JIS A 8338:2021 土工機械―物体検知装置及び視界補助装置―性能要求事項及び試験 | ページ 2

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A 8338 : 2021 (ISO 16001 : 2017)
機械と人との協働作業を管理する作業現場の規則及び手順
例 安全指示,通行規範,立入り禁止区域,運転員教育,機械及び車両の表示,情報伝達機構など。
3.9
警報領域(warning range)
検知領域(3.3)内で,機械と検知された物体との間の範囲を区別して示す警告が発せられる範囲

4 性能要求事項及び試験

4.1 一般要求事項

4.1.1 検知領域の境界を決定する試験
試験は,装置を機械又は模擬装置に取り付けて,適切な附属書(附属書B附属書I)に従って実施しな
ければならない。
4.1.2 被験体についての要求事項
被験体の要求事項は,附属書B附属書Iによる。
4.1.3 試験結果の評価
4.1.3.1 検知
検知は,連続的な信号又は情報によって,検知領域に対して適切に,かつ,曖昧さなく実施しなければ
ならない(詳細は,附属書B附属書Iを参照)。
ODS又はVAのいずれか単独の装置で必要な検知領域をカバーできない場合でも,その両方を組み合わ
せることで,その検知領域をカバーすることが可能である。
例 サラウンドビューシステムによって得られる画像が必要なサイズよりも小さい場合に,その領域を
カバーする他の物体検知装置とサラウンドビューシステムとを組み合わせることが可能である。
4.1.3.2 誤信号の評価
例えば,次のような誤信号は,最小とするのがよい。
− 検知領域の外にある物体からの誤信号
− 霧,雪,雨,風,ほこり(埃)などの気象条件下による誤信号

4.2 ODS及びVAの構成部品の配置及び取付け

  構成部品は,構成部品の製造業者の仕様に従って,次のように機械に取り付けて配置しなければならな
い。
− 構成部品は,機械のいかなる機能及び運転操作をも制約しないようにする。
− 構成部品は,外部から損傷を受けないよう保護する。
− 構成部品は,不正な機能の停止又は取外しのないように機械にしっかり取り付ける。
− 構成部品は,機器に損傷を与えるおそれのある外部負荷,温度,衝撃又は振動への暴露及びそれらの
増幅を制約するように取り付ける。

――――― [JIS A 8338 pdf 6] ―――――

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− ODS及びVAの構成部品の装着によって,転倒時保護構造(ROPS)のような保護構造の健全性を損な
わないようにする。

4.3 運転席の構成部品

4.3.1 モニタの配置及び画像
モニタは,運転員の正面を中心に180°の円弧の範囲内に配置しなければならない。
モニタ上の画像は,次の例のように,仕様に対して最も直感的に論理的な方法で表示することが望まし
い。
− 後方視界カメラの画像は,一般に,鏡像として表示される(図1参照)。
− 前方視界カメラの画像は,一般に,正像として表示される。
− 側方装着カメラで下向きに見る画像は,一般に,正像として表示される。
− 側方装着カメラで後方を見る画像は,正像又は鏡像のいずれかが表示され得る。
− 360°のサラウンドビューの画像は,一般に,正像として表示される(図2参照)。
記号説明
1 モニタ上部 3 モニタ右側
2 モニタ左側 4 モニタ下部
図1−機械の後方をカバーするモニタ上の鏡像の例

――――― [JIS A 8338 pdf 7] ―――――

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記号説明
1 機械の模擬図 6 機械前方の地面
2 モニタ上部 7 機械右側の地面
3 モニタ右側 8 機械後方の地面
4 モニタ左側 9 機械左側の地面
5 モニタ下部
図2−機械周辺のサラウンドビューを表示するモニタ画像の正像の例
モニタは,運転員の視点から1.2 m以内にあることが望ましい。モニタの位置が運転員の視点から1.2 m
を超える場合は,表示される画像は比例して拡大しなければならない。試験条件は,B.8.2,G.4及びG.5
に従う。モニタは,直射日光による画面反射のぎらつきが最小になるように配置する。
注記 モニタに映った人を検知する運転員の能力に影響を与える要因は,運転室内でのモニタ配置,運
転員とモニタとの間の距離,モニタの大きさ及び解像度,環境光,カメラのレンズ並びにレンズ
から当該物体までの距離である。
4.3.2 ODS用警報機器
4.3.2.0A 一般
ODSには,聴覚警報機器及び視覚警報機器の両方が必要である。これらの警報機器は物体を検知したこ
とを運転員に警報しなければならず,また,現場の作業者及びその他の人に物体を検知したことを警報し
てもよい。
4.3.2.1 聴覚警報機器
運転席の警報機器は,機関を無負荷最大回転速度に設定したときの機械が発生する周囲騒音レベルより
3 dB高いレベルにあらかじめ設定又は自動調整しなければならない。
運転室内の警報音は,運転席で明瞭に聞こえるものを選定するのがよい。警報音は,周波数500 Hz
3 400 Hzの範囲内とするのがよい。
運転室内の警報音は,運転席の他の騒音(例えば,他の警報又は機械の騒音)と区別できなければなら
ない。
注記 警報音の区別は,警報の周波数分布特性及び時間分布を変えることによって達成することが可能
である(JIS A 8327参照)。

