この規格ページの目次
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A 8311 : 2018 (ISO 5006 : 2017)
単位 m
記号
VTC 視界測定円
RB 機側長方形境界
TM 測定機械
Y 機械前方
A,B,C,D,E,F 扇形視野
FPCP 光源中心点
図2−視界測定領域
3.4
遮影(masking)
複数の光源フィラメントからの光線が,機械本体及び/又は作業装置によって遮られた結果,12 mの視
界測定円(VTC)(3.3.1)上又は機側長方形境界(RB)(3.3.2)における垂直試験体上に投影された影。
注記 遮影は,例えば,ROPS(転倒時保護構造),窓枠,ドアの枠,排気管,建屋,バケット,ブー
ムなどの作業装置によっても生じる。
3.5
光源機器(light source apparatus)
少なくとも2個の間隔を調節可能な光源で構成され,光源中心点(FPCP)(3.2)を中心に360°回転可
能な測定機器で,運転員の目の位置の範囲を模擬するもの(図1参照)。
3.6
視界性能基準(visibility performance criteria)
機械の作業時及び走行時に,機械近傍の人員のリスクを最小限とすることを意図した設計基準。
注記 視界性能基準は,12 mの視界測定円(VTC)又は機側長方形境界(RB)(3.3.2)における遮影
の許容最大値として規定される。
3.7
現場管理(jobsite organization)
人と機械とが共同で作業する場合の現場での規則及び手順。
――――― [JIS A 8311 pdf 6] ―――――
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A 8311 : 2018 (ISO 5006 : 2017)
例 取扱説明書の安全注意,交通整理,入場制限,運転員及び現場作業員の教育,機械及び車両の識
別(点滅灯,警告表示),後進走行の規制,通信機器の使用など。
3.8 直接及び間接視界
3.8.1
直接視界(direct visibility)
光源からの光によって判定する,直接目で見ることのできる視界。
3.8.2
間接視界(indirect visibility)
鏡,監視カメラ(CCTV)などの視覚補助装置を使って得られる視界。
3.9
派生土工機械(derivative earth-moving machine)
機械の標準構成に対し,視界に影響するような変更を加えた,又は視界に影響するような作業装置を装
着した機械。
注記 この定義は,ISO 6165の定義とは異なる。
4 基本寸法
4.1 光源間隔寸法
意図した機械の作業に応じて表1に規定するように次の3種類の光源間隔を適用する。
a) 65 mm 土工機械の着席した50パーセンタイルの運転員(中柄運転員)の両目の間隔に相当する光源
間隔
b) 205 mm 土工機械の着席した50パーセンタイルの運転員(中柄運転員)が後方45°(真直前方から
時計回り又は反時計回りに135°)を見るときの目の移動範囲(胴体及び頭部の動きを考慮)に相当
する光源間隔の最大値
c) 405 mm 土工機械の着席した50パーセンタイルの運転員(中柄運転員)が前方(真直前方から時計
回り又は反時計回りに90°)を見るときの目の移動範囲(胴体及び頭部の動きを考慮)に相当する光
源間隔の最大値
4.2 遮影寸法
許容できる遮影寸法は,表1による。
4.3 測定のための基準寸法
測定のために次の基準寸法を適用しなければならない。
a) 1 m 土工機械近傍を表記するために機側長方形境界(RB)と併せて使用する距離
b) 1.5 m,1.2 m及び1.0 m 表2に従って機械近傍で視界観測を行う基準地表面からの最大高さ
注記1 1.5 mは,機械近傍の視界観測を行う基準地表面からの最大高さで,土工機械の小柄運転
員の身長(JIS A 8315では1.55 mと規定)に基づく。
c) 12 m 光源中心点(FPCP)(直下)を中心とする水平面上の視界測定円(VTC)の半径
注記2 a)の1 m長方形境界は,8.3.3.1で手直しする。
5 測定用機器
5.1 光源機器は,2個以上のハロゲン電球(又はこれと同等のもの)を垂直に取り付けた電球取付棒を水
平に配置できるものとし,各電球は,棒上を,棒の中心点から両方向に32.5 mmから202.5 mmまで水平
――――― [JIS A 8311 pdf 7] ―――――
