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Z 0310 : 2016
for the grading of surface profile of abrasive blast-cleaned steel−Comparator procedure,ISO 8503-3,
Preparation of steel substrates before application of paints and related products−Surface roughness
characteristics of blast-cleaned steel substrates−Part 3: Method for the calibration of ISO surface
profile comparators and for the determination of surface profile−Focusing microscope procedure及
びISO 8503-4,Preparation of steel substrates before application of paints and related products−
Surface roughness characteristics of blast-cleaned steel substrates−Part 4: Method for the calibration
of ISO surface profile comparators and for the determination of surface profile−Stylus instrument
procedure(全体評価 : MOD)
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 0103によるほか,次による。
3.1
関連製品
鋼材の防せい防食を目的とする被覆のうち,有機ライニング,金属の溶射,セラミックの溶射などの初
層の被覆材料が,液状,溶融状態,ペースト状などのときに鋼材に接するもので,鋼材表面が清浄化され,
粗面化されていることが必要なもの。
3.2
素地調整
鋼材の表面に防食を目的とする被覆が良好に付着するように鋼材表面のミルスケール,さびなどの付着
に有害な物質を除去し,かつ,表面に適切な粗さを与える処理。
3.3
ブラスト処理(abrasive blast-cleaning)
処理する鋼材表面に研削材を大きな運動エネルギーを与えて衝突させ,鋼材表面を細かく切削及び打撃
することによって,鋼材表面の酸化物又は付着物を除去して鋼材表面を清浄化及び粗面化する方法。
3.4
手工具仕上げ(hand-tool cleaning)
動力の助けなしに,手工具を用いて鋼材素地を処理する方法。
3.5
動力工具仕上げ(power-tool cleaning)
動力を使用した手工具を用い,鋼材素地を処理する方法。ただし,ブラスト処理を除く。
3.6
研削材(blast-cleaning abrasive)
ブラスト処理に使用し,鋼材表面を細かく切削及び打撃する効果をもっている固体の粒子。
3.7
グリット(grit)
使用前の状態で,りょう(稜)角をもつ角ばった形状であり,かつ,丸い部分がその形状の1/2未満の
粒子。
3.8
ショット(shot)
使用前の状態で,りょう(稜)角,破砕面又は他の鋭い表面欠陥がなく,直径が短径の2倍以内の球形
――――― [JIS Z 0310 pdf 6] ―――――
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粒子。
3.9
さび度
鋼材表面を処理する前のミルスケールの付着又はさびの発生程度。さび度はADの4段階で示される。
さび度の評価はJIS Z 0313による。
3.10
清浄度
鋼材表面を処理した後の,被覆の付着を阻害するミルスケール及びさび,並びに塩類,油分などの汚れ
の除去程度。
3.11
除せい(錆)度
清浄度の中で,ミルスケール及びさびの除去程度。除せい度はSa 13の4段階で示す。除せい度の評
価はJIS Z 0313による。
3.12
表面粗さ
除せい度がSa 2以上に仕上げられたブラスト処理表面の粗さ。
4 ブラスト処理方法の種類
ブラスト処理方法の種類は,表1による。
表1−ブラスト処理方法の種類
分類 ブラスト処理方法の種類 記号
乾式 遠心式ブラスト DC
エアーブラスト DA
バキュームブラスト DV
湿式 モイスチュアブラスト MA
湿式エアーブラスト WF
スラリーブラスト WS
ウォータージェットブラスト WJ
5 ブラスト処理方法の原理
5.1 乾式ブラスト処理方法
5.1.1 遠心式ブラスト方法
5.1.1.1 原理
遠心式ブラスト方法は,回転しているホイールに研削材を供給し,遠心力によって被ブラスト処理面に
均一に高速で掃射し,ブラスト処理を行う方法である。
5.1.1.2 処理対象物及び処理効果
遠心式ブラスト方法は,研削材の投射方向に対し当たりやすい平板,H鋼などの被ブラスト処理面をも
つ場合などの連続運転に適している。全てのさび度に対して,除せい度Sa 3を得ることが可能である。
5.1.1.3 留意及び限定事項
多くの遠心式ブラスト装置は,固定設置型であり,研削材は,装置内で繰り返し循環使用する。ブラス
――――― [JIS Z 0310 pdf 7] ―――――
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ト処理される鋼材は,装置内に送り込まれ通過するか,又は回転しながら送り出されていく。移動型は,
