JIS Z 4507:1998 放射性物質で汚染された表面の除染―除染の容易性の試験及び評価の方法

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3.7 60Co及び137Csについて得られた標準化平均残存計数率
最終残存計数率 (Final residual pulse rate)
の算術平均。
これは,毎分の計数で表す。
4. 原則 60Co及び137Csを含む別個の汚染溶液(担体濃度 : 10−5mol/l ; pH : 4)の調製。これらの溶液100
を大面積放射線検出器を用いて測定し,計数結果を用いて汚染溶液の特定計数率を計算する。
試験する物質の試験片の規定された面積を,汚染溶液を用いて汚染させ,その後脱塩水を用いて除染す
る。汚染した試料を測定することによって,残存計数率を決定する。
それぞれの核種につき,標準化平均残存計数率を計算する。60Co及び137Csそれぞれの値の算術平均(最
終残存計数率)を用いて,経験的にまとめられた分類手段によって除染のしやすさを評価する。
5. 装置 通常の実験室の装置及び次に示すものを用いる。
5.1 2個のガラスビーカー これらは低い形をしたもので,2 000mlの容量をもち,ISO 3819 : 1985で定
めた要求事項に合致するものとする。
5.2 放射線検出器及び計数率を決定するための附属電子機器 検出器の感度のある部分の最小寸法は,
30mmの直径をもつ円とする。ただし,実際には規定される幾何学的な要求事項によって,通常はこれよ
り大きな放射線に感度のある部分とする必要がある。
適切な検出器としては,ガスフロー比例計数管,シンチレーション検出器及び半導体検出器がある。
附属書1図1の幾何学的な要求事項を満足するため, (lmin−12.5mm) : hの比は,3未満であってはなら
ない。ここに,lminは検出器の断面に投影された汚染された部分の中心点から,放射線に感度のある検出器
の断面の端までの,mmで表した最小距離であり,hは汚染された試験表面から検出器表面までのmmで
表した距離である。
もし,規定された幾何学的な要求事項[すなわち (lmin−12.5mm) : hの比は,3未満であってはならない。]
が満足できない場合は,直径30mm以上の円形の面積をもつ検出器であれば,次のような条件を満たせば
使用してもよい。
a) 特定計数率(8.1参照)を決定するには,100 溶液を,一連の個々の液滴として直径25mmの
円形の範囲上,すなわち,試験片の汚染される範囲にまく。
b) このような幾何学的な条件下で測定した100 溶液の正味計数率は毎分200 000以上とする(8.1
参照)。
附属書1図1 幾何学的な条件(断面)
注意 : 5.3から5.6で規定する器具について,これら二つの核種の相互汚染を防止するため,別個の器
具を使用しなければならない。

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5.3 100 ップ付きピペット 2本
5.4 1 000 ップ付きピペット 2本
5.5 ポリテトラフルオロエチレン (PTFE) のビーカー 2個
5.6 ポリテトラフルオロエチレン (PTFE) の保存瓶 2本
備考 同様な化学的抵抗性をもつ他のふっ化物の材料,例えば,ポリテトラフルオロエチレン/パー
フルオロプロピレン (PTFE/PFP),パーフルオロアルコキシルアルカン (PFA) 及びポリふっ化
ビニリデン (PVDF) などは,ポリテトラフルオロエチレンの代替物として使用できる。
5.7 汚染させる段階での汚染の位置決めの補助として使用するポリメチルメタクリレート (PMMA) 製
の試験片ホルダ 5個(附属書1*A参照)。
それぞれのホルダは,ショアA硬度値60未満の充てんされていない材料でできた平らなシリコーンゴ
ムのリング (45mm×25mm×2mm) を備えていなければならない。
備考1. 充てんされず,彩色されず,ふっ化されたシリコーンゴムは,特にこの目的に適合する。
初めて使用する前,ゴムリングは,試験片を洗浄するため使用された有機溶剤混合物で洗
浄しなければならない(リングは注意深く除染した後にだけ再使用してもよい。)。
2. 10個のホルダで,それぞれの核種に5個ずつ使用すれば,試験を実施するために必要な時間
を短縮でき,相互汚染防止に役立つ。
5.8 附属書1*Bによる6個の試験片用かご形かくはん装置 この装置には,かくはん機が100rpmで回
転できるようなモータを備える。
6. 汚染及び除染剤
6.1 汚染溶液
6.1.1 汚染溶液の組成 試験片は,別々の溶液中に含有されている60Co及び137Csによって汚染させなけ
ればならない。
化学形及び化学的挙動の点から,表面材料の想定される目的に一層適している他の放射性核種を含む水
溶液を使用することは,試験所に相談することを条件として採用してもよい。
しかし,汚染溶液は,化学的に安定であり,試験片を腐食させないものでなければならない。除染され
た試料は,残存汚染の測定ができるよう,安定なものでなければならない。放出放射線が吸収されるよう
な放射性核種の場合には,特別な測定技術を必要とすることもある。
汚染溶液の放射能濃度は,蒸発した100 感時間及びバックグラウンドの補正を加えた上で,
測定装置中で毎分200 000以上の計数率となるものでなければならない。
備考 0.2MBq/mlの放射能濃度であれば,通常,この要求事項を満足する。
放射性核種は,pH4.0±0.2の硝酸溶液中で担体濃度 (1±0.1) ×10−5mol/lで使用しなければ
ならない。汚染物質のpHは,毎月チェックしなければならない。これは,それぞれの汚染溶
液の試料を用いて行い,その試料は廃棄しなければならない。
6.1.2 汚染溶液の調製
6.1.2.1 Co2+及びCs+イオン及びこれらに対応する硝酸イオンのほか,放射性核種の貯蔵溶液中には
6.1.2.4で規定されるように蒸発した際の残さ中に残る構成物質を含んでいてはならない。
60Co及び137Csの貯蔵溶液の放射能濃度について使用できるデータの補助によって,必要とする
6.1.2.2
量の汚染溶液を作成するために使用しなければならないこれらの溶液の量を計算することができる。汚染
溶液を調製するための等式を附属書1*Cに規定する。

