JIS Z 8807:2012 固体の密度及び比重の測定方法 | ページ 4

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ここに, 温度tにおける試料固体の密度(kg/m3)
W3 : 空気中での試料固体のひょう量値(kg)
W4 : 空気中での固体標準物質aのひょう量値(kg)
W5 : 空気中での固体標準物質bのひょう量値(kg)
愀椀 空気の密度(kg/m3)
W6 : 作動液体中での試料固体のひょう量値(kg)
W7 : 作動液体中での固体標準物質aのひょう量値(kg)
W8 : 作動液体中での固体標準物質bのひょう量値(kg)
懿 固体標準物質aの密度(kg/m3)
拿 固体標準物質bの密度(kg/m3)
b) 試料固体の密度を水の密度で除し比重を求める。水の密度は,表1を参照して求めるか,又は式(1)に
よって計算する。温度t0の水の密度を比重の算出に用いた場合には,比重t/t0 ℃と表記し,温度t0を
明示する。

8.5 測定結果の不確かさ要因

  液中ひょう量法による密度及び比重の測定の不確かさを見積もる場合には,次の要因を考慮する。
a) 標準物質の不確かさ
b) 試料固体の温度測定の不確かさ
c) 天びんによる標準物質ひょう量の不確かさ
d) 実験標準偏差

9 幾何学的測定による密度及び比重の測定方法

9.1 測定原理及び特徴

9.1.1  測定原理
試料固体の体積及び質量を直接測定し,密度及び比重を求める。
9.1.2 特徴
幾何学的測定による密度及び比重の測定方法の特徴は,次による。
a) 標準物質を用いることなく,試料固体の密度を絶対測定できる。
b) 試料固体を液体に浸さずに密度及び比重を測定できる。液体に浸すことで溶解及び膨潤する試料固体
の測定には都合がよい。

9.2 体積測定

  試料固体の体積を要求される精度に応じて幾何学的に測定する。密度及び比重の測定の結果の国家計量
標準へのトレーサビリティを確保するためには,国家計量標準にトレーサブルな方法で校正された計測器
を用いて体積を測定する。体積の絶対測定が比較的容易な試料固体の形状には,次のようなものがある。
a) 球体 多方位から直径を測定し,平均直径dを求める。球体体積Vは,dからV=( 一 地 度
よく求めることができる。より正確に体積を求めるためには,次の事項に注意する。
1) 測定方位による直径の変化
2) 試料固体の温度測定
b) 立方体 向かい合う面の間隔を辺の長さを測定する。精度よく体積を求めるためには,次の事項に注
意する。
1) 各面の形状
2) 向かい合う面の平行度
3) 角及び縁の欠落

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4) 試料固体の温度測定

9.3 質量測定

  要求される精度に応じた天びんを用いて,試料固体の質量を測定する。密度及び比重の測定の結果の国
家計量標準へのトレーサビリティを確保するためには,国家計量標準にトレーサブルな方法で校正された
分銅を用いて天びんの感度を校正する。

9.4 計算

  計算は,次による。
a) 試料固体の質量を体積で除して試料固体の密度を求める。
b) 試料固体の密度を水の密度で除し比重を求める。水の密度は,表1によって求めるか,又は式(1)によ
って計算する。温度t0の水の密度を比重の算出に用いた場合には,比重t/t0 ℃と表記し,温度t0を明
示する。

9.5 測定結果の不確かさ要因

  幾何学的測定による密度及び比重の測定の不確かさを見積もる場合には,次の要因を考慮する。
a) 体積測定の不確かさ
b) 質量測定の不確かさ
c) 温度測定の不確かさ
d) 実験標準偏差

10 音響法による密度及び比重の測定方法

10.1 測定原理及び特徴

10.1.1 測定原理
装置はスピーカで仕切られた測定槽及び基準槽からなる。スピーカが正弦波信号で駆動されると二つの
槽には絶対値が等しく符号が反対の微小な体積変化が与えられ,その結果,測定槽と基準槽とは互いに符
号が反対の微小圧力変化が生じる。この圧力比は二つの槽の体積比に依存するので,測定槽に試料固体を
出し入れしたときの体積変化を圧力の比として検出できる。体積が校正された標準物質を測定槽に出し入
れして検出感度を校正し,標準物質と試料固体との体積差を測定し,密度及び比重を求める。
10.1.2 特徴
音響法による密度及び比重の測定方法の特徴は,次による。
a) 試料固体を液体に浸さずに密度及び比重を測定できる。液体に浸すことで溶解及び膨潤する試料固体
の測定には都合がよい。
b) 標準物質(固体)の密度を基準とする測定方法である。

10.2 測定に用いる器具

  測定に用いる器具は,次による。
a) 測定装置 装置の構成例を図5に示す。詳細については,JIS B 7609を参照する。

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図5−音響法による密度及び比重の測定装置(例)
b) 天びん 要求される精度に応じた質量測定性能をもつ天びんを使用する。密度及び比重の測定の結果
の国家計量標準への計量計測トレーサビリティを確保するためには,国家計量標準にトレーサブルな
方法で校正された分銅を用いて天びんの感度を校正する。
c) 体積標準物質 測定装置中の試料室及び膨張室の体積を決定するのに必要な,体積の校正された固体。
密度及び比重の測定の結果の国家計量標準への計量計測トレーサビリティを確保するためには,主と
して箇条5のa),又は必要に応じて,箇条5のb)に規定する,国家計量標準にトレーサブルな方法で
校正された標準物質を用いる。