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A 8311 : 2018 (ISO 5006 : 2017)
移動できるのがよい。電球取付棒は,光源中心点(FPCP)を中心として360°回転できるものとする。各
電球のフィラメントの上下方向中心は,JIS A 8318に規定する座席基準点(SIP)の上方680 mm,前方20
mmの位置に設置する(図1参照)。
5.2 垂直試験体は,高さ1.0 m,1.2 m又は1.5 mで,適切な幅(例えば,100 mm150 mm)のものとし,
機側長方形境界(RB)上での遮影の評価に使用する。機械の形式,質量及び機側長方形境界(RB)の領
域に応じた試験体の高さは,表2を参照する。高さ1.5 mの試験体は,鏡の評価に使用することができる
(7.3参照)。
5.3 測定地表面は,どの方向の勾配も3 %以下の,例えば,締め固められた土,コンクリート,舗装平
面のような堅固な表面とする。
5.4 視界測定円(VTC)又は機側長方形境界(RB)上での視界の遮影を判定するため,光源と基準地表
面との間の光線又は光源と垂直試験体との間の光線を探知するのに手持ち式の鏡を使用できる。同等の結
果が得られるほかの機器を使用してもよい。
6 測定機械の構成
6.1 機械は,作業現場での運転及び/又は公道走行のため,製造業者の指定する作業装置を装着しなけ
ればならない。
6.2 ドア,窓など全ての開口部は閉じる。
6.3 機械は,作業装置を製造業者の指定する走行姿勢にして測定地表面に配置しなければならない(附
属書Aの図参照)。光源中心点(FPCP)は,視界測定円(VTC)の中心の真上に置く。機械の前部を扇形
視野A部に向ける。ショベル系掘削機の追加要求事項については,8.3.3.3を参照する。
6.4 運転座席は,例えば,電球取付棒の回転を妨げるなど,光源に対して制限又は影響を与えない位置
とする。試験容易化のため,座席又は背もたれの延長部は取り除いてもよい。
7 間接視界の性能基準
7.1 視覚補助装置
機械設計の際に,まず第一に,直接視界を最大としなければならない。しかしながら,多くの機種で,
機械設計及びその使用に際して運転員に対する視覚補助装置が必要となることがある。この規格の性能要
求事項を満足するための直接視界が十分でない場合は,視覚補助装置を追加しなければならない。
7.2 表示装置の位置
運転員が監視すべき視野を見るために使用する機器[例えば,監視カメラの画像表示装置,鏡(後写鏡
又は障害物を確認する鏡)]は,運転員の前方を中心とする180°の円弧内に配置しなればならない。
油圧ショベルでは,運転員の前方を中心とする270°の円弧内に視覚補助装置(例えば,鏡)を配置し
てもよい。運転員後方の障害物を確認する鏡は,運転員が機械の側面に沿った領域,又はその側面から機
械後方に延びる領域を見ることができるようにするためだけに配置使用しなければならない。
鏡の中央を,参照する鏡の位置として用いる。鏡の位置は,試験報告書に記載しなければならない。
7.3 鏡の性能基準
この規格の性能要求事項を満足する目的で装着する鏡の間接視界は,それが光源中心点(FPCP)から
1.2 m離れるごとに,高さ1.5 mの試験体が鏡の面で7 mm以上の映像で見えなければならない。例えば,
運転員の目の位置の中心を模擬している光源中心点(FPCP)から4.8 m離れて配置の鏡に対して,高さ1.5
mの試験体の映像は,28 mmでなければならない。鏡の性能は,鏡で見ようとしている視野範囲内の一番
――――― [JIS A 8311 pdf 8] ―――――
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A 8311 : 2018 (ISO 5006 : 2017)
遠い位置に垂直試験体を置いて評価しなければならない。評価は,実際の試験,模擬試験,又は計算のい
ずれで実施してもよい。この評価は,鏡面上の映像の寸法,運転員の目から鏡までの距離及び鏡から試験
体までの距離との(正・反)比例関係を用いる。
注記 高さ1.2 mの試験体は,1.2 mの視距離で,5.6 mmの高さの映像となる必要がある。同様に,
高さ1.0 mの試験体は,1.2 mの視距離で,4.7 mmの高さの映像となる必要がある。
この規格の性能要求事項に適合するため,鏡は直視使用しなければならない。ある鏡で別の鏡を見るこ
とは許容しない。
7.4 監視カメラの性能基準
