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5.2 暗騒音
試験中の土工機械以外を音源とする周囲のA特性音圧レベル(騒音レベル)は,風の影響も含め,対象
音の測定値の最低値よりも少なくとも10 dB低くなければならない。
5.3 気候条件
降水時,すなわち雨,雪若しくはみぞれが降っているとき,又は地上が雪で覆われているときは,測定
を行ってはならない。周囲温度は,−10 ℃+35 ℃の範囲内でなければならない。
注記 気候条件のより詳細な推奨事項は,ISO 6393を参照する。
5.4 風
試験場における平均風速は,8 m/s未満でなければならない。
機械の動作に伴う風速も,各測定位置において8 m/s未満がよい。測定位置での風速がこの値を超える
ときは,強風用に設計された音響測定装置を使用するのがよい。
6 機械の準備
6.1 電圧
警報ブザー類又は警音器の警報音を発生させる電圧が,それらの機器の製造業者が指定する公称作動電
圧範囲内にあるかを確認する。
6.2 エンジン及び変速機
6.2.1 一般
一般の条件では,機械は無負荷最高回転速度(ハイアイドル)で全ての一次動力系は安定した温度にな
っていなければならない。
6.2.2 冷却ファン速度
機械の動力系統又は油圧装置に可変速ファンを備えているときは,試験中,箇条7に規定する機関回転
速度のときに実現できる最高作動速度でファンを作動させる。
電動式のファンを装着している場合,エンジン停止の状態で音圧測定を行うときは,ファンを停止させ
る。
6.3 エクイップメント及びアタッチメント
試験を行う場合は,製造業者の指定する,その機械の最も典型的な仕様のエクイップメント及びアタッ
チメントを装着し,通常の運搬姿勢(JIS A 8311参照)に保持する。アタッチメントの姿勢は,製造業者
の指定による。
6.4 運転席
6.4.1 暖房,換気及び冷房装置
運転席が,暖房,換気及び冷房装置を備えるときは,いずれの試験時にも,次に示すように中間の速度
を用いる。換気用のダクトは,外気導入側に設定する。ただし,吹き出し口が運転員の方を向かないよう
にする。
− オフ,低速,高速の切換え式では,ファンの設定は高速とする。
− オフ,1速,2速,3速の切換え式では,ファンの設定は2速とする。
− 連続可変式では,ファンの設定は最高速度の50 %以上とする。
暖房,換気及び冷房装置が,複数の系統で構成されるとき,例えば上部と下部とに操作装置が分離して
いるときは,いずれの系統も中間の運転位置とする。
注記 ファン速度及びその設定に関する詳細は,ISO 6393を参照する。
――――― [JIS A 8327 pdf 6] ―――――
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6.4.2 運転員の体格及び位置
運転員位置での試験測定では,JIS A 8315に規定する小柄運転員から大柄運転員までの範囲内で,可能
な限り中柄運転員に近い人を選定する。
調節式の場合,座席は前後及び上下方向の中心位置に調節する。座席の体重調節及びヘッドレストがあ
る場合はそれらも運転員に応じて調整しておき,各試験中そのままに保つ。
6.4.3 その他の要考慮事項
運転席に関するその他の要考慮事項としては,ラジオ,モニタの警報のような典型的とはいえない機械
の騒音の除去を含む。囲いのある運転室の場合は,全ての窓及びドアは閉じておく。運転室内の内装及び
シール類は,その機種の典型的なものとするのがよい。
7 試験手順
7.1 一般
測定は,図1及び表1に示す警報ブザー類及び警音器の試験測定位置で行い,その結果を記録する。
長方形は,機械基準箱(MRB)を表し,各番号は,試験測定位置を示す。表1参照。
注記 正確な縮尺ではない。
図1−機械基準箱に対する試験測定位置
表1−機械基準箱に対する試験測定位置
試験測定位置a) 距離(m)及び方向 (測定起点)
機械基準箱の下記各点
1 0.7 右 0.7 後 右後角部
2 0.7 左 0.7 後 左後角部
3 4.9 左 4.9 後 後中心
4 2.7 左 6.5 後 後中心
5 0.0 中央 7.0 後 後中心
6 2.7 右 6.5 後 後中心
7 4.9 右 4.9 後 後中心
8 0.0 中央 7.0 前 前中心
9 運転員の位置 耳高さ
10 0.0 中央 7.0 右 右側面中心
11 0.0 中央 7.0 左 左側面中心
注記 斜体太文字は,走行警報ブザーの試験位置を示す。
注a) 図1による。
――――― [JIS A 8327 pdf 7] ―――――
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警報ブザー性能を評価するための1/3オクターブバンドを用いた任意試験方法を,附属書Cに示す。
