JIS Z 8503-1:2002 人間工学―コントロールセンターの設計―第1部:コントロールセンターの設計原則 | ページ 5

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しており,すべての適用法規,ガイドライン,及び方針に合致していることを検証するために,正式に見
直し検討しなければならない。
すべての決定事項をレビューし,文書化して,最終設計の前提条件として統一しておかなければならな
い。

9. フェイズD : 詳細設計

9.1 全般

 このフェイズでは,コントロールセンターの詳細設計仕様を作成する。その設計仕様は,コ
ントロールセンター建設の見積りや後方支援計画に必要十分な程度に詳細なものでなければならない。設
計仕様はまた,じゅう器,システム,ソフトウェア,特殊工具など,すべての調達品のベンダー向け引合
書作成の基になり得るものでなければならない。
ステップ9での設計者のリソースには,次のものを含む。
− 社内又は外部契約エンジニア
− 雇用システムインテグレーター
− 社内又は外部契約人間工学専門家
− 社内又は外部契約建築家
ステップ9の設計の方法 :
− 市場にあるシステムの適否検討と選択
例えば,分散制御システム (DCS),プログラマブルロジックコントローラー (PLC),VDTシス
テムなど。
− 迅速なプロトタイプ(原型)の製作
− 使用手引きの作成
フェイズDで実施される設計活動には,適切な人間工学のデータが適用されなければならない。このフ
ェイズは,次の各ステップから構成する。
a) ステップ9 :
A : コントロールスウィートの配置計画
B : コントロールルームの配置計画
C : ワークステーションの配置及び寸法
D : 表示器及び制御機器の設計
E : 作業環境設計
F : 運用・管理システムの設計
b) ステップ10 :
詳細設計提案の検証と妥当性確認
備考 上にあげたステップ9とステップ10の項目は,特に設計を遂行するための順番を意味するもの
ではない。
各々のプロジェクトは,予測された作業範囲,複雑さ,利用可能なリソース,スケジュール,予算など
に応じて適切な設計計画を確立するという目的のために,個別に評価されるのがよい。

9.2 ステップ9A : コントロールスウィートの配置計画

 コントロールスウィートの配置計画のためには,
次のことを行う。
− コントロールスウィートを形成する機能エリアの確認。
− それぞれの機能エリアに必要なスペース。例えば,制御に必要な面積,管理のための面積,休憩

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のための面積,更に来訪者のための面積などの推定。
− 計画された敷地の適合性,例えば,スペース的な制約条件,地域的な危険性,環境条件などの確
認。
− 関連する規格,建築基準,建物に関するオーナーの方針などの入手。
− 必要なユーティリティーが利用できることの確認。
機能エリア間の,運用上の関連付けの決定,及びコントロールスウィートの暫定配置計画の展開は,概
念設計(フェイズC)の段階で遂行されるのがよい。
前掲のタスク要件や職務設計(ステップ4及びステップ5)は,概念設計にも影響を及ぼしたが,この
ステップでも基礎とならなければならない。
要約すれば,この設計ステップで,コントロールスウィートに必要と考えられるすべての特定な施設を
取り込むのがよい。
機能的に含まれる実際の施設は,次のとおりとする。
− コントロールルーム
− 会議室
− 訓練施設
− 機器室
− 事務室
− 保守室
− 休息・休養室
− 食事の場所
− 台所
− ロッカールームと便所
− マニュアルや完成図書の図書・資料室
− 計器修理室
− 来訪者向けのギャラリー(展示室)
提案された設計仕様は,コントロールスウィートの中で行われるすべての活動が,相互に円滑に推移で
きるようなものでなければならない。
なお,機器室や事務室,会議室などの支援機能エリアについての要求事項も別途指定する。
参考 JIS Z 8503-2(予定)では,コントロールスウィートの配置計画を立案するための具体的な要求
事項とガイドラインを提供する。

9.3 ステップ9B : コントロールルームの配置計画

 コントロールルームの配置計画を立案するために,
次のタスクを行う。
− 使用可能なスペースの決定
− コントロールルームのスペースに収容する家具や設備類の確認
− 人員を含め,コントロールルーム内に収容される項目間の,運用上の関連付けの確定。
− 要員と来訪者の動線についての要求事項の特定。
− メンテナンスアクセスについての要求事項の特定。
室内配置計画は,ユーザーの動態とともに,初期のステップで定義したタスク要件や職務設計に基づか
なければならない。すべての配置計画には,次の項目を考慮しなければならない。
− ワークステーション

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− 備品棚
− ワークステーションに附属又は別置の収納棚
− 掲示板
− 入口と出口
− ワークステーション外の共用表示器
− 机,ファイリングキャビネット,本棚など
− プリンター台,複写機など
配置計画案は,対面型による意志疎通,備品の共有化と共同作業を含めて,以前に決められた運用上の
関連付けを満足しなければならない。
参考 JIS Z 8503-3は,コントロールルームの配置計画を立案するための具体的な要求事項とガイド
ラインを提供している。

