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A 8314 : 2013 (ISO 5010 : 2007)
アッカーマン式かじ取りに組み込まれた機構の組合せによってなされるかじ取り角度を含み,かじ取り
角度の測定箇所を規定する必要がある。
3.6
タイヤ外側回転直径(tyre circle)
最外側タイヤ外側回転直径(箇条9参照)。
3.7
作動回路圧力(working circuit pressure)
油圧ポンプによって指定回路に供給する標準圧力。
3.8
かじ取り伝達装置(transfer device)
かじ取り操作器具(3.3)とかじ取り動力源(3.2)との間で操だ力(作動力及びかじ取りの力)・かじ取
り操作の指示を伝達するのに用いるかじ取り装置(3.1)の構成部品。
注記 操だ力(作動力及びかじ取りの力)・かじ取り操作の指示は,次の方式によって伝達できる。
− 機械式
− 油圧式
− 電気式
− 電子式
又は上記の組合せ
3.9
かじ取り車輪(steered wheels)
動作の向きが変わることによって機械の走行方向を決める車輪。
3.10
安全な状態(safe state)
かじ取り制御装置の故障の後で,予期しない動き又は潜在的に危険な蓄積エネルギーの解放を防止する
ために,制御される機構,過程又は装置を,自動的に又は手動で,停止させた状態又は安全側の作動状態
に切り替えた状態。
注記 安全な状態は,運転状態,取り入れた技術,故障検知能力及び安全概念を含む多くの要素によ
って影響される。電子油圧制御かじ取り装置の場合は,故障の際に電子制御部分を機能不能と
して油圧かじ取り装置に依存することは安全な状態に到達するための幾つかの方法のうちの一
つでしかない。
4 一般要求事項
4.1 全てのかじ取り装置
次の4.1.14.1.10に示す要求事項は,この規格の適用範囲にある全てのかじ取り装置に適用する。
4.1.1 運転員が操作する標準かじ取り操作器具は,あらゆる環境下でその機能を持続しなければならない。
4.1.1.1 前方に走行している場合にかじ取り操作器具を手放したときは,タイヤ外側回転直径(3.6)は,
減少してはならない。
4.1.1.2 かじ取り装置は,かじ取り操作器具の操作とその結果(としての機械)の動作とが対応するよう
に設計しなければならない。操作の動かし方が自明でない場合は,操作の表示(例えば識別記号)をしな
ければならない。
――――― [JIS A 8314 pdf 6] ―――――
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A 8314 : 2013 (ISO 5010 : 2007)
4.1.1.3 電気・電子制御式かじ取り装置の通常の操作において,機械の運転中に操作しないのにかじ取り
動作が生じてはならない
4.1.1.4 かじ取り操作器具は,かじ取りの度合いを漸進的に調整できなければならない。かじ取り速度を
漸進的に調整できない場合は,機械の走行速度を最大10 km/hに制限しなければならない。
4.1.2 全てのかじ取り装置は,運転員が混乱した状態での操作に耐え,機能が損なわれないように設計し,
取り付ける(10.1.1参照)。
4.1.3 標準のかじ取り装置は適度の敏感さ,調節性及び応答性をもち,機械を設計するとき考えた各作業
で,熟練した運転員が,毎回意図した運転軌跡を確保できるようにする。このことは,10.2の要求に適合
することによって実証する。かじ取り速度の漸進的な調節が許されないかじ取り操作の場合は,機械の速
度を10 km/hに抑えなければならない。
4.1.3.1 後輪かじ取り式の機械は,10.2.2のかじ取り安定性の要求にも適合しなければならない。
4.1.3.2 後進速度が 20 km/h を超える機械は,前方と後方の両方に対して,同じようなかじ取り装置の操
作力,かじ取り比及び持続性をもたなければならない。このことは,かじ取り装置の概念図,計算書によ
って実証する。後進での試験はしなくてもよい。
4.1.4 かじ取りに油圧回路を使用するときは,次の内容を組み込む。