被ブラスト処理面上に障害物がなく,装置が移動するのに問題がない場合に有効である。
注記 遠心式ブラスト装置は,投射の条件変更が難しいため,形状が同一な鋼材で流し処理が可能な
もの及び同一条件でのブラスト処理が可能なものに限定される。遠心式ブラスト方法では鋼材
表面の塩類,油分などの汚染物質の除去はできない。均一な表面の粗さが必要な金属,セラミ
ックなどの溶射には適さない。
5.1.2 エアーブラスト方法
5.1.2.1 原理
エアーブラスト方法は,研削材をエアー流の中に供給し,エアーと研削材との混合流体を最終的にノズ
ルで加速させ,高速で噴射し,表面に研削材を衝突させることによってブラスト処理する方法である。
注記 エアーブラスト装置には,JIS H 8200に規定される2種類の方式,すなわち,研削材が加圧さ
れた圧力容器からエアー流に供給される加圧式ブラスト装置(JIS H 8200の2025)と,加圧さ
れていない容器から吸引力によってエアー流に引き込まれる吸引式ブラスト装置(JIS H 8200
の2024)とがある。
5.1.2.2 処理対象物及び処理効果
大きな構造物を含む,全ての形状に対してのブラスト処理に対応できる。また,様々な処理前のさびの
状態に対しても対応できる。また,屋内で使う場合,装置を自動化することによって連続処理及び1個単
位処理の両方のブラスト処理にも対応できる。遠心式ブラスト装置では対応できない複雑な形状に対して
も,このブラスト処理方法は対応できる。この方法は,工場内自動ブラスト処理装置での処理,ブラスト
ルーム内での処理,屋外での現場処理などのあらゆる作業環境に対応する。全てのさび度に対して除せい
度Sa 3の処理を達成できる。
5.1.2.3 留意及び限定事項
粉じん(塵)が発生するため,環境に対する許容範囲を超える場合は,粉じん(塵)が拡散しないよう
にし,集じん(塵)機などの設備を設けなければならない。一般的には,鋼材表面の塩類,油分などの汚
染物質は,エアーブラスト方法で除去できない。
5.1.3 バキュームブラスト方法
5.1.3.1 原理
バキュームブラスト方法の原理は,エアーブラスト方法とほぼ同じである。ただし,ブラストノズルが
内蔵され研削材を真空回収するホースが接続されたバキュームヘッドを使って,処理対象物表面に押し当
て,その中でブラスト処理を行い,使用する研削材及び離物の回収を同時に行うという点が,エアーブ
ラスト方法とは異なる。
注記 バキュームヘッドにノズルから加速し噴射された圧縮空気と研削材との混合流体のブラストの
勢いをブラスト処理面及びバキュームヘッド内で減少させ,吸い込む原理である。バキューム
ヘッドの周囲には,研削材飛散防止及び負圧の調整目的でブラシが装着されている。
5.1.3.2 処理対象物及び処理効果
バキュームヘッドが適切に鋼材表面に押し当てられている状態の場合,他のブラスト処理方法で対応で
きないような粉じん(塵)及び研削材を含む粒子の拡散を抑えながら同時に回収できるため,作業環境の
粉じん(塵)濃度を低く抑えるのに適している。この方法は,少量の粉じん(塵)しか出さないためブラ
スト作業環境は良い状態であり,除せい度Sa 21/2を得ることが可能である。
注記 ブラスト時間を更に延長することによって,除せい度Sa 3を得ることが可能である。
――――― [JIS Z 0310 pdf 8] ―――――
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5.1.3.3 留意及び限定事項
バキュームブラスト方法に用いる装置には,エアーブラスト方法の装置に加えて研削材を同時に吸引回
収する装置が必要である。研削材を回収,選別及び再使用することができるため,鉄系研削材なども屋外
ブラスト現場で使用できるが,研削材自体の化学系汚染に留意しなければならない。
注記 バキュームブラスト方法は,他のブラスト処理方法に比べて処理に時間がかかる。また,バキ
ュームブラスト方法では鋼材表面の塩類及び油分は除去できないため,さび度がかなり進んで
いるさび度D鋼に対する場合,又は処理面上に突起などの障害物がある場合は,向かない。
5.2 湿式ブラスト処理方法
5.2.1 モイスチュアブラスト方法
5.2.1.1 原理
モイスチュアブラスト方法の原理は,エアーブラスト方法とほぼ同じである。ただし,ブラストノズル
より上流からエアーブラスト流に非常に少量の水をエアーブラスト流より高い圧力で加圧注入して,水霧
状態でエアーブラストする点は,エアーブラスト方法とは異なる。この方法によって,50 μm未満の粉じ
ん(塵)などが抑えられブラスト処理ができる。また,水の吐出量が少なく制御できるため,通常1525
リットル/時間の水吐出に抑えることができる。
注記 金属,セラミックなどの溶射においては,表面が乾燥していること及び汚染物質がないことが
必要なため,モイスチュアブラスト方法は適さない。
5.2.1.2 処理対象物及び処理効果
粉じん(塵)の発生量に応じて,水の注入量を制御することが可能である。この方法は,現場でのブラ
スト処理における粉じん(塵)及び大量に廃棄される水の発生を抑えることができる。ノズルから液体が
垂れないように水の注入量を調整し,粉じん(塵)と水とを結合させる。粉じん(塵)と水とが結合して
いない場合,各研削材の粒子が水の被膜に包まれ,水被膜によって研削材が粉砕したときに粉じん(塵)
が発生するのを阻害する。全てのさび度に対して除せい度Sa 3の処理を達成できる。
5.2.1.3 留意及び限定事項
水の中に腐食抑制剤を入れて使用する場合,廃棄物処理としてその地域の環境に対する法律に従い処理
