JIS Z 8781-3:2016 測色―第3部:CIE三刺激値 | ページ 3

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表4−標準イルミナントA,D65及び補助標準イルミナントCの色度座標
イルミナントの種類 XYZ表色系 X10Y10Z10表色系
A x=0.447 6 x10=0.451 2
y=0.407 4 y10=0.405 9
D65 x=0.312 7 x10=0.313 8
y=0.329 0 y10=0.331 0
C x=0.310 1 x10=0.310 4
y=0.316 2 y10=0.319 1

5.2 反射及び透過物体の10 nm又は20 nmデータのための実用的方法

  この規格は,10 nm又は20 nmデータのための実用的方法を扱っていない。5 nm間隔又はより小さい間
隔のデータだけに適用する。
注記1 10 nm又は20 nmの波長間隔Δλの反射又は透過物体の三刺激値X,Y及びZの一般的な計算
方法は,式(8)を用いる。
X R λ Wx λ
λ
Y R λ Wy λ (8)
λ
Z R λ Wz λ
λ
ここでR(λ)は,半値幅が波長間隔(10 nm又は20 nm)に等しく,対称な三角形(二等辺三
角形)又は台形(等脚台形)の帯域で測定された分光反射率係数である。Wx(λ),Wy(λ)及び
Wz(λ)は,10 nm又は20 nmの間隔で測定されたR(λ)の値がスムーズに変化するという仮定の
下に,標準的方法(箇条4参照)に最も合うように,等色関数,照明光の相対分光分布,波
長間隔,波長帯域幅及び規準化係数kを考慮して前もって計算された重価係数である。分光
反射率係数R(λ)は,式(8)で分光放射輝度率β(λ),分光反射率ρ(λ)又は分光透過率τ(λ)によって
置き換えられることがある。
注記2 この目的のために計算された重価係数の例は,JIS Z 8722又はASTM E308-08(ASTM, 2008a
参照)で与えられている。
注記3 重価係数の計算方法の詳細が出版されている(Fairman, 1985; Venable,1989; ASTM, 2008b; Liet
al., 2004参照)。

5.3 自発光光源の10 nm又は20 nmデータのための実用的方法

  この規格は,10 nm又は20 nmデータのための実用的方法を扱っていない。5 nm間隔又はより小さい間
隔のデータだけに適用する。特定の評価光源において,5 nmより大きい間隔による誤差が無視できるほど
小さいことが実証されているときを除いて,5 nmより大きいデータ間隔は,用いないことが望ましい。特
に狭帯域の特徴をもつ蛍光ランプ,ガス放電ランプ及びLEDのような多くの自発光光源に対して,5 nm
より大きい波長間隔Δλで測定された色刺激関数からの三刺激値の計算から,正確な結果が得られない場
合がある。

6 入力データの補助的な処理

  この箇条は,箇条4及び箇条5の方法に適用するために,又は精度を高める目的で測定データを補正す

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るために,必要なデータの補助的な処理の要点を記載する。この規格の箇条4及び箇条5で記載された方
法を使用するには,規定の波長範囲内で,規定の波長間隔ごとに,規定の波長帯域幅で分かっている色刺
激関数φλ(λ)又は相対色刺激関数φ(λ)が必要とされる。異なった色のデータを正確に比較するには,どの計
算セット(比較する複数の色)に対しても同じ波長範囲,波長間隔,波長帯域幅を用いることが重要であ
る。しかし,実地応用では,測定が規定よりも大きい間隔で行われたり,等しくない波長間隔が用いられ
たり,波長範囲の両端付近のデータが省略されたり,波長帯域幅がサンプリング間隔と等しくなかったり,
波長帯域の形が対称な三角形(二等辺三角形)又は台形(等脚台形)でなかったりして,要求されたデー
タの全てが利用できないことがある。予測されたデータからの計算は正確でないかもしれないが,測定さ
れていないデータを予測することが可能な場合もある。したがって,使用者が最終結果への影響の程度を
評価し,結果の誤差が使用者の目的に対して無視できることが実証できる場合にだけ,予測方法を使用す
ることが望ましい。幾つかの手引又は注意事項を6.16.3に示す。

6.1 外挿

  測定波長範囲が380 nm780 nmより狭い場合,測定データの外挿は,誤差が生じる可能性がある。外
挿は,結果の誤差が使用者の目的に対して無視できることが実証できる場合にだけ使用する。
φλ(λ),φ(λ),R(λ),β(λ),ρ(λ),又はτ(λ)の必要とされる値を,測定波長範囲を超えて予測するとき,おお
よその近似結果として,測定していない値は,それに相当する量の最も近くで測定した値と等しくする
(CIE, 2004参照)か,又は単純な線形外挿(CIE, 2005b参照)を使用してもよい。失われた値は,デー
タ又はほかの実験に基づいている場合は,0又は100 %のようにほかの値を与えてもよい。
注記 全ての波長における重みの和と測定していない波長における重みの和との比率は,測定値の代
わりに予測値を使うことによって生じる最大誤差の尺度である。