a) 油圧回路の過大な圧力を避けるために要求される圧力制御装置。
b) 標準及び非常かじ取り装置の油圧ホース,附属品及び配管類は,少なくとも作動回路圧力の4倍の試
験圧力に対して耐圧性をもたなければならない。
c) 配管配置は,極端に急なホースの曲げ,設置ホース類のねじれ,又はホース類のこすれ及び擦りき
を避ける。
4.1.5 かじ取り装置の信頼度を高めるため,構成部品の選択及び設計は,検査・整備を確実に行えるよう
に配置する。
4.1.6 かじ取り装置に対する外乱に関しては,4.1.6.1及び4.1.6.2 の条件に合致しなければならない。
4.1.6.1 かじ取り装置は,その適切な機構と配置とによって機械の他の機能による外乱を最小になるよう
にする。懸架装置のたわみ又は動き,機械の側方傾き又は軸の揺動及び駆動と制動トルクによる車輪のか
じ取りの変化などは,適切な装置の機構と配置とによってその影響が最小になるようにする。
4.1.6.2 機械設計時点に考えた適用範囲内で,機械に作用する外力の影響によるかじ取り装置に対する外
乱が,かじ取り操作に重大な影響を与えないようにする。
4.1.7 倍力装置式及び全動力かじ取り装置は,4.1.7.1及び4.1.7.3の条件に合致しなければならない。
4.1.7.1 これらの装置は,できれば他の動力系統及び回路から独立させることが望ましい。
独立でない場合,倍力装置式及び全動力かじ取り装置は,非常かじ取り装置及びISO 3450に規定する性能
を維持しなければならない非常制動装置を除き,他の装置及び回路より優先する。
4.1.7.2 標準かじ取り動力源から他の装置(動力消費側)に動力を供給している場合,これらの装置(動
力消費側)の故障は,標準かじ取り動力源の故障と同じ扱いで考える。
4.1.7.3 かじ取り操作器具とかじ取り車輪間の動きの比率を変えることは,標準かじ取り動力源が故障し
た後で,10.3の要求が満足される場合に限り許される。
4.1.8 非常かじ取り装置を装備した機械では,その装置は,できるだけ他の動力装置及び回路から独立さ
せることが望ましい。独立でない場合,非常かじ取り装置及び回路は,ISO 3450に規定する性能を維持し
なければならない非常制動装置を除き,他の装置及び回路より優先する。
4.1.9 非常かじ取り装置を装備した機械の運転取扱説明書には,次の情報を含む。
――――― [JIS A 8314 pdf 7] ―――――
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A 8314 : 2013 (ISO 5010 : 2007)
a) 機械が非常かじ取り装置を装備していることの表示
b) 非常かじ取り能力の限度
c) 非常かじ取り装置が機能することを確認するための現場での試験方法
4.1.10 意図しない操作 かじ取りハンドル以外のかじ取り操作器具は,人が運転位置に出入りするとき
に,意図しない動作が起きないように設計,配置(運転席のレイアウト),動作停止(例えばインターロッ
ク)又は保護しなければならない。
4.2 標準及び追加の操作器具をもつかじ取り装置
二つ以上のかじ取り操作器具を使用している場合は4.1の規定に加えて次の4.2.14.2.4に示す要求事項
を満足しなければならない。
4.2.1 在来形のかじ取りハンドルがかじ取り操作器具の一つであるときは,常に動作可能で,他のいずれ
のかじ取り操作器具に優先し,標準のかじ取り操作器具とみなさなければならない。
4.2.2 作動若しくは不作動にできるかじ取り操作器具又は走行速度範囲に制限のあるかじ取り操作器具
は,作動していることを運転員に音で知らせるか又は目で確認できる手段を備えなければならない。
4.2.3 かじ取り操作器具が,10.4に規定するかじ取り試験によって,適用する走行速度に制約がある場合,
そのかじ取り操作器具を作動させるときに,機械の走行速度をその制約速度に制限するように設計しなけ
ればならない。
4.2.4 公道上を走行するために不作動とすることが必要となる追加かじ取り操作器具は,その機能を切る
か又は不作動にできなければならない。
4.3 電気・電子制御式かじ取り装置
