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Z 8531-1 : 2007 (ISO 14915-1 : 2002)
6.2.2 コミュニケーション目標の分析 コンテンツ,その構造,その適切な表現メディアの種類を開発又
は選択する上での適切な方向付けのため,コンテンツの設計にはコミュニケーション目標を考慮に入れる
ことが望ましい。情報の型,並びにメディアの選択及び組合せについての更なる手引は,JIS Z 8531-3に
規定している。
6.2.3 コンテンツの構造化 コンテンツの構造を設計する上では,要点一覧,ストーリーボード,その他
の情報表現方式などを適切に用い,コンテンツの個々の部分(例えば,題目及び下位題目),及びそれらの
関係を明示することが望ましい。
6.3 対話の設計
6.3.1 一般 対話の設計では,ユーザーがコンテンツの各部分に到達する方法,及び様々な種類のコンテ
ンツをユーザーが制御又は操作する方法を明確にする。マルチメディアを用いたアプリケーションでの対
話設計は,6.2.16.2.3にある設計課題に関係する。
6.3.2 ナビゲーション この設計課題では,求める情報へと到達する,又は未知の情報構造の中を調べて
回る際の,ユーザーのたどる経路について扱う。マルチメディアユーザインタフェースにおいてコンテン
ツへの適切な経路を設計する際には,次の事項を考慮することが望ましい。
― コンテンツの構造,コミュニケーション目標及びユーザーの仕事に適したナビゲーション構造を設計
する。ナビゲーション構造によって,ユーザーがアプリケーション内を動き回ることができる経路の
範囲が決まる。
― 適切なナビゲーションを用いることで,マルチメディアアプリケーション内でのユーザーの方向感覚
を助け,探索しやすくし,効率的な情報検索ができる。ナビゲーション支援としては目次,内容地図
(Webサイトのサイトマップ),索引及びガイドツアーなどがある。
― ユーザーの既知の概念にかかわる情報を見つける必要がある場合,とりわけ検索対象の情報量が多い
場合には,検索するための適切な仕組みを用意する。
適切なナビゲーション支援を初心者にも熟練者にも用意することが望ましい。これらの推奨事項はJIS Z
8531-2で規定している。
6.3.3 メディアの制御及び対話 ユーザーがそれぞれのメディアの提示を制御できるように,適切なメデ
ィア制御手段が用意されていることが望ましい。これらの推奨事項は,JIS Z 8531-2で規定されている。
例 動的メディアの制御手段としては,再生,停止,一時停止など。
備考 多くのメディアでは,例えば,提示したメディアの一部がナビゲーション用のリンクになって
いるなどのように,ユーザーは提示されたコンテンツとやり取りできる。他の例としては,コ
ンピュータを使った訓練用アプリケーションでの答えの確認及びシミュレーションでのメディ
アコンテンツの直接操作などがある。
6.3.4 対話 マルチメディアアプリケーションでは,通常,メニュー選択,又はグラフィックを使った対
話などの多様な対話がかかわっており,対話方式を選択又は設計することに関しては,JIS Z 8520及びJIS
Z 8523JIS Z 8527の指針を遵守することが望ましい。
6.4 メディアの設計
メディアの設計は,どのようなメディアを選択し,どのように組み合わせるかと
同様に,一つのメディアをどのように設計するかということにかかわる。メディアの設計についてはJIS Z
8531-3の指針に従うことが望ましい。
備考 特定のメディア個々の設計(この規格には述べられていない)では,映画,アニメーション,
グラフィックデザイン,音楽などの領域特有の知識が求められる。情報提示に関するユーザイ
ンタフェースの一般的な推奨事項は,JIS Z 8522にある。
――――― [JIS Z 8531-1 pdf 11] ―――――
Z 8531-1 : 2007 (ISO 14915-1 : 2002)
7. 設計及び開発の手順
7.1 一般
マルチメディアインタフェースの設計は,一般的な対話システムの設計と同様に,人間中心
設計の方法に従うことが望ましい。人間中心設計手順についての手引は,JIS Z 8530に規定している。
人間中心設計の特徴は,ユーザー及び仕事の要求事項について明確な理解を得るのに適した活動,積極
的にユーザーを関与させながらの反復的な設計過程にあり,これには設計過程の適切な段階での試作など,
適当な設計案の評価を含める。
設計では,設計問題に関連する領域又は分野の専門家の知識を考慮に入れることが望ましい。
これらの総論的な考察に加えて,この規格で規定するマルチメディア特有の判断基準は,マルチメディ
アを用いるインタフェースの設計に関する更なる手引を提供する。6.に規定する設計概念は,マルチメデ
ィアインタフェースの開発過程における各設計段階での手引となる構造及び自由度の高い(順序どおり実
施する必要のない)設計手順を与える。
マルチメディアアプリケーションの開発過程は,7.27.6に規定する段階を含ませることが望ましい。
人間中心の設計手順の総論的な性質からいえば,各設計段階は一定の系列で一度だけたどるものではなく,
繰り返し実行することも可能であるが,開発過程は,まずは分析から始めることが望ましい。開発過程の
中で実行すべき作業ステップについては,臨機応変に加減してもよい。
7.2 分析
想定するユーザー層の特性,そのユーザーの仕事の特性,及び指す目標をよく分析して,マ
ルチメディアアプリケーションのコンテンツとの対話を実現することが望ましい。
環境の要因及び利用の状況は,メディア,特に動的メディアをどう認識するか,どのような相互作用を
行うかということに対して影響を及ぼす可能性が高いため,分析対象として取り上げることが望ましい。
例えば,騒音のある環境では,音声出力のほかに文章形式を合わせて提示することが望ましい。伝達の
目標とするもの,仕事の支援を与えるもの,及び情報についての要求事項を明確に理解することは,それ
以降の設計段階で生じる意思決定を行う上で重要とする。設計者は,教育,娯楽,製品・サービス広告な
どの種々の目的を達成するために,それぞれ異なるメディア特性を使い分けてもよい。
7.3 概念設計
概念設計とは,情報を伝えるための特定の戦略,又は複数の戦略(例えば,シミュレー
ション,ゲーム,実演提示,探査などによる)を選択し,マルチメディアアプリケーションの構造を高い
抽象度で決定することをいう。
7.4 コンテンツ,対話及びメディアの設計
コンテンツの設計,対話及びメディアの設計では,決めら
