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7.4.3 選択肢グループ カーソルによる選択時の打けん数を減少させる必要がある場合には,矢印キーと
は別のキーを,選択肢グループ間を移動するのに用いるのがよい。1打けんでグループ一つを移動するの
がよい。
例 タブキーを,選択肢グループ間の前方移動(左から右,上から下)に,タブキーとシフトキーの
組合せをグループ間の後方移動に使用する。
7.4.4 カーソルの応答時間 矢印キーを押したことによる画面上のカーソルの移動は,速さについての作
業の要求事項に合わせるのがよい。
参考 一般に,200ミリ秒以内の応答時間が適切である。
7.5 ポインティング
ポインティングによってメニュー選択肢を選択する場合,特定の利用者集団にと
って容易な手法,直感的に理解できる手法,及び行うべき仕事に適した手法を採用することが望ましい。
参考 対象をポイントすることは,選択したいものを示す直感的な手段であるから,ある実行動作(例
えば,クリック)と組み合わせた選択肢選択の手段としてのポインティングは,特定の利用者
集団及び仕事に対して適切である。ポインティングデバイスや技術(タッチスクリーン,マウ
ス,ペンなど)が使える場合,キーによる選択の代替としてこれらの使用も検討する。この方
法は,特に初心者の場合に選択肢選択の時間を短縮することが多い。
7.5.1 ポインティング領域 ポインティング操作を最大限正確に行うためには,利用者がポインティング
デバイスを操作して困難なくポイントできるだけの十分な選択領域の大きさとするのがよい(ポインタカ
ーソル,ライトペン,又は指のどの場合でも)。
a) タッチスクリーン タッチスクリーン上のメニュー選択を指で行う場合,接触領域 (touch area) は,
誤操作を最小にするのに十分な大きさであることが望ましい。
備考 接触領域の大きさは,選択肢ラベルの回りに少なくとも1/2文字幅の余裕をもたせた大きさか,
2030mm四方のどちらか大きいほうとする。
参考 接触領域を大きくすることで,指が選択肢ラベルを隠すことなく,右手でも左手でも選択肢を
選択しやすくなる。
b) ラベルなし領域 選択肢を選択するための目標領域が,ラベルの付かない隣り合った領域(例えば,
チェックボックス)の場合には,その領域の大きさは,使用装置の接触領域で覆い隠されないだけの
十分な大きさにするのがよい。例えば,ライトペン先端などの装置の先端領域の2倍以上か,又は表
示ポインタ(マウスカーソルの矢印)領域の2倍以上かのどちらか大きいほうで,4mm四方を下回ら
ないのがよい。
備考1. 目標領域としては,ラベルを付けることを検討する。
2. 表示ポインタの領域としては,軸は含まず,矢印の頭の部分だけと考える。
7.5.2 意図しない起動 望んでいない選択肢を思わず起動してしまうのを最小限にするため,次のことを
確実に行うのが望ましい。
a) 選択する領域間に適切な間隔を設けるのがよい(タッチによって選択する領域の場合は,少なくとも
3mm)。
備考 カーソルをドラッグし,指を離すことで選択肢を選択する場合,間隔はより短くてもよい。
b) 聴覚又は視覚によるフィードバックを与える(例えば,選択された選択肢を強調表示する。)のがよい。
選択と実行の操作を分けた場合には特に望ましい(7.1.2参照)。
備考 意図しない起動によって,望ましくない結果を生じかねない場合には,復元 (undo) を用意す
る(7.1.3b参照)。
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c) タッチスクリーンを用いるアプリケーションで,安全性を要求される動作は,少なくとも二度タッチ
を必要とするのがよい。最初のタッチは,もう一度タッチを求める確認対話を開始する。確認対話は
2,3秒以内にタッチがなければ自動的に最初のタッチを無効にする。
7.5.3 同等なキーボード操作 キーボードが使える場合には,ポインティングデバイスによる方法に加え
てキーボードによる選択肢の選択及び実行を用意するのがよい。
7.6 音声
利用者の特殊な必要性,問題及び仕事の特殊な要求事項をかなえようとして,メニュー選択
時の利用者入力を容易にするために音声を用いる場合には,音声入力用の言葉は,区別の付けやすいもの
を一貫して用い,適切なフィードバックを与えるのがよい。音声入力対話は,誤りに対して許容度をもつ
