JIS A 1414-3:2010 建築用パネルの性能試験方法―第3部:温湿度・水分に対する試験 | ページ 2

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断熱性が低い外装材の下地として使われる場合の湿度変化によるパネルの面外変形を測定することを目
的とする。
5.2.2 試験装置
湿度試験装置は,試験体の片側が高湿,反対側が低湿に保てるものとする。このときに使用される加湿
器及び除湿器は,いずれも試験中は試験体に温度変化を与えないものとする。
5.2.3 試験手順
試験手順は,次による。
a) 試験体の取付方法 試験体の取付けは,実際の取付方法に準じる。
b) 温湿度条件 試験体片側が相対湿度 (90±5) %,反対側が相対湿度 (40±5) %で一定状態を持続させる。
持続時間は,試験開始後20時間目と,24時間目の変位の差が図1に示すすべての測定箇所で1 mm
を超えない場合には24時間,1 mmを超える場合には,その後4時間目ごとの差が1 mm以下となる
までの時間とする。試験体はその後,相対湿度 (60±20) %の室内に24時間放置する。ただし,試験
中を通じ,温度はJIS A 1414-1の6.4 c) に規定する20 ℃±5 ℃に保つものとする。
c) 外観観察 試験体のき裂,変色,はく離などの状況を観察する。
5.2.4 測定条件
変位測定は,5.1.5による。ただし,測定は低湿面について行う。
測定間隔は,試験開始後2時間までは15分間隔とし,その後22時間目までは30分1時間間隔とし,
試験終了後は24時間目を測定する。試験時間が24時間を超えるものは,24時間目以降は1時間間隔とす
る。
5.2.5 結果の記録
試験結果には,必要に応じて次の事項を記録する。ただし,共通記録事項は,箇条6による。
a) 変位測定結果(時間と変位量との関係図)
b) 外観観察結果の図示又は写真撮影
c) 湿度試験装置略図
d) 試験体表面の色彩

5.3 含水率の影響に関する試験

5.3.1  試験の目的
標準状態及び湿潤環境におけるパネルの剛性・強度を測定して,含水による剛性・強度の低下率を算出
することを目的とする。
5.3.2 試験条件
試験条件は,次による。
a) 試験体調湿方法 本試験体は,次の1) 又は2) の環境下で平衡状態となるまで静置する。また,サイ
ドマッチング用試験体は,通常,JIS A 1414-1の6.3 b) に規定する環境下で平衡状態となるまで静置
する。
1) 常時湿潤環境 温度20 ℃±2 ℃,相対湿度 (95±5) %
2) 断続湿潤環境 温度20 ℃±2 ℃,相対湿度 (85±5) %
b) 試験環境 試験は,a) と同様の環境下で実施する。
c) 試験体の寸法 試験体の寸法は,次による。
1) 試験体の幅は,実大の製品の厚さの2倍以上とする。
2) 試験体の長さは,JIS A 1414-2の5.3(曲げ試験)に規定するスパン(試験体の厚さの12倍以上と

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する。)に50 mm又は試験体の厚さの1/2を加えた長さとする。ただし,スパン及び実大の製品の
厚さが試験に与えるせん断の影響を適切に考慮してこれと同等以上の精度で試験の結果が得られる
長さであることが確かめられた場合には,これによらなくてもよい。
5.3.3 試験手順
試験体を5.3.2 a) に規定する方法で調湿した後,JIS A 1414-2の5.3に規定する試験を行う。
5.3.4 試験データの処理
試験データの処理は,次による。
a) 曲げ強さ(最大曲げモーメント)は,JIS A 1414-2のA.3 a) の1) 又は2) によって求める。
b) 曲げ弾性係数(曲げ剛性)は,JIS A 1414-2のA.3 b) の1) 又は2) によって求める。
c) 曲げ強さ(最大曲げモーメント)及び曲げ弾性係数(曲げ剛性)のサイドマッチング用試験体に対す
る本試験体の比(1.0を超える場合は1.0とする。)を求める。各組合せに対して得られた数値の平均
値を求め,これを曲げ強さ(最大曲げモーメント)及び曲げ弾性係数(曲げ剛性)に対する含水率の
影響係数とする。
5.3.5 結果の記録
試験結果には,必要に応じて次の事項を記録する。ただし,共通記録事項は,箇条6による。
a) 本試験体の曲げ強さ(最大曲げモーメント)及び曲げ弾性係数(曲げ剛性)
b) サイドマッチング用試験体の曲げ強さ(最大曲げモーメント)及び曲げ弾性係数(曲げ剛性)
c) 含水率の影響係数