7.2 外部に対する警報音測定
音響測定は,いずれも騒音計をJIS C 1509-1に定義する時間重み付け特性Fに設定して実施するのがよ
い。
音響測定は,各測定位置において最短1分間実施しなければならない。電気機械式ホーンのような警音
器を試験するときは,休止のない作動時間が1分間を超えないようにして音響測定するのがよい。休止の
長さはホーンの製造業者が指定するのがよい。警音器の音響測定は,最短30秒ずつの間隔で実施すること
ができる。
測定位置の中心は,地上から1.2 m±0.05 mの高さで,機械基準箱の中心線を向けて水平に対して0°か
ら45°で回転面に鉛直とする。マイクロホンはその平面に対して鉛直に保持し,測定を実施する技術者に
対して最小2 mの間隔を保持しなければならない(図2参照)。
単位 m
図2−外部警報音測定のための典型的な測定体勢
マイクロホンを移動させていくには,設置点を中心に260 mmの半径上をおよそ2 r/minの回転速度で動
かすことが望ましい。
図2に示す260 mm±25 mmの半径の周上の音響を測定するための機器を用いることができる。そのよ
うな装置を組み立てる方法を附属書Bに示す。
7.3 警報ブザー類及び警音器が発生する音の測定
7.3.1 後退警報ブザー : 外部音量測定
7.3.1.1 一般
試験測定位置17において,次に示す方法1又は方法2のいずれかによって全体の最大音圧レベルを測
定し,記録する。
7.3.1.2 方法1 : サウンドレベル一定式ブザー
a) 警報オフ 後退警報ブザーをオフとし,原動機をガバナ最高回転位置(ハイアイドル)として最大音
圧レベルを取得する。
b) 警報オン 後退警報ブザーをオンとし,原動機をガバナ最低回転位置(ローアイドル)又は停止して
最大音圧レベルを取得する。
7.3.1.3 方法2 : サウンドレベル自動調整式ブザー
a) 警報オフ 後退警報ブザーをオフとし,原動機をガバナ最高回転位置(ハイアイドル)として最大音
圧レベルを取得する。
b) 警報オン 後退警報ブザーをオンとし,原動機をガバナ最高回転位置(ハイアイドル)として最大音
――――― [JIS A 8327 pdf 8] ―――――
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圧レベルを取得する。
7.3.2 走行警報ブザー : 外部音量測定
7.3.2.1 一般
試験測定位置5,10及び11における全体の最大音圧レベルを次のように測定し,記録する。
運転席が機械の左側にある機種では(試験測定位置11),試験測定は次に規定するように全体の最大音
圧レベルとして最低限位置5及び位置10で測定し,記録しなければならない。
7.3.2.2 方法1 : サウンドレベル一定式ブザー
a) 警報オフ 走行警報ブザーをオフとし,原動機をガバナ最高回転位置(ハイアイドル)として最大音
圧レベルを取得する。
b) 警報オン 走行警報ブザーをオンとし,原動機をガバナ最低回転位置(ローアイドル)又は停止して
最大音圧レベルを取得する。
7.3.2.3 方法2 : サウンドレベル一定式ブザー又はサウンドレベル自動調整式ブザー
a) 警報オフ 走行警報ブザーをオフとし,原動機をガバナ最高回転位置(ハイアイドル)として最大音
圧レベルを取得する。
b) 警報オン 走行警報ブザーをオンとし,原動機をガバナ最高回転位置(ハイアイドル)として最大音
圧レベルを取得する。
走行警報ブザーが後退時警報装置としても使用される場合は,7.3.1に示す試験及び基準も適用する。
7.3.3 警音器の測定 : 外部音量測定
試験測定位置8で次に示すように全体の最大音圧レベルを測定し,記録する。
a) 警音器オフ 警音器をオフとし,原動機をガバナ最高回転位置(ハイアイドル)として最大音圧レベ
ルを取得する。
b) 警音器オン 警音器をオンとし,原動機をガバナ最低回転位置(ローアイドル)又は停止して最大音
圧レベルを取得する。
7.4 運転席における後退警報ブザーの測定
運転員の位置における音響測定(試験測定位置9)は,いずれもA特性で時間応答特性Fに設定した騒
音計で最低1分以上測定する。マイクロホンは運転員の耳の高さとし,左端から右端まで半径260 mm±
25 mmの周上を動かし,戻す。この動作によって形成される平面の高さはJIS A 8318によって設定される
SIP(座席基準点)上方650 mm±20 mmとするのがよい。マイクロホンは運転員が座る位置にある試験の
担当者が手に持っていてもよいし,運転員が座る位置に置いた機械的な回転ジグによる円周経路上でもよ