ことが望ましい。
備考 手操作の入力装置が備わっていないか,利用者が両手をすでに使っているか,入力機器と離れ
ているか,又は身体的障害をもっている場合,音声入力の使用を検討する。利用者にいっそう
の融通性を与え,個人の好みに応じるために,他のメニュー選択手法に加えて音声を使用して
もよい。しかし,音声認識システムの信頼性が高いときだけ,音声の使用を考える。
7.6.1 音韻的な差異 選択肢選択用の言葉は,音韻的にはっきりと差のあるものがよい。
参考 音韻的な差異は,視覚メニューでも聴覚メニューの場合と同様重要であることが知られている。
7.6.2 一貫性 メニュー選択に用いる音声入力は,仕事のどの部分にわたっても一貫して用いられるのが
よい。
備考 音声と他のメニュー選択手法とを併用するのであれば,選択手段として使う音声がそのときど
の仕事を行っているかの手掛かりとして役立つように,音声入力を一貫して仕事のある部分(例
えば,ある一連のメニュー)に割り当てることは重要である。
7.6.3 騒音 周囲の騒音が大きい場合,音声メニューを使わないのが望ましい。
備考 S/N比が20dB低下すると,音声の認識率は60%に低下する。
参考 現状の技術では,音声認識を妨げる余分な音声を排除することが特に重要である。
8. メニューの提示
8.1 選択肢のアクセスしやすさ,区別のしやすさ
メニューの選択肢は,仕事の要求事項に従い,常に
又は求めに応じて表示するのがよい。各選択肢が利用可能か,どのグループに属すのか,その名前及び選
択の方法は,常に利用者に容易に分かるものであることが望ましい。
参考 ここでは,音声メニューではなく,主に視覚的に表示されるメニューを対象としている。
8.1.1 重要選択肢 メニューが重要選択肢を含んでいる場合には,これらを常に表示するのがよい(8.1.2
参照)。
例 メニューバーに復元 ( “undo” ) 選択肢を含める。これは,思わぬ操作をしたときに,その効果を
復元するのに役立つ。
8.1.2 頻繁な利用 仕事の間,メニュー選択肢を継続的に又は非常に頻繁に参照する場合には,それら選
択肢を,仕事に必要なデータを隠さない領域,又は利用者がその位置を変更できる領域に表示するのがよ
い。
例 機能キーを仕事の間頻繁に使用するので,機能キーに対するメニューを画面の下部に常時表示す
る。
備考 仕事のある部分で非常に頻繁にメニュー選択肢を使用する場合には,必要とする間ずっと利用
者がメニューを画面に表示させ続けることができるようにすることを検討する[例えば,“切り
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離し” (tear off) メニュー]。
8.1.3 時たまの利用 メニュー選択肢を,仕事の間,たまにしか必要としない場合(例えば,ワードプロ
セシング)には,要求がありしだい,ポップアップ又はプルダウンメニューによって,若しくは画面の専
用の位置でその選択肢を提示するのがよい。
例 機能キーをたまにしか使用しないので,求めに応じて機能キーの割当てを表示するポップアップ
メニューを用意する。
備考 時たま用いる機能キーの割当て表示には,キーボードのオーバーレイその他の補助物がしばし
ば役に立つ。
8.1.4 利用可能な選択肢 今現在利用できない選択肢についての情報が,仕事や他の支援活動(例えば,
訓練)のうえで必要なければ,利用者がそのとき利用可能な選択肢だけを表示するのがよい。
8.1.5 利用できない選択肢の表示 現在は利用できない選択肢が,対話の別の時点で利用できる可能性が
あり,かつ,画面の空間的配置の一貫性を重視する場合,利用できる選択肢と利用できない選択肢とをと
もに表示してもよい。しかし,両者を見分けられるよう視覚的な符号化をするのがよい。
例1. 利用できない選択肢を灰色で表示する(こちらが望ましい。),又は利用できる選択肢を太字表
示する。
例2. 色表示が使える場合には,色や明るさを変えて,両選択肢を区別する。
8.1.6 既定選択の表示/強調表示 選択カーソルを次に該当する選択肢の一つに置くことで(又は強調表
示をすることで),既定の選択を利用者に明らかにするのがよい。
a) 最も頻繁に使われる選択肢 選択肢選択の頻度が分かっていて,ある選択肢が他と比べて明らかに,
より頻繁に選択されそうな場合,その選択肢に選択カーソルを置く(又は強調表示する。)のがよい(通
常,この選択肢を先頭に置く。)。