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6.1.2.3 次の段階は,これらの添加量から放射性核種と共に移行する担体の量を計算することであり,ま
た,次にはこれから,個々の溶液中で担体濃度が (1±0.1) ×10-5mol/lとなるようにコバルト (II) 硝酸塩
[Co (NO3) 2] 溶液又はセシウム硝酸塩 (CsNO3) 溶液を加える量をそれぞれ計算することである。これらの
量の担体溶液を,溶液が最終的な量まで希釈するのに十分な大きさをもつポリテトラフルオロエチレンの
容器に入れる。放射性核種の貯蔵溶液中に存在するおそれのある塩素イオンの除去を促進するため,汚染
溶液の最終体積90ml当たり5mlの硝酸溶液(高純度級) [c (HNO3) =1mol/l] を加える。最後に,それぞ
れ計算された添加量の60Co又は137Csの貯蔵溶液を加える。
6.1.2.4 赤外線ランプを使用して蒸発の放出が止まるまで混合物を蒸発させ乾燥させる。次に,容器を更
に2時間,赤外線ランプを当初の距離の2倍の位置に離して加熱する。冷却後,pH4の硝酸[これは,7
の硝酸( 1.4g/ml)を二重蒸留した水を用いて1lに希釈して作る。]を加えることによって容器をそれぞ
れの最終体積になるまで満たす。8.1に従い,完全に均一化した溶液の特定計数率を確認する。
pHの判定は,乾燥残さの溶解後,少なくとも12時間経過していなければならない。
6.1.2.5 濃度を変化させる壁の効果を避けるため,個々の溶液は,蒸発を防ぐためポリテトラフルオロエ
チレンの容器中に密封し,その上,最小限の大きさのガラス容器に封入して保存しなければならない。
6.1.2.6 この手順に従って作成した溶液は,そのpHが規定の範囲中にあり,放射能濃度が当初の値に比
較して5%を超えて変化していない限り(崩壊の補正を加えた上で),使用することができる。
6.2 除染剤 温度23±2℃における試験のために脱塩水(最大伝導度3 一 を除染剤として使用しな
ければならない。
7. 試験片
7.1 調製及び予備的試験
7.1.1 洗浄溶液に対する抵抗性 予備的試験の目的で,適切な寸法(7.2参照)の少なくとも一つの平ら
な表面をもち,適切な材料(例えば,非金属又は金属材料,コーティングシステム,床仕上げ材のような)
で出来た試験片は使用してもよい。試験片は,洗浄溶液に対し,十分な抵抗性をもつものでなければなら
ない。これは,次のような手順で点検しなければならない。
a) 木綿の小片を洗浄溶液中に浸し,試験片表面上に置き,ペトリ皿で覆う。
b) 10分間接触させた後,木綿片を取り除き,試験片を水ですすぐ。
c) その後試験片を40±5℃で1時間乾燥する。
d) 試験片を目視点検する。
色彩及びつやで,わずかでも変化を示す試験片は,試験には適さない。
7.1.2 非金属材料の試験片 試験する非金属材料(例えば,高分子ポリマー,ガラス,セラミック材料)
は,実際の使用状態で通常みられる品質の表面をもつものでなければならない。
もし,試験片の裏面が多孔質なもの,又は塗装されていない金属である場合には,裏面及び縁は容易に
除染できるような方法(例えば,エポキシ,ポリウレタン,塩化ゴム塗料など)で塗装しなければならな
い。
塗装した試験片を調製するには,塗装材料から調査のため代表的なサンプルを採り,関連する標準的な
方法に従って試験の準備をしなければならない。
この塗装材料を荷台又は裏面に通常使用されている方法で塗布し,適宜後処理を行う。これを超える処
理,例えば,更に熱的熟成を加えてはならない。
試験片調製の日付を記載しなければならない。

