JIS Z 8781-4:2013 測色―第4部:CIE 1976 L*a*b*色空間 | ページ 2

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Z 8781-4 : 2013
照明された物体の色に対して,Xn,Yn,Znに選ばれた特定の白色刺激は,試料物体と同じ光源によって
照明された完全拡散反射体から反射された光である。この場合,Xn,Yn,ZnはYnが100になるように共通
の係数によって正規化された光源の三刺激値である。自発光ディスプレイ上に表示された物体の色に対し
て選ばれた特定の白色刺激は,完全拡散反射体の見えをもつ,Ynが100になるように共通の係数によって
正規化された刺激である。
CIELABの値を報告する場合,測定条件及び三刺激値の計算に用いた手続に関する全ての関連情報を併
記する。
注記1 特定のイルミナント及び特定の計算方法に対するXn,Yn,Znの例が,発行されている(CIE,
2004)。
注記2 式(5),式(7)及び式(9)は,パウリ(PAULI)(1976)の提案に基づいている。
注記3 式(5),式(7)及び式(9)の(841/108)の項の値は,7.787とほぼ等しい。この値は,実地応用で使
われる。
注記4 式(4)式(9)の(6/29)3の項は,0.008 856とほぼ等しい。この値は実地応用で使われる。
注記5 式(4)式(9)の分数6/29及び4/29はCIE 15:2004にある分数24/116及び16/116に等しい。
注記6 式(5),式(7)及び式(9)の(841/108)の項は,(1/3)(29/6)2に等しい。
注記7 式(1)は,Y/Yn≦(6/29)3の場合に, L* 9033. Y Ynに近似できる。
注記8 L*,a*,b*が与えられた場合,X,Y,Zは附属書Aによって求めることができる。

4.2 明度,クロマ及び色相のそれぞれに関係する量

  明度,クロマ及び色相のそれぞれに関係する量は,式(10)及び式(11)によって求める。
CIE 1976 明度指数 : 4.1で定義されているL*
2 2 12
CIELAB 1976 abクロマ(CIELABクロマ) : C *ab a* b* (10)
CIELAB 1976 ab色相角(CIELAB色相角) : hab arctan b* a (11)
CIE 1976 ab色相角habは,a*及びb*が共に正の値ならば,0°90°の間,a*が負でb*が正の値ならば
90°180°の間,a*及びb*が共に負の値ならば180°270°の間,a*が正でb*が負の値ならば270°
360°の間にある。
注記 X/Xn,Y/Yn,Z/Znについて,線形式(5),線形式(7)及び線形式(9)を用いる場合,不規則なhabの値
が得られる[マクラーレン(MCLAREN, 1980)]。不規則な値は,反射物体色で生じるだけでな
く,スペクトル軌跡又は紫軌跡に接する低輝度率の透過物体色でも生じる。

4.3 色差

  CIELAB色空間のユークリッド距離は,JIS Z 8781-2に規定するCIE測色標準イルミナントD65の色度
をもつ視野に明順応した観測者によって,同一の白から中明度の灰色までの背景で観察する場合に,ほぼ
同じ大きさの物体色の間で知覚される色差を近似的に表すために用いる。この規格によって得られる値は,
ほかの観察条件で知覚される色差と一致しない場合がある。
添字0(基準)及び添字1(試料)によって表される二つの刺激の間の色差は,式(12)式(17)によって
求める。
ΔL* L*1 L*0 (12)
Δa* a*1 a*0 (13)
Δb* b*1 b*0 (14)
ΔC*ab C *ab,1
C *ab,0 (15)

――――― [JIS Z 8781-4 pdf 6] ―――――

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Δhabhab,1hab,0 (16)
12
ΔH *ab2 C *ab 1, C *ab 0,
sin Δhab (17)
無彩色軸(C*ab=0)から離れている場合に,小さい色差を計算するときの色相差は,式(17)を次の式(18)
に置き換えることができる。
12
ΔH *ab C *ab 1, C *ab 0,
Δhab (18)
ここで,Δhabの値の単位はラジアンである。
二つの刺激を結んだ線が正のa*軸を横切るとき,式(16)は±180°の範囲を超える値が得られる。Δhab
の値は,180°の範囲内になるように360°を加えたり又は減じたりすることによって修正する。
注記1 ΔH*abは,色差が明度差,クロマ差及び色相差のベクトル和に分割されることができるとい
う知覚的な理解に一致させるために取り入れられた。
注記2 CIELAB色差の色相差及びクロマ差の分割は,Δhabの絶対値が180°に近付くとき,次第に有
用さは減少する。
注記3 添字r(基準)及び添字t(試験)を,それぞれ0及び1の代わりに用いることがある。同様
に,小さな色差の評価では,s(標準)及びb(評価サンプル)を用いる場合がある。他の応
用では,std(標準)及びspl(試料)を用いる場合がある。
二つの刺激の間のCIELAB色差は,CIELAB色空間で表される座標間のユークリッド距離として求める。
2 2 2 12
ΔE*ab ΔL* Δa* Δb* (19)
又は
2 2 2 1
ΔE*ab ΔL* ΔC *ab ΔH *ab (20)
これら二つのΔE*abは,等価である。
ΔH*abを計算する方法には,式(17)のほか,式(21)式(23)がある。
2 2 2 1
ΔH *ab ΔE*ab ΔL* ΔC *ab (21)
ここで,ΔE*abは式(19)から計算し,ΔH*abはΔhabと同じ符号をもつ。
12
ΔH *abk 2 C *ab 1, C*ab 0,
a*1 a*0 b*1 b*0 (22)
ここで,a*1・b*0≧a*0・b*1ならばk=−1,ほかの場合はk=1
及び
12
ΔH *ab a*0 b*1 a*1 b*0 a*1 a*0
5.0 C *ab 1, C*ab0, b*1 b*0 (23)
注記4 式(23)は,比較するクロマのいずれかが0の場合,用いることができない。式(23)は,いずれ
かのクロマが0に近いとき不正確である。
注記5 ΔH*abを計算する方法の詳細は,式(17)はセベ(SVE,1991),式(22)はストークス及びブリ
ル(STOKES,BRILL,1992),式(23)はセベ(SVE,1996)によって与えられている。
注記6 異なった実地応用では,色差知覚とより良い相関を得るために,ΔL*,ΔC*ab及びΔH*abに異
なった重み付けを用いて式(20)を修正する必要がある。2001年に,工業的な小色差の評価の
ための新しい式で,CIEはこのような重み付けを勧告した(CIE 2001)。しかし,これらは,
この規格の適用範囲外である。この方法によって得られる色差は,CIELAB色差ではない。
記号ΔE*abは用いられない。

