JIS Z 9211:1982 エネルギー管理用語(その1) | ページ 3

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Z 9211-1982
参考
番号 用語 読み方 意味
対応英語
22112 塊炭 かいたん lump coal
粒度による分類において通常は20mm以上の石
炭。用途によって若干異なるが通常3850mmを
塊炭,2538mmを中塊炭,2025mmを小塊炭
ということが多い。
22113 粉炭 ふんたん pulverized coal
粒度による分類において,通常は20mm未満の石
炭。通常320mmを粉炭,3mm未満を微粉炭と
いうことが多い。
22114 非粘結炭 ひねんけつたん non-caking coal
石炭の性状による分類において,乾留した場合
に,ほとんど粘結せず,残留するコークスが粉状
となるような石炭。
22115 粘結炭 ねんけつたん caking coal
石炭の性状による分類において,乾留時に軟化溶
融してコークスを生成する石炭。
22116 原料炭 げんりょうたん metallurgical coal,
石炭の用途による分類において,一般にコークス
coal for coke making
製造の原料として用いられる石炭。コークス用炭
ともいう。
22117 一般炭 いっぱんたん steam coal
石炭の用途による分類において,一般に発電用な
どの燃料に用いられる石炭。非・微粘結炭である
ことが多い。
22118 高品位炭 こうひんいたん high grade coal
石炭の品位による分類において,一般に水分,灰
分,硫黄分などの少ない石炭。
22119 低品位炭 ていひんいたん low grade coal
石炭の品位による分類において,一般に水分,灰
分,硫黄分などの多い石炭。
22120 純炭発熱量 じゅんたんはつ純炭ベース (26109) に換算した発熱量。heating value of pure
ねつりょう coal
22121 燃料比 ねんりょうひ fuel ratio
石炭の工業分析結果のうち,固定炭素 (%) を揮
発分 (%) で割った値。
備考 高炉操業等における製品単位,重
量当たりの燃料消費量。
22122 自然発火 しぜんはっか spontaneous ignition
可燃性の物質又は混合物が外部からの加熱なし
に,内部の酸化反応熱の蓄積だけで発火点に達
し,燃焼を起こす現象。
注(1) IS M 1002(炭量計算基準)には,純炭発熱量による石炭化度の分類が示されているが,この分類
基準はISOその他各国の基準と異なるため,ここでは記載していない。
(2.2.2) 液体燃料
参考
番号 用語 読み方 意味
対応英語
22201 石油 せきゆ 天然に産する鉱油及びその製品の総称。 petroleum
22202 原油 げんゆ crude oil
油井から採取したままの鉱油。各種液状炭化水素
を主成分とし,少量の硫黄,酸素,窒素などの有
機化合物を含む。
22203 ガソリン gasoline
石油から得られる常温で液状沸点範囲(30
200℃程度)の石油製品。用途によって工業用と
燃料用とに分けられ,前者には工業用ガソリン,
後者に自動車ガソリン及び航空ガソリンがある。
22204 揮発油 きはつゆ →ガソリン

