JIS A 0204:2019 地質図―記号,色,模様,用語及び凡例表示 | ページ 2

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4.2 地層・岩体の分布を示すために用いる記号群

4.2.1  表示の原則
地質図の中で地層・岩体の分布を示すために用いる記号群の表示方法は,次による。
a) 地層・岩体の種類は模様で,それらの年代は色で表示する。ただし,模様が地質図の下地の地形等高
線と重なり合い,地質図の判読を妨げる場合は,その旨を断ることなしに,地層・岩体の種類及び年
代を色の違いだけで表示することができる。
b) 色の違いだけで地層・岩体の種類と年代とを区別する場合,地層・岩体の分布を示すために用いる色
の違いを際立たせるか,又は差異を強調する目的で模様を補助的に使ってもよい。
c) 地質図内に示されている地層・岩体の区分単位数が多く,色及び/又は模様を用いても地層・岩体の
区分が難しい場合には,それぞれの地層・岩体の区分単位を明示するために文字記号を使ってもよい。
4.2.2 模様
地質図の中で地層・岩体の分布を示すために用いる模様の表示は,それらを代表する岩石の種類を表す
模様で示す。岩石の種類を表す模様の表示は,a) d)の方法による。
a) 岩石の種類を模様で表示するには,ある岩石に対応する領域をその岩石を表す模様でくまなく覆わな
ければならない。
b) 模様は,黒で描くことが望ましい。
c) 表示に用いる模様の構成は,次の基準による。
1) 模様の構成要素となる図形(模様素)は,できる限り単純でトレース可能で,かつ,一つの岩石の
領域に複数個隣合せに並べることができる大きさとする。
2) 基本となる岩石は,図柄の構成要素となる同一の図形数個を並置して表す。混合又は中間型の岩石
は,それを構成する岩石の要素を表すそれぞれの異なる図形を並置して表示する。
3) 模様を構成するそれぞれの模様素の配列は,層理及び節理と平行,又は地質図の縁と平行にする。
4) 1)3)の原則の枠組の中で,異なった分野に適合するよう書き替えてもよい。ただし,それぞれの
模様及び模様素をほかの意味に用いてはならない。また,岩石以外の属性に対して新たな模様及び
模様素を与えてはならない。
d) 堆積岩,火成岩,変成岩,及び接触変成岩・変質岩・風化岩の模様については,目的の岩石に対応す
る模様がない場合及び国内の一般的慣行から外れている場合には,上記c) に掲げる原則に従って新
たに作成し用いることができる。
4.2.3 色
地質図の中で地層・岩体の分布を示すために用いる色の表示方法は,通常,次による。
a) 地質年代を示す色 地質年代を表現するための色の表示方法は,次による。
1) 地質年代ごとに区分して地層・岩体の分布を示す地質図を作成する場合及び地質年代表を作成する
場合は,古い地質年代の地層・岩体は濃く,新しい地質年代のものほどうすく着色する。
2) 地質年代が近接している地層・岩体については,混同しない程度の同系統色にする。
3) 各地質年代を表現する色は,表1による。

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表1−地質年代を表現する色
地質年代 色 地質年代 色
第四紀 水色系統 三畳紀 濃い赤みのだいだい色
(橙色)又は紫系統
新第三紀 黄色系統 古生代 茶色系統
古第三紀
白亜紀 緑系統 原生代 (無指定)
ジュラ紀 青系統 太古代(始生代) (無指定)
b) 地層・岩体を示す色 地層及び変成岩体を除く岩体の種類を表現するための色の表示方法は,次によ
る。
1) 同種の地層・岩体の種類においては,古い地質年代の地層・岩体は濃く,新しい地質年代のものほ
どうすく着色する。地質年代が近接している同種の地層・岩体については,混同しない程度の同系
統色にする。
2) 表2に掲げる岩石で構成される地層・岩体は,類似した地層・岩体と混同されない限り,表2に規
定した色で表現する。
表2−地層・岩体を表現する色
地層・岩体を構成する岩石 色
れき岩(礫岩) 茶色系統
砂岩 黄色系統
泥岩 青又は緑系統
砂岩泥岩互層 黄緑(砂岩と泥岩との中間色)
チャート だいだい色(橙色)系統
石灰岩 青系統
桃色又は赤系統
酸性又はけい長質(珪長質)火砕岩
桃色又は赤系統若しくは茶色系統
酸性又はけい長質(珪長質)火成岩
塩基性又は苦鉄質火砕岩 紫系統又は緑系統
塩基性又は苦鉄質火成岩 紫系統又は緑系統
3) 変成岩については色の規定がないため,変成岩の原岩の種類と年代(又は変成時期)とを考慮して,
上記a),b) 1)及びb) 2)のうちのいずれか対応するものを選んでよい。
4.2.4 地層・岩体の区分単位を示す文字記号
地層・岩体の区分単位を色及び/又は模様だけで区別しにくい場合は,英数字の組合せからなる文字記
号を添える。文字記号の表示方法は,通常,次による。
a) 地層・岩体の区分単位を表現するための文字記号は,地層・岩体の区分単位の名称を略称として表現
することのできる4文字以下の英数字の組合せで構成する。
例 女川層(Onnagawa Formation) → On
なお,表3表6に示す文字記号を,地層・岩体の区分単位の略称として用いることは極力避ける。
地層・岩体の区分単位の略称として使用する場合は,同じ地質図内で同じ英数字の組合せを用いない
ことを原則とし,同じ記号を用いる場合は,表3表6に示す文字記号群と地層・岩体の区分単位の
略称群とを字体の違いなどによって明確に区別する。
b) 地質年代を表す文字記号と地層・岩体の区分単位を表す文字記号とを組み合わせることができる。組
合せは,表3に示す地質年代の文字記号と,地層・岩体の区分単位の文字記号をピリオド(.)でつな