これらのかじ取り装置は,4.1に規定する要求事項に加えてJIS B 9705-1,JIS B 9961,ISO 13849-2又は
ISO 15998の要求事項,及び次の4.3.14.3.4に示す要求事項に適合しなければならない。
4.3.1 機械の走行速度が10 km/hを超える状態で,電気・電子制御式かじ取り装置に危険な状態をもたら
す単一の故障が発生した場合に,かじ取り装置は,安全な状態に移行しなければならない。
4.3.2 電気・電子制御式かじ取り装置を用いて運転する,走行速度が20 km/hを超える機械は,次の性能
基準に適合しなければならない。
a) 単一の故障1)が発生した場合でもかじ取り性能は保持されなくてはならない。
b) 意図しないかじ取りの可能性は最小限でなければならない。
c) 故障1)が発生した場合は運転員に警告しなければならない。
注1) “故障”とは,JIS B 9705-1,ISO 13849-2又は類似の方法による診断範囲が平均80 %で適用
される全ての故障を意味する。
4.3.3 追加かじ取り操作器具の動力源が故障の場合でも標準かじ取り操作器具に影響がない場合は,4.3.2
のa)及びb)の要求事項は適用しない。
4.3.4 4.3.2の要求事項は故障モード・影響解析(FMEA),故障の木解析(FTA),事象の木解析(ETA)
又は類似の適切なリスク分析手法によって確認しなければならない。
5 人間工学要求事項
次の5.15.4に示す要求事項は,この規格の適用範囲にある全てのかじ取り装置に適用する。
5.1 機械は,かじ取り操作器具の動作方向に対応した方向にかじ取りする。すなわち,かじ取りハンド
ルを時計方向に回転すれば機械は右操向をし,反時計方向に回転すれば機械は左操向をするようにする。
――――― [JIS A 8314 pdf 8] ―――――
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A 8314 : 2013 (ISO 5010 : 2007)
かじ取り操作器具の操作は,できるだけJIS A 8919に一致し,機械の正常な機能を発揮するものでなけ
ればならない。
5.2 3.4に規定する操だ力は,実用的な範囲でできる限り小さくし,5.2.1及び5.2.2に規定の値を超えて
はならない。
5.2.1 かじ取りハンドルを用いた標準かじ取り装置の操だ力は, 箇条10のかじ取り試験で規定する
115 Nを超えてはならない。
かじ取りハンドル以外のかじ取り操作器具の操作力は,表1に一致しなければならない。
5.2.2 非常かじ取り装置の操だ力は,箇条10のかじ取り試験で規定する350 Nを超えてはならない。
5.3 かじ取り角度30°に至るまでの左右の操向操作で,かじ取り操作器具の動きとその結果生じるかじ
取りの動きとの割合は,25 %以上変化してはならない。このことは,計算で示して差し支えない。アッカ
ーマン式かじ取りでは,この角度は回転内側の車輪に適用する。
5.4 かじ取り操作器具を続けて動かすことで,かじ取り角度が連続して変化していくときは,直進位置
付近では,かじ取り角度の変化に対してかじ取り操作装置の所要の動きを大きくすることが望ましく,こ
れには通常,回転比を変え得るウォーム式かじ取り歯車を用いる。
表1−操作力
操作手段 操作力
N
最大 通常(頻繁な操作) 最小a)
手
レバー,前後方向 230 80 20
レバー,左右方向 100 60 15
制動操作レバー,引上げ方向 400 60 15
足
ペダル 450 120 b) 30
センタピボットペダル 230 50 30
つま先
ペダル 90 50 12
指先
レバー又はスイッチ 20 10 2
注a) 参考情報。操作力は,操作レバーの動作範囲で変化し,表示の値は,動作の範囲で特にデテント位置には
まる前での適用を意図している。
b) 背中を支えられる場合は150 N
6 性能要求事項
6.1 標準かじ取り装置
手動,倍力装置式又は全動力かじ取り装置のいずれであれ,標準かじ取り装置の操だ力(3.4 参照)は,
10.2.3 に記載する試験コースを通り抜けるとき,115 Nを超えてはならない。
6.2 非常かじ取り装置及び倍力装置式かじ取り装置