――――― [JIS Z 9211 pdf 11] ―――――

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Z 9211-1982
参考
番号 用語 読み方 意味
対応英語
22205 ナフサ naphtha
原油中のガソリンの沸点範囲の留分。このうち軽
質のもの(沸点範囲30100℃程度)を軽質ナフ
サ,重質のもの(沸点範囲100200℃程度)を重
質ナフサと呼び,両者を含むものをフルレンジナ
フサ又はホールナフサという。
22206 燈油 とうゆ kerosine
原油蒸留の際,ガソリンと軽油との間に留出する
沸点範囲150280℃程度の留分。
22207 軽油 けいゆ gas oil
原油蒸留の際,燈油留分の次に留出する沸点範囲
200350℃程度の留分。
22208 重油 じゅうゆ fuel oil
ディーゼル機関用,ボイラ用及び各種炉用の燃料
として適当な品質の鉱油。製造上の区分では,常
圧蒸留残油又は主としてガソリン,ナフサなどの
軽質分を除く留出物(燈軽油)と常圧蒸留残油と
の混合物をいう。
22209 A重油 えいじゅうゆ fuel oil A
重油の慣用上の呼び方。一般的にJIS K 2205の重
油規格の1種に相当する。
22210 B重油 びーじゅうゆ fuel oil B
重油の慣用上の呼び方。一般的にJIS K 2205の重
油規格の2種に相当する。
22211 C重油 しーじゅうゆ fuel oil C
重油の慣用上の呼び方。一般的にJIS K 2205の重
油規格の3種に相当する。
22212 パルプ廃液 ぱるぷはいえき pulp spent liquor
木材チップを薬液で蒸解してパルプを製造する
際に発生する液。リグニンなど多量の有機物及び
それを処理した薬品を含む。
22213 炭水素比 たんすいそひ C/H weight ratio
燃料の元素分析によって得た炭素と水素の重量
比で,液体熱料の性状を示す数値。
(2.2.3) 気体燃料
参考
番号 用語 読み方 意味
対応英語
22301 燃料ガス ねんりょうがす fuel gas
燃料として一般の使用に供せられるガス。
22302 天然ガス てんねんがす natural gas
天然に地下から産するパラフィン系炭化水素を
主成分とする可燃性ガスの総称。油田から原油に
伴って産出する油田ガス,原油を伴わないガス田
から採取されるガス田ガス,きょう(夾)炭層か
ら産出する炭田ガス,地下水に伴って産出する水
溶性ガスなどがある。
22303 コークス炉ガス こーくすろがすコークス炉で石炭を乾留する際に副生するガス。 coke oven gas
22304 高炉ガス こうろがす 製鉄用高炉から副生するガス。 blast furnace gas
22305 都市ガス としがす town gas
都市の家庭や工場に配管によって供給される燃
料ガス。
22306 液化天然ガス えきかてんねん冷却・液化した状態の天然ガス。 liquefied natural gas
(LNG) がす
22307 液化石油ガス えきかせきゆが liquefied petroleum gas
主成分として炭素数3及び4の炭化水素の加圧又
(LPG) す は冷却によって液化したもの。

――――― [JIS Z 9211 pdf 12] ―――――

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Z 9211-1982
2.3 熱力学,伝熱及び熱化学
(2.3.1) 熱力学基本法則
参考
番号 用語 読み方 意味
対応英語
23101 熱力学第1法則 ねつりきがくだ first law of
系の内部エネルギーの増加は,系に加えられる熱
いいちほうそくと仕事の和に等しい。 thermodynamics
23102 ジュールの法則 じゅーるのほう Joule's law
仕事が熱に変換されるときその割合は一定であ
そく り,この比が仕事の熱当量である。
23103 エネルギー保存則
えねるぎーほぞ law of energy
孤立系(外部との間でエネルギーも物質も変換し
んそく conservation
ない系)内ではエネルギーの総和は一定である。
23104 熱平衡 ねつへいこう thermal equilibrium
二つの物体を他と絶縁した状態で十分長時間接
触させると両者は熱平衡に達する。このとき両者
の温度は等しい。
23105 熱力学第2法則 ねつりきがくだ second law of
一定温度の熱源から熱をとり入れて,それをすべ
いにほうそく thermodynamics
て連続的に仕事に変換する装置(第2種の永久機
関)をつくることはできない。
23106 可逆変化 かぎゃくへんか reversible change
ある変化過程とその逆の変化過程が他に何の変
化も与えないで行い得るもの。
23107 可逆過程 かぎゃくかてい→可逆変化 reversible process
23108 不可逆変化 ふかぎゃくへん irreversible change
どのようにしても可逆とならない変化過程。