9.4 ステップ9C : ワークステーションの配置及び寸法

 ワークステーションの配置計画と寸法の設計仕
様を作成するために,次のタスクを行う。
− ワークステーションで行われるタスク(運転や保守)の分析と明確化
− ワークステーションに必要な機能要素の決定
− ワークステーション上の機器配置と寸法の決定
ワークステーションの機器配置に関しては,次を含むすべての人間工学的要件を考慮する。
− 表示器類
− 制御機器
− 作業スペース
− コミュニケーション機器
− 座席,ひじ(肘)掛,足台
体格が異なるオペレータが日常的に使用する場合には,すべてのワークステーションを(高さなどの)
調節機能付きのものにすることを推奨する。

9.5 ステップ9D : 表示器及び制御機器の設計

 このステップで,コントロールルーム内で使用する表示
器及び制御機器の設計仕様書を作成する。この仕様書では,ステップ3で割り当てられた機能仕様やタス
ク要件を満足していることが保証されていなければならない。
表示器や制御機器には,次のような選択可能な多数のハードウェア,ソフトウェアをも含むものとする。
− 従来型の計器 例えば,計測器,記録装置,アナンシエータ,押しボタンなど。
− 視覚表示装置 例えば,モニター,タッチスクリーン,関連ソフトウェアなど。
参考 基本的な人間工学の要求事項(最適観視角 : optimal viewing angleなど)に加えて,ユーザーの
認知特性(最適な作業負荷など)に特段の注意を払うことが不可欠であり,情報の密度,内容,
品質やその適時な表示なども重要な設計項目となる。また,コントロール操作に最適な機器を
選択することも重要である。

9.6 ステップ9E : 作業環境設計

 設計仕様書案は,人間工学の基準,とりわけ安全性や快適な作業環境
に関わる基準に合致していなければならない。コントロールセンターの環境面で考慮すべき点は,次のと
おりとする。
− 温度環境
− 空調
− 空気組成

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− 照明環境
− 音響環境
− 振動

9.7 ステップ9F : 運営・管理システムの設計

 このステップでは,運営・管理上の要求事項に対する詳
細な解決方法を展開する。
考慮すべき項目例は,次のとおりとする。
− 教育・訓練組織
− メンテナンス体制
− 交代勤務体制
− 訓練・選任体制
− 企業方針や文化的要因を含むユーザー要件の,設計への適切な反映。
− コントロールルーム外にいる他のグループとの交流への配慮。
− コントロールスウィートのオペレータとローカルコントロールステーションのオペレータ相互間
における意志疎通要件と運用上の要求事項との合致。
− 二次ユーザーの要求事項や特質への適切な配慮。

9.8 ステップ10 : 詳細設計の検証と妥当性確認

 ステップ9で展開された詳細設計は,ステップ9で使
用する概念設計仕様に合致していることが正式に検証されていなければならない。更に,ステップ9で作
成された詳細設計は,ユーザーニーズにも合致していることが正式に確認されていなければならない。
ステップ10の入力情報は次を含む :
− 詳細設計仕様書
− 機能仕様書
ステップ10の出力情報 :
承認された詳細設計仕様書及び想定した使い方でユーザー要求事項を満たす設計。
検証と妥当性確認とは,次のようなものでなければならない。
− 設計の過程に組み込まれている。設計が終わってから別途行われる行為ではない。
− 繰り返し行われる。
− 設計者にフィードバックすることで,でき得る限り最善の解決案を引き出すようなものである。
妥当性確認の基準を作成することもまた,妥当性確認過程の重要な一側面とする。検証と妥当性確認の
過程で使用される基準や手法を記載した特定の文書を作成しておかなければならない。
設計の過程でとられた妥協策は,妥当性の確認において重要であるので書面化しておかなければならな
い。
検証と妥当性確認では,運用上の安全性,ヒューマンエラーの削減,人間工学的設計,環境要因及び業
務に対する充足感に注意を払わなければならない。

10. フェイズE : 運用フィードバック

10.1 全般

 コントロールセンターの完成と使用開始の後に,そのライフサイクルを通して設計の妥当性
を継続的にチェックしていくためには,運用結果のフィードバックという手段を用いる。これは,コント
ロールセンター使用開始後の運用上のフィードバック情報を収集し,検討を加えることによって行うこと
とする。
使用開始後には,設計上の成功例や失敗例を記録に残すことを主な目的とする審査を行うことが望まし

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い。
参考 その記録は,将来の新規計画又は技術検討に当たって非常に有用なものとなる。

10.2 ステップ11 : 運用実績の収集

 運用開始後に明らかとなった人間工学的な問題点を集めておくこと
が望ましい。現場における観察,インタビュー,その他の系統立てた方法などによって行う。運用上のフ
ィードバック情報を検討するには,タスク分析という手法を使ってもよい。
参考 これらの検討結果は,新しくコントロールセンターを設計する場合や既設設備の改造を実施す
るに当たって有用な情報源となる。
ステップ11の入力情報 :
− 運用上の慣例
− 事故報告
− 特異事例報告
− 運用記録
ステップ11の方法 :
− 現場での観察
− ユーザーへのインタビュー
− タスク分析
− アンケート調査
ステップ11の出力情報 :
− 新規計画の際に有用な情報
− ユーザーからの改善案(苦情)
− 人間工学的な問題点

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JIS Z 8503-1:2002の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11064-1:2001(IDT)

JIS Z 8503-1:2002の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8503-1:2002の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称