――――― [JIS Z 8781-4 pdf 7] ―――――

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Z 8781-4 : 2013
附属書A
(参考)
L*,a*,b*からX,Y,Zへの変換
次の式(A.1)(A.9)は,L*,a*,b*が与えられた場合,X,Y,Zの計算のための逆変換を表す。
f Y Yn * 16 (A.1)
f X Xn a* 500 f Y Yn (A.2)
f Z Zn f Y Yn b* 200 (A.3)
f X Xn 6 29 の場合 X Xn f X Xn (A.4)
f X Xn ≦ 6 29 の場合 X 108 841 Xnf X Xn 4 29 (A.5)
f Y Yn 6 29 の場合 Y Yn f Y Yn (A.6)
f Y Yn≦ 6 29 の場合 Y 108 841 Ynf Y Yn 4 29 (A.7)
f Z Zn 6 29 の場合 Z Zn f Z Zn (A.8)
f Z Zn ≦ 6 29 の場合 Z 108 841 Znf Z Zn 4 29 (A.9)
注記1 式(A.6)の条件は,L*>8に等価である。
注記2 式(A.7)の条件は,L*≦8に等価である。

――――― [JIS Z 8781-4 pdf 8] ―――――

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Z 8781-4 : 2013
附属書B
(参考)
参考文献
CIE, 1995. CIE 116-1995,Industrial colour difference evaluation, 1995
CIE, 2001. CIE 142-2001,Improvement to industrial colour-difference evaluation, 2001
CIE, 2004. CIE 15:2004,Colorimetry, 3rd edition, 2004
CLARKE, F.J.J., MCDONALD, R., RIGG, B., 1984. Modification to the JPC79 colour difference formula. J. Soc.
Dyers Col., 100, 128-131, 1984
DIN, 2001. DIN 6176,Farbmetrische Bestimmung von Farbabstnden bei Krperfarben nach der DIN99-Formel.
Deutsches Institut fr Normung, 2001
MCLAREN, K., 1980. CIELAB hue-angle anomalies at low tristimulus ratios. Color Res. Appl., 5, 139-143, 1980
PAULI, H., 1976. Proposed extention of the CIE recommendation on "Uniform color spaces, color difference
equations, and metric color terms". J. Opt. Soc. Am., 66, 866-867, 1976
ROBERTSON, A.R., 1990. Historical development of CIE recommended color difference equations. Color Res.
Appl., 15, 167-170, 1990
SVE, R., 1991. New formula for the computation of CIE 1976 hue difference. Color Res. Appl., 16, 217-218,
1991
SVE, R., 1996. Practical formula for the computation of CIE 1976 hue difference. Color Res. Appl., 21, 314,
1996
STOKES, M., BRILL, M.H., 1992. Efficient computation of ΔH*ab. Color Res. Appl., 17, 410-411, 1992

――――― [JIS Z 8781-4 pdf 9] ―――――

    8
Z 8781-4 : 2013
Z8
2
附属書JA
78
(参考)
1-
4 : 2
JISと対応国際規格との対比表
013
JIS Z 8781-4:2013 測色−第4部 : CIE 1976 L*a*b*色空間 ISO 11664-4:2008 Colorimetry−Part 4: CIE 1976 L*a*b* Colour space
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条(V) JISと国際規格との技術的差異
国際 ごとの評価及びその内容 の理由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 CIE 1976 L*a*b*色空 1 一致
間について規定
2 引用規格
3 用語及び この規格で用いる主な 3 追加
定義,記号,略号を規定し 主な用語について定義を記載 IEC 60050-845で定義されている用
定義 用語について定義し ているが,定義はこの規格 した。これによって箇条題目を語の定義を省略している。定義,記
た。 だけに適用する用語につ “用語及び定義”とした。 号及び略号の箇条を変えることもで
いて記述している。 きるが,使いやすさを考慮した。実
質的な技術的差異はない。
4 計算方法 均等色空間及び色差の 4 追加 附属書Aの引用を4.1の注記8 規定内容は一致しているが,ISOで
計算方法を規定 として明記した。 は附属書を引用する文言がないた
め,JISの様式に従って,追記した。
附属書A
(参考)
附属書B
(参考)
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : ISO 11664-4:2008,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 一致 技術的差異がない。
− 追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
− MOD 国際規格を修正している。

JIS Z 8781-4:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11664-4:2008(MOD)

JIS Z 8781-4:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8781-4:2013の関連規格と引用規格一覧