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表2−FCAEを参照装置とするCPC校正手順(続き)
6.3.3 一次エアロゾルの調整
濃度は電荷調整装置の許容範囲内である。
多価帯電粒子の割合は0.1未満である。
FCAEの許容範囲内に濃度を調整する。
6.3.4 分流器の偏りβの測定
6.3.5 被験CPCの検出効率測定
開始時のゼロ測定のためにDEMCの電圧を0 V(又は電圧オフ)に設定する。
− 1分間,FCAE及び被験CPCの測定値を記録し,最後の30秒間を計算に用いる。
− FCAEのゼロ補正した算術平均の絶対値が1 fC/s未満である。
− FCAEのゼロ濃度測定値の標準偏差が0.5 fC/s未満である。
− 被験CPCの算術平均が1 cm-3未満である。
目標の粒径及び濃度において
− 1分間,FCAE及び被験CPCの測定値を記録し,最後の30秒間を計算に用いる。
− FCAE及び被験CPCのCVが3 %未満,又は標準偏差が0.5 fC/s未満(被験CPCの場合は0.5 cm-3
未満)である。
DEMCの印加電圧を0 V(又は電圧オフ)に設定する。
− 1分間,FCAE及び被験CPCの測定値を記録し,最後の30秒間を計算に用いる。
− FCAEのゼロ補正した算術平均の絶対値が1 fC/s未満である。
− FCAEのゼロ濃度測定値の標準偏差が0.5 fC/s未満である。
− 被験CPCの算術平均が1 cm-3未満である。
検出効率ηCPC,iを算出する。
同じ測定をあと4回繰り返す。
検出効率の算術平均 ηCPC を計算する。
全てのηCPC,iが ηCPC ±0.02を満たす。
6.3.6 異なる濃度での測定(任意)
6.3.3を行い,続いて6.3.5を実行する。
6.3.7 異なる粒径での測定(任意)
6.3.2以降を実行する。
6.3.8 最初の測定点の繰返し
5点より多く測定を行った場合,最初の測定をもう一度行う。最初の測定との検出効率の違いは±0.025
である。
6.3.9 結果を校正証明書に記入する。
図5は検出効率の算出に関連する情報を図にまとめたものである。
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6.3.3 c)及び
式(8) 附属書D
p及びCN
式(D.18)又は
式(D.13),式(D.15)及び式(D.17)
注記 一重線の四角は計算で得られた値,二重線の四角は測定値,角が丸い四角は校正証明書から得た値である。
図5−FCAEを用いた校正における検出効率を算出するためのパラメータ及び数式の関係図
附属書Iに,FCAEを参照装置としたCPC校正の実施例を記載する。
6.2 準備
6.2.1 一般的な準備
6.2.26.2.6において,全ての装置が製造業者の仕様に基づいて正常に動作していることを個別に確認し,
続いて,6.2.7にて装置を準備し(図4に従う。),校正設備全体の動作確認を行う。全ての確認試験が合格
となるまで,6.3の検出効率の校正作業へ進んではならない。
6.2.2 一次エアロゾル
製造業者の推奨する手順に従って一次エアロゾル発生源を始動する。エアロゾル調整器通過後の粒径分
布が未知の場合は,例えば,DEMCをFCAEと組み合わせてDMASとして用いて,粒径分布を測定する
ことを強く推奨する。一次エアロゾルの相対蒸気成分(水,分散媒,又は溶媒)が40 %未満であることを
確認する。
6.2.3 他の機器
必要な補助装置の電源を全て入れ,安定させる。すなわち,電荷調整装置,校正済の圧力計,校正済の
温度計,FCAE及び被験CPCの流量を計測するための校正済の流量計,及び湿度計の電源を入れ,安定化
させる。
校正設備に加えることが推奨されている装置,例えば,モニタCPC,マスフローメータ,マスフローコ
ントローラ,圧力,温度計なども電源を入れ,製造業者の取扱説明書に従って準備する。DEMC及び他の
機器を含む校正設備全体を恒温槽の中に入れている場合,目標の温度に設定し,全体の温度が安定するま