23109 不可逆過程 ふかぎゃくかて→不可逆変化 irreversible process

23110 可逆サイクル かぎゃくさいく reversible cycle
可逆過程だけで一連の変化を行って初めの状態
る に戻し,その間に熱から仕事へ又はその逆のエネ
ルギー変換を行うもの。
23111 カルノーサイクル Carnot's cycle
可逆の等温変化過程と断熱変化過程を組み合わ
せて二つの温度水準の間で行う可逆サイクル。
(2.3.2) 気体の法則
参考
番号 用語 読み方 意味
対応英語
23201 ボイルの法則 ぼいるのほうそ Boyle's law
一定量の気体を定温下で圧力を変えると,その体
く 積は圧力に反比例する。
23202 シャールの法則 しゃーるのほう Charle's law
一定量の気体を定圧のもとで温度変化させると,
そく その体積は絶対温度に比例する。
23203 理想気体の状態式
りそうきたいの equation of state of ideal
1kgの気体に対するPv=RTの関係。Pは絶対圧
じょうたいしき gas
力,vは比容積,Rはガス定数,Tは絶対温度で
ある。
23204 アボガドロの法則
あぼがどろのほ Avogadro's law
ある圧力,温度のもとで単位体積の気体の中に含
うそく まれる分子の数は気体の種類に関係なく一定で
ある。
23205 一般ガス定数 いっぱんがすじアボガドロの法則を用いて理想気体の状態を
universal gas constant
ょうすう Rv=R0 T/M のとき物質に無関係に定まるガ
ス定数R0。Mはその物質の分子量である。
23206 理想気体 りそうきたい ideal gas
理想気体の状態式を満足し,比熱が温度に無関係
な気体。
23207 完全ガス かんぜんがす →理想気体

――――― [JIS Z 9211 pdf 13] ―――――

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Z 9211-1982
(2.3.3) 多成分系
参考
番号 用語 読み方 意味
対応英語
23301 相律 そうりつ phase rule
多成分系でその状態を決定するのに必要な変数
の最小の数。すなわち自由度は,成分数に2を加
えたものから相の数を減じたものに等しい。
23302 相平衡 そうへいこう phase equilibrium
同じ物質が異なる相の中にあって,その間で熱力
学的につり合っている状態。
23303 化学平衡 かがくへいこう chemical equilibrium
化学反応で反応系から生成系へ移る速度と生成
系から反応系に移る速度が等しく両者がつり合
っている状態。
23304 ダルトンの法則 だるとんのほう Dalton's law
各種の成分の混合気体では,各成分が系の全体積
そく とその気体の分圧をもつ気体の法則に従う。
23305 溶液 ようえき solution
液体の中に他種の物質が溶け込んで同一の液相
となっているもの。
23306 溶質 ようしつ 溶液の中に溶け込んでいる物質。 solute
23307 溶媒 ようばい 溶液の主体をなす液体。 solvent
23308 ラウールの法則 らうーるのほう Raoult's law
溶液中のある成分のモル分率をxとし,ある温度
そく におけるその成分の飽和蒸気圧をPとすると,そ
の温度において溶液と平衡にある気体中のその
成分の分圧pはp=Pxである。
23309 沸点上昇 ふってんじょう rise of boiling point
固体の溶液の沸点が溶媒の沸点より高くなる現
しょう 象。
23310 気液平衡 きえきへいこう vapor-liquid equilibrium
気体と液体の系において両相の組成,温度,圧力
が一定になった状態。
23311 気液平衡図 きえきへいこう vapor-liquid equilibrium
気液平衡のとき,液組成と気体組成,平衡温度,
ず 平衡圧などの関係を表した図。 curve
23312 共沸混合物 きょうふつこん azeotrope
気液平衡状態において液組成と蒸気組成が等し
んごうぶつ くなる点をもつ混合気体。
23313 x−y線図 えっくす−わい x−y curve
圧力一定の気液平衡関係を表した図(横軸に液濃
せんず 度,縦軸に蒸気濃度をプロットした曲線)
(2.3.4) 熱伝導及び対流熱伝達
参考
番号 用語 読み方 意味
対応英語
23401 フーリエの法則 ふーりえのほう熱流束(21501)は,温度傾斜に比例する。Fourier's law
そく
23402 熱伝導方程式 ねつでんどうほ equation of heat
フーリエの法則と熱量保存式から導かれる温度
うていしき conduction
を従属変数とし,時間と位置座標を変数とする偏
微分方程式。
23403 定常熱伝導 ていじょうねつ steady heat conduction
温度が位置座標だけの関数で,時間には無関係と
でんどう なる状態での熱伝導。
23404 非定常熱伝導 ひていじょうね non-steady heat
ある位置の温度が時間と共に変化する熱伝導。
つでんどう conduction
23405 対流熱伝達 たいりゅうねつ流体と固体表面との間での伝熱。 convective heat transfer
でんたつ
23406 強制対流熱伝達 きょうせいたい heat transfer by forced
流体の流れが伝熱と無関係に与えられた圧力差
りゅうねつでんによって定まる状態での熱伝達。 convection
たつ