b) 先頭の選択肢 選択を繰り返すことを,それほど重視しない場合,選択肢グループ内の先頭の選択肢
に選択カーソルを置く(又は強調表示する。)のがよい。
c) 前に選択した選択肢 以前に選択した選択肢を再度選択できるようにすることが重要な場合,選択カ
ーソルを選択肢グループ内の以前に選択された選択肢に置く(又は強調表示する。)のがよい。
d) 一番危険性の低い選択肢 どの選択肢も破壊的な場合,最も危険性の低い選択肢に選択カーソルを置
くか,強調表示するのがよい。
参考 このような選択肢は,b)に述べるように,最初の選択肢とするのが普通である。
8.1.7 見出し メニューには意味のある,すなわち,メニューの目的が容易に分かる見出しを付けること
が望ましい。
a) 先頭のメニュー 階層構造でない一連のメニューの先頭メニューであれば,
1) メニューには,短い説明的な見出しを付けるのがよい。又は,
2) メニューの位置や,インタフェースの他の部分(例えば,メニューバー)との関連によって,メニ
ューの目的を明確にするのがよい。
b) 下位レベルのメニュー 下位レベルのメニューでは,
1) )1)と同様に見出しを付けるのがよい。又は,
2) 上位レベルのメニューとの関係が明確になるように示すのがよい(例えば,色による符号化を用い
たり,上位の選択肢の近くに配置したりする。)。
階層中の下位レベルのメニューに使用する見出しは,その上位レベルの選択肢名と,基本的に同
じ言葉遣い,文法を使用するのがよい(6.1.1参照)。
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8.1.8 複数のメニュー/複数の選択肢グループ 複数のメニュー又は選択肢グループに見出しを付ける
場合,それら見出しは互いに見分けやすいもので,かつ,選択肢名とも区別しやすいものがよい。見出し
とグループとを区別するための手法は,メニュー提示全体をとおして一貫して用いるのがよい。
例 見出しとの間の区切りとして,空白行を加える,書体を変える,文字色又は背景色を変える,大・
小文字を使用するなどの方法がある。
8.1.9 複数の選択 メニュー内で複数の選択が可能な場合には,そのことを一貫した場所及び方式で視覚
的に示すのがよい。
8.1.10 明示的指示子 明示的な指示子(すなわち,分離して表示するキーボード文字符号)を使用する場
合には,大・小文字の混在は避けること(7.2.3及び7.2.4参照),及び選択操作と実行操作とを分離するこ
とが望ましい(7.1.2参照)。
例 “print” に対し “PR” や “pr” は使用して構わないが, “Pr” は避ける。
8.1.11 暗示的指示子 暗示的指示子(選択肢名に含まれる文字)を使用する場合,その文字を強調して(色
を変えたり,下線を引いたりして)際立たせること,及び実行と選択とを統合することが望ましい[7.1.3b)
参照]。
例 次のメニューでは,暗示的指示子を,太字とすることで表している。
reset
quit
8.2 配置
利用者の期待(例えば,過去の経験),メニュー割付けの直観性並びに配置の一貫性及び見分
けやすさに基づいて,利用者が選択肢を探しやすい配置とするのがよい。
参考 ここでは,音声メニューではなく,主に視覚的に表示されるメニューを対象としている。
8.2.1 割付けの一貫性
a) 選択肢数一定のメニュー 選択肢の個数が固定のメニューの場合には,選択肢を絶対的位置(すなわ
ち,メニュー中で物理的に同じ位置)に置くのがよい。
例 “戻る”,“ヘルプ”,“終了”など,頻繁に使用する選択肢を,どのメニューでも同じ位置に置く。
b) 選択肢数可変メニュー メニューの選択肢の個数が変わる場合には,他の選択肢との相対的位置が選
択肢グループ内で変わらない位置に選択肢を置くのがよい。
例 ヘルプの選択肢は,最後に置く。
8.2.2 見出し メニューパネル及び選択肢グループに見出しを付ける場合,見出しはパネルやグループの
最上部に置き,選択肢グループに対して中央そろえ又は左そろえにするのがよい。
備考 見出しの置き方に,アプリケーションのメニュー全体にわたって一貫性をもたせることは重要
である。
8.2.3 明示的指示子の置き方 明示的な指示子を使用する場合には,選択肢名の左に置き,選択肢名と見
分けやすく,かつ,両者の見かけ上の近さを保てるように,選択肢名との間に適度の空白(23文字分,