で待つ。
6.2.4 DEMC
DEMCの電源を入れ,ISO 15900に従って確認試験を行い,目標の流量に設定する。シースエア調整器
が安定するのを待つ。
6.2.5 FCAE
FCAEの電源を入れ,少なくとも30分間以上,電源を入れた状態で暖機する。輸送後,又は長期間使用
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していなかった場合は,安定状態に達するまでに数時間を要することがある。
注記 理想的にはFCAEの電流計回路は常時電源を入れた状態を維持した方がよい。
FCAEのゼロレベル及び流量を,校正設備に接続していない状態で確認する。全てのインジケータ(温
度,流量,圧力など)は,装置の動作が正常であることを示していなければならない。校正設備に接続す
る前に次の作業項目を実施し,FCAEが正常に動作していることを確認する。
a) ゼロ点確認 FCAEのゼロ点を,取扱説明書の操作方法に従って調整するか,又は適切な外部の方法
に従って補正する。使用した方法を校正証明書に記載する。
HEPAフィルタをFCAEの入口に装着する。FCAEの入口流量とゼロ点補正した電荷量濃度との積
(CQ×qFCAE)を,1秒間の読取り間隔,1秒間平均の条件で,少なくとも15分間記録する。その値に
は,時間の経過に伴う顕著な減少又は増加の傾向が見られてはならない。そのような傾向がある場合,
FCAEをもっと長い時間をかけて安定させるか,又はFCAEのゼロ点補正を繰り返し,この試験を繰
り返す。FCAEが安定状態に達するまで先に進んではならない。
記録した値の算術平均と標準偏差とを算出する。ゼロ点補正を行った後,CQ×qFCAEの算術平均の絶
対値は1 fC/s未満,標準偏差は2.5 fC/s未満でなければならない。
FCAEのゼロ点確認に2回失敗した場合,FCAEは製造業者による確認が必要である。
b) CAE全体の漏れ試験 この試験を行うには,室内空気の粒子濃度が少なくとも500 cm-3必要である。
この試験は,内部にバイパス流構造をもつFCAEには適用できない。
1) EPAフィルタを被験CPCの入口に接続する。被験CPCにHEPAフィルタを通した空気を1分間
吸引させた後,粒子数を1分間計測し,その値をNHEPAとする。
2) 被験CPCからHEPAフィルタを外し,室内の空気を計測する。粒子数を1分間計測し,その値を
Nambientとする。
3) 被験CPCを吸引源から外し,被験CPCの入口をFCAEの出口に接続する。FCAEがフィルタ処理
された室内空気を吸引するよう,HEPAフィルタをFCAEの入口に接続する。被験CPCを吸引源に
接続し,フィルタ処理した室内空気がFCAEを通して流れるようにする。
4) EPAフィルタを通した空気を3分間吸引させる。
5) CAEを通して流れたフィルタ処理室内空気を被験CPCが吸引し,1分間当たりに計数した粒子数
をNFCAEとして記録する。
6) leak=NFCAE−NHEPAを計算する。負になった場合はNleak=0とする。
7) FCAE=Nleak/Nambientを計算する。校正を行うには,RFCAEは0.000 1未満でなければならない。RFCAE
が0.000 1以上の場合,FCAE内の配管に漏れがないか,又はフィルタが適切か確認し,手順1)7)
を再度実行する。
c) 流量測定 FCAEの入口流量を調整可能な場合,このFCAEを用いた校正が有効となるには,流量測
定の前にFCAEの流量を校正証明書に記載された流量に設定しなければならない。
校正設備に接続していない状態で,FCAEの設定入口流量(校正証明書を参照)を圧損の少ない校
正済の流量計を用いて測定する(附属書J参照)。流量は安定していなければならず,15分間に均等
の間隔で5回以上測定した計測値のCVが2 %未満でなければならない。流量には顕著な増加又は減
少の傾向が見られないことが望ましい。これを満たさない場合,FCAEを更に長い時間をかけて安定