6.2 内挿

  測定したデータの波長が等色関数の波長と完全に一致していない場合は,合わせるための何らかの内挿
が必要である。反射率,透過率及びなだらかな分光分布曲線をもっている光源は,測定値又は等色関数の
どちらを内挿してもよい。測定値の内挿のために,測定値間に挟まれた値の推定値は,データを表現する
理論式が存在するならば,その式によって又は数学的なカーブフィット(近似曲線)によって求めてもよ
い。概説及び勧告はCIE, 2005bに記載している。等色関数が内挿される場合,JIS Z 8781-1の1 nm間隔
の間の点を内挿する場合は,線形補間を用いなければならない。狭帯域のピーク値及び輝線を含んでいる
光源データの場合は,測定したデータを内挿してはならない。この場合は,等色関数を測定したデータの
波長に合わせるように内挿しなければならない。
注記1 一般に,波長間隔を小さくする測定データの内挿は,計算した色の精度を改善することはな
い。箇条4及び箇条5で記載したデータ間隔は,オリジナルの測定データに適用する。内挿
によって,5 nm又はより小さい間隔に変換したとしても,オリジナルのデータ間隔が5 nm
より大きすぎると,この規格の要求を満たさないことがある。
注記2 測定器の波長間隔は,しばしば測定器の波長帯域幅と一致している。このような場合に,異
なる波長間隔へデータが内挿されるなら,一致の完全性が失われる。変換したデータは,6.3
の波長帯域幅の補正に適用できない。

6.3 波長帯域幅

  測定器から得られた全ての分光データには,有限の波長帯域幅があり,計算した三刺激値の誤差に伝ぱ
んする。一般的に,波長帯域幅から生じる誤差は,波長間隔に関連する計算誤差よりも大きい。この規格
の入力データのために用いる測定器の波長帯域幅は,波長帯域幅の補正をしない限り,5 nm又は5 nm以

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下でなければならない。放電ランプのように輝線(放射線)がある光源の測定は,波長間隔及び波長帯域
幅とを,他の波長点と比較して,どの波長も下回る又は上回ることがないように,一致させなければなら
ない。そのためには,波長帯域は対称な三角形(二等辺三角形)であることが望ましく,その半値幅は,
波長間隔又はその整数倍であることが望ましい。波長間隔が波長帯域幅より十分小さい場合には,この一
致条件は重大ではない。この一致条件は,物体色の反射及び透過測定に対しては要求されない。なぜなら,
これらのスペクトルは比較的なだらかである。例外は,一致条件が要求された場合に,帯域補正を適用す
る場合である。
注記 波長帯域幅の有用な補正方法には,ASTM 2009,Fairman 2010,Gardner 2006,Kostkowski 1997,
Ohno 2005,Robertson 1967,Stearns and Stearns 1998,Venable 1989,及びWoolliams and Cox 2005
がある。

7 色度座標

  色度座標x,y,及びzは,三刺激値X,Y及びZから式(9)によって求める。
X
x
X Y Z
Y
y (9)
X Y Z
Z
z
X Y Z
x+y+z=1の関係から,x及びyだけを引用することで十分である。横軸にx,縦軸にyを描いてできる
色度図は,CIE 1931色度図又はCIE(x, y)図と呼ばれる。同様にx10,y10,及びz10色度座標は,X10,Y10及
びZ10から計算され,横軸にx10,縦軸にy10を描いてできる色度図は,CIE 1964色度図又はCIE(x10, y10)図
と呼ばれる。
色度座標を用いずに色度を表示する場合には,主波長λd又はλd,10(又は補色主波長λc若しくはλc,10)及
び刺激純度pe又はpe,10を用いることができる。主波長λd又はλd,10(又は補色主波長λc若しくはλc,10),及
び刺激純度pe又はpe,10による色度の表示方法を附属書JAに示す。

8 数値の処理

  数値の処理は,入力データによって与えられた全有効桁数を用いる。最終結果は,測定の不確かさを考
慮して有効数字の桁数に丸める。

9 結果の記載

  三刺激値及び計算に用いたパラメータを記載する場合は,測定の幾何条件,観測者,照明光(物体色に
対して)及び試料の裏あて(反射物体色に対して)について記載する。また,波長範囲及び積算の間隔を
明記しなければならない。