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(繋)ぐ形式で表示する。
例 地質年代が中新世で,地層・岩体の区分単位が女川層(Miocene Onnagawa Formation)の場合 :
M.On
表3−地質年代を表現する文字記号
地質年代 対応英語(参考)文字記号 地質年代 対応英語(参考)文字記号
完新世 Holocene H 三畳紀 Triassic Tr
更新世 Pleistocene Ps 中生代 Mesozoic Mz
第四紀 Quaternary Q ペルム紀 Permian Pm
鮮新世 Pliocene Pl 石炭紀 Carboniferous Cb
中新世 Miocene M デボン紀 Devonian Dv
新第三紀 Neogene N シルル紀 Silurian Sl
漸新世 Oligocene Og オルドビス紀 Ordovician O
始新世 Eocene E カンブリア紀 Cambrian Cm
暁新世 Paleocene Pa 古生代 Paleozoic Pz
古第三紀 Paleogene Pg 顕生代 Phanerozoic Ph
新生代 Cenozoic Cz 原生代 Proterozoic Pr
白亜紀 Cretaceous K 太古代(始生代) Archean Ar
ジュラ紀 Jurassic J
c) 地質年代を更に細分する場合の修飾語及び文字記号は,表4による。地質年代の細分を含む文字記号
と地層・岩体の区分単位とを組み合わせることができる。組合せは,地質年代の細分の文字記号,地
質年代の文字記号及び地層・岩体の区分単位文字記号をピリオド(.)でつな(繋)ぐ形式で表示する。
例1 地質年代が後期ジュラ紀で,地層・岩体の区分単位が池の原層(Late Jurassic Ikenohara
Formation)の場合 : L.J.Ik
例2 地層・岩体の区分単位が池の原上部(Upper Ikenohara Formation)の場合 : u.Ik
表4−地質年代を更に細分する場合の修飾語及び文字記号
修飾語 対応英語(参考)文字記号 修飾語 対応英語(参考)文字記号
前期 Early E 下部 Lower l
中期 Middle M 中部 Middle m
後期 Late L 上部 Upper u
d) 地層・岩体の区分単位を表現する(修飾語を含む。)文字記号は,単一の区分単位内に置く。これがで
きない場合は,属する区分単位内部から直線の細線からなる引出線を引き出し,その先に(修飾語を
含む。)文字記号を置いてもよい。

4.3 鉱産物の種類及び化石の種類並びにそれらの試料番号を示す文字記号

4.3.1  鉱産物の種類及び試料番号
鉱産物の種類及び試料番号を示すために用いる文字記号の表示方法は,次による。
a) 鉱産物の産出地点を示すために用いる記号に,鉱産物の種類を表現する文字記号を添えることができ
る。鉱産物の種類を表現する文字記号は,表5による。表5の文字記号と併記している括弧内の文字
記号は,同等に用いることができる。