10.3 測定

  測定は,次による。
a) 測定槽を空にした状態で,マイク1で検出される信号の振幅(E1,0)とマイク2で検出される信号の振
幅(E2,0)との比R0=(E1,0/E2,0)を測定する。
b) 測定容器を洗浄し,十分に乾燥させて,ひょう量する(m1S)
c) 測定槽に体積標準物質を入れた状態で,マイク1で検出される信号の振幅(E1,r)とマイク2で検出さ
れる信号の振幅(E2,r)との比Rr=(E1,r/E2,r)を測定する。
d) 測定槽に試料固体を入れた状態で,マイク1で検出される信号の振幅(E1,s)とマイク2で検出される
信号の振幅(E2,s)との比Rs=(E1,s/E2,s)を測定する。
e) ) d)の操作を繰り返す。

10.4 計算

  計算は,次による。
a) 試料固体の体積V及び試料固体の密度 變 算は,次の式(12)及び式(13)を用いて行う。
R0 R
V Vr (12)
R0 Rr
t m

(pdf 一覧ページ番号 )

                             V

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ここに, V : 試料固体の体積(m3)
Vr : 体積標準物質の体積(m3)
R0 : 測定槽を空にしたときの振幅比
Rr : 測定槽に体積標準物質を入れたときの振幅比
R : 測定槽に試料固体を入れたときの振幅比
ρt : 温度tにおける試料固体の密度(kg/m3)
m : 試料固体の質量(kg)
b) 試料固体の密度を水の密度で除し比重を求める。水の密度は,表1によって求めるか,又は式(1)によ
って計算する。温度t0の水の密度を比重の算出に用いた場合には,比重t/t0 ℃と表記し,温度t0を明
示する。

10.5 測定結果の不確かさ要因

  音響法による密度及び比重の測定の不確かさを見積もる場合には,次の要因を考慮する。
a) 体積標準物質の不確かさ
b) 体積測定の不確かさ
c) 質量測定の不確かさ
d) 温度測定の不確かさ
e) 実験標準偏差

11 気体置換法による密度及び比重の測定方法

11.1 測定原理及び特徴

11.1.1 測定原理
試料室を試料固体及び不活性ガスで満たす。その後,試料室に膨張室を接続し,不活性ガスを膨張させ
る。膨張に伴う試料室内の圧力変化によって試料固体の体積を求め,密度及び比重を測定する。
11.1.2 特徴
気体置換法による密度及び比重の測定方法の特徴は,次による。
a) 粉体の体積,密度及び比重を測定できる。
b) 試料固体を液体に浸さずに密度及び比重を測定できる。液体に浸すことで溶解及び膨潤する試料固体
の測定には都合がよい。
c) 標準物質(固体)の密度を基準とする測定方法である。

11.2 測定に用いる器具

  測定に用いる器具は,次による。
a) 測定装置 測定装置の構成例を図6に示す。詳細についてはJIS R 1620を参照する。
図6−気体置換法による密度及び比重の測定装置(例)

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b) 天びん 要求される精度に応じた質量測定性能をもつ天びんを使用する。密度及び比重の測定の結果
の国家計量標準への計量計測トレーサビリティを確保するためには,国家計量標準にトレーサブルな
方法で校正された分銅を用いて天びんの感度を校正する。
c) 体積標準物質 測定装置中の試料室及び膨張室の体積を決定するのに必要な,体積の校正された固体。
密度及び比重の測定の結果の国家計量標準への計量計測トレーサビリティを確保するためには,主と
して箇条5のa) ,又は必要に応じて,箇条5のb)に規定する,国家計量標準にトレーサブルな方法
で校正された標準物質を用いる。
d) ガス ヘリウムなどの理想気体に近い挙動を示し,非可燃性の気体を用いることが望ましい。

11.3 測定

  測定は,次による。
a) 測定容器を洗浄し,十分に乾燥させる。
b) ガス供給弁を閉じ,測定容器を試料室へ入れる。
c) 接続弁を開き,排気弁によってポンプなどによって試料室及び膨張室を排気する。
d) 排気弁を閉じ,ガス供給弁からガスを導入する。
e) 試料室の圧力を圧力計によって測定する(p1C)。
f) 接続弁を開き,圧力計によって試料室及び膨張室の圧力を圧力計によって測定する(p2C)。
g) 排気弁を開き,体積標準物質を試料室中の測定容器に入れる。c) f) の操作を繰り返し,ガスを導入
したときの圧力(p1S)及び接続弁を開きガスを膨張させたときの圧力(p2S)を測定する。
h) 排気弁を開き,測定容器及び体積標準物質を取り出す。
i) 試料固体を測定容器に入れる。
j) 前処理によって試料固体に付着した不純物を取り除く。
k) ) f) の操作を繰り返し,ガスを導入したときの圧力(p1)及び接続弁を開きガスを膨張させたとき
の圧力(p2)を測定する。
l) 試料固体の質量を測定する。
注記1 ポンプなどによる試料室及び膨張室の排気が実施できない場合は,次の操作を繰り返すこ
とによって試料室及び膨張室内をガスで置換する。置換方法の詳細については,JIS R 1620
を参照する。
1) 接続弁及び排気弁を開く。
2) ガス供給弁を開き,ガスを導入する。
3) 排気弁及び接続弁を閉じる。
4) ガス供給弁を閉じ,接続弁及び排気弁を開く。
注記2 注記1の方法によって試料室及び膨張室内をガスで置換した場合,p1C,p2C,p1S,p1S,p1
及びp2は置換後に接続弁及び排気弁を閉じた状態での圧力をゼロとするゲージ圧とする。
詳細についてはJIS R 1620を参照する。

11.4 計算

  計算は,次による。
a) 次の式(14)(17)によって,測定容器を入れたときの試料室の空間容積V1,膨張室の空間容積V2,試
料固体の体積V及び試料固体の密度 算する。

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