6.2.1 非常かじ取り装置の操だ力(3.4 参照)は,10.3.5及び10.3.6の非常かじ取り試験の間,350 Nを
超えてはならない。この要求が満たされないときは,そのかじ取り装置は,全動力かじ取り装置として試
験する。
――――― [JIS A 8314 pdf 9] ―――――
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A 8314 : 2013 (ISO 5010 : 2007)
6.2.2 標準かじ取り動力源の故障を表示する警報装置の設置が要求される。この警報装置は,音で知らせ
るか目で確認できるものとし,標準かじ取り動力源の故障によって作動する。しかしながら,非常かじ取
り能力が,かじ取りを行う時間又は回数にかかわらず6.2.1の限度内に残り,また,与えたかじ取り量に
対して操だ力が明白に増加するか,又はかじ取りハンドルの動きが明白に増加し,標準かじ取り動力源の
故障が運転員にはっきり分かる場合には,非常かじ取り動力源又は警報装置は不要である。
6.2.3 非常かじ取り装置は,最大定格後進速度が20 km/hを超えるときは,機械の後進の動きに対しても
機能しなければならない。
6.3 非常かじ取り装置及び全動力かじ取り装置
6.3.1 非常かじ取り装置を装備した機械に対する非常かじ取り動力源は,3.2.2に規定する。
6.3.2 操だ力は,10.3.5及び10.3.6に従って試験したとき,350 Nを超えてはならない。
6.3.3 標準かじ取り動力源の故障を表示する警報装置の設置が要求される。この警報装置は,音で知らせ
るか又は目で確認できるものとし,標準かじ取り動力源の故障によって作動する。
6.3.4 非常かじ取り装置は,最大定格後進速度が20 km/hを超えるときは,機械の後進の動きに対しても
機能しなければならない。
6.4 全てのかじ取り装置
全てのかじ取り装置(標準及び非常)は,10.1.1に従って試験したときに機能が損なわれてはならない。
7 かじ取り試験コース
7.1 全てのかじ取り試験は,平たんでどの方向にも 3 %以内の勾配で,締め固められた土又は舗装面を
もつコースで行う(箇条9,10.2.1,10.3.3,図1及び図2参照)。
7.2 図1の試験コースは,タイヤ外側回転直径,軸距,タイヤ外側間の幅及び機械形式によって決定す
る。
7.3 図1に示す最小値は,最も小さい機械に対しても適切なコースを保持するために定められたもので
ある。
7.4 多軸式機械用に図1の試験コースの寸法を設定するための軸距は,最前軸と最後軸との間の距離と
する。
7.5 図1の対称図形となる試験コースを使用しても差し支えない。
7.6 タイヤサイズが選択可能な機械は,製造業者が認めたタイヤで最も輪距の狭いもので試験をする。
7.7 追加のかじ取り試験は,追加かじ取り操作器具の操作レバー,ジョイスティック又はプッシュボタ
ン操作で10.4によって実施する。
――――― [JIS A 8314 pdf 10] ―――――
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JIS A 8314:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 5010:2007(IDT)
JIS A 8314:2013の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 8314:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA8303:1998
- 土工機械―ホイール式機械の回転半径測定方法
- JISA8308:2003
- 土工機械―基本機種―用語
- JISA8319:2001
- 土工機械―走行速度の測定方法
- JISA8919:2007
- 土工機械―操縦装置
- JISB9705-1:2019
- 機械類の安全性―制御システムの安全関連部―第1部:設計のための一般原則
- JISB9961:2008
- 機械類の安全性―安全関連の電気・電子・プログラマブル電子制御システムの機能安全