――――― [JIS Z 9211 pdf 14] ―――――

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Z 9211-1982
参考
番号 用語 読み方 意味
対応英語
23407 自然対流熱伝達 しぜんたいりゅ heat transfer by natural
流体温度と固体面温度との差によって生ずる流
うねつでんたつ convection
体内の密度差に起因する流れ(自然対流)以外の
原因による流れを考えない場合の熱伝達
23408 ヌッセルト数 ぬっせるとすう 懿
対流熱伝達率 流体の熱伝導率 Nusselt number
物体の代表長
さLから
Nu 愀
で定義される無次元数。
23409 スタントン数 すたんとんすう 懿
対流熱伝達率 流体の比熱C,密度 Stanton number
代表流速
Vから
St C V で定義される無次元数。
23410 レイノルズ数 れいのるずすう流体の動粘度滿 代表流速V,物体の代表長さLReynolds number
から
Re VL
v で定義される無次元数。
23411 プラントル数 ぷらんとるすう流体の動粘度滿 温度伝導率aから Prandtl number
Pr v
a で定義される無次元数。
23412 グラスホフ数 ぐらすほふすう 戀
流体の熱膨張率 Grashof
流体と固体面の温度差 重力 number
加速度g,物体の代表長さL,流体の動粘度
tgL3
Gr 2で定義される無次元数。
v
23413 沸騰熱伝達 ふっとうねつで heat transfer with
伝熱面温度が液体の飽和温度以上となって伝熱
んたつ boiling
によって伝熱面上又はその近くから蒸気が発生
することによって行われる伝熱。
23414 凝縮熱伝達 ぎょうしゅくね heat transfer with
伝熱面温度が蒸気の飽和温度以下となって伝熱
つでんたつ condensation
面上に蒸気が凝縮して液体となることによって
行われる伝熱。
23415 熱抵抗 ねつていこう thermal resistance
二つの面の温度差をその間の伝熱量で除した値。
電気回路の電気抵抗からの類推概念である。
23416 抵抗和の法則 ていこうわのほ law of overall resistance
重ね板,重ね円筒などを熱流が通過するとき全体
うそく の熱抵抗は熱流に対して直列に置かれた個々の
抵抗の和に等しい。電気回路の抵抗の直列接続に
相当する。
23417 熱貫流 ねつかんりゅう overall heat transfer
伝熱面の壁によって隔てられた二つの流体間の
伝熱。
23418 熱通過 ねつつうか →熱貫流
(2.3.5) 放射伝熱
参考
番号 用語 読み方 意味
対応英語
23501 熱放射 ねつほうしゃ thermal radiation
物体がある温度にあるということだけによって,
その物体から空間に放出される電磁波。その波長
は遠赤外,赤外,可視,紫外にわたる。
23502 黒体 こくたい (perfect) lack body
その面に投射される熱放射をすべて吸収して物
体の熱とする面(黒体面)をもつ物体。
23503 黒体放射の法則 こくたいほうし law of black body
すべての黒体面から放出される熱放射における
ゃのほうそく radiation
波長に対する放射強さの分布は,温度だけの関数
である。プランクの黒体放射の式で与えられる。
23504 プランクの放射法
ぷらんくのほう→黒体放射の法則。 Planck's law of thermal
則 しゃほうそく radiation
23505 ステファン・ボル
すてふぁん・ぼる Stephan-Boltzman's law
全波長についての黒体面の放射能は,絶対温度の
ツマンの法則 つまんのほうそ4乗に比例する。

――――― [JIS Z 9211 pdf 15] ―――――

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JIS Z 9211:1982の国際規格 ICS 分類一覧