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7.1.3 金属材料の試験片 金属又は金属質の表面をもつ試験片は,実際に使用される代表的な方法で前処
理をしなければならない。裏面及び縁の塗装については,7.1.2を参照する。
表面粗さ(平均粗さの値)は製造業者が記載し,試用材料の記録に含める。
7.2 数及び寸法 試験の目的のため,15個の,同一素材の試験片を用意し,このうち5個ずつ少なくと
も2グループで二つの比較試験を行わなければならない。
備考 残った試験片は,7.1に従って予備的な試験に使用し,また,試験後に参照試験片とする。
10 10 50 地 瀰 片の厚さは,1mmから10mmの間とする。
試験片は,50 2 2
一つの角(最も直角に近い)を,それぞれの試験片の裏の十字の微細な傷によって参照角としマークしな
ければならない。
その他の試験片の寸法及びその他の作製の条件については基準の問題にあり,試験報告書に記載しなけ
ればならない。
備考 51mm×51mm×3.5mmより大きくない寸法の試験片は,スライド貯蔵容器を用いて簡便に貯蔵,
輸送してもよい。これは,試験される表面間の接触を防止する助けとなる。
7.3 条件の調節及び洗浄 試験片は,試験所の清浄で腐食しない雰囲気の中に20±5℃で14日以上,開
放容器中で保存しなければならない。この規定は,試験表面がセラミック材又はガラスの試験片には適用
しない。
洗浄には,柔らかいセルロースの薄い紙でふき取る。まず,混合比が体積で1 : 1の石油エーテル(沸点
が6080℃の範囲のもの)とイソプロパノール(最小含有量99%)から構成される洗浄混合液に十分浸し
た薄い紙を用いて試験表面をふき取る。
“ほとんど乾燥した”薄い紙を用いてふき取りを繰り返す。純水に十分浸した薄い紙を用いて,ふき取
りの操作の繰り返しを行う。
それぞれの場合にふき取り操作は単一の方向に試験片上を5回,一ふきごとに薄い紙の別の部分を用い
て行う。薄い紙は,一度のふき取り操作にしか用いてはならない(すなわち,5回)。
最後に,試験面からすべての繊維及び粒子を除去するため試験片を絞り出し容器を使用して純水で洗う。
その後,試験片を立てた状態で1時間,40±5℃で乾燥させる。
なお,有機表面材で全面を覆った試験片は,特別の規定がある場合には,事前に洗浄操作を施さなくて
も試験することができる。そのような場合には,試験片の作成は,製造業者の指示に従って試験機関が行
い,それも試験面が汚染されることのないようにした状況で行わなければならない。洗浄の段階を省いた
場合には,そのことを試験報告書に注記しなければならない。
8. 手順
8.1 各汚染溶液の特定計数率の決定 50mm×50mmの寸法をもつ3枚のウィンドウガラスそれぞれの,
8.2に規定する手順に従って汚染させた汚染範囲の中心と同一となる点に100 溶液を加える。この
目的のために,位置決めの補助具 (5.7) 又は類似の装置を使用してもよい。溶液の液滴を最高45℃で乾燥
させた後,この3枚のガラス板の計数率を5.2に規定した装置を用いて測定する。
注意 この関連で,測定の幾何学的条件(特に,汚染されたガラスの表面の検出器からの距離に関し
て)が試験片上での測定計画と相違なく同一となるようにしなければならない(8.3.2参照)。
測定時間は,各試験片につき1分とする。バックグラウンド及び不感時間による減少分の補正を行う。
三つの結果の算術平均を10倍すると1分当たり1ml当たりの計数率で表す。
両汚染溶液について,別個に定量を実施する。

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8.2 汚染 汚染は,附属書1図2に示す組立品を用いて実施しなければならない。
試験片を位置決めの補助具 (5.7) 内に,その基準角Rを附属書1図3に示すようにして挿入する。試験
片の縁A及びBを位置決め補助具の線a及びbと緊密に接触させる。この際,B−bの接触を優先させる。
次に試験片をシリコーンゴムのリングを収めた上部支持板Uにねじを締めて押し付け,試験片が上部支持
板Uに全部の縁で接触するまで締める。1mlの汚染溶液を,上部支持板Uを通して見える円の中央に滴下
して試験片を汚染させる。ホルダは水平の位置に保つ。高疎水性の表面材料で,汚染物が直ちに試験円を
覆わない場合には,ホルダを傾けて溶液が十分に広がるようにしてもよい。
試験円を覆うように小さいペトリ皿を支持板Uに置いて,汚染溶液の蒸発を防ぐ。
120±5分後,1 000 ップ付きピペット (5.4) を用いて,汚染溶液をできるだけ完全に吸
い出す。この目的のため,ホルダを傾けることが必要となる。
その後,ホルダを逆向けとする。ナットを取り外した後,下部支持板Lを持ち上げ,次に試験片を垂直
にして,汚染溶液が試験片の汚染されていない部分に広がらないようにする。
蒸発の影響を避けるため,直ちに試験片をかくはんかごに固定し,一組の試験片が完全に固定されたら
直ちに除染を開始する。試験片をホルダから外し,ゲージに固定する全作業には,12分以上掛けてはなら
ない。
附属書1図2 試験片の汚染のためのホルダ(附属書1図5及び附属書1図6参照)

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JIS Z 4507:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 8690:1988(MOD)

JIS Z 4507:1998の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4507:1998の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ4401:2006
放射線測定用試料皿

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