させ,FCAEのポンプ又は吸引源への接続を確認し,再度測定する。流量試験に2回失敗した場合,
FCAEは製造業者による確認が必要である。
FCAE入口流量の測定値の算術平均(qFCAE,cal,amb)を,同じ時間に取得したFCAE指示流量値の算術
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平均,又はFCAEの設定流量値のいずれか(qFCAE,amb)と比較する。後者は,FCAEが流量値を指示し
ない場合,又はFCAEが設定流量値を電荷量濃度の計算に使用している場合に適用する。二つの流量
の差は,FCAEの製造業者が定める精度rq,FCAE(%)以内であることが望ましい。精度を超える差が見
られた場合,製造業者に問い合わせる。
さらに,流量qFCAE,cal,ambをFCAEの校正証明書に記載された流量qFCAE,certと比較する。その差は式(2)
を満たさなければならない。
qFCAE,cert
qFCAE,cal,amb
2 ur2 qcal,cert
ur2 qFCAE,cert 1 qr2
3 ,FCAE (2)
qFCAE,cert
ここに, ur(qFCAE,cert) : 校正証明書に記載されたFCAE入口流量の相対標準不確
かさ
ur(qcal,cert) : qFCAE,cal,ambの測定に使用した流量計の相対標準不確かさ
大きな差が見られた場合,FCAEの流量制御に問題がある可能性がある。
流量は,同じ温度及び気圧に換算して比較しなければならない。FCAEの流量制御方式によっては,
異なる補正を適用しなければならない(附属書J参照)。
6.2.6 被験CPC
CPCが校正のために輸送されてきた場合,一般には作動液が排出された状態にある。この場合,被験
CPCの電源を入れ,必要な作動液を規定量注入し,飽和部・凝縮部・光学系部が規定の温度に到達するの
を待つ。少なくとも1時間,装置を暖機する。作動液が充されている状態でのCPCの移動では,製造業
者の注意事項に従わなければならない。
被験CPCの作動液が排出されていなかった場合,装置の移動に関する製造業者の注意事項に従わなけれ
ばならない。被験CPCの電源を入れ,少なくとも30分間暖機し,飽和部・凝縮部・光学系部が規定の温
度に到達するのを待つ。
全てのインジケータ(温度,流量,圧力などに対するもの)は,装置の動作が正常であることを示して
いなければならない。
校正設備に接続する前に,次の作業項目を実施し,被験CPCが正常に動作していることを確認する。
a) ゼロカウント確認 ゼロカウントの確認のために,少なくとも一つのHEPAフィルタを被験CPCの入
口に装着する(特に低い濃度を得るためにHEPAフィルタをもう一つ直列に接続しなければならない
ことがある。)。1秒間の読取り間隔,1秒間平均の条件で,少なくとも5分間,被験CPCに濃度を計
測させる。あらゆる漏れを解消した後,算術平均濃度は0.1 cm-3未満でなければならない。この要求
を満たさない場合,顧客に連絡する。
b) 高レスポンス確認 被験CPCが粒子を検出できることを確認する単純な試験を行う。例えば,室内空
気の粒子数濃度が500 cm-3より高い場合,室内空気の計測によって試験することができる。この方法
による試験を行った場合,被験CPCで計測された個数濃度は500 cm-3より高いことが望ましい。また,
十分に高い個数濃度が見込める他の粒子源からのエアロゾルをこの試験に用いてもよい。又は,製造
業者の推奨する方法に従う。この要求を満たさない場合,顧客に連絡する。
c) 流量測定 校正設備に接続していない状態で,被験CPCの入口流量を圧損の少ない校正済の流量計を
用いて測定する(附属書J参照)。流量は安定していなければならず,5分間に均等の間隔で5回以上
測定した計測値のCVが2 %未満でなければならない。流量には顕著な増加又は減少の傾向が見られ
ないことが望ましい。これを満たさない場合,被験CPCを更に長い時間をかけて安定させ,被験CPC
