は,真剣に検討されることになる。
ISO/TC130は,この規格のICC版とISO版との間に重大な差異がないことを保証する活動を行う予定で
ある。
ICCのウェブサイト(www.color.org)は,この規格に関する補足的な情報,並びに開発者及び利用者に
対する付加的資料を提供している。そのウェブサイトは,ICCのメンバとなる方法に関する情報も提供し
ている。

0.3 色管理構造及びプロファイル結合空間(PCS)

  この規格で前提とする基本構造は,曖昧さがないように定められた基準色空間に基づいている。採用さ
れた色規定方法は,国際的に認められたCIEによって定義されたものであった。CIEのシステムは,ある
色刺激に対して,一組の三刺激値(CIEXYZ)を指定する。この三刺激値によって,利用者は定められた
観察環境下の典型的な観察者に対する色の見えが一致しているかどうかを決定することができる。すなわ
ち,ある標本のある規定された観察者の順応状態に対する色の見えをこれら三刺激値(又はそれらの定め
られた変換)によって定義することができる。色の見えは,色刺激の物理的性質と異なって,典型的な観
察者に対する単なる色の見え方であり,三刺激値を用いることでは十分には指定できない。
透過媒体又は反射媒体のCIEXYZ値は,標本の反射率又は透過率,それを観察するのに用いる測色光源
の相対分光分布,及び標準観察者の“感度”の積和から計算する。しかし,CIEは2種類の標準観測者,
(反射媒体について)2種類の測色幾何条件及び多くの測色光源を規定しているので,それぞれの特定の
応用に対して曖昧さのない色を規定するシステムとなるよう,これらの選択肢を制限する必要がある。ICC
はこの規格のために,ISO 13655に基づいて制限を定めた。その結果の色空間がPCSXYZ及びPCSLABで
ある。しかしながら,簡単なCIEのシステム(CIEXYZ又はそれから導かれるCIELAB)は,測定される
標本への(媒体の種類によって異なる)周囲の刺激又は照明の影響を取り入れることはできない。これら
は色の見えに影響し,PCS値だけが見えを定める訳ではない。この問題を克服するため,PCSは二通りに
使用される。第1は,観察者の仮定された色順応状態にだけ関係しており,PCS適用白色色度に色順応し
た実際の原稿及び再現物の色彩測定値を測色的表現様式にのっとって記述する。第2は,画像の色を特定
の観察条件の下で,標準の基準媒体上での測色値として記述するもので,知覚的表現様式,及び必要なら
ば彩度重視表現様式での色再現のために用いられる。すなわち,この場合,観察者の異なった順応状態に
対する補正及びその他の望ましい表現効果を取り込むことができるだけでなく,実際の色の数値化並びに
装置の輝度範囲及び色域と,知覚的表現様式の基準媒体の輝度範囲及び色域との間の差を調節することな
どを取り込むことができる。必要ならば,観察条件は,測色的表現様式で決定される見えが実現されるよ
うに指定することができる。
つまり,PCSは特定の観察者[CIE標準1931測色的観察者(しばしば2度視野の観察者といわれる。)]
に対して決定された,特定の測色光源の色度[D50の色度]に対するCIEXYZ値(又はCIELAB値)に基
づいている。反射媒体については,特定の測定幾何条件(0°/45°又は45°/0°)の下で測色される。測色
の手続は,透過媒体及び自己発光媒体についても同様に定められている。XYZからCIELABへの変換はは
っきりしているので,プロファイル作成者はPCSとしていずれの色空間を使用してもよく,色管理システ
ムはヘッダのタグからいずれが使われているかを知ることができる。
測色されたデータが,D50採用白色色度に対して得られたものでない測色的表現の場合には,プロファ
イル作成者は,そのデータをD50適用白色色度に対して得られたデータに補正することが求められる。そ
のため,この状況で使用される色順応を確認する手順が提供されている。知覚的表現様式に対して,観察