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附属書A
(参考)
参考文献
JIS Z 8722 色の測定方法−反射及び透過物体色
ASTM, 2008a. ASTM E308-08. Standard practice for computing the colors of objects by using the CIE system
ASTM, 2008b. ASTM E2022-08. Standard practice for calculation of weighting factors for tristimulus integration
ASTM, 2009. ASTM E2729-09. Standard practice for rectification of spectrophotometric bandpass difference
CIE, 2004. CIE 15:2004. Colorimetry, 3rd edition
CIE, 2005a. CIE 165:2005. CIE 10 degree photopic photometric obsever
CIE, 2005b. CIE 167:2005. Recommended practice for tabulating spectral data for use in colour computations
FAIRMAN, H.S., 1985. The calculation of weight factors for tristimulus integration. Color Res. Appl., 10, 199-203
FAIRMAN, H.S., 2010. An improved method for correcting radiance data for bandpass error. Color Res. Appl., 35,
328-333
GARDNER, J.L., 2006. Bandwidth correction for LED chromaticity. Color Res. Appl., 31, 374-380
KOSTKOWSKI, H.J., 1997. Reliable spectroradiometry, spectroradiometry consulting, Maryland, USA
LI, C.J., LUO, M.R., RIGG, B., 2004. A new method for computing optimum weights for calculating CIE tristimulus
values, Color Res. Appl., 29, 91-103
OHNO, Y., 2005. A flexible bandpass correction method for spectrometers. AIC Colour 05 Proc. 10th Congress of the
International Colour Association 2, 1087-1090
ROBERTSON, A.R., 1967. Colorimetric significance of spectrophotometric errors. J. OPT. Soc. Am. 57, 691-698
STEARNS, E.I. and STEARNS, R.E., 1988. An example of a method for correcting radiance data for bandpass error.
Color Res. Appl., 13, 257-259
VENABLE, W.H., 1989. Accurate tristimulus values from spectral data. Color Res. Appl., 14, 260-267
WOOLLIAMS, E.R. and COX, M.G., 2005. Correcting for bandwidth effects in monochromator measurements. 9th
International Conference on New Developments and Applications in Optical Radiometry (NEWRAD),
Physikalisch-Meteorologishes Observatorium Davos, Switzerland

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附属書JA
(参考)
主波長(又は補色主波長)及び刺激純度による色度の表示方法
JA.1 色度の表示
色度を表示するには,一般に色度座標x,y又はx10,y10を用いるが,必要な場合には,主波長λd又はλd,10
(又は補色主波長λc若しくはλc,10)及び刺激純度pe又はpe,10によっても差し支えない。
JA.2 XYZ表色系における主波長(又は補色主波長)及び刺激純度の求め方
JA.2.1 主波長(又は補色主波長)の求め方
図JA.1に示す色度図の中の点Nは,無彩色の色度座標を表し,光源色の場合はxn=0.333 3,yn=0.333 3,
物体色の場合は,用いた標準イルミナントの色度座標を表す。
色度座標が,直線RN,直線VN及びスペクトル軌跡によって囲まれる領域内の点C1で表される色の場
合には,直線NC1の延長とスペクトル軌跡との交点D1に対応する波長を,この要領によって図JA.2から
求める。この波長をその色の主波長といい,記号λd[単位,ナノメートル(nm)]で表す。
色度座標が三角形NRV内の点C2及びD2で表される色(紫色刺激)の場合には,直線C2Nの延長とス
ペクトル軌跡との交点D2'に対応する波長を,この要領によって表1及び図JA.1から求める。この波長を
その色の補色主波長といい,記号λc(単位,nm)で表す。
JA.2.2 刺激純度の求め方
図JA.1において,色度座標が点C1又は点C2によって表される色の場合には,刺激純度peは次の式によ
って求め,パーセントで表す。ただし,peを計算するには,次の二つの式のうち,分母の絶対値が大きい
方の式で求める。
x xn y yn
pe 100 (%) 又は pe 100 (%)
xd xn yd yn
ここに, x,y : 点C1又は点C2の色度座標
xn,yn : 点Nの色度座標
xd,yd : 点D1又は点D2の色度座標。ただし,点D2は直線NC2と純
紫刺激との交点
JA.3 X10Y10Z10表色系における主波長(又は補色主波長)及び刺激純度の求め方
X10Y10Z10表色系における主波長λd,10(又は補色主波長λc,10)及び刺激純度pe,10は,色度座標x, yの代わり
に色度座標x10, y10を用い,JA.2の要領によって表2及び図JA.3から求める。

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JIS Z 8781-3:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11664-3:2012(MOD)

JIS Z 8781-3:2016の国際規格 ICS 分類一覧

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