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Z 0170 : 1998 (ISO 10531 : 1992)
7.3.1.1 この試験は,ユニットロードが繰返しの側面圧縮に耐えるかどうかの能力を評価するために行う。
7.3.1.2 5.3に規定するリフトトラックを使用する。もし,ユニットロードが通常2段積みされるなら,
クランプする前に供試ユニットロード上に等価な2段目の積荷を置く。
7.3.1.3 5.3に示す装置をクランプ可能な位置に置き,加わった全体の力を測定する準備を行う。利用可
能な全クランプ設定におけるプラテン間のクランプ力及び油圧を測定する。
図3 傾斜衝撃試験
7.3.2 手順
7.3.2.1 現在行っている又は予期される方法によってユニットロードをクランプする。最も低いクランプ
力から始め,内容品(製品)に損傷を与えずに積荷を十分搬送できるまで,クランプ力を増加させる。次
のハンドリングのために,より高いクランプ力でユニットロードをクランプする。
7.3.2.2 附属書AのA.2で規定したのと同様の試験条件下で,附属書AのA.1に示す試験路上において
ユニットロードをクランプしてリフトし,搬送する。
7.3.2.3 もし,ユニットロードが通常両方向からクランプされるなら,各方向からクランプする確率に基
づき試験を分けて行う。
7.3.2.4 試験は,あらかじめ定めたハンドリング回数又は破損を生じるまで繰り返す。
7.4 プッシュ/プルハンドリング試験
7.4.1 総則
7.4.1.1 この試験は,プッシュ/プル装置付きのリフトトラックを使用し,ユニットロードが繰返しのハ
ンドリングに耐えるかどうかの能力を評価するために行う。
7.4.1.2 5.4に規定するリフトトラックを使用する。もし,ユニットロードが通常2段積みされるなら,
試験前に供試ユニットロード上に等価な2段目の積荷を置く。
――――― [JIS Z 0170 pdf 6] ―――――
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Z 0170 : 1998 (ISO 10531 : 1992)
7.4.2 手順
7.4.2.1 附属書AのA.2で規定したのと同様の試験条件下で,附属書AのA.1に示す試験路上において
ユニットロードをピックアップしてリフトし,搬送する。
7.4.2.2 もし,ユニットロードが通常両方向からピックアップされるなら,各方向からピックアップする
確率に基づき試験を分けて行う。
7.4.2.3 試験は,あらかじめ定めたハンドリング回数又は破損を生じるまで繰り返す。
7.5 破損検査 7.2の各試験並びに7.3又は7.4の各ハンドリングサイクル(ピックアップ/搬送/取卸
し)後に,破損の有無をみるためにユニットロードを検査する。
破損とは,次のいずれかに定義付けられる。
a) それ以上の流通,保管又はハンドリングを受けると製品が無価値となるような包装の損傷。
b) ユニットロードの安定性が,それ以上のハンドリングによって危険で不安定な程度に低下した状態。
8. 試験報告 試験報告には,次の事項を記載する。
a) 日本工業規格(日本産業規格)の番号及び/又は国際規格の番号
b) 供試ユニットロード数
c) ユニット化技術,JIS Z 0161に基づく寸法,ユニットロードの構造及び材料仕様を含むすべての事項
d) 内容品の記述。シミュレートした又はダミーの内容品かどうか,その場合,積荷設計のすべての事項
e) ユニットロードの総質量及び内容品の正味質量
f) 試験時における試験区域の温度及び相対湿度
g) 使用した試験方法
h) 試験方法の変更
i) 正確な判定の助けとなる観察結果の記録
j) 試験の日付
k) 検査人の署名
――――― [JIS Z 0170 pdf 7] ―――――
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Z 0170 : 1998 (ISO 10531 : 1992)
附属書A(参考) リフトトラックによるハンドリング試験
A.1 試験路
A.1.1 試験路は,標準的な “L” 形の試験コースを平らな堅い表面上に設け,90°の曲がり角のある33.5m
幅の通路に,適切な加速/減速区域及び観測点 (OP1OP5) をつくる(附属書A図1参照)。
A.1.2 使用者によって定めたオプションの障害物を試験コース上に置いてもよい。道路面と同一高さの鉄
道レール,傾斜路,格子路などのような障害物を直角に,又は傾斜路以外では斜めに交差させるのがよい。
参考 JIS Z 0650(ユニットロードシステム通則)では,直線路に高さ2cm, 幅12cmの突起を設け,