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条件及び基準媒体を,色表現及び(色域変換を含む)再表現のための明確な目標を提供するために規定す
る。これ以降の段落では,知覚的表現様式が考慮されているときには,参照される基準色空間が,観察条
件及び基準媒体を含んでいるようにみなす。知覚的表現様式のためには,プロファイル作成者は,モニタ
及び透過媒体のために使われた(暗黒の周囲のような)観察条件が,反射媒体に対しての通常の条件と異
なった場合,見えに対する影響の全ての補正の責任を負うこと,及び実際の媒体と基準媒体との差に責任
を負うことが求められる。
図1は,基準色空間が,異なる装置又は同じ装置の異なる運用形態で使用される色数値化の差異の間の
変換のための共通のインタフェースを提供するためにどのように使用できるかを示す。基準色空間がない
場合,全ての装置形態の組合せごとに別々の変換が必要とされる。もし,あるシステムにおいてn個の装
置形態が使用でき,そして,全ての装置形態間に色変換を提供する必要があるならば,n2個の変換を定め
る必要があり,新しい装置が加わるたびにn個の新しい変換を定める必要がある。新しいプリンタ装置形
態は,ただ一つの新しい紙の種類が追加されただけかもしれないので,これは実用的な解決法ではない。
基準色空間を使うことによって,ただn個の変換を定めればよく,新しい装置が加わるときにもただ一つ
の新しい変換を定めればよい。必要とされるいかなる装置間の変換も,入力側及び出力側のプロファイル
を基準色空間をインタフェースとして接続することによって作成できるからである。
画像をPCSXYZ又はPCSLABで直接数値化することもできようが,それは一般的ではなかろう。種々
の必要性に応えるために,公開されたデータ交換のための多くの色の数値化が,これまでに標準化されて
きた。利用の場面に応じて,異なったビット長,画像状態,基準媒体及び色域が必要とされる。装置もそ
れぞれ異なった特性をもち,その結果独自の数値化が存在している。基幹の装置に対する既定の数値化法
がデータ交換に利用されているような(sRGB数値化のような)まれな場合を除き,システムの色の数値
化法を制限するのは実用的でも生産的でもない。
正確を期すためには,通常,色の数値化とPCSとの間の変換は,高精度に定めることが望ましい。もし
も,この色データの数値化とPCSとの間の変換が画像ファイルとともに提供されるならば,画像が再現さ
れるときにはその変換を利用できる。画像再現を要求する二つの装置のプロファイルを結合すると,図1
に示したようなインタフェースとして共通のPCSを使うことによって,適切な色再現が最小の精度低下で
保証される。色データの数値化とPCSとの変換が全ての応用プログラムで解釈できるためには,その変換
は開かれた仕様で定められていることが重要である。この規格で規定されたプロファイル書式は,その仕
様を提供する。

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RGB
プリンタ
ディジタル LCD
カメラ モニタ
T
T T
基準色空間 T 印刷
T T
T
CMYK
スキャナ
プリンタ
CRT
モニタ
凡例 : Tは色管理変換を示す。
図1−基準色空間の利用

0.4 表現様式

  一般に,実装置の色域は,程度の差こそあれ,互いに一致しないし,知覚的表現様式の基準媒体のそれ
とも合わないであろう。この不整合によって,及び異なる応用の必要性によって,四つの表現様式(色の
表現スタイル)がこの規格で定義される。これらの各々は,異なる色再現目標を代表している。測色的表
現様式は,測定値がPCS適用白色の色度に対して相対的に得られないときには,色順応に対する補正を行
い,測定された測色値を直接演算する。他の表現様式(知覚的及び彩度重視)は,装置,媒体及び観察条
件の間のどんな差をも考慮するために,必要なように調整された測色値を演算する。
二つの測色的な表現様式を,この規格の中で規定する。このうちの一つが,完全に構造化された形でプ
ロファイルの中に包含される。この中に含まれる媒体相対測色表現様式は,媒体に相対的な測色法に基づ
く。この測色値は,反射,透過,及び自発光媒体に対しては,印刷されていない媒体の白色点に対して相
対的に正規化される。また,色の数値化及び取込みの場合には,知覚される最高の明るさに対応する色の
数値化の値に対して相対的に正規化される。このように,媒体の白は,PCS CIELAB値として(100,0,0)
をもつことになる。媒体相対測色表現様式が使用されるときは,ハイライトでのクリップが発生しないこ
とを保証する。媒体相対測色法の使用は,原稿の色と再現媒体の色とが違っていたとしても,媒体の白を
維持できる間は,ハイライトのディテイルを維持する色再現を定義することを可能にする。しかしながら,
入力側の媒体白色点と出力側の媒体白色点とが同じでないときには,この表現様式は再現において全ての
色に少しの変化をもたらす。
PCS適用白色は,CIE測色光源D50の分光強度分布と一致する光源で照明された完全拡散反射板の放射
輝度(radiance)として定義される。ICCプロファイルは,PCS適用白色の色度に相対的に順応する媒体白
色点の値を含む。ICC絶対測色表現様式に対しては,全ての測色値がPCS適用白色の三刺激値に対して相
対的に再計算される。入力側の観察条件と出力側の観察条件とが同じで,正確な色の一致が(入力媒体色
を含む)色域内の全ての色に対して必要とされるときには,ICC絶対測色表現様式の使用が望ましい。こ