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表5−鉱産物の種類を表現する主な文字記号
鉱産物 対応英語(参考) 文字記号 鉱産物 対応英語(参考) 文字記号
金 gold Au 石こう(石膏) gypsum gy
白金 platinum Pt 重晶石 barite ba
銀 silver Ag 蛍石 fluorite fl
銅 copper Cu かんらん岩 peridotite pd
鉛 lead Pb 蛇紋岩 serpentinite sp
亜鉛 zinc Zn 滑石 talc tc (tk)
鉄 iron Fe ダナイト dunite du
アルミニウム aluminum Al 石綿又はアスベスト asbestos abs (as)
チタン titanium Ti 雲も(雲母) mica mi
バナジウム vanadium V セリサイト sericite se (sc)
マンガン manganese Mn 長石 feldspar fd (fs)
ニッケル nickel Ni 沸石 zeolite ze
クロム chromium Cr 海緑石 glauconite gl (gk)
コバルト cobalt Co けい藻土(珪藻土) diatomite da
すず(錫) tin Sn 陶石 pottery stone ps
タングステン tungsten W 粘土 clay cl
モリブデン molybdenum Mo 耐火粘土 refractory clay rc
水銀 mercury Hg ろう石 pyrophyllite pp
アンチモン antimony Sb カオリン kaolin ka
リチウム lithium Li ベントナイト bentonite be
ベリリウム beryllium Be パーライト perlite pe
インジウム indium In 石灰石 limestone ls
ウラン uranium U ドロマイト dolomite Do
トリウム thorium Th 大理石 marble Mb
ひ素(砒素) arsenic As けい砂(珪砂) silica sand Qs
マグネシウム magnesium Mg 黒鉛又は石墨 graphite gr (gf)
レアアース rare earth RE 石炭 coal C
(希土類元素)
硫黄 sulfur S 褐炭及び亜炭 lignite l
黄鉄鉱 pyrite py リン phosphorus ph
硫化鉄鉱 iron sulphide is
けい石(珪石) silica stone si
b) 表5に規定する記号と同等の鉱産物の種類を示す記号を別に定義して用いてはならない。表5に規定
していない鉱産物の種類を示す文字記号については,一般に広く使われているものを用いる。
c) 鉱産物の試料番号は,“鉱産物の種類を表現する文字記号+[-]+試料番号”の形式で表示することがで
きる。
例 金の試料の0123番 Au-0123
4.3.2 化石の種類及び試料番号
化石の種類及び試料番号を示すために用いる文字記号の表示方法は,次による。
a) 化石の産出地点を示すために用いる記号には,化石の種類を表現する文字記号を添えてもよい。化石
の種類を表現する文字記号は,表6による。

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表6−化石の種類を表現する主な文字記号
化石の種類 対応英語(参考) 文字記号 化石の種類 対応英語(参考) 文字記号
動物化石 animal fossil A 石灰質ナンノ化石 calcareous CN
nannofossil
植物化石 plant fossil P 紡すい虫(紡錘虫)化fusulinid fossil FS

哺乳類化石 mammalian fossil MM 有孔虫化石 FR
foraminiferal fossil
は虫類(爬虫類)化石 reptilian fossilRP 浮遊性有孔虫化石 planktonic PF
foraminiferal fossil
両生類化石 amphibian fossil AP 底生有孔虫化石 benthic BF
foraminiferal
fossil
魚類化石 PC
pisces (fish) ossil 放散虫化石 RD
radiolarian fossil
軟体動物化石 molluscan fossil ML けい藻(珪藻)化石 diatom fossil DT
石灰藻類化石 calcareous algae CA けい質べん毛藻(珪質silicoflagellate fossil SF
fossil 鞭毛藻)化石
サンゴ化石 coral fossil CL dinoflagellate fossil
渦べん毛藻(渦鞭毛藻) DF
化石
コノドント化石 conodont fossil CD 花粉化石 pollen fossil PO
b) 表6に規定する記号と同等の化石の種類を示す記号を別に定義して用いてはならない。
なお,表6に規定していない化石の種類を示す文字記号については,一般に広く使われているもの
を用いる。
c) 化石の試料番号は,“化石の種類を表現する文字記号+[-]+試料番号”の形式で表示することができる。
例 放散虫化石試料の01番 RD-01

4.4 地質学的属性を示す記号

4.4.1  記号の表示位置
地質図の中で地質学的属性を示すために用いる記号の表示位置は,次による。
a) 地質学的属性の面的なひろ(拡)がり(分布)は,その地質学的属性の境界面と基準面(地形面,垂
直断面,水平断面など)との交線によって表示する。ただし,地質学的属性の境界面が基準面上に存
在せず基準面が地形面である場合は,基準面に対して鉛直方向に投影した位置に境界線を表示し,地
質学的属性の境界面が基準面上に存在せず基準面が地形面でない場合は,基準面に対して鉛直方向に
投影した位置に境界線を表示する。
b) 地質学的属性のうち点情報は,基準面上に存在する場合はその位置に表示する。ただし,基準面上に
存在せず基準面が地形面である場合は,基準面に対して鉛直方向に投影した位置に表示し,基準面上
に存在せず基準面が地形面でない場合は,基準面に対して垂直方向に投影した位置に表示する。
c) 点情報を示す記号の中心は,点情報の存在位置又は基準面上の投影位置と一致していなければならな
い。点情報の存在位置にその点情報を示す記号を配することができない場合は,引出線によって点情
報の存在位置又は基準面上の投影位置を表示する。
なお,一つの測定点上にある複数の面構造(地層面及びその他の面構造の組合せを含む。)の走向傾
斜を表現する場合は,それぞれの面構造の走向を示す実線の一方の端点が測定点(点情報の存在位置
又は基準面上の投影位置)で互いに接するように配置する。
4.4.2 地質学的属性の種類を示す記号
地質学的属性の種類を示すために用いる記号の表示方法は,次による。

――――― [JIS A 0204 pdf 10] ―――――

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  • ISO 710-2:1974(MOD)
  • ISO 710-3:1974(MOD)
  • ISO 710-4:1982(MOD)
  • ISO 710-5:1989(MOD)
  • ISO 710-6:1984(MOD)
  • ISO 710-7:1984(MOD)

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