れた手順に従って,マルチメディアアプリケーションの様々な機能仕様を決定する。一般には,コンテン
ツの設計を対話の設計及びメディアの設計に先立って行うことが望ましいが,場合によっては既に利用可
能な特定のメディア構成を開発の出発点として用いる。
7.5 試作
従来の対話型システムの試作とは対照的に,マルチメディアでは,試作システムの質的内容
及び現実感の程度が幅広くなる。開発段階の早期においては,動画及びアニメーションのような複雑なメ
ディアを静止画で代用することもある。同様に,高価な製作過程へと移行する前に,例えば動画品質,音
響品質などを落としてインタフェースの概念を検証する場合もある。
――――― [JIS Z 8531-1 pdf 12] ―――――
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7.6 評価
マルチメディアアプリケーションの評価では,対話の設計についての一般的な基準と,この
規格に規定するマルチメディア特有の基準との両方を用いることが望ましい。マルチメディアアプリケー
ションを評価する場合に不可欠なことは,想定するユーザーを使って,適切な評価方式を当てはめて検証
することである(JIS Z 8521及びJIS Z 8530参照)。想定ユーザーたちの意見及び提案に対して特別に注意
を払うことが望ましい。試作品を作り,それを評価することはユーザーの反応を集める有用な方法であり,
試作において他の媒体で代用したり,又は媒体の品質が最終的な品質とは異なる場合には,これによる評
価結果への影響を考慮することが望ましい。
――――― [JIS Z 8531-1 pdf 13] ―――――
Z 8531-1 : 2007 (ISO 14915-1 : 2002)
参考文献
[1] JIS Z 8522:2006 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−情報の提示
備考 ISO 9241-12:1998,Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)−
Part 12: Presentation of informationが,この規格と一致している。
[2] JIS Z 8523:2007 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−ユーザー向け案内
備考 ISO 9241-13:1998,Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)−
Part 13: User guidanceが,この規格と一致している。
[3] JIS Z 8524:1999 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−メニュー対話
備考 ISO 9241-14:1997,Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)−
Part 14: Menu dialoguesが,この規格と一致している。
[4] JIS Z 8525:2000 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−コマンド対話
備考 ISO 9241-15:1997,Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)−
Part 15: Command dialoguesが,この規格と一致している。
[5] JIS Z 8526:2006 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−直接操作対話
備考 ISO 9241-16:1999,Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)−
Part 16: Direct manipulation dialoguesが,この規格と一致している。
[6] JIS Z 8527:2002 人間工学−視覚表示装置を用いるオフィス作業−書式記入対話
備考 ISO 9241-17:1998,Ergonomic requirements for office work with visual display terminals (VDTs)−
Part 17: Form filling dialoguesが,この規格と一致している。
[7] JIS Z 8502:1994 人間工学−精神的作業負荷に関する原則−用語及び定義
備考 ISO 10075:1991,Ergonomic principles related to mental work-load−General terms and definitions
が,この規格と一致している。
[8] JIS Z 8503:1998 人間工学−精神的作業負荷に関する原則−設計の原則
備考 ISO 10075-2:1996,Ergonomic principles related to mental workload−Part 2: Design principlesが,
この規格と一致している。
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Z 8531-1 : 2007 (ISO 14915-1 : 2002)
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JIS Z 8531-1:2007の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 14915-1:2002(IDT)
JIS Z 8531-1:2007の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.200 : インタフェース及び相互接続設備
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.180 : 人間工学
JIS Z 8531-1:2007の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8531-2:2007
- 人間工学―マルチメディアを用いるユーザインタフェースのソフトウェア―第2部:マルチメディアナビゲーション及び制御
- JISZ8531-3:2007
- 人間工学―マルチメディアを用いるユーザインタフェースのソフトウェア―第3部:メディアの選択及び組合せ