JIS Z 8504:2021 熱環境の人間工学―WBGT(湿球黒球温度)指数を用いた熱ストレス評価

JIS Z 8504:2021 規格概要

この規格 Z8504は、人がばく(曝)露される熱ストレスを評価し,熱ストレスの有無を確立するためのスクリーニング方法について規定。

JISZ8504 規格全文情報

規格番号
JIS Z8504 
規格名称
熱環境の人間工学―WBGT(湿球黒球温度)指数を用いた熱ストレス評価
規格名称英語訳
Ergonomics of the thermal environment -- Assessment of heat stress using the WBGT (wet bulb globe temperature) index
制定年月日
1999年10月20日
最新改正日
2021年3月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

ISO 7243:2017(IDT)
国際規格分類

ICS

13.180
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1999-10-20 制定日, 2006-05-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認日, 2021-03-22 改正
ページ
JIS Z 8504:2021 PDF [20]
                                                                    Z 8504 : 2021 (ISO 7243 : 2017)

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 方法・・・・[2]
  •  5 WBGTの決定・・・・[3]
  •  6 代謝率の決定・・・・[3]
  •  7 着衣の効果の決定・・・・[4]
  •  8 測定のタイミング及び時間・・・・[4]
  •  8.1 測定のタイミング・・・・[4]
  •  8.2 測定期間・・・・[4]
  •  9 空間及び時間的に不均一な場合・・・・[5]
  •  9.1 環境の不均一性(空間的変動)に関する測定仕様・・・・[5]
  •  9.2 WBGT指数の時間変化に関する測定仕様・・・・[5]
  •  9.3 代謝率の時間変化に関する測定仕様・・・・[5]
  •  9.4 衣服の時間変化に関する測定仕様・・・・[6]
  •  10 解釈・・・・[6]
  •  附属書A(参考)WBGT熱ストレス指数の基準値・・・・[7]
  •  附属書B(規定)WBGT値の算出に用いられる各因子の測定及びセンサの仕様・・・・[9]
  •  附属書C(参考)黒球温度の代替・・・・[11]
  •  附属書D(参考)自然湿球温度の推定・・・・[13]
  •  附属書E(参考)代謝率の推定・・・・[15]
  •  附属書F(参考)着衣補正値(CAVs)・・・・[16]
  •  参考文献・・・・[17]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS Z 8504 pdf 1] ―――――

           Z 8504 : 2021 (ISO 7243 : 2017)

まえがき

  この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人
日本人間工学会(JES)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて日本産業規
格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規
格である。これによって,JIS Z 8504:1999は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS Z 8504 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
Z 8504 : 2021
(ISO 7243 : 2017)

熱環境の人間工学−WBGT(湿球黒球温度)指数を用いた熱ストレス評価

Ergonomics of the thermal environment-Assessment of heat stress using the WBGT (wet bulb globe temperature) ndex

序文

  この規格は,2017年に第3版として発行されたISO 7243を基に,技術的内容及び構成を変更すること
なく作成した日本産業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。

1 適用範囲

  この規格は,人がばく(曝)露される熱ストレスを評価し,熱ストレスの有無を確立するためのスクリ
ーニング方法について規定する。
この規格は,労働日(8時間まで)にわたる全ばく露中の暑熱の影響の評価に適用し,非常に短い暑熱
ばく露には適用しない。
この規格は,屋内及び屋外の職場環境の評価,並びに他の種類の環境の評価に適用し,また,作業に従
事できる成人男女にも適用する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
ISO 7243:2017,Ergonomics of the thermal environment−Assessment of heat stress using the WBGT (wet
bulb globe temperature) ndex(IDT)
なお,対応の程度を表す記号“IDT”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“一致している”こと
を示す。

2 引用規格

  次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによって,その一部又は全部がこの規格の要求事項
を構成している。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
ISO 7933,Ergonomics of the thermal environment−Analytical determination and interpretation of heat stress
using calculation of the predicted heat strain
ISO 13731,Ergonomics of the thermal environment−Vocabulary and symbols

――――― [JIS Z 8504 pdf 3] ―――――

           2
Z 8504 : 2021 (ISO 7243 : 2017)

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次によるほか,ISO 13731による。
ISO及びIECは,次のURLにおいて規格に用いる用語のデータベースを維持している。
− ISO Online browsing platform: http://www.iso.org/obp
− IEC Electropedia: http://www.electropedia.org/
3.1
湿球黒球温度,WBGT(wet bulb globe temperature)
暑熱環境にばく露された個人における熱ストレスを評価するための,代謝率を考慮した簡易な指数
注釈1 WBGTは,自然湿球温度(tnw)及び黒球温度(tg)という二つのパラメータの測定結果を組み
合わせたものである。測定するセンサが太陽からの直達日射(太陽からの熱負荷)の影響を受
ける場合,屋外でも屋内でも,気温(ta)の因子を含めることで黒球温度の重み付けが小さくな
る。
3.2
有効湿球黒球温度,有効WBGT,WBGTeff(effective wet bulb globe temperature)
衣服の影響を加味したWBGT値
注釈1 実際の着衣が標準作業服[基礎着衣熱抵抗値0.6 clo,水分透過指数im=0.38(ISO 9920参照)]
と同等の熱負荷である場合,WBGT値の補正は必要ない。
3.3
着衣補正値,CAV(clothing adjustment value)
標準作業服とは異なる熱特性をもつ衣服の影響を考慮してWBGT値を補正するための値