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のポンプ又は吸引源への接続を確認し,再度測定する。流量試験に2回失敗した場合,被験CPCは修
理が必要である。
被験CPC入口流量の測定値の算術平均(qCPC,cal,amb)を,同じ時間に取得した被験CPC指示流量値
の算術平均,又は被験CPCの公称流量値のいずれか(qCPC,amb)と比較する。後者は,被験CPCが流
量値を指示しない場合,又は被験CPCが公称流量値を粒子数濃度の計算に使用している場合に適用す
る。二つの流量の差は,被験CPCの製造業者が定める許容範囲内にあることが望ましい。これを満た
さない場合,顧客に連絡する。大きな差が見られた場合,被験CPCの流量制御に問題がある可能性が
ある。
流量は,同じ温度及び気圧に換算して比較しなければならない。被験CPCの流量制御方式によって
は,異なる補正を適用しなければならない(附属書J参照)。
6.2.7 校正設備全体の確認
補助エア(通常,HEPAフィルタ,又はHEPAフィルタを付けたマスフローコントローラ)の経路をDEMC
の下流に接続する。続いて,混合器と圧力計とをDEMC下流に接続する。被験CPC及びFCAEを,混合
器の下流に位置する分流器に接続する。外気に通じる開口が,DEMCの入口又は補助エアの経路に少なく
とも一つあることを確認する。これは被験CPC及びFCAEの入口で急激な加圧,又は減圧が生じるのを避
けるためである。モニタCPCを設置する場合,その接続は混合器より前に位置していなければならず,ま
た,もう一つ混合器を取り付けることが望ましい。
エアロゾル発生器及びエアロゾル調整器をDEMCの入口に接続する。この際,余剰空気が排気されてい
ること,又はDEMCの入口流量の方が高い場合,フィルタ処理した空気が加えられていることを確認する。
FCAE及び被験CPCの入口圧力が規定の範囲内にあり,過度に高い若しくは低い圧力,又は製造業者の
仕様の範囲外ではないことを確認する。これを満たさない場合,補助エアの流量又はスロットルバルブの
開度を調節する。
流量の測定は,次による。
a) EMC流量 DEMCのシース流量を目標の値に設定する。必要な場合,補助エア(又は余剰排気)の
流量を変えてDEMC入口流量を調節する。シース流量とサンプル流量との比は,DEMCに分級され
た粒子の粒径分布が狭く,単分散となるよう,7:1以上にする。
これらの流量を設定した後は,校正作業中に流量を変更しないことを推奨する。変更した場合,こ
の後の手順b)及びc)で行うFCAE及び被験CPCの体積流量測定をやり直さなければならない。
b) CAEの流量測定 校正済の流量計を分流器とFCAE入口との間に挿入し,FCAEの体積流量を測定
する。測定値(qFCAE,cal)を,FCAE指示流量値又は設定流量値のいずれか(qFCAE)と比較する。後者
は,FCAEが流量値を指示しない場合,又はFCAEが設定流量値を電荷量濃度の計算に使用している
場合に適用する。二つの流量の差は,FCAEの製造業者が定める精度rq,FCAE(%)以下であることが望
ましい。精度を超える差が見られた場合,製造業者に問い合わせる。
さらに,流量qFCAE,calをFCAEの校正証明書に記載された流量(qFCAE,cert)と比較する。その差は式
(3)を満たさなければならない。
qFCAE,cert
qFCAE,cal
2 ur2 qcal,cert
ur2 qFCAE,cert 1 qr2
3 ,FCAE (3)
qFCAE,cert
ここに, ur(qFCAE,cert) : 校正証明書に記載されたFCAE入口流量の相対標準不確
かさ
――――― [JIS Z 8850 pdf 25] ―――――
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JIS Z 8850:2018の国際規格 ICS 分類一覧
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