これを乗り越すこととしている。
A.2 試験条件
A.2.1 リフトトラックの速度は,障害物の有無にかかわらず試験区域を通して,1.5±0.3m/sの一定した“歩
行”速度とするとよい。
A.2.2 曲がり角でのリフトトラックの最大速度は,1m/sとするとよい。
A.2.3 非常停止試験の際は,減速ゾーンで最低2m/s2の減速度とするとよい。
A.2.4 供試ユニットロードは,ハンドリング(ピックアップ/搬送/取卸し)の各サイクルごとに検査す
るとよい。
附属書A図1 試験路の例
――――― [JIS Z 0170 pdf 8] ―――――
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Z 0170 : 1998 (ISO 10531 : 1992)
a) 本委員会
原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 北 澤 博 長野大学
(副委員長) 並 木 浩 株式会社日立東サービスエンジニアリング
阿 部 要 社団法人日本包装技術協会
大 野 武 男 西川産業株式会社
石 黒 高 行 星和工業株式会社
板 垣 守 彦 社団法人全国通運連盟
稲 束 原 樹 社団法人日本ロジスティクスシステム協会
大 沼 広 洲 社団法人全日本トラック協会
小野寺 順 治 社団法人日本コンテナ協会
金 子 昌 雄 社団法人日本ダイカスト協会
亀 山 辰 夫 日本製紙株式会社
菊 地 照 雄 日本チェーンストア協会
北 野 松 司 社団法人日本冷蔵倉庫協会
香 西 敏 住友電気工業株式会社
鈴 木 伸 之 株式会社三越
設 楽 邦 夫 社団法人日本港運協会
篠 塚 元 男 株式会社ロジスティクス総合研究所
嶋 田 健 社団法人日本自動車工業会
清 水 俊 吉 株式会社麻友
菅 野 康 史 株式会社イトーキ
高 森 秀 夫 日本包装学会
西 重 樹 日本貨物鉄道株式会社
沼 本 康 明 株式会社NEC総研
野 田 淳 社団法人日本倉庫協会
野 田 洋 史 旭化成工業株式会社
長谷川 英 雄 日本内航海運組合総連合会
濱 本 哲 司 社団法人日本パレット協会
甲 田 友 彦 松下電器産業株式会社
比田井 猛 株式会社村田製作所
深 田 陸 雄 財団法人流通システム開発センター
藤 咲 浩 二 社団法人日本産業機械工業会
三 木 良 治 社団法人日本情報処理開発協会
山 越 完 吾 物流総合研究所
吉 崎 昌 史 住友化学工業株式会社
横 山 輝 夫 石川島播磨重工業株式会社
(事務局) 沖 田 宏 之 社団法人日本産業機械工業会
石郷岡 忠 鋪 社団法人日本産業機械工業会
――――― [JIS Z 0170 pdf 9] ―――――
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Z 0170 : 1998 (ISO 10531 : 1992)
b) 第1分科会
第1分科会
氏名 所属
(分科会長) 高 森 秀 夫 日本包装学会
瀧 川 長 次 東芝物流株式会社
阿 部 要 社団法人日本包装技術協会
有 村 政 美 株式会社ダイエー
岩 橋 俊 彦 社団法人日本産業車両協会
大久保 喜 市 合同酒精株式会社
川 島 益 文 日本フルハーフ株式会社
篠 塚 元 雄 株式会社ロジスティクス総合研究所
瀬 川 光 蔵 日本通運株式会社
難 波 基 光 社団法人鉄道貨物協会
西 重 樹 日本貨物鉄道株式会社
濱 本 哲 司 社団法人日本パレット協会
黒 沢 康 雄 財団法人流通システム開発センター
小野寺 順 治 社団法人日本コンテナ協会
横 山 輝 夫 石川島播磨重工業株式会社
(事務局) 沖 田 宏 之 社団法人日本産業機械工業会
石郷岡 忠 鋪 社団法人日本産業機械工業会
JIS Z 0170:1998の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 10531:1992(IDT)
JIS Z 0170:1998の国際規格 ICS 分類一覧
- 55 : 包装及び物流 > 55.180 : 貨物の配送 > 55.180.40 : 完全,充てん包装貨物
JIS Z 0170:1998の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ0161:2015
- ユニットロード寸法
- JISZ0200:2013
- 包装貨物―性能試験方法一般通則
- JISZ0205:1998
- 包装貨物―水平衝撃試験方法
- JISZ0212:1998
- 包装貨物及び容器―圧縮試験方法
- JISZ0232:2020
- 包装貨物―振動試験方法