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の表現様式は,他の状況でも有用であろう。
知覚的表現様式及び彩度重視表現様式の色表現は,提供者ごとに特有である。前者は,自然画の一般的
な再現に有用であり,典型的には,ある媒体の濃度範囲を他のそれに割り付ける階調尺度の調整,並びに
色域の不整合の処理に伴う色域の整形及び変換を含む。後者は,チャート又は図表のような物を含む画像
に対して歴史的に有用であり,通常,純色の色彩の鮮やかさを保存するために,色相の保存を犠牲にする
ような妥協を含む。彩度重視表現様式は,測色的な特性情報をもつ必要がなく,また,知覚的表現様式の
基準媒体を使用する必要もない。このため,この表現様式は,個別のシステムにおいて,PCS内に表現さ
れた独自の基準媒体へ,又は独自の基準媒体からの色の表現及び再表現の変換を提供する唯一の選択肢で
ある。彩度重視表現様式を使用するときのより広い互換性のために,知覚的表現様式の基準媒体が使用可
能であり,その使用法が示される。
知覚的変換に対しては,色の表現様式を最適化するために,色表現変換のための現実的な目標を提供す
る必要がある。この理由のために,知覚的表現様式にだけ適用する基準媒体及び基準観察条件を定義する。
基準媒体は,中性(分光的に平たんな)反射率89 %をもつ白及び濃度範囲2.459 3をもつ用紙上の仮想的
プリントとして定義する。基準観察条件は,ISO 3664が規定するP2条件,すなわち反射媒体を観察する
ための500 lxのD50測色光源である。20 %反射率の中性色で囲むことを仮定している。基準媒体の色域は
反射プリントのそれとして定性的に規定されている。そして,PCSで使用されるいかなる色域も知覚的基
準媒体の規定された濃度範囲と一致する必要がある。ISO 12640-3で規定された基準色域は,改良された
相互運用性のために,より明示的な目標色域として使用することを推奨する。プロファイル作成者は,PCS
への知覚的表現様式の色の表現及び再表現の目標として,この色域を考慮することが望ましい。同様に,
PCSから知覚的表現様式の色再表現は,出力側媒体への色再表現のための始まりの色域として,この色域
を想定することが必要である。しかしながら,この色域の使用が示されるときでも,知覚的表現様式変換
は目で見た最良の効果を生成するように設計されることが必要であり,その結果,PCSのこの色域に正確
に整合しなくてもよい。
知覚的表現様式において,現実的な黒色点をもつ基準媒体の選択は,色表現及び色再表現が必要なとき
の,明確な目標を提供する。(例えば,スライドフィルム画像又は広輝度範囲の光景の測色値のような)反
射プリントよりも大きな輝度範囲をもつ入力は,その明部及び暗部が基準媒体の濃度範囲に滑らかに圧縮
される。この場合の圧縮はこれらの範囲を,広い濃度範囲の媒体に出力するときには,微細な階調を甚だ
しく失うことなく,再び伸張できるようにすることができるものである。同様に,制限された濃度範囲を
もつ原稿媒体からの画像は,後続の再現過程でより良い品質を生成するために,基準媒体の拡張された濃
度範囲に色表現することができる。プロファイル中の双方向の対となる変換(例えば,各々の表現様式に
対するデータからPCSへ,及びPCSからデータへ)は,異なる再現媒体に対して,最適に再現されるよ
うに,前に行われたPCSからデータへの色再表現を元どおりにするために使用することができる。
プロファイルは,一般に,異なる表現様式に対し異なる変換を提供する。表現様式が選択されたときに
は,対応する変換が色管理システムによって選択される。表現様式の選択は,意図される用途に強く依存
する。一般に,知覚的表現様式は,自然画像の表現に対して,心地よく美的に類似しているが厳密には一
致してはいない再現を,異なる媒体上に再現するために,最も適切である。ICC絶対測色表現様式は,あ
る装置上で得られた色再現が他の装置上でシミュレートされる色校正環境に対して,最も適している。媒
体相対測色表現様式は,入力側の媒体白点から出力側の媒体白点への変換が必要だが,色域全体の変換で
はないときに,適切である。
追加の情報を必要とする事柄に対しては,前述した多数の問題の拡張された議論が,附属書Dで与えら

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れる。

0.5 カラープロファイル

  カラープロファイルは,装置の数値化を含む異なる色の数値化間の色データを変換するために必要な情
報を,色管理システムに提供する。この規格は,色に関する装置を三つの広い分類(すなわち,入力装置,
表示装置及び出力装置)に分ける。各々の装置分類に対しては,色の数値化間の変換を実行する一連の基
本的な計算モデルが記述される。図2及び図3は,これらのモデルの例を示す。これらの基本モデルの各々
は,メモリ使用量,画質及び性能に関して種々の解決法を提供する。行列階調再現曲線(TRC)モデルは,
8.3.3及び8.3.4で,lutAToBType及びlutBToATypeは10.10及び10.11で,multiProcessElementsTypeは10.14
で詳しく説明する。これらのモデルを実装するために必要なパラメタデータは,箇条10の適切なタグ型記
述の中に記述する。この必要なデータは,色管理の枠組みの既定の色管理モジュール(CMM)が色数値化
間の色情報を変換するための情報を提供する。これらの構成要素を使用する代表的な構造を,図4に示す。
注記 装置空間が色に対し4成分以上をもつ場合,図2 d),2 e),2 f),3 d),3 e),及び3 f)に示され
たモデルだけが,使用できる。

――――― [JIS X 9207 pdf 10] ―――――

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JIS X 9207:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 15076-1:2010(IDT)

JIS X 9207:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 9207:2012の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISX0304:2011
国名コード
JISX0304:2021
国名コード