しなければならない。この方法は,エアーブラスト方法と異なり処理直後は,処理面に湿気がある。周囲
の状況によるが,処理面に付着した水が消えるまでには数分かかるため,戻りさびが発生した箇所にはそ
れに対応した工程が必要である。研削材は,一般的には非金属系研削材を使う。
5.2.2 湿式エアーブラスト方法
5.2.2.1 原理
湿式エアーブラスト方法の原理は,エアーブラスト方法とほぼ同じである。ただし,ブラストノズル先
端出口側又はブラストノズル中間からブラスト流に水を吸引させ,研削材,エアー及び水の混合流体にし
てブラスト処理する点は,エアーブラスト方法とは異なる。
注記 モイスチュアブラスト方法との違いは,水をエアーブラスト流の圧力よりも低い圧力で供給し
吸引させる方法であることである。そのため,使用する水の量も多い。金属,セラミックなど
の溶射においては,表面が乾燥し汚染物質がないことが必要なため,湿式エアーブラスト方法
は適さない。
5.2.2.2 処理対象物及び処理効果
大きな構造物を含む,全ての形状に対してのブラスト処理に対応できる。特に,孔食による穴,化学的
汚染物の付着した鋼板,水が残っていても問題とならない処理面などに適している。ブラスト処理中に,
――――― [JIS Z 0310 pdf 9] ―――――
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研削材,エアー,水の混合比などを変え,選択的にブラスト処理を行うことが可能である。全てのさび度
に対して除せい度Sa 3の処理を達成できる。この方法は,水溶性の汚染物除去,粉じん(塵)の発生を抑
制するのに向いている。ブラストノズルの出口後の下流から水を加えるため,化学的汚染物除去に対して
の効果は劣る。
5.2.2.3 留意及び限定事項
水の中に腐食抑制剤を入れて使用する場合,廃棄物処理としてその地域の環境に対する法律に従い処理
しなければならない。この方法でブラスト処理された表面は,研削材,水,離物の混ざった泥状の物で
覆われており,作業者の目視検査上の妨げになる。戻りさびが発生した箇所にはそれに対応した工程が必
要である。研削材は,一般的には非金属系研削材を使う。
5.2.3 スラリーブラスト方法
5.2.3.1 原理
スラリーと呼ばれる水などの液体に細かい研削材をあらかじめ混合したものを,ポンプ及び圧縮空気に
よって加圧し,ブラスト処理を行う方法。
5.2.3.2 処理対象物及び処理効果
微細で均一な表面粗さを得るのに向いているため,工場内で箱型装置での小物部品の処理などに多く採
用されている。塩類などの水溶性汚染物質を低減することができる。
注記 スラリーブラスト装置によっては,屋外現場の湿式ブラスト処理及び乾式ブラスト処理の両方
が切換えできるものがある。ただし,日本国内において乾式エアーブラスト装置として使用す
る場合は,労働安全衛生法の第二種圧力容器の検査の確認が必要である。金属,セラミックな
どの溶射においては,表面が乾燥し汚染物質がないことが必要なため,スラリーブラスト方法
は適さない。
5.2.3.3 留意及び限定事項
水の中に腐食抑制剤を入れて使用する場合,廃棄物処理としてその地域の環境に対する法律に従い,処
理しなければならない。研削材は,一般的には非金属系研削材を使う。
5.2.4 ウォータージェットブラスト方法
5.2.4.1 原理
研削材は乾燥状態又は,液体と研削材との混合物の湿潤状態のものを,高圧に加圧された液体の流れに
先端ノズル又はノズル近傍で合流させ,ブラスト処理を行う方法。液体は水を加圧した高圧水が一般的で
研削材を加える量は湿式エアーブラストよりも少ない量とする。
注記 装置によって研削材が乾燥状態,湿潤状態のいずれでも使用できるような様々な種類のウォー
タージェットブラスト装置がある。金属,セラミックなどの溶射においては,表面が乾燥し汚
染物質がないことが必要なため,ウォータージェットブラスト方法は適さない。
5.2.4.2 処理対象物及び処理効果
大きな構造物を含む,全ての形状に対してのブラスト処理に対応できる。特に,孔食による穴,化学的
汚染物の付着した鋼板,水が残っていても問題とならない処理面などに適している。さび度A,B及びC
に対して除せい度Sa 3の処理を達成できる。さび度Dに対してはSa 21/2を得ることができる。水溶性の
汚染物質の除去には効果がある。
警告 湿式エアーブラストのように簡単な操作でブラスト処理ができるものでなく,高圧水の扱いに
は,危険が伴い安全対策などの注意を要する方法である。
――――― [JIS Z 0310 pdf 10] ―――――
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JIS Z 0310:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8504-1:2000(MOD)
- ISO 8504-2:2000(MOD)
JIS Z 0310:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.220 : 表面処理及び被覆加工 > 25.220.10 : 下地ごしらえ
JIS Z 0310:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ0103:1996
- 防せい防食用語
- JISZ0311:2004
- ブラスト処理用金属系研削材
- JISZ0312:2016
- ブラスト処理用非金属系研削材
- JISZ0313:2004
- 素地調整用ブラスト処理面の試験及び評価方法