プロポーショナル書体では平均的字幅で23文字分)をおいて表示するのがよい。
例1. p print
r restart
q quit
例2. pr print
re restart
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qu quit
8.2.4 アクセラレータキー 選択肢指示子による選択の他に,アクセラレータキー又はショートカットキ
ーによる選択を用意する場合には,選択肢名の右方の近い位置に適度の空白(最低で3文字,プロポーシ
ョナル書体では平均的字幅で最低で3文字)を空け,右そろえ又は左そろえでそのことを表示するのがよ
い。
例 print Alt+P
restart Alt+r
quit Ctrl+q
備考 上記の例のようにアクセラレータキーの符号として文字を用いる場合には,この文字に指示子
の文字と一貫性をもたせるのがよい(7.2.4参照)。
8.2.5 縦配置の選択肢 選択肢を縦に配置する場合,選択肢及びそのグループは,互いに見分けが付き,
短時間で探せるように配置するのがよい。文章型メニューの場合には,次による。
a) 間隔取り (spacing) 選択肢を表示するのに作業データの妨げにならない十分な余地が取れる場合,選
択肢間を1行分空けて表示するのがよい。
備考1. 同じメニューパネル内では,一貫した間隔を取ることが重要である(例えば,同じパネル内
で,行間なしと行間1行を混在させない。)。
2. 行間1行とは,行の間を1行分取ることをいう。それ以外の行間隔が使える場合,行間1行
より狭いもの(例えば,行間半行)のほうが好ましい。
b) 行間なし 行間なしで配置する場合,選択肢名を小文字にする (send mail) か,先頭だけ大文字にし
て (Send Mail) ,選択肢をより見分けやすくするのがよい。
c) 選択肢グループ 選択肢が区分けされている場合,そのグループ間の間隔は,選択肢間の間隔の1.5
倍から2倍とするのがよい。
例 選択肢間が行間なしの場合,グループ間は行間1行にする。
備考 行間に線が引ける場合,グループ間の間隔はより短くてもよい(8.2.9参照)。
d) 行そろえ 選択肢は,その指示子も含めて左そろえとするのがよい(行頭をそろえる。)。指示子の付
かない数値データ選択肢は,小数点でそろえるのがよい。
備考 メニュー選択肢として,画面ボタンを縦に並べる場合,ボタンのラベルも左そろえとすること
を検討する。ただし,日本語の場合中央そろえとすることも検討してよい。
e) 複数列 選択肢を複数列に配置する場合,水平方向の列間は,少なくとも3文字分(5文字分が望ま
しいが)の間隔,プロポーショナル書体では平均的字幅で少なくとも3文字分(5文字分が望ましい
が)の間隔とするのがよい。
f) 順序のある選択肢 数字又は英字の指示子を用いる場合,数値順又はABC順に配置するのがよい。
8.2.6 横配置の選択肢 選択肢を横に配置する場合,選択肢は(その指示子を含めて)他の選択肢と見分
けやすいように十分な間隔を取るのがよい。
備考 選択肢間に少なくとも2文字分の間隔,プロポーショナル書体では,平均的字幅で少なくとも
2文字分の間隔を空けるのが役立つ。色やカンマなどの他の区切り方が使える場合,最低1文
字分の間隔でもよい。
8.2.7 色 色を選択肢グループ間の見分けやすさを高めるのに用いる場合には,次による。
a) あるグループ中の選択肢には,同一の色符号化を用いるのがよい。
例 動作に関連する選択肢は緑色に,対象物に関連する選択肢は青色に符号化する。
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JIS Z 8524:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 9241-14:1997(IDT)
JIS Z 8524:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.180 : IT端末設備及びその他の周辺設備
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.180 : 人間工学
JIS Z 8524:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8518:1998
- 人間工学―視覚表示装置を用いるオフィス作業―表示色の要求事項