――――― [JIS A 8338 pdf 8] ―――――

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4.3.2.2 視覚警報機器
ODSの状態を表示する緑の表示灯は,装置に電源が入っており,機能中であることを運転員に示さなけ
ればならない。この状況表示灯は,継続的に点灯するか又は機能点検完了によって消灯してもよい。
運転室内の警報信号は,運転員の正面を中心とする120°の弧内に配置され,太陽光での運転条件下で
見るのに十分な明るさでなければならない。適切な遮蔽を使用して,視覚表示機器への直射日光の影響を
低減してもよい。
警報信号は,他の計器盤の警報とはっきり区別できるもので,最も厳しい警報信号は赤の点滅灯でなけ
ればならない。
4.3.2.3 車載式外部警報機器
作業現場で,作業者及びその他の人に警告するために,車載式の外部聴覚警報機器をODSの一部として
取り付けている場合は,外部聴覚警報機器はJIS A 8327に適合しなければならない。
車載式の外部視覚警報機器を取り付けている場合は,それは検知領域内の人から見えなければならない。

4.4 装置の起動及び始動時自己診断

4.4.1 機関始動時の装置の起動
装置は,(機械の)機関始動又は電源オンと同時に自動的に起動して始動時自己診断を行い,正しい機能
表示をしなければならない。
注記 視界補助のために,モニタ上にカメラからの画像を表示することは,この要求事項を満たす。
ODSの故障がある場合には,運転員への警報が出なければならない。
4.4.2 待機モードからの装置起動
装置は,適切な機械動作モードが選択されていない場合は,待機モードのままでもよい。
待機モードが提供される場合,機械が動き出すときに装置が起動し,機械の動作方向に関する情報をカ
メラ又はセンサから提供する。
複数のカメラ又は検出装置を取り付けている場合は,装置は機械の移動方向又はその他の動きに対して
適切な方向のカメラ画像又はセンサ信号を提供しなければならない。次に例を示す。
− 複数のモニタ又はインジケータを使用することによって,その各々が,対応するカメラ又はセンサに
関する情報を提供する。
− 単一のモニタ又はインジケータを使用することによって,複数のカメラ又はセンサに関する情報を連
続的に提供する。
− 単一のモニタ又はインジケータを使用することによって,複数のカメラ又はセンサに関する情報を同
時に提供する。

4.5 ODSの検知時間

  検知されるべき物体が検知領域内に進入後,ODS検知時間は300ミリ秒を超えてはならない。

――――― [JIS A 8338 pdf 9] ―――――

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4.6 継続的自己診断

  VAの監視機能は,検知領域の映像がモニタ上に映し出されればよい。
ODSは,少なくとも次の事項を含む永続的監視機能を備えていなければならない。
a) 作動表示灯(緑)
b) 待機モードが設定されている場合,待機状態表示灯[だいだい(橙)色又は緑の点滅灯](4.3.2.2参照)。
c) 装置の作動に関わる全ての機械信号の監視を含む,ODS内の各系統の監視に関わる装置の作動が損な
われた場合は,故障を知らせる視覚信号及び/又は聴覚信号。次に例を示す。
− 断線
− 回路短絡
− 時間管理(該当する場合)
− 信号出力,信号入力
− 装置の診断

4.7 ODSの警報装置動作不能

  ODS警報装置は,単一の動作によって作動不能にすることを可能にする手段を備えてはならない。運転
員による複数の別個で異なった動作によって作動不能としてもよい。
警報装置の作動は,動作を運転員によって簡単には変えることができないように設計し,取り付けなけ
ればならない。
例外は,附属書B附属書Iによる。

4.8 電磁両立性及び物理環境作動条件

  ODS及びVAの電磁両立性(EMC)は,JIS A 8316(規格群)による。
ODS及びVAを使用する物理環境条件は,ISO 15998に適合しなければならない。
注記 ISO 19014-3は,ISO 15998の代わりに使用することが可能である。

5 表示及び識別

  各主要構成部品(例えば,カメラ,センサ,モニタ及びコントローラ)には,次の事項を明瞭に,かつ,
消えないように表示する。
− 製造業者
− 機械の種類及び機種·形式
− 製造番号
− 必要に応じて,法令による表示

――――― [JIS A 8338 pdf 10] ―――――

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JIS A 8338:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 16001:2017(IDT)

JIS A 8338:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 8338:2021の関連規格と引用規格一覧