4 方法

  暑熱環境にばく露された人の受ける熱ストレスの程度は,次の要因に依存する。
a) 周囲の環境と人体との間の熱伝達に影響を与える環境特性
b) 身体活動の結果としての体内の熱の産生
c) 環境との熱交換を補正させる着衣
熱ストレスに対する環境の影響を詳細に分析するには,気温,平均放射温度,気流速度及び絶対湿度の
四つの基本的な因子に関する情報を必要とする(ISO 7726参照)。しかし,この影響の評価は基本的な因
子によって導くことができるパラメータを測定することによって可能であり,これらのパラメータはその
環境の物理因子の関数である。WBGT指数は,人に対する熱ストレスの一次的近似を与えるために用いら
れる(箇条5参照)。
体内の熱負荷は,活動に起因する代謝エネルギーによって生じている。この代謝率は通常,箇条6で規
定する方法で推定される。
この標準の熱ストレスしきい(閾)値は,綿の長袖シャツ及び綿のズボンの着装を前提として設定され
ている。そのため,他の衣服を着装した場合は,補正が必要となる(箇条7参照)。
熱ストレスを推定する方法は,これらの異なるパラメータの評価,時間の変動,場所,期間及び活動量

――――― [JIS Z 8504 pdf 4] ―――――

                                                                                             3
Z 8504 : 2021 (ISO 7243 : 2017)
の変化を考慮した平均値の計算に基づいている(箇条8参照)。
提示されたWBGT基準値(ばく露限界)は,最大8時間までの持続的なばく露を前提としている。この
方法を用いて得られたWBGT値は,WBGT基準値(ばく露限界)と比較される。
算出されたWBGT値が基準値より大きい場合,暑熱環境に起因する障害のリスクが増加するため,次の
対応が必要である。
− 適切な方法によって作業場での熱ストレス又は熱負荷を直接軽減する。
− ISO 7933を用いて熱ストレスを詳細に分析する。
この基準で述べられているばく露しきい値は,暑熱に起因する疾患のリスクを低減するように設計され
ているが,熱ストレスばく露に関連する他の障害(火傷及び事故のリスク,生産性の喪失,快適性の欠如
など)の可能性を排除するものではないことに留意することが望ましい。

5 WBGTの決定

  式(1)及び式(2)は,WBGTの計算式を提供し,異なるパラメータ間の関係を示す。
− 日射がない場合
WBGT 0.7tnw0.3tg (1)
− 日射がある場合
WBGT 0.7tnw0.2tg 0.1ta (2)
黒球温度は,太陽及び他の熱源を含めた全ての放射による熱負荷を評価する。式(2)は,太陽からの直達
日射による環境下では黒球温度の放射が過大評価される傾向を考慮した式である。すなわち,直達日射を
伴う場合又は伴わない場合の双方において適用可能であることを示す[式(1)及び(2)]。
基準値(WBGT)は,作業日の8時間の平均的な熱ストレスレベルを想定して設定されている。ばく露
環境を代表可能な分析のための時間間隔は,約1時間である。その環境に空間的及び/又は時間的変動が
ある場合,9.1及び9.2に規定するように,これらの変動を調整する必要がある。
附属書Bは,WBGTの計測に関連するセンサの要件を規定する。
注記1 WGBTを評価するために使用される計器における実際のセンサは製品によって異なる。附属書
Bに規定するセンサの形状とともに,附属書Cに示す黒球サイズによる影響の補正を参照。
注記2 WBGTを算出するために望ましい方法は,附属書Bに規定するセンサを用いた直接測定であ
る。ただし,気温,平均放射温度,相対湿度,及び気流速度の四つの因子によってWBGTの推
測値の算出が可能である(附属書C及び附属書D参照)。

6 代謝率の決定

  体内で産生される熱量は熱ストレスの重要な因子である。さらに,この有効な推定値は評価に不可欠で
ある。体内で消費された総エネルギー量を表す代謝率は,ほとんどの作業(外部仕事エネルギー量がごく
僅かである場合)における熱産生量の良い推定値となる。
代謝率は表E.1に示すように安静,低代謝率,中程度代謝率,高代謝率,極高代謝率に分類してもよい。
断続的な作業の場合,9.3に規定する時間加重平均を用いなければならない。

――――― [JIS Z 8504 pdf 5] ―――――

次のページ PDF 6

JIS Z 8504:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 7243:2017(IDT)

JIS Z 8504:2021の国際規格 ICS 分類一覧