監視カメラは,JIS A 8338に適合しなければならない。
8 測定手順
8.1 測定地表面の線引き及び測定地表面への機械の配置
8.1.1 図2に示すように,2本の中心線をもつ測定地表面に半径12 mの視界測定円(VTC)を描く。
8.1.2 図2に示すように,扇形視野A部,B部,C部,D部,E部及びF部を測定地表面上に線引きする。
8.1.3 6.3に規定するように,機械を測定地表面上に配置する。
8.1.4 図3に示すように,機械の垂直投影に接する最小の長方形から1 m外側の測定地表面上に,機側長
方形境界(RB)を線引きする。ショベル系掘削機の機側長方形境界(RB)は,(油圧ショベル)本体(JIS
A 8403-1参照)の最前端から,又は排土板が標準装備の場合は,その前端から測定する(図A.3参照)。
8.1.5 座席の位置が,機械の縦方向中心線に平行ではない場合,表1の両目の間隔は,運転員と併せて回
転させなければならない。機械の縦方向中心線に対する扇形視野各部の視界性の性能基準は,元のままで
なければならない。
――――― [JIS A 8311 pdf 9] ―――――
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A 8311 : 2018 (ISO 5006 : 2017)
単位 m
記号
MB 機械境界
RB 機側長方形境界(表1に注記した場合を除き前後左右四面から1 m)
FPCP 光源中心点
M RBでの遮影長さ
ME 光源に対して垂直な,遮影の有効長さ
CP 運転室建屋の支柱
F RBの前面
LH RBの左側面
RH RBの右側面
R RBの後面
図3−機側長方形境界(RB)上での位置及び遮影
8.2 測定用機器の配置
8.2.1 光源中心点(FPCP)が5.1に規定する位置になるよう光源を取り付ける。
8.2.2 間隔65 mmの電球の配置は,光源機器の中心に対して対称とする。電球の間隔を最大値205 mm及
び405 mmまで許容して用いる場合,左右の光源は12 mの視界測定円(VTC)上又は機側長方形境界(RB)
上における遮影が最小となるようそれぞれ配置することができる。電球の間隔205 mm及び405 mmの場
合,目の位置の範囲を代表するため,2個以上の光源を同時に用いてもよい。この手順の間,光源中心点
(FPCP)からの最大距離が,評価対象の扇形視野に対して適切な102.5 mm又は202.5 mmであれば,二つ
の光源は,光源中心点(FPCP)に対して対称に配置する必要はない。
8.2.3 視界測定円での測定では,二つの光源を結ぶ線が,光源中心点(FPCP)と視界に遮影を生じる構
成部品の中心とを結ぶ線に対して垂直になるよう電球取付棒を回転させる。
8.2.4 機側長方形境界(RB)での測定では,遮影を最小とするために電球取付棒を回転させて行う。
8.3 遮影の測定
8.3.1 一般
初期の測定では,直接視界を考えて実施する。
直接視界では性能要求に適合しない場合,要求される視界性能基準に適合させるため,間接視界を与え
る視覚補助装置(例えば,鏡,監視テレビ)を組み入れて視界性能規準に適合するように測定しなければ
――――― [JIS A 8311 pdf 10] ―――――
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JIS A 8311:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 5006:2017(IDT)
JIS A 8311:2018の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 8311:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA8308:2003
- 土工機械―基本機種―用語
- JISA8315:2010
- 土工機械―運転員の身体寸法及び運転員周囲の最小空間
- JISA8318:2001
- 土工機械―座席基準点(SIP)
- JISA8320:2001
- 土工機械―機械全体,作業装置及び構成部品の質量測定方法
- JISA8338:2011
- 土工機械―危険検知装置及び視覚補助装置―性能要求事項及び試験
- JISA8338:2021
- 土工機械―物体検知装置及び視界補助装置―性能要求事項及び試験
- JISA8403-1:1996
- 土工機械―油圧ショベル―第1部:用語及び仕様項目