JIS Z 2300:2009 非破壊試験用語

JIS Z 2300:2009 規格概要

この規格 Z2300は、工業分野において用いる非破壊試験に関する主な用語と,その定義について規定。

JISZ2300 規格全文情報

規格番号
JIS Z2300 
規格名称
非破壊試験用語
規格名称英語訳
Terms and definitions of nondestructive testing
制定年月日
1991年3月1日
最新改正日
2014年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

01.040.19, 19.100
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
非破壊検査 2020
改訂:履歴
1991-03-01 制定日, 1996-05-01 確認日, 2001-12-20 確認日, 2003-11-20 改正日, 2008-10-01 確認日, 2009-10-20 改正日, 2014-10-20 確認
ページ
JIS Z 2300:2009 PDF [89]
                                                                                   Z 2300 : 2009

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 分類・・・・[1]
  •  2.1 試験方法・・・・[1]
  •  2.2 内容分類・・・・[1]
  •  3 一般事項・・・・[2]
  •  3.1 番号の付け方・・・・[2]
  •  3.2 用語の順序・・・・[2]
  •  3.3 括弧の使い方・・・・[2]
  •  3.4 対応英語・・・・[2]
  •  4 用語及び定義・・・・[3]
  •  (0) 共通及び一般・・・・[3]
  •  (1) 放射線透過試験・・・・[16]
  •  (2) 超音波探傷試験・・・・[31]
  •  (3) アコースティック・エミッション・・・・[51]
  •  (4) 磁粉探傷試験・・・・[57]
  •  (5) 浸透探傷試験・・・・[62]
  •  (6) 渦電流探傷試験・・・・[64]
  •  (7) 漏れ(リーク)試験・・・・[67]
  •  (8) ひずみ測定・・・・[74]
  •  (9) 目視試験・・・・[83]
  •  (10) 赤外線サーモグラフィ・・・・[84]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS Z 2300 pdf 1] ―――――

Z 2300 : 2009

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本非破
壊検査協会(JSNDI)及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべ
きとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS Z 2300:2003は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許
権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確認について,責
任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS Z 2300 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                          JIS
Z 2300 : 2009

非破壊試験用語

Terms and definitions of nondestructive testing

序文

  JIS Z 2300は,1991年に制定され,その後試験方法ごとに国際規格及び国内規格に対応させて改正が行
われてきた。今回,最新の技術動向,試験方法ごとに関連する国際規格及び国内規格の改正状況などを考
慮に入れて改正を行った。
なお,このように,一般的な非破壊試験用語をまとめて規定するISO規格は,制定されていない。

1 適用範囲

  この規格は,工業分野において用いる非破壊試験に関する主な用語と,その定義について規定する。

2 分類

  非破壊試験用語は,試験方法によって2.1のように大分類する。また,それぞれの試験方法に対して,
基本的に2.2に示す内容に基づいて細分類する。ただし,ひずみ測定に対しては,2.2に従わず測定方法に
よって細分類する。

2.1 試験方法

a) 共通及び一般
b) 放射線透過試験
c) 超音波探傷試験
d) アコースティック・エミッション (AE) 試験
e) 磁粉探傷試験
f) 浸透探傷試験
g) 渦電流探傷試験
h) 漏れ(リーク)試験
i) ひずみ測定
j) 目視試験
k) 赤外線サーモグラフィ

2.2 内容分類

a) 一般(物理現象など)
b) 機器・材料
c) 標準試験片・対比試験片
d) 試験方法
e) 判定・評価

――――― [JIS Z 2300 pdf 3] ―――――

2
Z 2300 : 2009
f) その他

3 一般事項

3.1 番号の付け方

  通常,番号は4けたとし,1000の位の数字が試験方法による大分類を表し,100の位の数字が細分類を
表す。共通及び一般の用語は0001から,放射線透過試験用語は1001から始める。その他の用語も,順次,
1000ずつ増やした番号から始める。ただし,赤外線サーモグラフィ用語は10000から始めるため,例外的
に5けたとする。また,細分類による用語数が100以上の場合は,大分類のけた数を一つ上げて10000の
位とし,この場合も5けたとする。

3.2 用語の順序

  用語は細分類ごとに五十音順に並べる。一つの用語欄に二つ以上の用語が併記してある場合は,記載さ
れている順位に従って優先的に使用する。

3.3 括弧の使い方

  丸括弧“( )”を用いる。直前の語句又は文章に対する説明若しくは補足を示す場合に,丸括弧“( )”
を用いる。また,用語に対して特定の修飾語を付けて表現することがある場合に,該当する用語を−で示
し,用語の後に丸括弧“( )”を用いて記載する。

3.4 対応英語

  対応英語は参考として示すが,ISO規格に規定されている用語を優先して掲載する。

――――― [JIS Z 2300 pdf 4] ―――――

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Z 2300 : 2009

4 用語及び定義

(0) 共通及び一般

  (00) 一般
番号 用語 定義 対応英語(参考)
0001 あばた(コンクリー 硬化コンクリート表面に残った気泡の跡。 crater
トの−)
0002 アルカリ骨材反応 alkali aggregate reaction
アルカリとの反応性をもつ骨材が,セメントその他
のアルカリ分と長期にわたって反応し,コンクリー
トに膨張ひび割れなどを生じさせる現象(JIS A 0203
参照)。
0003 アンダカット undercut
母材又は既溶接の上に溶接して生じた止端の溝(JIS
Z 3001-4参照)。
0004 異種金属巻込み metallic inclusion
溶接部に巻き込まれた異種金属(JIS Z 3001-4参照)。
注記 タングステン,銅,その他の金属などがある。
0005 異物 本来の材料の中に混入した他の物質。 foreign material
0006 インゴットパターン ingot pattern
鋼の凝固過程における結晶状態の変化又は成分の偏
りのため,輪郭状に濃度差が現れたもの(JIS G 0202
参照)。
0007 裏当て backing metal,
開先溶接において,片面から溶接施工するため,又
backing
は溶け落ち,欠陥の発生などを防止するために,開
先の底部に裏から当てる金属板,粒状フラックスな
ど(JIS Z 3001-2参照)。
注記 金属板であって母材とともに溶接される場合
は,裏当て金ともいう。
0008 裏はつり back chipping,
開先溶接で,開先底部の欠陥部又は第1層部分など
back gouging
を裏面からはつり取ること(JIS Z 3001-2参照)。
0009 SN比 信号振幅と雑音振幅との比。一般にデシベルで表す。 signal-to-noise ratio
0010 塩害(コンクリート salt attack,
塩化物イオンによるコンクリート中の鋼材の腐食現
の−) chloride attack
象。それによって,コンクリートにひび割れ,はく
離,はく落などの損傷が生じる現象。
0011 延性破壊 ductile fracture
材料が外力によって,塑性変形(永久変形)を生じ
て破壊する現象。
0012 応力き裂 stress cracking
プラスチックの表面又は内部に破壊強さよりも小さ
い応力によって生じるき裂。
0013 応力腐食割れ stress corrosion cracking
腐食と引張応力との相乗作用によって生じる割れ。
0014 置割れ season cracking
焼入れ又は焼入焼戻しした金属材料が放置中に生じ
る割れ。自然割れともいう。
0015 遅れ割れ delayed crack
引張応力のかかった状態の材料が,ある程度の時間
が経過した後に,ほとんど塑性ひずみを生じること
なく発生する割れ。

――――― [JIS Z 2300 pdf 5] ―――――

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JIS Z 2300:2009の国際規格 ICS 分類一覧