5.4 表面吸水試験

5.4.1  試験の目的
雨(水)掛かりによるパネル表面部の吸水量を測定することを目的とする。
5.4.2 試験条件
試験は,試験体に急激な乾燥を生じないよう,通常は高湿な環境下で実施する。ただし,吸湿性の高い
試験体を試験する場合,通常は相対湿度を (70±5) %とする。
5.4.3 試験装置
試験用枠の形状は,図2に示すようなもので,その内のり寸法 (a) は,試験体の短辺の長さより約100
mm短いものとする。試験用枠に用いる材料は,鋼製など吸水しないものとする。
単位 mm
図2−表面吸水試験装置(例)
5.4.4 試験手順
試験手順は,次による。
a) 試験用枠の取付方法 図3に示すように,試験用枠を水平に設置した試験体の上面に,シーリング材
などを用いて漏水しないように固定する。次に,枠内に静かに注水する。試験中の水深は,常に20 mm
に保持する。

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単位 mm
図3−表面吸水試験方法(例)
b) 表面吸水量の測定 表面吸水量の測定は,注水後,1時間,4時間,24時間及び48時間経過時に行う。
この場合,枠内の水は測定のたびごとに静かに排出し,湿布で水滴をよくふきとった後,枠を付けた
まま質量を測定する。
5.4.5 結果の記録
試験結果には,必要に応じて次の事項を記載する。ただし,共通記録事項は,箇条6による。
a) 試験装置の略図
b) 1時間,4時間,24時間及び48時間経過時の表面吸水量[表面吸水量は,式(2)によって求め,有効数
字2けたまで示す。]
mh m0
S1 (2)
A
ここに, S1 : 表面吸水量 (g/mm2)
m0 : 枠を取り付けた試験体の注水前の質量 (g)
mh : h時間吸水後の枠を取り付けたままの試験体質量 (g)
A : 試験用枠の内のり面積 (mm2)
c) 裏面透水の有無(裏面に透水した試験体では試験開始後透水までの時間)

5.5 小口吸水試験

5.5.1  試験の目的
小口が水に接触する可能性のあるパネルの小口部の吸水量を測定することを目的とする。
5.5.2 試験条件
試験は,試験体に急激な乾燥を生じないよう,通常は高湿な環境下で実施する。
5.5.3 試験装置
試験用水槽は,試験体をこば立てして浸せきできる大きさであって,図4に示すように水深を一定に保
つことができるものとする。
単位 mm
図4−小口吸水試験装置(例)
5.5.4 試験手順