い。2±0.25 r/minの回転速度で動かすことが望ましい。マイクロホンの向きに関するより詳細な情報は,
JIS A 8317-2の6.3.1(マイクロホンの向き)による。
a) 警報オフ 後退警報ブザーをオフとし,原動機をガバナ最高回転位置(ハイアイドル)として最大音
圧レベルを把握する。
b) 警報オン 後退警報ブザーをオンとし,原動機をガバナ最高回転位置(ハイアイドル)として最大音
圧レベルを把握する。
運転席における人体頭部及び肩部の形状の音場に対する影響があるので,6.4.2の要求事項に適合する人,
又は音響面を考慮した人工的な頭部を使用するのがよい。
7.5 基準
7.5.1 一般
7.27.4に従って実施した試験では,各測定位置及び警報種類で7.5.27.5.4の基準に適合しなければな
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らない。
測定音圧レベルは次のように一番近い整数に丸めるのがよい。
− 0.5 dB未満は切り下げ
− 0.5 dB以上は切り上げ
7.5.2 後退警報ブザー及び走行警報ブザー : 外部音量測定試験
7.5.2.1 一般
警報音発生試験で試験測定位置17で測定したA特性音圧レベルは,それぞれ7.5.2.2又は7.5.2.3に規
定する音圧レベルの基準に適合しなければならない。
7.5.2.2 方法1 : サウンドレベル一定式ブザー
各試験測定位置において,警報オンで記録した値は,警報オフで記録した値以上でなければならない。
7.5.2.3 方法2 : サウンドレベル自動調整式ブザー
各試験測定位置において,警報オンで記録した値は,警報オフで記録した値よりも最低3 dB以上上回ら
なければならない。
7.5.3 後退警報ブザー : 運転席での測定
試験測定位置9において,警報オンで記録した値は,警報オフで記録した値よりも3 dB以内で上回らな
ければならない。
7.5.4 警音器,外部音量測定
警音器のA特性音圧レベルは,試験測定位置8において,原動機ガバナ最高回転位置(ハイアイドル)
でのA特性音圧レベルよりも10 dB以上上回らなければならない。
注記 警音器については,国又は地域の規制が強制的に適用されることがある。
7.5.5 走行警報ブザー : 外部音量測定
7.5.5.1 一般
警報音発生試験で試験測定位置5,10及び11で測定したA特性音圧レベルは,それぞれ7.5.5.2又は7.5.5.3
に規定する音圧レベルの基準に適合しなければならない。
7.5.5.2 方法1 : サウンドレベル一定式ブザー
各試験測定位置において,警報オンで記録した値は,警報オフで記録した値以上でなければならない。
7.5.5.3 方法2 : サウンドレベル自動調整式ブザー
各試験測定位置において,警報オンで記録した値は,警報オフで記録した値よりも最低3 dB以上上回ら
なければならない。
8 警報音発生要求事項
8.1 後退警報ブザー
後退警報ブザーは,機械が後退走行するよう起動されると自動的に作動しなければならない。例えば,
静油圧駆動及び油圧駆動のような二つの独立した走行伝達系をもつ場合は,警報が起動し,警報音を発生
するのは,両方の系統が後退走行に起動されてからでよい。例えば,機械式の操縦装置のようにある種の
走行操縦装置で,後退警報無しでも,リスクアセスメントによって,ゆっくりした後退は許容されること
がある。機械の後退走行の作動が停止するまで,後退警報は音響発生し続けなければならない。
8.2 警音器
警音器は専用の操作装置によって手動で作動し,ホーン自体の限度内で,操作し続ける限り警報音を発
生し続けなければならない。
――――― [JIS A 8327 pdf 10] ―――――
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JIS A 8327:2017の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 9533:2010(MOD)
JIS A 8327:2017の国際規格 ICS 分類一覧
JIS A 8327:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA8308:2003
- 土工機械―基本機種―用語
- JISA8315:2010
- 土工機械―運転員の身体寸法及び運転員周囲の最小空間
- JISA8317-2:2010
- 土工機械―運転員位置における放射音圧レベルの決定―動的試験条件
- JISA8318:2001
- 土工機械―座席基準点(SIP)
- JISC1509-1:2017
- 電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様