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試験手順は,次による。
a) 浸せき方法 試験体は,図4に示すようにさん材の上に鉛直に保持し,浸せき深さが50 mmになるよ
う調整する。ただし,パネルから切り出した試験体を用いた場合には,切出面が水没しないようにす
る。
なお,枠組み又は骨組みをもつパネルを用いた試験体で,底面の枠材が水没しない場合には,枠材
が水没するまで,いっ水口(オーバーフロー)又はさん材で調整する。
b) 小口吸水量の測定 小口吸水量の測定は,試験体を浸せき後,30分,1時間,2時間,4時間,8時間
及び24時間経過時に水中から取り出し,手早く浸せき面を湿布でふきとり,直ちに質量を測定する。
c) 吸水状態の観察 浸せき後,24時間経過時の吸水量測定が終了した試験体の幅方向のほぼ中央部を水
面に垂直方向に切断して,吸水高さ (mm) を測定し,その状態を観察する。
5.5.5 結果の記録
試験結果には,必要に応じて次の事項を記載する。ただし,共通記録事項は,箇条6による。
a) 試験装置の略図
b) 30分,1時間,2時間,4時間,8時間及び24時間経過時の小口吸水量[小口吸水量は,式(3)によっ
て求め,有効数字2けたまで示す。]
mh m1
S2 (3)
V
ここに, S2 : 試験体積1 mm3当たりの小口吸水量 (g/mm3)
V : 浸せき部分の試験体積 (mm3)
mh : h時間吸水後の試験体質量 (g)
m1 : 浸せき前の試験体質量 (g)
c) 吸水高さ及び吸水状態の図示

5.6 水平静圧透水試験

5.6.1  試験の目的
水に接する可能性のある部位に使用されるパネルの防水性能又は透水性能を測定することを目的とする。
5.6.2 試験条件
試験は,試験体が太陽の直射を受けない場所で,かつ,急激な乾燥が避けられるような場所で実施する。
5.6.3 試験装置
試験装置は,次による。
a) 貯水用枠は,図5に示すような鋼製など吸水しない材料で,深さ250 mmの水圧に耐えられるものと
する。
b) 貯水用枠の内のり寸法は,長さ約1 600 mm,幅約700 mm及び高さ約300 mmとする。ただし,試験
体の長さが1 800 mm未満又は幅が900 mm未満のものについては,貯水用枠の長さ及び幅は,試験体
の長さ及び幅より約200 mm短い寸法とする。
単位 mm

――――― [JIS A 1414-3 pdf 9] ―――――

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単位 mm
図5−水平静圧透水試験装置(例)
5.6.4 試験手順
試験手順は,次による。
a) 試験体の貯水用枠に接触する部分には,十分に水密性が保てるシール材を約50 mm幅に敷き,その上
に貯水用枠を載せる。
b) 試験体の面が平面でない場合には,一成分形シリコン系建築用シーリング材など,き裂の入りにくい
材料ですき間をふさぎ試験体と貯水用枠との間をシールする。キャッピング用枠の内側(水に接する
部分)は,防水処理のため塗料その他を塗付する。試験体とキャッピング用枠,キャッピング用枠と
貯水用枠との間のシールは a) に準じる。
c) 貯水用枠には高さ250 mmになるように水を入れる。試験体に凹凸のある場合の水の高さは,試験体
の最低部からの高さとする。
なお,注水によってたわみを生じ,貯水用枠と試験体との間から漏水するおそれのある場合には,
万力などによって貯水用枠と試験体とを締め付けるか又は試験体の裏面を補強する。
d) 注水後,5分,10分,30分,1時間,2時間,3時間及び24時間経過時に水柱の低下を測定し,かつ,
裏面の状態を観察する。
なお,測定時間は最高24時間とする。
5.6.5 結果の記録
試験結果には,必要に応じて次の事項を記載する。ただし,共通記録事項は箇条6による。
a) 水位変化 : 時間と水位の関係図
b) 漏水状況 : 試験体裏面の漏水位置及び程度。
なお,漏水現象の程度は表1による。
表1−漏水現象の程度
現象 現象の詳細 現象の程度を表す記号
にじみ出し 試験体裏面が水でぬれてくる状態。
たまり 試験体裏面に水がたまっているが流れ出さない状態。
流れ出し 試験体裏面から水が定常的に流れ落ちる状態。
その他 前記以外の記録すべき事項。

5.7 水密性試験

5.7.1  試験の目的
雨(水)掛かりのおそれのある部位に使用するパネルの風圧力に応じた漏水現象の程度を確認すること

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